霜草蒼蒼蟲切切 村南村北行人絶 獨出門前望野田 月出蕎麥花如雪 霜の降りた草が青々として、虫がちりちりとさえずり、 村の南も北も行き交う人がいなくなった。 ひとり門前に出て野や田を眺めると、 月明かりの下、蕎麦の花が雪のようだ。 『村夜』(白居易)
上の写真は規模は小さいけれど、こんな感じだろうか。 銀座にある蕎麦屋にこの漢詩が飾ってあって、とても気に入っているのだ。寒くなってゆく季節がとても美しく感じるのだ。
生まれて初めて「鍼灸」を受ける。 これまでに経験したことのない気持ちよさを味わった。天国というかあの世というか、この施されている体はいったいどこにあるのであろう、と感じた。これが極楽というものだろうか。
生まれて初めて「朝稽古」を見学する。 早起きをして、朝8時に両国へ。 駅から近い八角部屋を訊ねてみる。 鬢付け油の香り、体と体のぶつかる音、すぐ目の前で動く筋肉。湿気、熱気。 目で耳で鼻で堪能した。 そして、昼近くになると、台所からちゃんこの香りが漂ってくるのだ。実に旨そうな香りだった。 こちらもかなりの極楽であった。
10月20日
鍼灸の気持ちよさが忘れられず、自宅で「せんねん灸」を据え始める。 朝起きて、まず脚に灸を据え、目を覚ます。キクゥ‥