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1984.1.12 サウンド・ストリート

山下: えー、全国のみなさん、新年あけましておめでとうございます。本年もよろしく。山下達郎でございます。今年も、毎週木曜日、夜10時から45分間、NHK-FMは、私のサウンド・ストリート、山下達郎のサウンド・ストリートの時間でやってまいりますので、よろしく。今日はですね、新年第1回でございまして、私のコンサートも、やっと一段落いたしましてですね、これからいろいろと、この番組にも力を入れていけることと思っておりますので、みなさんお楽しみに。今日はですね、えー、去年、お知らせいたしましたとおりに、新年第1回でございまして、今週と来週、2回にわたりましてですね、ゲストをお招きしておりまして、大滝詠一さんでございます。

大滝: どうも、明けましておめでとうございます。

山下: そんなニュース解説みたいな、ゴルフの解説みたいな言い方しないでくださいよ。

大滝: いやー、ほんとに。さてー(笑)、よく言うよ!違うか。

山下: えー、という訳で、

大滝: はい。

山下: 大滝さんを迎えますと、だいたい二人でしかわからない話とか、しょっちゅう、うちでしてる話で、なに?奥さんになんか言われたんですって?

大滝: いえ、まー、まー、まー。そうおっしゃらずに。

山下: どうせ「あなたがた二人は、また、うちでしてるような訳のわかんない話を放送でやるんでしょ」とか言われたそうで、えー、来たそうでございますが。

大滝: まー、そうおっしゃらずに。

山下: えー、という訳でですね、2週間よろしくお願いします。えー、それでは、1曲目でございましてですね、大滝さんがいらっしいましたので、「ナイアガラ・カレンダー」、世紀の(笑)、「ナイアガラ・カレンダー」から1月の歌でございまして、「ROCK'N'ROLLお年玉」。

 曲:

大滝詠一/ROCK'N'ROLLお年玉

山下: エンディングになぜか「ラブ・ア・ボール」が突然飛び出すということで。

大滝: 困ってしまったなー。

山下: (笑)。これが僕はやりたかったの。

大滝: (笑)。

山下: 本人目の前にして、だいたいね、レコードをかける。照れる。なんたってね、僕の100倍ぐらい照れ屋ですからね。歌入れを人に見せない。

大滝: (笑)。歌入れ、人に見せます?

山下: もちろん。

大滝: あー、そう?人が見てないと歌えないとか?

山下: いや、そんなことはない。

大滝: そういうことはない?

山下: いや、でもカーテン一応仕切っていきますけどね。

大滝: ふーん。あぁ、そう?

山下: うん。

大滝: カーテン仕切って、やっぱ見せないんじゃない。

山下: それはそうね。

大滝: 聞かせるだけね。

山下: だけどさ、CMなんかは、それできないからね。

大滝: あー、なるほど。

山下: それでずいぶんやってたでしょ、昔。

大滝: うん。

山下: それで、慣れちゃったの。だいたいさ、そういう時だってさ、

大滝: うん。

山下: スタジオ真っ暗にしてさ、

大滝: うん。

山下: ついたてを立ててさ、

大滝: うん。

山下: カーテンを引いてさ、

大滝: うん。

山下: (笑)、そこまでしなくたっていいんじゃない?

大滝: いいんじゃないかと思うんだけど。

山下: 僕が聞いた話だけどね、

大滝: はい。

山下: 大滝さんの歌入れっつうのはね、

大滝: はい。

山下: スタジオに鍵をかけて、

大滝: うん。

山下: それで、カーテンを閉めて、

大滝: はい。

山下: 電気を暗くして、

大滝: はい。

山下: 電話も切って、

大滝: 切ってる。

山下: (笑)、やってるという。

大滝: 鍵はね、二重なんです。二つ扉があるんだけど、両方に鍵をかけるという。

山下: 火事とか起こったらどうするの、それ?

大滝: ん?

山下: 火事が起こったら?

大滝: 火事が起こったら、だいたい、あのー、丸焼けの死体が1体(笑)。

山下: 地震だったらさ、まだ振動でわかるけどさ。

大滝: うーん、言えてるね。わかんないと思うよ。

山下: そうですよ。

大滝: うん。これがね、命をかけてレコーディングをするってのはこういうこと。

山下: (笑)、言やぁ、言えるよな、そりゃぁ。

大滝: (笑)、何を言ってるんだろうね、俺は。

山下: えー、という訳でもう1曲。「ナイアガラ・カレンダー」。「ナイアガラ・カレンダー」は、コロムビアで出ましたが、その後CBSソニーで再発になりまして、全部リミックスでございましてですね。えー、リミックスで「グッ」と良くなってますね。僕の好きな LPなんですよ、これ。

大滝: あー。

山下: えぇ。

大滝: ほんとに、

山下: これ好きなんですよ、このLP。

大滝: ありがとうございます。

山下: クレジットが全然載ってないんですけど、僕が全部弦をやらしていただいたんですよ。

大滝: クレジット載ってますよ。

山下: そうです?

大滝: うーん。

山下: 新しいやつに?

大滝: あの、ミュージ、えっ? 新しいやつ?

山下: 新しい、リミックスしたやつ。

大滝: 新しいやつに?この辺、追求されてますけどね。この辺、性格が出てますけども。

山下: 載ってます? 載ってませんよ。

大滝: 載ってなかったかなー?

山下: 歌詞カードだけです。

大滝: 昔、だから、ナイアガラの弦はね、全部、山下君にね、「ナイアガラ・ムーン」以来、えー、全部、弦をやってもらったんです、アレンジして。で、「ナイアガラ・カレンダー」の再発の時に、クレジットし忘れたために、それ以降やってもらえなくなりましてですね、

山下: (笑)。

大滝: (笑)、ほんとにもう、苦労しました。えぇ。

山下: えー、という訳で、この「ROCK'N'ROLLお年玉」、1月から2月、3月、4月、5月、6月、7(なな)月、7(ひち)月、18月、あっ、18月じゃない、ずーっといって、12月の「クリスマス音頭」まで、

大滝: うん。

山下: 12曲入りでございまして、よく考えたもんでございます。

大滝: どうもありがとうございます。

山下: えー、それで、この1月に続く、2月のやつで、これは、僕の、あのー、自分の弦あれした、やったなかで、非常に好きなやつの1曲で。

大滝: いいアレンジをしていただきまして、ありがとうございました。

山下: これは、あれです。その、大滝さんのメロウなボーカルの一端が、あれでございまして。

大滝: お恥ずかしい。

山下: 「Blue Valentine's Day」

 曲:

大滝詠一/Blue Valentine's Day

山下: えー、ほとんどこういう番組は、あのー、ブツブツ言ってる、曲の間にブツブツ言ってることの方がおもしろい割合が多いんですけども、

大滝: うん、うん。

山下: えーっとですね、去年告知しましたんでね、たくさんハガキが来てるんですよ。

大滝: はい。

山下: で、スケジュールですけど、今日は、徹底的に大滝さんの追求をしましてですね。

大滝: 追求。

山下: 来週はコレクターズ・アイテムを、せっかく来てもらったんだから、何か持ってきてもらおうと思ったら、何も持ってこなかったので(笑)、

大滝: すいませんでした。

山下: 僕の持ってきたコレクターズ・アイテムで、ウンチクを傾けていただこうと。今週はとりあえず、とにかくハガキがいろいろ来てるんですがね、

大滝: 来週は時事放談な訳ね?

山下: そうですね、えぇ。「やっぱりねー」ってあれです。えぇ。

大滝: (笑)。

山下: 最近は違うんですね。

大滝: 小汀さん。

山下: 先ごろ死んでしまいましたそうで。えー、埼玉県春日部市、セキネトシマサ君。

大滝: うん。

山下: あっ、いけね、匿名。(笑)、いいな。男のくせに匿名はいかんよ、これは。うん。

大滝: 今のがいいねぇ。

山下: (笑)。あー、そうですか?

大滝: うん。こういうね、明治気質(かたぎ)。やっぱり、小汀利得(笑)。もう、

山下: 「やっぱりねー」

大滝: そうそう。(笑)、困ったなぁー、おい。

山下: えー、「大滝"トド"詠一さま」、(笑)、

大滝: 銀次が言いふらしたんだよ。

山下: あー、ほんと?

大滝: うーん。

山下: 大滝さん、なんか、でもさ、歳とるにつれて、顔が若くなってきたね。

大滝: それは言えてると思うでしょ。

山下: 息子に似てきたよ。

大滝: なんだよ(笑)。まぁ、いいや。

山下: えー、「大滝詠一さん、あなたはなぜにLPを延期なさるのです?」。このような質問たくさん来てます。「私は 昨年、つまり83年の3月末日、お茶の水のとあるレコード店に出ていた、『大滝詠一ニュー LP予約受付中』の呼び込みに負けて 2800円払い込みました。あれから待つこと10ヶ月、いまだに出ません。雑誌の広告には『ポップスの神様大滝詠一が録音を終えた模様です』などと○×(まるばつ)レコード会社の情報欄に極秘扱いで出ていました。今となっては、ラジオの『GO! GO! Niagara』のテープを聴いて、自分を慰めています」。割とマゾヒスティックな人です。「私は、このサウンドストリートも1回目からテープに録音しているくらいです。大滝大納言」

大滝: 大納言!

山下: 「罪滅ぼしだと思って」、これから先がおもしろいんですよ。「罪滅ぼしだと思って、『Let's Ondo Again』を私にお分けなさい」。

大滝・山下:(笑)。

大滝: 「○×会社」ってのは、なんか懐かしいね、言い方が。

山下: こういうハガキがね、たくさん来とるんですがね、

大滝: うーん。

山下: どうなっとるんですか、新しいLPは?

大滝: この人はね、

山下: えぇ。

大滝: きっとあれだよ。あのー、タイムマシンを持っているに違いないね。ドラえもんの親戚。

山下: (笑)。

大滝: 要するに、未来をね、見てしまったんだよ。

山下: なんで?

大滝: これが。「Don't Look Now」だよ、これは。

山下: グッ。

大滝: なんだかよくわかんないけど。未来を見た。

山下: インペリアルス。

大滝: うん。

山下: あっ、違う?

大滝: (笑)。あのね、「赤い疑惑」。関係ないか。

山下: だめです、話そらしたら、(笑)。

大滝: それでね、未来をね、未来をこの人は見ちゃったんだよ、一瞬。だから85年?84年?

山下: 4年、今年?

大滝: 84年でしょ、知ってます?あのー、僕はね、年男なんですよ、今年。おかげさまで。

山下: はーっ(しばし沈黙)。

大滝: うーん。もうね、4秒以上黙らないように、(笑)。

山下: (笑)。

大滝: それでね(笑)、感心することはないんだけどね。1948年だから、3回りしたんですよ、これが。

山下: はーん。

大滝: だから、三べん回ると、普通お茶にするでしょうが。関係ないか。

山下: そういう歌がありましたね、大滝さんはね。

大滝: 古いね、これがね。うーん、それでね、今年、だからね、ほんとは去年出そうと思ったんだけど、縁起を担いで(笑)、

山下: (笑)、うまいこと言っちゃって、もう、ほんとに。でも、進行してるんでしょ。

大滝: うん、それでね、だからなぜ、その人が未来を見たかというと、なんと!ここで発表したいと思いますけども。

山下: はい。

大滝: 聞いてください。

山下: はい。

大滝: その、3月吉日に、

山下: はい。

大滝: 今年の。なぁんと、出ることになったんですよ。

山下: (笑)、ひとごとみたいに言うなっつうの、ほんとにもう。

大滝: 決定したの、これは。

山下: 決定したんですか?おめでとうございます。

大滝: これは、本当の決定なの。

山下: おめでとうございました。

大滝: あぁ、どうもありがとうございます。

山下: でも、大滝さんは本当の決定っていっても、今まで何回もね、

大滝: いやいや、まぁ、そうおっしゃらずに。 これは、本当の本当の決定。ですからね、今年はね、年男だから。嘘はつかない。

山下: ふん。

大滝: 普通、年男ってのは嘘はつかないんだよ。なんか向こうで受けてるよ。

山下: わかったような、わかんないようなあれで。

大滝: 年男はいつです?

山下: 僕はまだ大滝さんの歳になるまで、

大滝: 何年?

山下: 僕は巳です、巳。

大滝: 子丑寅兎辰巳、子、丑、寅、兎、辰、巳、

山下: あと6年です。

大滝: 6つ違うの?

山下: いや、5つ違うんです。

大滝: あぁ、5つ。30歳?まだ30歳!うそー?

山下: もうすぐ、2月4日で31になります。

大滝: あー、31ね。31だと、なんとなくわかるけど、30歳という感じは若いね!

山下: グッ。

大滝: 若い!

山下: よく言うよ。

大滝: そうなんだよ、だから、この人は、だから本当に未来を見たというね、希有な人なんだね。

山下: (笑)。

大滝: 才能があるんじゃないの?タイムマシン持ってんじゃないの?

山下: おだてれば許して貰えると思って、(笑)。

大滝: (笑)、ダメかね、これが。

山下: 3月に出るんですね。

大滝: 出ます、えぇ。

山下: よかったですね(笑)。

大滝: えー、全国のみなさん、あのー、3月吉日に、えー、大滝詠一のですね、

山下: 「EACH TIME」という、

大滝: そう、「EACH TIME」です。

山下: タイトルは変わらないんですね?

大滝: 変わりません。「EACH TIME」、略して「ET」でございます。ひとつ、

山下: (笑)、ちょっと古かったですね、でもね。

大滝: (笑)、あぁ、ほんと?そうか?もうやってるか、日本で。失礼いたしました。

山下: とっくに終わってますよ。

大滝: (笑)、あぁ、終わってる?困ったね。

山下: 今年はね、「トワイライト・ゾーン」の世界だという。

大滝: 「トワイライト・ゾーン」の世界でしたね。ですから?

山下: あれで、あのー、全然関係ないけど、

大滝: うん。

山下: 今度「トワイライト・ゾーン」という映画来るでしょ?

大滝: うん、「TZ」。

山下: えぇ。知ってます?

大滝: 知ってるよ。

山下: あれのさ、一番最後の話っていうのがね、

大滝: うん。

山下: 僕、あの、「ミステリー・ゾーン」の、

大滝: うん。

山下: もと、見たんですよ。僕、「ミステリー・ゾーン」って、たくさん見たけど、一番怖い話が、

大滝: 完全なリメイクなの?

山下: 完全なリメイクがね、ふたつかな?

大滝: ふーん。

山下: で、新しく、えーっと、ふたつあれするんだけど、

大滝: ほー、ほー、ほー。

山下: なんと原作がね、ハーラー・エリソンだったっていうね。

大滝: 出たね、得意の。

山下: 言われると、なるほどそうだというね。僕、それ見たときね、中学校のときで、

大滝: うん。

山下: 怖くて眠れなかったの、ほんっとに。

大滝: ふーん。

山下: あまりの気持ち悪さに。

大滝: あんたにも怖いもんある?

山下: ありますよ。

大滝: あっ、そう。

山下: なに言ってんの?

大滝: (笑)、あー、そう?

山下: そうなんですよ。

大滝: あー、それはおもしろい。それが一番最後なんだ?

山下: そう。

大滝: みんなもう怖くて出られないよ、きっと。

山下: そう。その時はね、もう、まぁ、ストーリー話すと、

大滝: うん、内容は言わないようにしよう。

山下: つまんないけど、出てくるやつがね、

大滝: うん。

山下: ちょっと怪物が出てくるんだけど、それがちょっとおもちゃっぽくってね、

大滝: ふーん。

山下: それでも怖かったんだけど、

大滝: ふん。

山下: もう、なんたって、84年のね、

大滝: ふん。

山下: こんにちの、あのー、もう、エイリアンじゃなんじゃね、あのー、

大滝: あー、ジョン・カーペンターの「遊星からの物体X」のあとだからね、これが。

山下: そう。もう、「これ以上気持ち悪いのない」みたいなのが出てくる訳。

大滝: 「物体X」観た?

山下: 観た。

大滝: あれはねー、

山下: 気持ちわるー。

大滝: 楽しかったねー。

山下: よくできてるね、でもね、あれ。

大滝: あれね、後ろにいるやつがね、あのー、「ピョーン」て出るじゃない。

山下: うん。

大滝: これはもう古い映画だから話してもいいんだな。

山下: うん。

大滝: 「ワァーッ」つってさ、ポップコーン飛ばしたんだよ(笑)。それを聞いて俺が驚いたというね。

大滝・山下:うーん。

山下: すごいね、でもね。

大滝: 俺は用意してた、ずっと。「来るな、来るな」って。

山下: (笑)。

大滝: ああいうの、何が楽しいかってさ、

大滝・山下:「いつ来るか」

大滝: っていうのをね、こう、予想しながら観るのが楽しい。

山下: (笑)。

大滝: うん。それでね、出てきたらね、笑うんだ。心の中で笑うのが楽しいね。

山下: なるほどね。

大滝: 例えば、だから、ほら、お岩さんの映画なんかで、あのー、女の人が血をこう、「たらーっ」として、「ぬー」って。観てる方は怖いかもしんないけどさ、あれ、やってる方はおかしいよー。

山下: うーん。

大滝: そう思わない?

山下: そうだね、作った方はね。

大滝: うん、そうそうそう。

山下: だから監督が横で観ててさ、画面なんか観てないんだよね。

大滝: うん、観てない。

山下: みんな、こっちの顔観てね。客の顔観てたりして。

大滝: 驚くのをね。で、やってる方っていうのはね、結構、大笑いだと思うんだよね。

山下: なるほどね。

大滝: それを考えてね、笑うことにしたの。

大滝・山下:うーん。

山下: まぁ、ちょっと話は横道にそれましたけども、

大滝: それましたが、置いといて。はい。

山下: でも大滝さんというのはね、希有なね、

大滝: うん。

山下: あれですよ。あのー、いいファンを持っていますよ。

大滝: あー、ありがとうございます。

山下: それでね、発売延びたって言ってもね、一所懸命、1年待ってるんですよ、みんな。

大滝: あー。待てば海路の日和ありともいいますからね、これが。

山下: (笑)、ったくもう、ほんとにね。

大滝: えぇ。

山下: でも、やっと3月に出るそうでございまして、全国のファンのみなさま、

大滝: ほんとに長らく、大変長らくお待たせをいたしました。

山下: そんなんばっかりですが、

大滝: えぇ。

山下: えー、そうですね。じゃ、もう1曲かけましょうか。

大滝: なんかいきますか。

山下: なんか、なんでもいいんです。今日かけるレコードはね。

大滝: やっぱりね、僕はね、山下君というと、あのー、なんといってもね、これですよ。あのー、シュガー・ベイブ(笑)。わざとらしいね、これがね。

山下: なんだかよくわかりませんね(笑)。

大滝: どうしてもやっぱり、そのー、シュガーの頃のね、山下君、どうしても、なんていうのかな、印象が強い。

山下: そうですか?

大滝: うーん。

山下: 怪気炎で。

大滝: (笑)、シュガー・ベイブの「SONGS」ってアルバムは、あれ以降のソロ・アルバムみんないいけどね、「SONGS」はまたバンドだったから、

山下: そうですな。

大滝: たくさんあってね。最近ほら、大貫妙子君も、

山下: えぇ。

大滝: すごいじゃないですか。

山下: すごいですね。

大滝: うーん。だから、村松邦夫君もいるしね。

山下: 村松君(笑)、僕、新曲書いてるんですよ、あのLP。

大滝: 詞を書いてる。英語っぽい詞じゃなかったですか?

山下: いや、なんか気持ち悪い詞です。

大滝: 気持ち悪い詞。

山下: あの人ほら、20年代の耽美主義文学が好きだからね。

大滝: あー。

山下: カヤマシゲルとか、そういうノリだから、あの人。

大滝: 怖い人ですねー。えー、「山下君に詞を頼めるのは僕だけだ」つって、村松君はいってましたけどね。

山下: (笑)。

大滝: 頼みに行ったんですか?

山下: 来ましたよ、(笑)。

大滝: あー、(笑)。やっぱり、その、あれだよね、あれだよね、大貫妙子君とデュエットしてるとかっていうのは、ほんとに、

山下: これだけです、えぇ。

大滝: 後にも先にも、これがね、

山下: そうなんですよ。

大滝: これが希有な、

山下: はい。

大滝: 希有ソング。

山下: という訳で、えー、元々はシュガー・ベイブの「SONGS」に入っているやつを、えー、我々のエンジニアでありますとこの、頑固者の吉田保がリミックスをしましてですね、

大滝: そう、リミックスをして、全然違うものになって、とってもよくなった。これはすごい。

山下: それで「NIAGARA FALL STARS」に収められております「すてきなメロディー」。

 曲:

SUGAR BABE/すてきなメロディー

山下: えー、という訳で、シュガー・ベイブの「SONGS」の LPから、「すてきなメロディー」。

大滝: これがね、大好きなメロディーですけど。

山下: 途中でカズーのソロがあるはずだったんですけど、消えてしまっているという。

大滝: (笑)、失礼いたしました。これがですね、途中のね、あの、ピアノの素になるところが、実はカズーを、山下君がカズーを吹いたんですけども。最初は入っていたんですね。終わる前までは(笑)。それが、なんと、その当時の、あのー、ミックス・エンジニア、笛吹銅次といいましてね、

山下: (笑)。

大滝: これが非常にまた笛の下手なやつで。

山下: (笑)。

大滝: (笑)。

山下: 笛吹けど、踊らず。

大滝: うん。踊らなかったというね、実に。間違えて消してしまいましてね。えー、山下君にね、積年の恨みをね(笑)、

山下: (笑)。

大滝: 積もり積もられて。それで弦のアレンジをやってもらえなくなったんです。

山下: グッ(笑)。なんだかよくわかんないですけどね。今度のLPはどういうあれなんですか?

大滝: 今度のLPはね、ほとんど「ロング・バケーション」の続作です。だから、あのー、ほんとは「ロング・バケーション2」にしようかと思って。

山下: へぇー。

大滝: えぇ。「ロンバケ2」かなんかにしようかと思ったんですけども、なんか雨漏り、水漏りしそうなんで、やめたんですけどね。

山下: あのー、RATS&STARの「SOUL VACATION」いうのは、その辺のニュアンスあるんですか?

大滝: あれは、なんか、あのー、

山下: 意図なんですか?

大滝: うん。向こうの人たちがシャレで考えて。

山下: ははーん。

大滝: 「それっきゃないんじゃないか」ってんで。じゃ、それでいいんじゃないかっていうことで。

山下: なるほど。

大滝: うーん。

山下: あれは、あのー、延期したあとにあの仕事が入ってきたんですか? あの仕事が入ってきて、延期になったんですか?

大滝: あれはね、まぁ、いろんなところで俗説があるようですけども。あれはですね、色々ありました。

山下: だめですよ、本音を言わないと。

大滝: 本音をね。

山下: レポーターには。

大滝: えぇ。レポーター(笑)。どういうんです?あるじゃないですか、あーた、「Hey! Reporter」って歌が。

山下: (笑)。

大滝: いや、それでね、あのー、あれはね、なんと、去年、一昨年にアイデアがあった。

山下: ふーん。

大滝: 一昨年の10月にやろうってことで。

山下: あれは、大滝さん、プロデュースって、どの程度までやってんの、あれ?

大滝: どの程度っていうか、だから、あのー、トライアングルなんかのとおんなじで。みんな横にいただけ。

山下: ふーん。

大滝: うーん。みんな好きなことを、好きな曲とかね、やりたいものを持ってきて。で、やってるのを、「ふんふん」って見てたの。

山下: あれをこーせいあーせいってのはないの?

大滝: ない。

山下: 「歌入れは全然違ってた」って言ったな、鈴木が。

大滝: うん、歌入れはずっと、あのー、

山下: 一発スルーでいくっていう、得意の、

大滝: ん、うん。横になってた。

山下: (笑)。なんなの?

大滝: (笑)。歌はよかったと。あのー、他もそう悪くはないと思うけど、俺は、歌はよかったと思うけどなー。

山下: 僕はあのー、なんだっけ?「Tシャツに口紅」のウラの曲の詞がすごいいいと思ったなー。

大滝: うん。あの詞ね。あれは洒落てるでしょ。

山下: うん、あれはよかった。

大滝: あれはあのー、松本はすごくいいと思った。

山下: うん。

大滝: うーん。

山下: という訳でございましてですね、

大滝: えぇ。

山下: 3月に出ると聞いただけでもういいんですけどね。

大滝: あっ、もういいんですか?

山下: あぁ、そんなことはない。

大滝: じゃ、失礼しましょうかね。

山下: えー、あの、レコードをいろいろかけるんですけど、

大滝: うん。

山下: あの、珍しい、これ、コレクターが結構聴いてるんですよね。

大滝: あー。

山下: でね、これ、すごーいコレクターも聴いてるし、

大滝: うん。

山下: 全然、もう、日本の音楽しか聴いたことないっていうね、世代も、今出てきてるでしょ?

大滝: 切手集めてんの。

山下: あー、そうですか(笑)?

大滝: 失礼しました(笑)。古いな、これが。

山下: 何を言ってる(笑)。

大滝: (笑)。

山下: それで、なんでね、そのバランス感覚が非常に大変なんです。

大滝: あー。

山下: もうだから、こっちのハガキはね、「そんな知ってる曲ばかりかけるな」、「もっとほんとのコレクターズ・アイテムをかけてほしい」という人もいるし、

大滝: あー、そういうね。うん。

山下: こっちはね、「もう1曲もわからん」、

大滝: あーっ。

山下: 「日本のをかけないと1曲もわからない。そんな訳のわかんない曲をかけて、そんな公共の電波を使って…」とか、そういうのもあるし。あるでしょ、いろいろ?やっぱり大滝さんも番組やってるから。

大滝: これがおもしろいですね。うーん。これ、右と左をどうやってバランスとります、これは?

山下: とりますか?いやもう、やりたいようにやるしかないですね。

大滝: 右も左もけったおすしかないですか(笑)?

山下: しょうがないですね。

大滝: なんだかよくわかんないな(笑)。

山下: という訳でございましてね、あのー、前、もう一昨年になるかな?大滝さんと二人でエバリーをね、

大滝: やりましたねー、NHKで。

山下: NHKでやったでしょ?

大滝: うん。

山下: あのテープを探したんだけどね、どこいってもないんですよ。

大滝: あー、消えたんですかね。

山下: 消えたんですけどね。今度だから、機会があればまた、あれで、あの、発掘して、

大滝: あー、うん。

山下: やってみますけど、

大滝: 聴いてみたいし、あのー、特集、またやってください、ここで。

山下: はい。

大滝: 聴きますから。

山下: で、「それのオリジナルをかけろ」っていうのがね、

大滝: あー、あれのね。

山下: 多いんで、

大滝: ふーん。

山下: あのー、エバリーの「クライング・イン・ザ・レイン」、

大滝: あー、あん時歌いましたけどね。

山下: オリジナルを、今日は、ひとついってみたいと思いますよ。

 曲:

Everly Brothers/Crying in the Rain

山下: えー、ハガキがたくさん来ておりまして、来週でも間に合いますから、また大滝さんに質問とかあれば、ハガキください。いくつか、せっかく来ていただきましたので、

大滝: いえいえ。

山下: たくさん葉書があるんですよ、これが。えーっとですね、まず、あんまり、あれの、どうでもいいやつから(笑)、

大滝: どうでもいいやつ?

山下: どうでもいいっておかしい。えー、長野県ハマタカアキ君、岡谷市。えーっとですね、「某食品の CMで『育ち盛りは』と歌っているのは大滝さんでしょうか?」

大滝: そうですかね?僕の弟だという説もありますけど。

山下: (笑)。

大滝: 山下君じゃないですかね?

山下: 違いますっ。

大滝: (笑)。

山下: (笑)、あれ大阪ではやってたんですよね、ずっと。

大滝: 大阪で80年ぐらいにやってて、

山下: えぇ。

大滝: だからもう、ほぼ3年ぐらい前の、4年ぐらい前の作品なんですよ。

山下: でもさ、大滝さんが人のジングル歌ったってのは、あれしかないんじゃない?「あーらよっ」ってのをさ。

大滝: なんと! 実はこれが。なにをかくそう。なにも隠さないんだけど、あの、いっちばん最初に、CMを最初につくったのはね、あのー、有名なやつなんだけどさ。これが、面白いねー、うん。

山下: 誰がつくったの?

大滝: 自主規制してるんだ、俺、今、心で。ほいでさ、あのー、

山下: (笑)。

大滝: (笑)。その前にさ、歌だけ歌ったことある訳よ。

山下: はぁ。

大滝: エアコンの。

山下: へぇー。

大滝: エアコンってのはいいんだ、これが。一般用語。とある会社の。

山下: へぇー。

大滝: ほいでね、歌ったのそれ。ロゴ入れて。それがいっちばん最初なの、実は。

山下: へぇー。

大滝: その次に、あのオリジナルを。

山下: あっ、そうなの?

大滝: うーん。だから、2回目。ロゴ入れて。苦しかったねー。ほら、なんか、だからね、あのー、あれを聴く度に、胸が痛むの。

山下: (笑)。いや、僕、あれ、よくやったなって思ってさ。

大滝: あれはね、実に苦しかった。

山下: そんな昔のやつなんだ。

大滝: うん。あの頃はねー。

山下: なるほどね。わかる。

大滝: 苦労してるんだよなー、(笑)。

山下: 次。宮崎県宮崎市ワキモトカズマサ君。この人、結構あれなんですよ。サミー・ターナーの「ラベンダー・ブルー」、

大滝: おーっ、通だね。

山下: リクエストが。

大滝: ラベンダーってのは、どんな意味か知ってるかね、これが。

山下: 大滝さんの「ROCK'N'ROLLお年玉」

大滝: おーっ。驚いた。

山下: 「新春には大滝さんがいよいよいらっしゃるそうで、僕はこの日を待っていた。そこで、大滝さんにこれだけは聞いていただきたく、ここに記しておきます。初期ナイアガラと呼ばれる…」、初期ですよ、初期。

大滝: 初期。

山下: 「…コロムビア時代の『多羅尾伴内楽團』や『Debut』…」、かけましたね。「…シリア・ポールの LPは再発されないのですか? 巷にはこれらのLPを欲しがっている人が溢れています」。ほんと、高いんですよ。

大滝: あっ、、ありがとうございます、ほんとに。あと、まだあんの?

山下: 「ぜひともお答えください」

大滝: あー、答えます。あのね、これはほんとに、何も隠さずに話そうと思いますけども。この場を借りて。ほんとに、呼んでいただいて。僕はねぇ、ラジオの長い番組ってほんとに久しぶりじゃないかなぁ。

山下: あー、そう?

大滝: えぇ。ついこないだ、あのー、渋谷君の「FM Hotline」かなんかに2分か3分くらい出演したような気もしますけどもね。あれが実に、僕の最近の長時間の出演のね、記録だと思います。

山下: (笑)、2分間の長時間ってのもすごい話で。

大滝: えぇ。それでね、あのー、呼んでもらって、ここでこういう、あの、僕の話だけしていいのかって、非常に心苦しいんですけどね。

山下: いや、自分の話ですから、それは構わないです。

大滝: あのー、えぇ、気使って、ほんとにありがたいと思いますけども、なんと!これが4月にね。だいたい、

山下: 出るの!

大滝: うん。あんまりにもね、高値を呼んでいるんですよ。

山下: うん。

大滝: なんか何万とかいって。

山下: すごいんですよ、ほんとに。

大滝: だから、あのー、みんなお金がなくて買えないんで。それで、ちょっとあまりにも、そのー、市場の高値にね、胸を痛めた大滝詠一がですね(笑)、なんかひとごとみたいだな、これが。

山下: (笑)。

大滝: あのー、全部まとめて、

山下: へぇー。

大滝: 全部まとめて面倒みようという。

山下: ほう。

大滝: うん。ほとんどボロンボ波止場というくらいで(笑)、こりゃダメかな?

山下: (笑)、わかんないよー。

大滝: ほとんど植木等という感じがしますけどもね。

山下: それだったらわかる。

大滝: 横山アウトという感じもする。これも古い。えー、それでね、あのー、4月1日(いっぴ)に、

山下: 4月1日(ついたち)発売?

大滝: 4月1日にですね、これがね、あのー、ボックス・セット出る。

山下: あー、ほんと?

大滝: 確か、1万円切るよね? うん。9千…、

山下: 何枚組ですか? つーことは。何から何?

大滝: One、Two、さん、し、Five。うーんと、「多羅尾」の1,2、「シリア・ポール」、

山下: うん。

大滝: うー、「Debut」、

山下: 「Debut」。

大滝: 「Let's Ondo Again」。

山下: 「Let's Ondo Again」、5枚?

大滝: はい。これはね、でも、限定。

山下: あ、ほんと。

大滝: そんなに欲しい人はね、あまり数いないと思うんだよね、実はね(笑)。こういうふうに言う人は、ほんっとに、実はね、あのー、希有な人なんです。

山下: なるほど。

大滝: 今日は「希有な」がこれで4回も出ましたけどね。あのー、それで、あまり多くはないと思うんだ。ただね、ひとつだけ言っておきたいのは、あの、知らない人が、ほら、あのー、古いレコードで高値がつくとね、

山下: うん。

大滝: そのー、そのお金に見合う価値が、内容にあるっていうふうに勘違いされる方がいるとね、

山下: ふーん。

大滝: これはまた心痛い訳。

山下: ふん。

大滝: ねっ。で、それはほんとに、ただの「希少価値」なのよ。「希少価値」と「作品価値」というのは違うんだ。

山下: こないだね、この番組にハガキが来て、やっぱりそういう今、ほら廃盤コーナーとかあるでしょ。

大滝: ふん。

山下: それでね、「幸せにさよなら」のシングル盤がね、12,000円だっていう訳。

大滝: かぁーっ、心痛める。

山下: うん。だから「そんなの買うな」って言ったんだけどね、僕は。

大滝: ジャケットだけでもそれくらいするような気もするけどね、(笑)。

山下: (笑)、そりゃ僕らがやってる、写ってる本人だから、さ。

大滝: 希少価値。

山下: こーれは、ちょっとね。

大滝: うーん。

山下: いかんですよ、最近の。

大滝: ちょっとねー。だからそれに心痛めたプロデューサの大滝詠一が(笑)、関係ないか。

山下: なるほど。

大滝: でね、出るんですよ。で、なんとタイトルが、あのー、タイトルっていうか名前がね、「Niagara Black Vox」っていうんですよ、(笑)。

山下: (笑)。

大滝: 受けたね。受けると思った。

山下: (笑)。

大滝: (笑)、これが4月1日に、

山下: なるほど。

大滝: 「Niagara Black Vox」というのが出ますから。

山下: 出るそうでございますよ。

大滝: えぇ。これはその時まで、1万円でおつりきますから。

山下: わたしのあれですよ、「煙が目にしみる」が入っとりますよ。

大滝: あーっ、出たね!

山下: 「ゼーイ・アスク・ミー・・・・」

大滝: これがね、「レッツ音頭アゲイン」というアルバムで、えー、「禁煙音頭」というのを聴いていただくとですね、山下君の 「煙が目にしみる」が、

山下: あれが、全くノークレジットだというとこが渋いんですよ。

大滝: あれは、でも、クレジットしなくてよかったんでしょ?

山下: いや、別にしてほしかったんですけど、僕としては。

大滝: クレジットしなくてね、弦の仕事を断られてるんですよ。

山下: (笑)。

大滝: ほんとうに。実にミスを犯してますなー。

山下: あれは僕の言い出しっぺなんですからね、あのね。

大滝: あれはでも、なんか、なんとなく、でも、あのー、あれを覆面にしといたほうがシャレっぽいかなと思ったんですけどもね。

山下: うーん、なるほどね。

大滝: で、後々、あのー、山下君がビッグネームになることは、

山下: よく言うよ。

大滝: 当時わかっていたから。

山下: 適当に(笑)。

大滝: いいや、なぁーにが適当だよ(笑)!だからね、

山下: 巷の人に言わせればね、この今の若い人は知りませんよ。巷の人に言わせればね、 こんなね「サウンド・ストリート」なんていうね、

大滝: うん。

山下: (笑)、でっかい番組でね、46都道府県?今。

大滝: うん。

山下: だよね?

大滝: 1都1道2府43県。違うなー(笑)。そうか。

山下: 47、まぁいいや。

大滝: うん。

山下: とにかく全国放送な訳ですよ。

大滝: うん。

山下: だからこれが一番早いんですよ。

大滝: あー、全国にね。

山下: インフォメーションするのに。

大滝: あっ、あのー、ということですので、ひとつ(笑)、

山下: (笑)。

大滝: 全国のみなさん、

山下: ということだそうでございます。えーっと、あともね、あるんですよ、まだ。えーっとね、どこだっけな?あっ、これだ。これは別に質問じゃないんですが、これもおもしろいんですよ、結構。世田谷の「ライドオンまりや」って、なんだこりゃ?

大滝: なんなんだ今のは(笑)!失礼しました。

山下: えー、「なんと!1月の第2週には大滝先生がいらっしゃるそうですね。そこで、僕は特集を組んでいただきたいのです。題して、大滝大先生の元ネタ特集」

大滝: あー、いいと思いますね。

山下: 「僕の周りには『大滝は盗みばかりしている』などというやつもいますが、」

大滝: あー。

山下: 「僕ははっきりいって大滝先生の崇拝者です。『風立ちぬ』の元ネタが『ビーナス・イン・ブルージーンズ』であることはこの番組で知りました」。あっ(笑)、こりゃやばい。「また昔、某ジーンズ会社のCMで使われていた曲は、」、なんですか、それ?

大滝: なんだろうね?

山下: 「僕の勝手な推論では、プレスリーの『冷たくしないで』ではないかと思われます」

大滝: あー、そうかもしれませんね。

山下: 「他の曲の元ネタも知りたいので、なにとぞよろしく」

大滝: あー、それはいいと思いますね。

山下: 「P.S.大滝先生、井上大輔の『め組のひと』はヒットしたのに、『Tシャツに口紅』でコケて、また俺のせいだなんて思っていらっしゃるかもしれませんが、懲りないでいいアルバムをつくってください」

大滝: 「また」というのはどういう訳でしょうね(笑)?

山下: (笑)。

大滝: コケたのはあまり多くないんですけどね、言っときますけど。作品がいいからいいでしょう。

山下: しかし元ネタ特集をね、一人でやろうと思ってもできないんですよ、これが。

大滝: ふーん?

山下: あっ、そのー、なんつうの?

大滝: ふん。

山下: ネタをね、人のネタをばらすっていうのは、一見簡単なようで、実は難しい。

大滝: そう、これがその人を知ることになるんだよ、何のことはない、言っとくけども。うーん。

山下: いや、だって、自分のさ、

大滝: ふん。

山下: かくいう自分の曲を誰かがさ「これはネタはこれでしょう」とか言うとさ、

大滝: ふんふん。

山下: もっとさ、「そんなひとつだけじゃないよー(笑)」ってあるでしょ?

大滝: うーん、言うでしょう。

山下: 言うでしょ?

大滝: うーん。私はだいたいさ、20以上集まらないと作品にしないんです。

山下: (笑)。

大滝: 最低、ほんとに。

山下: なんだかよくわからない。

大滝: (笑)。これはね、すごいですよ。

山下: ふーん。

大滝: ですから、あのー、それくらい言わなきゃダメ、許さない(笑)。

山下: ふーん、なかなか。

大滝: いいよ。対決しようかな、そういうの(笑)。

山下: (笑)。

大滝: なんだかわかんないなー、(笑)。

山下: という訳で、もう1曲かけましょう。

大滝: えぇ。どうも、あの、ばらしていただいて、ありがとうございます。

山下: いやいや。

大滝: ほんとにね、名曲を下敷きにすると、名曲ができるというね。

山下: 今週はバカ話で、曲でございます。

大滝: 来週は、その辺を、

山下: 来週はバカ話とコレクターズ・アイテムというあれで、(笑)。なんか全然関係ないですが。

大滝: ぐっとマジでせまりますから。

山下: えー、今日の、もうそろそろ、お別れの時間が近づいてまいりましたが、えー、こないだシングル出してですね、

大滝: ふん。

山下: ここんとこシングルのB面は全部ビーチボーイズのカバーなんですよ。

大滝: ほーっ。知ってるけどね(笑)。

山下: こないだのシングルのB面は、「Please Let Me Wonder」でございましてですね。

大滝: あぁ、「カナリア諸島」ね。

山下: これ割とよかったの。あっ、「カナリア諸島」(笑)?

大滝: んなことはないですけどね。

山下: そうか!でもそれだけじゃないんだよね。

大滝: それだけじゃないです、うん。そのひとつです。

山下: えぇ。

大滝: 1/20です。「1/20の神話」と言われてますけど。関係なかったね。

山下: という訳で、ぜひ、あの、あれですよ、

大滝: えぇ。

山下: このエコーを聴いていただきたく、

大滝: んっ。

山下: ここにお届けをします。

大滝: これは聴き物。

山下: 「Please Let Me Wonder」

 曲:

山下達郎/Please Let Me Wonder

山下: えー、という訳でございましてですね、えー、今週は大滝詠一さんをゲストにお招きいたしまして、来週も大滝詠一さんを迎えまして、どこの番組のゲストよりもここの番組のゲスが一番おもしろいと、

大滝: (笑)。

山下: 僕が大滝さんを呼ぶか、大滝さんが僕を呼ぶか。

大滝: これはもうね、有名な話ですよ。

山下: そうですよ。今日なんかおとなしい方ですよ。

大滝: 今の後半にね、

山下: 今日おとなしいですね。

大滝: 「I LOVE YOU」っていうのがね、あまり聴こえなかったなぁ。

山下: 入ってんですよ、ヘッドフォンで聴くと。

大滝: うそだー。

山下: 人のこと言えないって(笑)!

大滝: どうして照れるの、そういうこと。

山下: 人のこと、よくそういう(笑)、

大滝: いやー、全然聴こえなかった、俺。聴こえると思って、ずーっと構えて待ってたもん。

山下: だってこれ、スタジオの、このね、ちっちゃなスピーカーですから。

大滝: いいや、もっと聴こえるようにさ、ささやいてるんだ。ささやきを大きく!照れて。オリジナルなんてものすごいいっぱい入ってるんだよ。

山下: よく言うよ。

大滝: 誰が聴くと照れる訳、これを?君、おいっ。

山下: 人が言うことをよく、

大滝: なんなんだ(笑)!

山下: 業界広しと言えどもね、

大滝: なんだい(笑)?

山下: ほんとにね、日本のロック12年ね。広しといえどもね、

大滝: (笑)、「日本のロック12年」って、講釈師だよ(笑)。

山下: まるで牛丼だよ、どっかの(笑)。

大滝: (笑)。

山下: ロック一筋12年!

大滝: (笑)、そういう感じあるね。

山下: それは大滝さんですよ。

大滝: キン肉マンじゃない?なんだかよくわかんない。どうぞ。

山下: という訳なんでね、

大滝: うーん。

山下: えー、何の話だ?あぁ、そうだ!来週も大滝さんに来ていただきまして、来週はですね、あんまり、あのー、さっきも言ったよね、

大滝: うん。

山下: 「公共放送だ、どうだこうだ」ってんで、

大滝: ふん。

山下: あんまり、ほんとのほら、コレクターズアイテムってあるでしょ?

大滝: ふん。

山下: ものすごいあれだっての。それ、かけても、そんなもん別に、それがなんでコレクターズ・アイテムで、それほどありがたいレコードなのかって説明するだけで、何十分かかってしまう訳ですよ。

大滝: ふん。でも、例えばさ、その説明することがコレクターズ・アイテムなんじゃないのか、今は(笑)?

山下: そうなのかしらね。

大滝: そういう時代なんですよ。もう、埋もれていく訳だから。大量消費の中に。

山下: なので、

大滝: うん。

山下: 僕がこの番組始めて、始まって以来の、

大滝: うん。

山下: レア・レコードの特集というかね、

大滝: やったねー。

山下: そういう感じで来週は。

大滝: これはだから、ほんとにね、原始人探しに行くようなもんだと思うよ、俺。

山下: (笑)。大滝さんにかこつけて。

大滝: (笑)。

山下: 全部大滝さんになすりつけて。

大滝: また(笑)。

山下: (笑)、いきたいと思いますので、えー、全国の超コレクターのみなさんは、お待ちしていてください。今日の最後の曲は、えー、多羅尾伴内楽團にも入っておりますが、僕も大好きな曲でございまして、

大滝: ふん。

山下: えー、ウイリー&ヒズ・ジャイアンツ、ドイツのグループですよね、これね?確か。

大滝: そうでしたか?

山下: えぇ。

大滝: はぁーん。

山下: それの「心のときめき」でございます。こういうのかけられるのもね、これ、大滝さんがゲストだからでございまして、

大滝: いや、どうも。

山下: これで許していただくということでございまして、えー、この「心のときめき」を聴きながら、今日の「サウンド・ストリート」はお別れでございます。また来週も、大滝さんでございます。よろしくお願いします。

大滝: あぁ、よろしく。

山下: 本日はどうもありがとうございました。

大滝: いや、どうも。

山下: それでは来週まで、みなさんごきげんよう。おやすみなさい。

 曲:

Willie & His Giants/Ajoen Ajoen(心のときめき)

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