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1986.1.23 サウンド・ストリート
| 山下: | みなさん、こんばんは、ご機嫌いかがでしょうか?山下達郎です。本日は、この番組が「GO!
GO! NIAGARA」でないことは、どなたにもおわかりいただけると思いますが、大滝詠一さんをお迎えしましての新春放談パート3でございまして、去年と同じく3週目に突入してまいりました。今週もひとつよろしく。
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| 大滝: | 今年も3週目にはいってしまいました。 |
| 山下: | 今年はしかし、去年みたいに惰性じゃなくて、わりと、ちゃんと1週目はあれで、そんなことないですかね?
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| 大滝: | そういうふうに聴いてる方が思ってくれると、このうえない幸せですけど。
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| 山下: | どうもすいません。いろいろ、でも、だいぶはがき読んだんですよね、先週はね。それであれですよ、これだ、面白いんだ。福岡の初田美幸さん「『ナイアガラ・カレンダー』の『Rock'n
Rollお年玉』で古くから大滝家に伝わるお正月の遊びで、」これなんて読むんです?
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| 大滝: | えっ?「おもはたけ」。 |
| 山下: | 「おもはたけ」。 |
| 大滝: | うん。 |
| 山下: | 「『鬼泣き』というのがありますが、どういうふうな遊びなのですか?」
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| 大滝: | ない、ないんだ、そういうのは。 |
| 山下: | そういうのは、ないそうでございます。だまされやすいから、まだまだ。
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| 大滝: | ほんとにね、これはあまりね、質のいい冗談じゃないんだよね。
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| 山下: | なるほど。 |
| 大滝: | 「かるた」で、その軽い田んぼということから、重い畑ってのはあるかという、非常に単純な発想なんですよ、「おもはたけ」ってのはね。
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| 山下: | このぐらいでびっくりしているようでは、大滝詠一ファンとしては、修行が足りないと。「鬼泣き」ってなんですか?
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| 大滝: | 「鬼泣き」ってなんだったけな?忘れちゃったけど、なんか笑うんだ。福笑いだ。
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| 山下: | そうか、福笑いの逆か。 |
| 大滝: | 面白くもなんともないや。 |
| 山下: | かわいそうに、ほんとに。 |
| 大滝: | かわいそうだね。 |
| 山下: | これで40円損した。 |
| 大滝: | だから、あんまり深く聴かない方がよいと思いますよ、昔のものは、とにかく。祟りがあります、昔のは。最近のだけ聴いてください。
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| 山下: | 嘘つけよ、ほんとにもう。まったくほんとに。さて、じゃあ1曲、今日はドゥー・ワップをかかってないので、ハープ・トーンズをいってみたいと思います。私好きなんです、この曲。「マイ・メモリーズ・オブ・ユー」。
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曲: |
ハープ・トーンズ/MY MEMORIES OF YOU |
| 山下: | ニュー・ヨーク、ストリート・ドゥ・ワップを代表するハープ・トーンズでございまして、「マイ・メモリーズ・オブ・ユー」という、この次のあれには入れたいと思っているんですがね、これを。もういいですね。
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| 大滝: | 深い。 |
| 山下: | 歳ですかね?こんなんしか聴かないんですよ、家で。 |
| 大滝: | うーん、よくわかる。 |
| 山下: | わかるんですか? |
| 大滝: | そういう感じがする。 |
| 山下: | それで、どうしてそんな1986年に向けてのサウンドがつくれようか。
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| 大滝: | 何をいってんだよ、何なんだ?遅れた弁解ですか、これ? |
| 山下: | いえいえ。いや、一生懸命やってますよ。 |
| 大滝: | やってんのは、わかるよ。すごく期待してるよ、今度の。「マーメイド」を聴いて、今度のアルバムの質の高さはみんなわかってると思うんだよね。楽しみにしてるんだよ、ほんとに。
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| 山下: | これで、コンサートを延期してさ、遊んでたらぶっとばされるもん。
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| 大滝: | そりゃそうだよね。 |
| 山下: | 映画も観てないし。映画どうですか、最近? |
| 大滝: | 遊んでるっていえないもんね、やっぱりね。 |
| 山下: | 遊んでませんよ、はっきりいって。 |
| 大滝: | やってないよね。 |
| 山下: | 映画なんか観てませんよ、僕は。ビデオも観てないというこのまじめさ。
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| 大滝: | もし観てても、いえないよね。 |
| 山下: | ひどいな、それ。いいね大滝さん、映画観れて。 |
| 大滝: | 私はだって、いや、映画もあんまり観てないですよ、このごろ。レコード聴いてます。
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| 山下: | ほんと?戻っちゃった。 |
| 大滝: | そう。本家、先祖帰り。 |
| 山下: | だいたい熱しやすく冷めやすいというね。 |
| 大滝: | んなことはないけど。 |
| 山下: | でも、相当観たでしょ、映画? |
| 大滝: | うーん、でもないよ。 |
| 山下: | そう? |
| 大滝: | やっぱり、昔の人に比べれば、全然観てないわ、だめだ。だから、ようやく西部劇の入り口に立ったぐらいだから、遅い。
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| 山下: | 僕の友達でね、日本大学の芸術学部の映画学科に、友達というか従兄弟なのね、同じ年の、入ったやつがいてね。そいつは日本映画の超強力マニアで、僕が高校の時に、そいつは年間、高校生で何本ぐらい観てたっけな。365本以上なの。
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| 大滝: | はぁー。 |
| 山下: | 380とか90とか、そんぐらい観てるんだよね。 |
| 大滝: | すごい。 |
| 山下: | 弁当もちで。だからよく知ってたね、やっぱり。ほんとに映画好きなやつは、高校とかそのぐらいやってんだろうね。
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| 大滝: | そうだろうね、寺尾次郎ね。 |
| 山下: | そうそうそう、シュガー・ベイブのベース。 |
| 大滝: | シュガー・ベイブのベーシストがね、今。 |
| 山下: | 今、某映画会社にはいって。 |
| 大滝: | あいつも詳しかったもんね。 |
| 山下: | あれ、毎日フィルムセンター通ってたもんね。 |
| 大滝: | やっぱり、弁当持って? |
| 山下: | うん。 |
| 大滝: | 僕も弁当持ってね、とある放送局のレコード室に毎晩いたことあります。その努力を評価してください。
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| 山下: | 僕は弁当も持たずに、とある人のレコード室に1週間いたことがあります。
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| 大滝: | わたしゃぁ、その間グーグー寝てましたけど。 |
| 山下: | それでですね、面白いはがきがあるんですよ。前橋市の宮沢誠一郎君、「大滝大先生へ、大滝ファン、もしくは『GO!
GO! NIAGARA』ファンの人でないとわからない笑い話をふたつほど。新春のくだらなくも面白い放談にさしあげませう。ひとつは、竹内まりやさんのLP、バラエティの中の曲で、インマグロに…」でた!
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| 大滝: | そんなこというやつは、もういないんだから。 |
| 山下: | 「インマグロに、イントロ、結婚行進曲が使われているんですね。『Let's
get married』だったっけかな。まだこの事を知らない時、レコード店に行ったら、いきなりパーンとかかったんですよね。その時僕は、あっ、クレイジー・キャッツの『この際かあちゃんと別れよう』だと思ったの、そしたら、まりやさんの声。ドテっと倒れてしまいました。うーん、僕はここまで大滝色に染まっていたなんて!」
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| 大滝: | なんだ、なんだ、関係ないんだよ、それは。すごい曲思い浮かべるな、しかし。「Let's
get married」とそれじゃあ、まるで逆だよ。 |
| 山下: | そういう人が支えているんです、大滝詠一さんのファンをね。 |
| 大滝: | ありがとうございます、ほんとに、おかげさまで。 |
| 山下: | ところで、この前、国立競技場で「はっぴいえんど」再結成しましたね。
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| 大滝: | ありましたね。 |
| 山下: | あの時のイベントのプログラムつうのがありましたね?そこで、好きな映画ってありましたね、欄が?で、みんな「トリュフォー」とか書いてる中で、一人だけ「血煙高田馬場」って書いてる人がいましたね。
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| 大滝: | 誰でしたか?なんかでも、あのパンフレット面白かったけど、みんなまじめに書いてたね。僕はアンケートってね、まじめに書くの嫌いなの、すごく。
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| 山下: | 知ってます。 |
| 大滝: | いかに、受けるようなことをさ、書こうかっていうことばっかり考えてるんですよ。
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| 山下: | あれ、某渋谷のあそこで、東京国際映画祭のマキノのフェスティバル行ったんですか、大滝さん?
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| 大滝: | いや、行きはしませんでしたけど。とあるところで、ちらっと見ただけです。
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| 山下: | 見たんですか? |
| 大滝: | えぇ。 |
| 山下: | 僕はあの時、牧野を見ようか山中貞雄を見ようかと迷いまして、結局山中貞雄に行ってしまったんですよ。1週間通ってしまいましたよ。
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| 大滝: | 日本映画、でもずいぶん少ないね、出てるものがね。観れる機会がまるでないでしょ。
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| 山下: | ないない、ほんとに。 |
| 大滝: | 昔の映画はいいんだよね、日本のものは。 |
| 山下: | いいね、ほんとに。 |
| 大滝: | 昔に限るね。 |
| 山下: | 少しずつはよくなっているようなことはいってるけどね、業界の人は。
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| 大滝: | なんかでも、あとテープなんかでも、エノケンさんなんかの映画なんかもあるんだけど、欠落があるらしいね。もう、途中のフィルムがなくなってたり。
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| 山下: | あぁ、そう。 |
| 大滝: | だからストーリーがポーンととんじゃったりしたとかね。 |
| 山下: | 「ちゃっきり金太」も総集編が、なんかちょっと抜けてるやつしか現存してないんでしょ?
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| 大滝: | そういうことがあるらしくて、早くに観て、日本にもこういうすごいものがあったっていうことをね。
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| 山下: | 斎藤寅次郎の映画なんつうのは、ほとんど観れないでしょうね、今では。
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| 大滝: | あんまりないんじゃないですかね。 |
| 山下: | 「法界坊」ってビデオ持ってるんですけどね、エノケンの。途中で、長屋でラジオ体操やるというさ。変なギャグのさ。
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| 大滝: | ありますね。昔はだから、昔の映画ってのはギャグの宝庫だよね。だから、なかなか面白いですよ。
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| 山下: | なかなかね、そういうのを好きになると、あまりのものの無さに、
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| 大滝: | どうしようもない。 |
| 山下: | 愕然とするという。なんでこうなるのかってね。 |
| 大滝: | 今年、じゃあ、ひとつだけまじめな話をひとつ、3回目ですんで、いおうかなと思うんですけど。クレイジー・キャッツのビデオが発売される可能性があるんですよ。それであのー、
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| 山下: | 前も出てたんじゃないですか? |
| 大滝: | いや、それの総集編のようなもの。「ベスト・オブ・クレイジー」のようなもの。これに今、私は燃えてる、私がやるわけじゃないのね、早くできることを願ってるていうだけのことで、あれなんだけども。それから、できたらそのサウンド・トラック。クレイジーものってのはあれなんですよ、レコードと違うから、ほとんど映画の中に入ってる歌が。未発表のものもあるし、それのアルバムをね、今年は。
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| 山下: | そんなものやれる、つくれるんですか?サウンド・トラックからおこすわけですか?
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| 大滝: | サウンド・トラックから起こす。で、それを私は今年の、今年はこれでいこうということで。それをひとつやったらまた、ロング・バケーションにはいろうかなという、そんなことはないか。
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| 山下: | それはあれなんですか、監修するとか、そういうことですか? |
| 大滝: | 監修っていうほどのもんじゃないですけどね、できたら一番最初に観るっていう約束を取り付けたっていう、ただそれだけで。そういう監修の仕方もあるわけで。
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| 山下: | ところでこの間、小林旭さんのレコード出しましたね。 |
| 大滝: | あー、曲書きました。去年の6月頃レコーディングしたやつだけど。
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| 山下: | あれテレビでCM流れてたときに、一瞬加山雄三さんかと思ったけど。
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| 大滝: | それで面白い話があってね、加山雄三さんのオフィスに、なんか時々かかってきたという。まあ、これは人づての話ですから、ほんとかどうか知りませんけども、「今やってますねって」電話したら、そのオフィスの人が「はい」っていったという話があるくらいに似てたんですかね。
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| 山下: | 似てるね。でも、僕見て、やっぱり加山雄三の声かなと思って、メロ・ラインがなんか、そうなると絶対弾厚作しかないでしょう?
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| 大滝: | そうだね。 |
| 山下: | メロ・ラインがなんか違うなと思ったら、「今、加山雄三のあれが流れてたね」って、うちのかみさんにいったら、「なにいってるの、あれ小林旭よ」って。「小林旭か、じゃあ大滝さんだ」と思ったんだよね。
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| 大滝: | すぐに。 |
| 山下: | うん。私、フランク永井さん。 |
| 大滝: | 私、小林旭さん。 |
| 山下: | いつかやるっつてたもんね。 |
| 大滝: | んー? |
| 山下: | いつかやるっつてたもんね。 |
| 大滝: | あー、小林旭、ずっと昔に、必ずや1曲はという。 |
| 山下: | あれはどうしたんですか、向こうからお話が来たんですか、こっちからアプローチしたんですか?
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| 大滝: | CMが最初で、CMつくる人も、小林旭と僕とでやろうことを、なんか2〜3年あっためてたらしいの。全員がなんか、あっためてたっていう企画と構想で、これがもし、ひょっとして、ただ聞いた裏側に何かを感じるとしたら、そこに男のロマンを、
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| 山下: | 1週、新春第1弾に戻りますね。 |
| 大滝: | それを感じてもらえるかなっと思ってね。 |
| 山下: | ふーん。 |
| 大滝: | そうなんですよ。「マイ・メモリーズ・オブ・ユー」ですからね、あれもね、そういう。
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| 山下: | なるべくしてなったという雰囲気ですね。LPはやらないんですか?
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| 大滝: | LPまでつくる自信ないんだよね。結局、なんかLPがあそこに集約されたみたいな、1曲に集約されたものをつくろうみたいにつくったから、結局はなんか、それの焼き直しか、その部分的な発展しかないと思うんだよね。僕はそういうのだめなんですよ、1曲書いちゃうともうできなくなるんです。才能がない、素人。1曲だけはよいっていうね、やっぱり素人ですよ。
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| 山下: | でも、制作費かかったでしょ? |
| 大滝: | は? |
| 山下: | 制作費かかって、びっくりしたでしょう? |
| 大滝: | CMですから、あれは。 |
| 山下: | あっ、そう。でもフルサイズあるじゃないですか。 |
| 大滝: | フルサイズしかとらない。なんとCMサイズがないというCMの、多分日本初か10曲ぐらいのうちのひとつじゃないかと思いますけどね。CMバージョンは1個もなしですよ、フルだけ。
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| 山下: | そうですか、なるほど。 |
| 大滝: | だから歌が始まった時に、どこで終わるかが最初なんにもわからずに、ただ適当につくった。だからなんかね、ホニャホニャホニャっていうんで、8小節くらいで終わるでしょ。「それからどうした!」っていいたくなるようなところで終わるんだよね。
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| 山下: | いえるね。 |
| 大滝: | それは何にも考えないで、ただつくったんですよ。 |
| 山下: | なるほど。 |
| 大滝: | 大笑い。 |
| 山下: | いや、いつかはやると思ってましたけどね。 |
| 大滝: | やはり。 |
| 山下: | こんなに早く来るとは思ってませんでした。 |
| 大滝: | こんなに早く来るとは思ってなかった?ちょうどギリギリ、いいところじゃないかな、ロイ・オービソンとしてはね。
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| 山下: | なるほど。さて、ところでですね、なんかかけないと、また怒られますんでね、
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| 大滝: | かけましょうよ。 |
| 山下: | あれが見つかったんですよ。 |
| 大滝: | 何!? |
| 山下: | おととしの、大滝さんと2人でやったデュエットもののテープがね。
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| 大滝: | でた。あれもう、おととしですか? |
| 山下: | おととしです。 |
| 大滝: | おととし、いつ頃ですかね? |
| 山下: | ニュー・サウンズ・スペシャルですからね、夏です。 |
| 大滝: | 夏。 |
| 山下: | おととしじゃねえか、さきおととしか? |
| 大滝: | か? |
| 山下: | そうそうそう。 |
| 大滝: | かなり前ですね。 |
| 山下: | 3年前だ。なので、ご存知の方もたくさんいるんですけど、知らない人もいるので、評判がよかったので、やったのがエバリー・ブラザーズと、あの時はなんかこまごま説明しましたけど、
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| 大滝: | 男のロマンですね。 |
| 山下: | もう先週、先先週全然説明してないので、なんにも、いいかげんなんで、ハープ・トーンズって一体なんだろう?関係ないというさ。そういうあれなので、
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| 大滝: | それでいきたいですね。 |
| 山下: | で、今聴くとすごく、あれなんです、涙なくして聴けないんです、恥ずかしくて。なんですけど、恥をしのんでやってみようというあれで。
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| 大滝: | 何ともいいようがありません、私は。 |
| 山下: | まず、高い方を歌ってんのは私です。 |
| 大滝: | それだけはいわないとわかんないから。 |
| 山下: | 低い方を歌ってんのは大滝さんです。ほとんどわかんないです、歌い出し聴くだけじゃ。じゃあ、エバリー・ブラザーズ、ゴフィン=キングの曲で、ゴフィン=キングの曲で、
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| 大滝: | ゴヒン=キング! |
| 山下: | ゴヒン=キングという作曲家はとか、そういうことになるんですけど、キャロル・キング、ゲリー・ゴフィンの夫婦の作曲でございまして、大ヒットでございまして、それをカバーしました「クライング・イン・ザ・レイン」。
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曲: |
大滝詠一、山下達郎/CRYING IN THE RAIN |
| 山下: | というわけで、再発見されました大滝詠一、山下達郎デュエットのテープ。
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| 大滝: | これは涙なくしてはちょっと聴けないよね。 |
| 山下: | 聴けないでしょう?ご愛敬、ご愛敬。新春のご愛敬。 |
| 大滝: | 泣いてたよ、ほんと。「クライング・イン・ザ・レイン」だよ、俺。「I'LL
BEEN CRYING・・・」泣いちゃうよ、俺。 |
| 山下: | 歌詞はね、あの時初めて見てるからね。曲は知ってるけど、詞知らないから。この次の曲なんて、曲目、実をいうと、大滝さんにこの曲やろうといわれるまで、この次の曲はね、知らなかったの。
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| 大滝: | あぁ、「ラブ・ハーツ」? |
| 山下: | うん、あんまり聴いたことがなくてね。で、これやってからね、こんないい曲がね、
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| 大滝: | 世の中にあったか! |
| 山下: | あったかって、それでリユニオン・コンサートでもやってたでしょう、エバリーの。
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| 大滝: | やってたね。 |
| 山下: | あれ、涙なくして見れなくてね。 |
| 大滝: | いいんだよな、「ラブ・ハーツ」だからね。その周りの状況考えてみるとさ、
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| 山下: | そうそうそうそう。 |
| 大滝: | その喧嘩して、別れてまたいっしょになった時の感じがね、ある歌だから、
|
| 山下: | そうですね。 |
| 大滝: | 「恋の痛み」という日本語のタイトルだったからね。 |
| 山下: | そうです。続けて聴いちゃったりして、「ラブ・ハーツ」。 |
曲: |
大滝詠一、山下達郎/LOVE HURTS |
| 山下: | 半音上がるとこが、ちょっとひっくり返るんだけど、愛敬愛敬。時間なくてね、こん時ね。
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| 大滝: | 言い訳の多いやつらなんて思ってるんじゃないかね、みんな。レコードができなきゃ、できないっつう言い訳ばかりいって。なんだかな。
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| 山下: | コンサート延期したっちゃ、延期した。 |
| 大滝: | 出すっちゃ、出さなくてもう、ほんとに。 |
| 山下: | そういえば大滝さん、昔1回コンサートが流れてさ、 |
| 大滝: | その話はいわない約束でしょ。 |
| 山下: | あったな、そういうことが。 |
| 大滝: | 僕はね、なんか前科が多いんだよ。 |
| 山下: | 考えられることは、全部あるという。 |
| 大滝: | 悪い方の見本は、全部やってるよ、俺は。だからあの、ほんとにあれですよ。あとの人たちは、それを教訓にね、やってもらわないと、私は浮かばれないんだよ。
|
| 山下: | 大丈夫。 |
| 大滝: | なにが大丈夫なの? |
| 山下: | いやーしかし、でもね、これやってみるとわかるんだけどね、難しいんだよね。
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| 大滝: | 難しいね、ほんとに難しいな。 |
| 山下: | 英語だっていうのもあってね。 |
| 大滝: | 英語も難しいね。「夏のリビエラ」歌った時もそうだけど、やっぱりなんか、あたりまえだけどさ、なんか全然違うんだよね。なんか浮いちゃうんだよね。
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| 山下: | それでね、この次の曲はフリート・ウッズの曲だから。これは、あのほら、多重録音して、大滝さんが真ん中で、私両端に2人いるという、
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| 大滝: | 私があんまり歌ってないパターンだからね。 |
| 山下: | いや、大滝さんたくさん歌ってるよ。 |
| 大滝: | そうだっけ? |
| 山下: | リードボーカルだから。 |
| 大滝: | 怖いなー、これもまたな。 |
| 山下: | こっちの方ができがいいの、全然。 |
| 大滝: | ほんとに? |
| 山下: | エバリーってほんとに難しいから、 |
| 大滝: | エバリーは難しいな。 |
| 山下: | フリート・ウッズの方はちょっと軽いから。 |
| 大滝: | あっ、そう。 |
| 山下: | こっちの方が雰囲気あるから、こっちの方で一応ちょっとね、あれで。
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| 大滝: | 何? |
| 山下: | 名誉回復。 |
| 大滝: | 口直し?なればいいけど、俺祈っちゃうな、ここで。 |
| 山下: | 「カム・ソフトリー・トゥ・ミー」。 |
曲: |
大滝詠一、山下達郎/COME SOFTLY TO ME |
| 山下: | いかがですか、このセンターのリード? |
| 大滝: | あのー、今年になって決意したことがあります。 |
| 山下: | なんですか? |
| 大滝: | 引退します、私。 |
| 山下: | 何を言ってるんですか? |
| 大滝: | だめだ、こりゃぁ、もう。 |
| 山下: | なんで? |
| 大滝: | いやー、だめだね。 |
| 山下: | 何を言ってるの? |
| 大滝: | 曲をつくることに専念しよう、もう。歌うのやめた。 |
| 山下: | だめですよ、それは。 |
| 大滝: | すごいものがあるね。 |
| 山下: | いいじゃないですか。 |
| 大滝: | 音量でかくして聴けば、なんとかなるかな。どうもね、バックはよかったけどね。
|
| 山下: | もう1曲いってみましょう。これがいいんですよ、「ミスター・ブルー」が。
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| 大滝: | これなんか、ドラムとベースとか、派手にギターとかギャーと入れて、ごまかそう。
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| 山下: | でも、あのね、やってみればわかるんですから、難しいってね。
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| 大滝: | ほんとにやってみると、なんか難しいね。 |
| 山下: | この「ミスター・ブルー」がいいですよ、これは。 |
| 大滝: | そう?なんか聴くのが嫌になっちゃった。 |
| 山下: | 暗くなってんじゃ、 |
| 大滝: | ガマの油のガマみたいになってきちゃった。冷や汗タラタラで。
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| 山下: | いやもうね、いつもね、エコーに包まれた大滝さんの声が赤裸々に出てくる、これはなかなか得難い体験でね。
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| 大滝: | 昔のナイアガラのレコード聴きゃあ、なにひとつエコーもなんにも入ってないよ、あれは。
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| 山下: | でもあれは、ルーム・エコーというものがありましてですね。 |
| 大滝: | あれは録ってるところが板間だったからハネたってだけでさ。 |
| 山下: | 福生のスタジオの。それだって、歌はすごくオフでしたからね。
|
| 大滝: | あー、フェード上げなかった? |
| 山下: | そうです。だからこれは意識的にフェード上げて、オンに録ってありますから。
|
| 大滝: | 失礼いたしました。 |
| 山下: | 1K(?)をちょっと上げております。そんなことはないか。 |
| 大滝: | 怖い、俺は。 |
| 山下: | 「ミスター・ブルー」。 |
曲: |
大滝詠一、山下達郎/MR.BLUE |
| 山下: | というわけで、フリート・ウッズのヒット曲が2曲続きまして、「ミスター・ブルー」。
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| 大滝: | ブルーになってきちゃったよ。 |
| 山下: | こういう赤裸々に声を聴かせると、大滝さんは必ずこういうあれに出るという、態度になるというね。
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| 大滝: | いやなんだよなー、どうも自分の声を、なんかね、まのあたりに聴くというのは。嫌いだなー、私。
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| 山下: | だいたい、大滝さんの歌ってる顔を正面から見た者は誰もいないというね。
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| 大滝: | 見ると俺、横向くからな。 |
| 山下: | そう。昔「はっぴいえんど」やってる時はですね、オルガンの影に隠れてしまった。なんでリード・ボーカルや、歌ってる人間がステージの上で見えないのか。どっかから声は聴こえて来るんだけど、3人しか見えていないというね。誰も歌っていない。
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| 大滝: | 俺はロック界のシラノ・ド・ベルジュラックっていわれてたからね。
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| 山下: | スタジオで歌を入れる時は、ついたてを立てて、カーテンをひいて、ドアを鍵閉めて、部屋を真っ暗にして、それで歌入れをするという珍しい人なの。
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| 大滝: | ほんとにそうなんだよね。どうも、やだよ、俺。自分の声は、ほんと。
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| 山下: | だからこういうテープを持ってくればね、弱みが。これで一生弱み持てるね。なんかあったら、このテープをね。
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| 大滝: | シュガー・ベイブの練習のテープ持ってこようかな。 |
| 山下: | このテープに葵の御紋を描いて、このテープが目に入らぬかって。
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| 大滝: | でも、シュガーのさ、 |
| 山下: | はい。 |
| 大滝: | 福生でコーラスやってる、練習のコーラスやってるのが、あれがよくハモってるんだよね。
|
| 山下: | 知らない、そんなの。 |
| 大滝: | いやあのー、なんだ、コンサートをやる時に、バックをやってくれた時に練習してて、で、4チャンネルに入れて、ダビングしてあるんですよ。
|
| 山下: | そんなのがあったの?ふーん。あっ、そう。 |
| 大滝: | 聴きたいですか? |
| 山下: | 聴きたい。 |
| 大滝: | それから、「ダーリン」を歌ってるのとかね。あれ、あるよ。 |
| 山下: | あれ、ひとつ高いんだよね、声がね。ピッチがね。 |
| 大滝: | あとオケがちょっとね、歌とのバランスがあれだっだけど。 |
| 山下: | そうそうそう。 |
| 大滝: | コーラスはすごくいいよ。 |
| 山下: | あー、そう? |
| 大滝: | うん。 |
| 山下: | ふーん。 |
| 大滝: | リクエストが多かったら、かけます?なんか妙ないいかただな。
|
| 山下: | 怖いな。なんかブルーになってきたな。なんか他の曲かけようかね。
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| 大滝: | あるぞ、いっぱい。 |
| 山下: | なんかねーかな。 |
| 大滝: | よかった、これで矛先が、ようやく。 |
| 山下: | なんか少しちょっと、あんまりこうジョニー・ティロットソンとか、そんなのかけると差が出るからさ、アソシエーションとかそういうのにしません?
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| 大滝: | そういう差の出るやつはやめよう。 |
| 山下: | コーラスがさ、パッと出るやつ。 |
| 大滝: | リズム・アンド・ブルースにした方がいいんじゃない、一挙に?
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| 山下: | じゃあ、クリス・ケナーいってみます? |
| 大滝: | クリス・ケナーいいな。 |
| 山下: | 「アイ・ライク・イッツ・ライク・ザット」(?)。 |
曲: |
クリス・ケナー/I LIKE IT LIKE THAT |
| 山下: | ちょっとスクラッチが多いのは、お許しください、古いレコードですので。これも61年で、今回の新春放談に使用されたレコードは、ほとんど61年という。
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| 大滝: | 61年が多かったね。 |
| 山下: | ゴールデン61年でございました。 |
| 大滝: | 昭和61年でしょう?今年はね。こじつけの大滝といわれてますからね、これが。言い訳とこじつけばっかりだな。
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| 山下: | しかしもうね、先週笑いすぎてね、エネルギーが枯渇しましたよ、ほんとに。
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| 大滝: | それで今週は、ガマの油だもんな。 |
| 山下: | なんですか、そのガマの油ってのは? |
| 大滝: | ガマの油です。だからタラタラと。 |
| 山下: | あぁ、タラーリタラリ? |
| 大滝: | うん、タラーリタラリ。わからない人は聞き流してください。 |
| 山下: | 誰もわからないってんだ。目の前にいる人間ですら一瞬わからないんだから、ほんとにもう。というわけで、もう1曲かかりそうだな。じゃあちょっときれいに、アソシエーションズ、「エブリシングズ・ザット・タッチズ・ユー」、「恋にタッチは御用心」。
|
曲: |
アソシエーションズ/EVERYTHING'S THAT TOUCHES YOU |
| 山下: | 「エブリシングズ・ザット・タッチズ・ユー」という、当時の出た時の日本題が、「恋にタッチは御用心」という、
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| 大滝: | すごいタイトルだね。 |
| 山下: | 今のヘビメタなみのタイトルで、1968年全米10位まで上がるヒット曲でございまして。「オール・ユー・ニード・イズ・ラブ」よりも先か前かという、大滝さんの質問に関しては、
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| 大滝: | なんかラブ・ラブ・ラブ・ラブっていったら。 |
| 山下: | 関してはですね、えーっと、「オール・ユー・ニード・イズ・ラブ」、67年、こっちは68年、あとですね。
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| 大滝: | なるほどね。 |
| 山下: | そうですね。 |
| 大滝: | で、このプロデューサーはさ、ボンズ・ハウっていうね、 |
| 山下: | はい。 |
| 大滝: | プロデューサーが、 |
| 山下: | (聴き取り不可能)とか、やってる人ですね。 |
| 大滝: | この人がね、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」まだ観てないでしょ?
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| 山下: | 観てないです。 |
| 大滝: | レコーディングが終わらないと、観れないと思うけどさ。それと、チャック・ベリーを、今度メンフィスかけるでしょ。
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| 山下: | はい。 |
| 大滝: | で、そのチャック・ベリーと、このボンズ・ハウと、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ってのは関連があるんですよ。
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| 山下: | へぇー。 |
| 大滝: | それは観てのお楽しみで。 |
| 山下: | あー、そうなんですか? |
| 大滝: | いわないことにしときますけど。 |
| 山下: | もう観たんですか? |
| 大滝: | 私は2度も。 |
| 山下: | いいですね。 |
| 大滝: | えぇ。頑張ってつくってください。こっちは楽しみにしてますから。
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| 山下: | しゃあねえな、ちくしょう。ほんとにもう。えー、まだはがきが、ちょっと読みます。大阪府和泉市、葛城めぐみさん、けいさん?女の子「大滝さんに質問、」こういう質問、今まで読んでない。「何年何月何日にお生まれになりましたか?」
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| 大滝: | そういう質問、受けたことないよ、うん。 |
| 山下: | でしょう? |
| 大滝: | でも、なんかに書いてあるな、プロフィールに。1948年ですよ。 |
| 山下: | 何月何日なんですか? |
| 大滝: | 7月の28です。 |
| 山下: | 7月の21日がフィル・スペクターでしたっけ。 |
| 大滝: | あぁ、そう? |
| 山下: | えぇ。 |
| 大滝: | へぇー。そら知らなかった。 |
| 山下: | 違ったかもしんない。あっ、9月の21日。 |
| 大滝: | 違う、フィル・スペクター1月だよ。 |
| 山下: | そうでしたっけ? |
| 大滝: | うーん。違うかな? |
| 山下: | まあいいや。「出身地?」 |
| 大滝: | 岩手県、宮沢賢治のふるさと。 |
| 山下: | 花巻市? |
| 大滝: | 花巻市じゃない。花巻は高校で1年いただけ。 |
| 山下: | あぁ、そうですか。一番最初のお生まれはどこなんですか? |
| 大滝: | 江刺市ってとこ。 |
| 山下: | 江差市?江差追分のとこですね。 |
| 大滝: | 違う方の江刺。 |
| 山下: | あっ、違うんですか? |
| 大滝: | 追分がない方の、馬子唄の方。 |
| 山下: | 江刺馬子唄っていうものがあるんですか? |
| 大滝: | うそだよ。 |
| 山下: | すべてこの調子ですからね。これで僕は12年も付き合っているんですから。えーっと「血液型?」
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| 大滝: | AB型です。 |
| 山下: | ほんとにABなんですか? |
| 大滝: | うん、僕はね、おふくろがA型だってんで、高校2年までA型だと思ってたんだけど、高校2年のとき調べたら、AB型っていわれて、その日から人生が変わりました。
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| 山下: | ふーん、そこで人生が変わるほど、あれな問題だという。 |
| 大滝: | んなことないか。たいしたことはないな。 |
| 山下: | 「ご自分の作品で気に入ってる曲は?」ほんとにしないでくださいね、何いっても。
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| 大滝: | あんまりないですよ。 |
| 山下: | 謙遜。 |
| 大滝: | いやいや、あんまりだめ。これから、ネクスト・ワン。なーんつって。
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| 山下: | 誰のセリフでしたっけね、それ? |
| 大滝: | えー、ヒッチコック。 |
| 山下: | あっ、そうか。 |
| 山下: | 「86年の抱負は?」 |
| 大滝: | えー、そうですね、山下君のアルバムをじっくり聴いてから、それから考えようと。
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| 山下: | 今年はどうするんですか?マジな話で。 |
| 大滝: | 私?私は、だから、そういうその、クレイジー・キャッツのそのね。自分が、自分が聴きたいなと思うようなレコードをちょっと、自分のじゃなくてね。そういうのをつくってみたいなと思います。
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| 山下: | ああいう小林旭さんに書くとか、ああいうようなことはやるんですか?
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| 大滝: | 曲の提供は多少あると思いますよ。 |
| 山下: | そうですか。「フィヨルドの少女」みたいに、自分のシングル出すとか、そういうのあるんですか?
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| 大滝: | それはないと思いますね。 |
| 山下: | ないんですか。 |
| 大滝: | えぇ。 |
| 山下: | 自分の作品は、何も出ないんですか、今年は? |
| 大滝: | 多分ないんじゃないかと思いますけどね。 |
| 山下: | 「CD VOX」はどうなるんですか? |
| 大滝: | それは出します。 |
| 山下: | それでは曲で、もう1曲かかりそうでございまして、1回目かな?先週か先々週に、メンフィスの話に言及をいたしましたが、
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| 大滝: | はいはい、えぇ。 |
| 山下: | チャック・ベリーの「メンフィス」をかけてみたいと思います。
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| 大滝: | 今年はチャック・ベリーの年だね。 |
| 山下: | ふーん。 |
曲: |
チャック・ベリー/メンフィス |
| 山下: | チャック・ベリーのメンフィスでございまして、大滝さんは、チャック・ベリーの歌で何が一番好きですかね?
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| 大滝: | チャック・ベリーは何だろうかな?僕も「ジョニー・リバース」から入った方なんで、だからこれといって、1曲ってのはあまりないんですよね。
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| 山下: | なるほど。 |
| 大滝: | 「メンフィス」? |
| 山下: | 「オールモースト・グロウン」。 |
| 大滝: | 「オールモースト・グロウン」ね。 |
| 山下: | 「フォッフォッフォ」っていうコーラスで決まりだという雰囲気で。
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| 大滝: | クリスタルズのバージョンではいりましたもんでね。 |
| 山下: | なるほど。 |
| 大滝: | なんかどうも、「アイム・オール・グロウン・アップ」という「オールモースト・グロウン」の、まあ、何をいってるかわかんないでしょうから、先にいきましょうか。
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| 山下: | バディ・ホリーはどうですか? |
| 大滝: | バディ・ホリーもほとんどサーチャーズとか、そういうリバプール・サウンドで入ったんでね。
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| 山下: | 入ったからね、なるほど。 |
| 大滝: | ビートルズとかね。だから、あんまりこれといって1曲ってないんですよ。だから55年から、50年代のロックン・ローールの人たちいるでしょ。バディ・ホリー、ジーン・ビンセント、エディ・コクランとか、みんなあとで聴きましたよ、僕だって。自慢じゃないですけど。
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| 山下: | 僕だって、そうだよ。あっ、そうなの、ちょうどだから僕がね、高校の中間くらいで、一番ロック、ロックつって、頭がいっぱいになっていた頃に、そういうバック・トゥ・ザ・ロックの運動みたいなものが、一番ポッと出てきた時だよ。それで、それまで日本で全然出なかったチェスのチャック・ベリーの全集だとか、バディ・ホリーの全集とか一挙に出たのよ。
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| 大滝: | 一挙に出ました。 |
| 山下: | だから、いきなりそれが聴けたの。だから一番好きな曲がいえるんだよ。
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| 大滝: | なるほどね。僕はそれをオリジナルっていう形で聴いたんだよね。誰かのカバーを先に聴いてて。
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| 山下: | というわけで、巻きが入っておりますが。 |
| 大滝: | 巻きが入っちゃった。 |
| 山下: | なんか、最後になって面白い話になってきたんですけどね。じゃあ、そういうことでございましてね、どうも3週間すみませんでしたね、ありがとうございました。
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| 大滝: | いや、ほんとにありがとうございました。山下達郎ファンのみなさまにはまた、多大なるご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。
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| 山下: | いえいえ。なるべく、レコードをなんか、形で出していただけるように、みなさんで大滝さんのうちへ手紙を書きましょう。替えがない音楽でございますので、本人が動くよりはしょうがないという、皮肉な結果でございまして、怠惰な大滝さんを励ますお便りを書きましょう。というわけでございまして、その私と大滝さんのデュエットで、3年ほど前にNHKの番組でやりましたところのテープから、やはりエバリー・ブラザーズのレパートリーでございまして、「オール・アイ・ハフ・トゥ・ドゥ・イズ・ドリーム」。
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曲: |
大滝詠一・山下達郎/ALL I HAVE TO DO IS DREAM |
| 「BACK TO THE FUTURE」の話で、チャック・ベリーとボンズ・ハウが関係あるって大滝さんいってますが、はっきりとは覚えてませんが、パーティーの最後に主人公がギターをもって演奏しているときに、チャック・ベリーに電話をかけていた人がいましたよね。その人がボンズ・ハウなんでしょうか?さぁ、みなさん、レンタル店へ急ぎましょう。
それから、シュガー・ベイブの「ダーリン」ですが、リクエストが多かったらやるっといってましたけど、リクエストなかったんでしょうね。かかったのが去年の新春放談ですから・・・。 |
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