PICTURESQUE INDIA Vol.1 KANNIYAKUMARI Sunset-13 落陽13
ああ、もう日が沈みそうだ。西の彼方の水平線が見えてきた。砂丘をずんずん下る。
いつものカニヤークマリとは別の世界が僕を包み込む。
まるで月世界のような荒涼とした世界。
砂丘の左側は急角度で海に落ち込んでいる。朽ち果てた城壁のような残骸の連なりが磯場まで続いている。
荒々しい波が岩に砕け散る音がはるか下の方から強い海風にのって耳をつんざく。
前方に人がいる。どうやら観光客のようだ。
道はある。
よし、行くぞ!
ナヒーンは、雄叫びをあげている。いったい、何故?