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1989.1.19 ミュージック・シティ
| 萩原: | こんばんは、萩原健太です。ミュージックシティ、木曜日はヒット・ポップス・アンコール、1950年代から現在まで、さまざまな時代のヒットチャートを賑わしてきた素敵なポップ・チューンをたっぷり詰め込んでお届けする45分間です。さて、今週も前回、前々回に引き続きまして、大滝詠一、山下達郎両巨匠をお招きしての新春放談、その第3回目ですね。いよいよ新春放談の最終回であります。今週もどんな話が飛び出しますか、楽しみでありますが、その前に今週もとりあえず1曲目のリクエストをお届けしましょう。去年に続きまして、今年もガンガンとリクエストカードの大攻勢をかけてくれている東大阪市の中島清美さんですね。「フォーチュンズの曲で、ロジャー・グリーンウェイとロジャー・クックが作詞作曲したものをかけてくれ」ということでですね、そのご希望に応えたいと思います。1965年に本国イギリスで2位、アメリカで7位まで上昇したナンバーです。ザ・フォーチュンズ、ユーブ・ガット・ユア・トラブルズ。
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曲: |
THE FORTUNES/YOU'VE GOT YOUR TROUBLES |
| 萩原: | さて、3週目に突入してしまいました。 |
| 大滝: | いよいよ。 |
| 萩原: | いよいよであります。佳境に入ってまいりました。 |
| 大滝: | 入ってきましたね。 |
| 萩原: | もう、これで最後だぞ。 |
| 山下: | いつまで続けられるでしょうね、これ? |
| 萩原: | どうでしょうね?でも、なんかの形で続きそうな気がしますけどね、私は。なんかの形でね。というわけで、大滝詠一さん。
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| 大滝: | どうも。 |
| 萩原: | と、山下達郎さん。 |
| 山下: | よろしく。 |
| 萩原: | 今日もよろしくお願いします。さてですね、本日もまた、いろいろとですね、昔の物を引っ張り出して来たわけですけど、今年はあのー、いよいよ本格的に、達郎さんの待望のフィレス・レコード再発が始まる、
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| 山下: | やっとやれますよ。 |
| 萩原: | ねぇ。 |
| 山下: | 3年かかりましたからね。 |
| 萩原: | もうね、番組の方にですね、「僕は達郎さんじゃない」といいたくなるぐらいですね、「あの再発はどうなったんですか?」って。
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| 山下: | やっとクリスマスが出たっていうね。 |
| 萩原: | 去年にね、いよいよクリスマス・アルバムも出て、 |
| 山下: | おかげさまで。 |
| 萩原: | 大滝詠一先生のすばらしいライナーが。 |
| 山下: | 大滝さんの名ライナーでね。 |
| 大滝: | いえいえ。また、ところどころ、主観と多少の小さな嘘シリーズも混じってますけども。
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| 山下: | やっぱり、こういう物がないと、特に若い人は。ただ、CDの音だけを渡されても、やっぱりその背景というか、そういうものがわからないと、何のことだかわからないという。
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| 萩原: | このクリスマス・アルバムをね、入門編にするには一番いいんじゃないかという。
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| 山下: | 絶対に国内盤を買ってください。 |
| 萩原: | 強調が入ってる。 |
| 大滝: | これ以上の物はないでしょうね。 |
| 山下: | ないです、はい。 |
| 大滝: | で、私思うにね、1989年はいよいよあれですね。少なくとも日本で、「スペクター元年」になりそうな気配がするんですよね。
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| 山下: | フフフ。 |
| 萩原: | ほう。というのは? |
| 大滝: | で、ようやくそのー、フィル・スペクターが、正確な形で再々々評価っていうか、でも、それが始めて正確な形での評価っていうのかな、そういうのが今年ではないかと。で、それがなんとなくですけどね、海の向こうでも、その種類に近い、なにがしかの動きがあるのではないかという。これは予感なんです、単なる。
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| 萩原: | はー、予感? |
| 大滝: | うん。 |
| 萩原: | でもなんか、ある意味でスペクターが浮上してくるだろうと。 |
| 大滝: | 本人がどうか?例えばだから、去年ブライアンが出て、ビーチ・ボーイズが20何年かぶりで、
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| 萩原: | 22年ぶり。 |
| 大滝: | 首位を獲得とかね、曲の善し悪しや、その出方に関しては各々、個人的にみなさんあるようですけども、
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| 萩原: | お二人とも嫌いなようです。 |
| 大滝: | あのー、少なくてもブライアン本人は、あまり大して華々しいセールスしなかったけども、そのまわりが活気づくというかね。そういうような意味合いでいけば、ある種フィル・スペクターっていう人も、本人じゃなくて、まわりが非常に大きな影響を、まわりに大きく影響を与えた人なので、本人がどうっていうことあまりないと思うんですけども、その関係者というかね、関連のものがね、なんとなくあるような気がしますね、今年は。
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| 萩原: | 来るんじゃないかと。やっぱ、一役買うのが達郎さんとこですね。
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| 大滝: | えぇ、もう山下君のところで再発っていう、 |
| 山下: | いや、大滝さんのご助力なしでは。 |
| 大滝: | 終わんないのかね?ぐるぐるまわして。 |
| 山下: | で、とりあえずですね、インフォメーションだけさしてもらうとですね。契約上の問題でボックスが最初に出ることになります。
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| 萩原: | シングル・ボックスみたいな? |
| 山下: | いや、 |
| 萩原: | 違うんだ。もうすでに、できあがってる、 |
| 山下: | できあがってるボックスです。 |
| 萩原: | なるほどね。 |
| 大滝: | 杉さんとこですね。 |
| 山下: | で、ロネッツ、クリスタルズ、何いってるの?そんなん無視して。
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| 大滝: | はい。 |
| 山下: | ロネッツ、クリスタルズ、ダーレン・ラブ、えーっと、 |
| 萩原: | ライチャス。ライチャスあったよね? |
| 山下: | ライチャスはベスト物ですかね。スペクターズ・グレイテスト・ヒッツっていうのかな。なにしろ5Wです。5WがCDのボックスとなって、やります。それを全面的に大滝さんに監修してもらう。
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| 萩原: | やったぁー。 |
| 山下: | で、この際ですから、やはり、フィル・スペクターのやつが非常にいい解説書いていただいたんですけど、今回のボックスに関しては、「これ以上、とにかく全世界的にね、考えてもこれ以上の形では絶対にこのボックスは出せない」というぐらいしますから。だから、オリジナル・ディスコグラフィーはもとより、オリジナルのジャケットの写真、そのために大枚あれして、オリジナル・ジャケ買ったんですから、僕。
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| 萩原: | はぁーっ。 |
| 山下: | で、だから、グレイテスト・ヒッツのジャケットとか、そういうのコンプリート、大滝さんのと僕のと合わせればコンプリート揃いますから。要するに、カラー写真とかブックレットとか、全部、要するに非常に充実したものをつけようと思ってますから、
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| 萩原: | なるほどね。 |
| 山下: | ひとつ、 |
| 萩原: | 大滝さん、また筆がうなりますか? |
| 山下: | よろしくお願いしますよ。 |
| 大滝: | どうもね、このごろ。まあでも、あのー、ほんとはね、もう何度もいってることで、あれなんだけど、「スペクターだから大滝がどうの」というような感じじゃない方がね。いろんな人がいろんなこといえるのがいいと思うんだけど、クレイジー・キャッツとかトニー谷をやって、ひとつ体験したことは、それを例えばかける際にね、例えばDJの人、またはミュージシャンの人とかラジオ番組とかいろんなとこ持ってるでしょ。で、いろんな事、その曲の前、後にいうわけですよ。それを、なにを元にしていうかというと、解説を元にして全部いってるんだよね。
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| 山下: | そうですね。 |
| 萩原: | うんうんうん。 |
| 大滝: | だから、そこの解説に何を書かれるということは非常に重要なのよね。
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| 山下: | そうです。 |
| 萩原: | なるほどね。 |
| 大滝: | そこでだから、非常に間違ったこととか、まるで関係ないあさってのこととか、そういうようなことが、そのまんまいくと、何年もそれが語り継がれるみたいなことになっちゃうでしょ。だから、できるだけね、
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| 萩原: | そうですね。 |
| 大滝: | 主観は主観として、正確なデータはデータとしてというふうに書いていこうかなと思いますけど、どうでしょう。
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| 萩原: | なるほど。 |
| 山下: | 話が長くなりましたが。 |
| 大滝: | どうも失礼しました。 |
| 萩原: | しかし、今日もですね、目玉がありますからね。 |
| 大滝: | 鬼太郎ですね、これが。 |
| 萩原: | ラジカセ、ラジカセ、ラジカセ。 |
| 山下: | デジタル・マスターは、おととしの暮れの段階で届いてるんです、5本とも。
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| 萩原: | はい。 |
| 大滝: | 一人で聴いてる。 |
| 山下: | いや、一人で聴いてるわけじゃないです。一応チェックだけしたんですが、曲目がね、ロネッツの、ご承知のように、ロネッツもクリスタルズも基本的にLP1枚というね、
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| 萩原: | うん。 |
| 山下: | 世界なんですが、ロネッツは特に1枚なんですが、シークエンスが全然違うんですよ。「また、いじりやがったな」と。なんと、ほんちゃんの曲順からはずれて、なんか1曲、2曲跳んで、後ろの方まで入ってる。
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| 萩原: | それはおかしいと。 |
| 山下: | 変だなと。おかしいとチェックしたら、なんと別テイクだったんですよ、これが。
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| 萩原: | やったぁー。 |
| 山下: | これはぶっ飛びましたから、今日はだから、今年出しますから、それはね。
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| 萩原: | いやー、やりましたね。 |
| 山下: | で、今日は、ロネッツのそのー、「アイ・ワンダー」というね、私ロネッツの曲で一番好きな曲なんですけど、これの別テイクっていうのが持ってきましたんで、
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| 萩原: | いってみましょう。 |
| 山下: | 聴いてみてください。 |
曲: |
THE RONETTES/I WONDER |
| 萩原: | あれっ?あれっ?終わっちゃいましたね。 |
| 山下: | いいんです。 |
| 大滝: | いいねぇ、やっぱり。これはいいわ。これはほんとに、一押しで。
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| 山下: | こっちが先のような感じがしますね。 |
| 大滝: | こっちが最初だろうね。最初だと思うよ。あっちがLPバージョンみたいだから、ドラムで始まる。
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| 山下: | 「ダ・ドゥー・ロン・ロン」と重複さけるため、もうちょっとそのー、コーディング変えてみたいな、そういう。
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| 萩原: | 「ゼン・ヒー・キス・ミー」 |
| 山下: | 歌詞は同じみたいですね。 |
| 大滝: | 「ゼン・ヒー・キス・ミー」の感じを「トコトン」とかね、やってたけど。
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| 萩原: | なるほどね。 |
| 山下: | というようなもんで、まだあるんです、それで。 |
| 萩原: | あるんですねぇ。 |
| 山下: | それで、フィレスのレーベルだけでなく、コルピックスのロネッツのね、レコーディングとか、そういう物も入っていますから。
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| 萩原: | そうですね。さっき、ちらっと、ちょっと聞こえてましたけどね。
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| 大滝: | ちらっとね。 |
| 山下: | あ、そうか。そういうのが入って、なかなかに、やっぱ、工夫があります、
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| 大滝: | ありますよねぇー。 |
| 山下: | ので、ひとつ、 |
| 萩原: | なるほどね。 |
| 山下: | よろしく、うん。 |
| 大滝: | これはすごいよね。これはちょっとね、今まで出てないしね。うーん。
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| 萩原: | お年玉を貯めとくように、という感じですけどもね。 |
| 山下: | 春か夏の、初夏ぐらいに出ます。 |
| 大滝: | はー、よかった。楽しみだね。 |
| 萩原: | 楽しみですね、ほんとに。 |
| 山下: | 大滝さん、よろしくお願いします。 |
| 萩原: | えー、というわけで、今年はスペクターが盛り上がるんじゃないかという。
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| 大滝: | いや、間違いなく。 |
| 萩原: | 大滝さんの予言もありますけども。 |
| 大滝: | 私がいうことはね、だいたい「ハズレなければ、あたるだろう」っていう種類のものですから。
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| 萩原: | なんだそれは、なんだっつうの、それは?さて、これに続いてですね、またいろいろ聴いていきたいと思いますが、
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| 大滝: | あのー、あれですよね。あのー、クリスマスのアルバムを買った人は、もう既に文章読んでいただけたと思うんですけど、
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| 萩原: | はい。 |
| 大滝: | だから、当時の60年代初期からの、66,7年ぐらいから、こうフラワー・サウンドというか、そういう政治的な動きにもなっていくんだけど、その間の西海岸の音楽の動きっていうのはね、スペクターを通して、こう音楽の変遷みたいなのをたどってみると、まあアメリカン・ポップスのひとつの側面というか、西側の側面みたいなのがね、見れて。で、あそこにも書いたんですけど、そのー、「花咲くサンフランシスコ」のスコット・マッケンジーとかね、ママズ&パパスのジョン・フィリップスとか、それからまあ、バーズのプロデューサーのテリー・メルチャーとか、そういう連中が集まって、ビーチ・ボーイズのココモっていう曲ができてるっていうのが、やっぱりいかにも、その流れというか、それが未だにどういう流れなのか、具体的には知りませんけども、
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| 萩原: | うん。 |
| 大滝: | その続いているというところが、非常に興味深いですけどね。 |
| 萩原: | でも、ある意味では、非常にこう、狭い人脈の中の人達が、割とこう、凄いこといろいろそれぞれにやってたというのが、60年代後期以降、中期ぐらいからかな。
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| 大滝: | なかなかに。まあ、だから、60年ぐらいっていうのは、だからそういうロックン・ロールからポップスになって、だんだん商売として、華々しくなっていく時期でもあるので、ちょうどね。
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| 萩原: | はい。 |
| 大滝: | そんなにプロデューサー、フィル・スペクターのような独立プロデューサーみたいな、そう数が多い時代ではなかったですけどね、当時はね。
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| 萩原: | でも、これ、さっきのなんかやってた頃、スペクターって異常に若いんですよね。
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| 山下: | 23とか4とかじゃない? |
| 大滝: | 2,3とか、なんかその辺でしょ。 |
| 山下: | クリスマスつくった時が3ぐらいでしょ。 |
| 大滝: | うん。 |
| 萩原: | なるほどね。 |
| 山下: | 異常ですよね。 |
| 大滝: | すごいよね。すごいっていうかね、 |
| 萩原: | あきれてしまいますけどね。 |
| 山下: | で、次はなにかけるんですか? |
| 萩原: | 次はこれいきますか、これ? |
| 大滝: | あぁ、これ? |
| 萩原: | これ。 |
| 大滝: | えー、それで、まあその、スペクター・インフランスというか、あのー、私なんかもそれから抜けきれずに、ずっと少年のままで、早何年。ちっとも抜け出せないっていうところに入ってるわけですけども。
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| 萩原: | はい。 |
| 大滝: | まあ、ブライアン・ウィルソンもほんとに、そういうような人だったようなんですよね。
|
| 萩原: | そうですね。 |
| 大滝: | で、スペクターのセッションを見に行って、それであのー、なんというのかな?身動きできないくらいに、そのセッションを、金縛りにあったように、そのセッションを見ていたというのを、ジャック・ニッチェがインタビューで告白してましたけどね。そういうのって、まあ、わかるような気がするんですけども、さっきの「アイ・ワンダー」でもかかってたけど、パーカッションを多用しますよね、スペクターの場合は。
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| 萩原: | えぇ。 |
| 大滝: | そのパーカッションの中で、マラカスとかシェーカーの類を、必ず担当していたのが、ソニー・ボノという人で、
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| 萩原: | はい。今、なんか市長さんかなんかになっちゃって。 |
| 大滝: | この方。ハームスプリングスの市長をやっておられるという方でね。
|
| 萩原: | はい。 |
| 大滝: | で、この人が以前にグループを組んでて、ソニーとシェールという、シェールっていう人は、昨年「月の輝く夜に」というので、
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| 萩原: | グラミー賞、じゃないアカデミー賞を。 |
| 大滝: | アカデミー賞を獲ったという、今にして思えば、ハームスプリングスの市長とアカデミー女優がいっしょにグループを組んで、歌を歌ってたというのは、これは非常に結果的に、
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| 山下: | 夫婦だったんだよね? |
| 大滝: | うん、当時夫婦だったんですけどね。で、結果的にこれがそのー、貴重な物に、
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| 萩原: | ひどい、なにが? |
| 大滝: | なってしまったという感じがして。 |
| 萩原: | はい。 |
| 大滝: | で、この人たちが「グルービー・カインド・オブ・ラブ」という、最近、
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| 萩原: | フィル・コリンズがカバーして、 |
| 大滝: | やってましたよね。フィル・コリンズがカバーした曲を、スペクター調でやってる録音があるんで、今となっては、全部新しい人たちにも、何かしら共通項があるのではないかと思うので、
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| 萩原: | なるほどね。 |
| 大滝: | 持ってまいりました。 |
| 萩原: | いってみましょうか、それ? |
| 大滝: | じゃあ、ソニーとシェールで、「グルービー・カインド・オブ・ラブ」
|
曲: |
SONNY & CHER/GROOVY KIND OF LOVE |
| 萩原: | 「グルービー・カインド・オブ・ラブ」 |
| 大滝: | という、まあ情けないものでしたけどね。 |
| 山下・萩原:ハハハ。 |
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| 大滝: | まあ、歴史的っていうのは、こんなもんですよ。 |
| 萩原: | 市長の声がなかなか。 |
| 大滝: | 市長とアカデミー女優の声がね。市長のハーモニーが大笑いだったよね。
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| 萩原: | なかなかね、唐突に来たりなんかしてね。いいもんですね。 |
| 大滝: | 曲はいいんだけどね。 |
| 萩原: | フィル・コリンズのバージョンはあまりよくないですね。 |
| 大滝: | 僕はあんまり好きじゃないですね。 |
| 山下: | あんまり好きじゃない。 |
| 萩原: | ちょっとだるい感じがして。 |
| 大滝: | マインド・ベンダスのオリジナルが一番よいと思いますけどね。
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| 萩原: | よいですね、はい。 |
| 山下: | さてですね、 |
| 萩原: | さて、今度は? |
| 山下: | 私持ってきたのは、この、大滝さん好みではないかというね、ドリーム・ベイビーズというね、
|
| 萩原: | はい。シリーズでいくつか出したんですよね。 |
| 山下: | それのうちの1枚でね。で、クイズかなんかがあって、 |
| 萩原: | トリビアが。 |
| 山下: | うん。えーっと、なんだっけ、「キャロル・コナーズのいたグループは何か?」とかね。
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| 大滝: | テディー・ベアーズだ。あたってんな。 |
| 山下: | それから「ビートルズのファースト・アルバムでカバーしてるガール・グループの曲は何か?」
|
| 萩原: | なるほどね。 |
| 大滝: | 「ノット・セカンド・タイム」、じゃねぇや。 |
| 山下: | 「プリーズ・プリーズ・ミー」 |
| 萩原: | じゃない。中でですね? |
| 山下: | 「プリーズ・プリーズ・ミー」のLPの中でカバーしてる、 |
| 大滝: | 「ノット・セカンド」入ってないか。「ベイビー・イッツ・ユー」、「プリーズ・ミスター・ポストマン」?知らないんだな、オリジナル。
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| 山下: | えーっと、「チェインズ」と、 |
| 萩原: | あっ「チェインズ」ね! |
| 山下: | 「ベイビー・イッツ・ユー」と、 |
| 大滝: | あれ、1枚目に入ってるの? |
| 山下: | 「ボーイズ」ですね。イギリス編集ですから。 |
| 萩原: | あっ、「ボーイズ」ね。 |
| 大滝: | あっ、なるほど。「ボーイズ」ね。 |
| 萩原: | 「ボーイズ」ね、シレルズ。 |
| 山下: | で、これがとにかくウエスト・コーストだということで、 |
| 大滝: | クイズやってどうすんだって、こんなとこで。 |
| 萩原: | ハハハ。 |
| 山下: | 全編、リーバー・ストーラーがプロデュースしている作品を除いては、全編、ほとんど全部スペクターのイミテーションなんですね。これは実におもしろい。
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| 大滝・萩原:あー。 |
|
| 山下: | だから、いかに、こういう業界筋で売れないレコードをね、数多くがスペクターのイミテーションで。
|
| 大滝: | あー。 |
| 萩原: | これは、要するに60年代中期のものばっかり集めてるというね。
|
| 山下: | 中期でしょうね、初期から中期ですね。で、いろいろあるんですけど、何を?
|
| 大滝: | 向こうに生まれてれば、私もこの中に1曲ぐらいは。 |
| 萩原: | ハハハハ。 |
| 山下: | 絶対そうですね。 |
| 大滝: | 当時うまれてますよね。 |
| 山下: | だから、マン・ウェイルの有名な「CHICO'S GIRL」ってのがありましてね。
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| 大滝・萩原:はぁー。 |
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| 山下: | これはスティーブ・ダグラスがやって、これはシングル持ってますけど、
|
| 大滝: | どうですか、それ? |
| 山下: | いやー、まあまあです。 |
| 大滝: | まあまあ。 |
| 山下: | えぇ。マン・ウエィルの中では、あまりいい曲じゃないですけど。エキサイターズの「オール・グロウン・アップ」というのは、
|
| 大滝: | それ、ちょっと大笑いですよね。 |
| 山下: | これは、なかなかリーバー・ストーラーのいいあれですね。 |
| 大滝: | やっぱり。 |
| 山下: | いってみましょうか、これ? |
| 大滝: | うん。「オール・グロウン・アップ」もクリスタルズの2バージョンあるんですよね。
|
| 萩原: | そうそう。 |
| 山下: | えっ? |
| 大滝: | あるんですよ。 |
| 山下: | そうなんですか? |
| 大滝: | それで、それも今度のボックス・セットには出ますけども、 |
| 萩原: | おー。 |
| 大滝: | そのまたエキサイターズのバージョンっていうのは、これがまた大笑い。
|
| 萩原: | 大笑い。 |
| 大滝: | うん。 |
| 山下: | これはしかし、エキサイターズの、このボーカリストってのは、うまいですね、歌が。
|
| 萩原: | この人あれでしょう?エリ・グリニッチがもう、「このボーカルがいるから、どうの」ってね。
|
| 大滝: | ほんとにね、ない声ですよ、この人、他に。 |
| 萩原: | ふーん。動物園で歌ってた人ですよね。 |
| 山下: | いちお、プリビアスリー・アンリリーストって書いてありますね。プロデュースド・バイ・リーバー・ストーラー、
|
| 萩原: | じゃあ聴いてみましょうかね。 |
| 山下: | スペクターとグリニッチ・バリーで、リーバー・ストーラーのプロデュースときたら、悪いはずがないと。
|
| 大滝: | ないね。 |
| 山下: | では、「オール・グロウン・アップ」バイ・ジ・エキサイターズ。
|
曲: |
ALL GROWN UP/THE EXCITERS |
| 萩原: | よいですね、これ。 |
| 山下: | なかなかよいですね。 |
| 萩原: | エキサイターズうまいな。 |
| 山下: | これはまだ、割と泥臭い、リーバー・ストーラーですからね、特に。泥臭いですけど、他のやつは割とこのー、なんていうの?エコーの「ワァー」っていうね、浮くようなトレード・マーチンのアレンジとかね、ジャック・ニッチェとのね、そういう手ですね。これはなかなかよかったです。
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| 萩原: | なるほどねー、いろんなもんが出てますけどね。あのー、去年ですね、いろいろドーっと出ました中で、新しいメディアとして、注目されてんのかどうか知らないですけどね、3インチCDってのがあって、オールディーズの再発がいっぱい出たんですよね。これ前ね、番組で、何の意味もなく特集したことがあるんですけど、
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| 山下・萩原:ハハハ。 |
|
| 萩原: | あのー、ただね、オールディーズのファンにとってみると、要するに、CD1枚で再発できないアーチストっているでしょう。
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| 大滝: | なるほどね。1発ヒットの人のね。 |
| 萩原: | そういうためにはね、1番これね、いいメディアなんですよね。 |
| 大滝: | あー、なるほど。 |
| 萩原: | 下手すると、10曲入っちゃいますからね、こん中に。入れようと思うと。これはね、今後もう少しいろいろ出してもらえないかと思ってね。期待してるんですけどね。どうなんですか、シングルCDって?あんまりよくない、達郎さん?
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| 山下: | 私はあまり・・・。 |
| 大滝: | 山下さんは出したことあるんですか? |
| 山下: | もちろんあります。 |
| 大滝: | 私1枚も出したことないのよ、シングルCD。 |
| 萩原: | あっ、そうか! |
| 大滝: | うん。私にはまだ未知のメディアだから。 |
| 山下: | なるほど。 |
| 萩原: | 達郎さんはあれですよね?「ゲット・バック・イン・ラブ」出して、「クリスマス・イヴ」出して、チャート・インしちゃって、
|
| 山下: | しょうがない。 |
| 大滝: | 毎年ね。ほぼもう、日本のビング・クロスビーという感じになってきましたもんね、もうね。
|
| 萩原: | フフフ。 |
| 山下: | 去年はこれが出たじゃありませんか。 |
| 大滝: | 出ましたね。 |
| 萩原: | フォー・シーズンズのね。 |
| 大滝: | フォー・シーズンズがね。 |
| 萩原: | とうとうね。とうとう出まして、オリジナル・アルバムも3枚出ちゃいましてね。
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| 大滝: | これの、返す返すも、何度もいいますが、「エイント・ザット・ア・シェーム」は違うバージョンで。
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| 山下: | だったですね。 |
| 萩原: | この「ドーン」もアルバム・バージョンですね。 |
| 山下: | そうですね。 |
| 大滝: | ぐっと。 |
| 萩原: | ちょっとね、タイムが違うのも、あったりするんですよね。 |
| 大滝: | 調べたな。 |
| 萩原: | いえいえ。 |
| 山下: | やっぱり「スウェアイン・トゥ・ゴット」とか、やっぱりフル・バージョン入れてほしいですよね、CDだからね。8分何秒のね。
|
| 萩原: | あー、なるほどね。まあ、一応まあ、シングルと同じフェード・アウトしてますけどね。えー、というふうにいろいろ出たわけですけれども、何かかけましょうよ、何か。
|
| 山下: | 何かけるんですか、それで? |
| 萩原: | スパイク・ジョーンズも出ましたけど。達郎さん、インプレッションズ聴きましょう。
|
| 山下: | インプレッションズですか? |
| 大滝: | うん。 |
| 萩原: | インプレッションズがですね、 |
| 山下: | 何が入ってるんですか、それ? |
| 萩原: | 別になんの意味もないんですけど、これ、「ジプシー・ウーマン」、「イッツ・オール・ライト」、「エーメン」、「ピープル・ゲット・レディ」と。
|
| 山下: | 「ピープル・ゲット・レディ」じゃないですか? |
| 萩原: | 「ピープル・ゲット・レディ」がいいんじゃないかと。僕あのー、かつてですね、中学校のときにですね、八木誠さんの番組に初めてリクエストハガキ出して、初めてかかったのが、この「ピープル・ゲット・レディ」だったというね。だからどうしたという感じもありますけど。
|
| 大滝: | そう? |
| 山下: | 何もいえない。 |
| 萩原: | すみません、話が止まってしまいましたけど。 |
| 大滝: | 八木ちゃん。 |
| 萩原: | あのー、カーティスの再発が、そこそこ、 |
| 山下: | はいはいはい。 |
| 萩原: | 来ましたね。 |
| 山下: | ライブが出たんで、これ割かし、 |
| 萩原: | ライブ・イン・ヨーロッパ。 |
| 山下: | これこれこれ。 |
| 萩原: | ね。それから、スーパー・フライが、 |
| 山下: | あっ、出ましたね。 |
| 萩原: | CDになりましてね。 |
| 山下: | やっぱり、もうちょっとだしてくれないと、困りますね。 |
| 萩原: | そろそろ、これも再評価、カーティス再評価あってもいいんじゃないかと。
|
| 山下: | そうですね。ジェームス・ブラウンとか異常ですもんね、最近。
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| 萩原: | ねぇ。凄い数出てますけどね。 |
| 山下: | 20年ぐらい前、ジェームス・ブラウン聴いてると、バカにされましたけどね、ほんとに。
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| 萩原: | フフフフ。まあ、そんなこんなを、思いを含めてですね、 |
| 山下: | えぇ。 |
| 大滝: | へぇー、それは知らなかったなぁ。 |
| 萩原: | 僕にとってだけの思い出の曲です。 |
| 大滝: | いいねぇ。 |
| 萩原: | インプレッションズで、「ピープル・ゲット・レディ」。 |
曲: |
THE IMPRESSIONS/PEOPLE GET READY |
| 萩原: | すみませんね、ほんとに。もう、私だけの思い出の曲でしたけど。
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| 山下: | すばらしいですよ。 |
| 大滝: | うん。 |
| 萩原: | さて、再発といえば、忘れておりましたが、これだ。 |
| 山下: | こんなのまで出ちゃいますからね。これ、スプリングといいましてですな、ブライアンの元奥さんです。今離婚してますけど、マリリン・ウィルソン、マリリン・ローベルですな。
|
| 大滝: | はい。 |
| 山下: | それと、妹のダイアン・ローベルと二人で、初めはもう一人いたんですが、二人だけになってしまった。
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| 萩原: | あのー、ハニーズといわれてたところの、二人ですね。 |
| 山下: | そうですね、元ね。それがスプリングというあれで、70年かな?69年かな、そのぐらいに出たんですよね。
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| 萩原: | はい。 |
| 山下: | それでLP、日本盤出たんですけど、 |
| 萩原: | 出ましたね、僕もシングル買いましたよ。 |
| 山下: | 日本盤のLP持ってたんだけど、人に取られてしまいました。 |
| 萩原: | なんで取られちゃったの。 |
| 山下: | これがなんと、また別テイクとか、別テイクじゃない、未発表テイクとか、いろんなね、
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| 萩原: | はい。 |
| 山下: | 「ハット・フォン・イヤーズ」という「フィフティ・ビッグ・ワンズ」に入ってる曲とか、入ってますけど。
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| 萩原: | これイギリスだけで出てたんですよね、確かシングルね。 |
| 山下: | そうでしたっけ? |
| 萩原: | 確かね。 |
| 山下: | で、それをまあ、ちょっと。こんなもん出ちゃってどうすんの、ほんとに?
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| 大滝: | よく出るよね。 |
| 山下: | 誰が買って、誰が聴くの、これ? |
| 萩原: | でも、今だったら売れるでしょうね、やっぱりね。 |
| 大滝: | そうかなー? |
| 萩原: | まあその、ブライアンの、 |
| 大滝: | ブライアン、ビーチ・ボーイズ余波も、スプリングまでいくとは思えないけどね、私は。
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| 山下: | ねぇ。で、やっぱりだから、ライノの、これはもう、ほんと個人的趣味でしょ?
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| 萩原: | そうですね。でも、あのー、 |
| 大滝: | で、ごめんなさい、どうぞ。 |
| 萩原: | これ聴くと、いわゆる今、まだバンドがあるんで、こういういい方していいのかどうかわからないんだけど、中期ビーチ・ボーイズっていうか、あの時期のビーチ・ボーイズの音づくりっていうのが、よくわかりますよね。
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| 大滝: | うん。で、やっぱり、ブライアンが出て、ビーチ・ボーイズ周辺が騒がしくなったせいなんじゃないの、やっぱり?
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| 山下: | でしょうね。やっぱりそれだけブライアンが出ること望んでたからね。
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| 大滝: | 出たっていうのは大きいんだよ。 |
| 萩原: | そうですね。 |
| 大滝: | そういう人っているよね。本人はあまりいい目を見ないけど、きっかけになって、周りがワァーっとなってくっていない?ダメ?いや、私はね。
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| 山下: | それで、「シンキング・アバウト・ユー・ベイビー」という曲がありましてね、
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| 大滝: | これがまたいいんだなー。 |
| 萩原: | さる曲ですね、さる曲の。 |
| 山下: | 実は、ビーチ・ボーイズのヒット曲の「ダーリン」という曲がありまして、私カバーしてますけど、「ダーリン」という曲とおんなじ曲なんです、これ。
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| 萩原: | はい。 |
| 山下: | 詞が違うんですよね。 |
| 萩原: | シャロン・メリーっていう人がね、 |
| 山下: | シャロン・マリーですね、はい。 |
| 萩原: | バージョンもありますけどね。 |
| 山下: | そうですね、えぇ。それで、私「高気圧ガール」っていうシングルのB面に「ダーリン」って入れてるんですけど、そのケツに、なぜか「シンキング・アバウト・ユー・ベイビー」って出てくるんですよ。なぜかっていうと、これでわかるという。
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| 萩原: | 種明かしですね。 |
| 山下: | ひとつ聴いていただきたいと。 |
| 大滝: | 凝ってるねー、ほんとに。 |
| 萩原: | じゃあ、いきましょう。 |
曲: |
SPRING/THINKING ABOUT YOU BABY |
| 萩原: | スプリングでありましたけどね、いやー、ほのぼのしちゃって。
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| 山下: | すごいですね。 |
| 大滝: | 笑うしかないね、もう。 |
| 萩原: | でも、よくぞ出ましたって感じでね。 |
| 山下: | 誰が買うんでしょうね?そればっかり。 |
| 萩原: | さて、本年度のですね、新春放談3週にわたって、 |
| 大滝: | 締めくくりとして、 |
| 萩原: | お送りしてきましたけどね、そろそろ締めなければいけない。 |
| 大滝: | はい、どうも。 |
| 山下: | 早く大滝さん、LPを出しましょう。 |
| 萩原: | そうですね、ほんとにね。お願いしますよ。 |
| 大滝: | ね。頑張って、 |
| 萩原: | 頑張って、再来年、 |
| 大滝: | 1991年3月21日にリリースされるところの、アルバムをひとつよろしく。
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| 山下: | やれやれ。 |
| 萩原: | 達郎さんの方は、ツアー控えてらっしゃるということでね。 |
| 山下: | はい、そうです。それが終わると、またレコーディングが始まります。
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| 大滝: | また、新しいね、新作を期待していますから。 |
| 山下: | いや、そろそろ、まりやのLPをつくりはじめないとだめなんで。
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| 大滝: | 交代交代で出てくるという、この楽しみな。 |
| 山下: | もう、ひとりで2枚つくってるという、2人分つくらなきゃあ。 |
| 萩原: | いいねぇ。 |
| 山下: | 夜も眠れなくなっちゃう。 |
| 萩原: | なんなんだ、それは? |
| 大滝: | 懐かしいな、そのネタ。 |
| 萩原: | というわけで、最後にですね、締めくくりに1曲かけてですね、景気よく。どうでしょうね、今年を締めくくる。
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| 大滝: | ナイアガラ音頭とか。 |
| 萩原: | ハハハ。 |
| 大滝: | 違ったね。 |
| 山下: | 「もう、この番組ではかけるな」といわれてるものをかけましょうよ。
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| 萩原: | そう、この番組でですね、かけすぎてましてね、「もうやめろ」とか、
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| 大滝: | もうやめろ! |
| 萩原: | 「もう飽きた」とかですね、いわれてるアーチストが1組おりましてですね。
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| 大滝: | 誰だろ?全然気がつかない。 |
| 萩原: | これがですね、ビーチ・ボーイズっていうグループなんですけどね。
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| 大滝: | もう飽きた。 |
| 萩原: | 「もういい」とか「もうたくさんだ」とかですね、 |
| 大滝: | そんなにかけてるの?偉いね。そういうふうにいわれるくらいまでかけるってのは、偉いよ。
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| 山下: | 偉い。 |
| 萩原: | 嫌われてもかけるということで。 |
| 大滝: | 嫌われたら、なおかける。これでいかなきゃだめだね、今年は。
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| 萩原: | というわけでですね、その曲で締めちゃうんですか? |
| 山下: | えぇ。 |
| 萩原: | いいんですか? |
| 山下: | いいですよ。やっぱり、村上春樹の小説のタイトルになったくらいですから。
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| 大滝: | 「ノルウェーの森」ですか? |
| 山下: | 違います、違います、違います。 |
| 大滝: | そう? |
| 萩原: | じゃあ、 |
| 山下: | えー、それでは、やっぱり、御大がいわなきゃ。 |
| 萩原: | あっ、そうか。じゃあ、新春放談、ほんとに今年はどうもありがとうございました。
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| 大滝: | どうも、失礼をばいたしました。 |
| 萩原: | またね、このような機会、きっと何かの形で行われるに違いありませんね。
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| 大滝: | また何かございましたら、ひとつよろしく。そのへんを見繕っていただいて。
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| 萩原: | また来年ということで、大滝詠一さんと山下達郎さんに来ていただきました。
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| 大滝・山下・萩原:どうもありがとうございました。
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| 萩原: | それでは、最後にビーチ・ボーイズ、ダンス・ダンス・ダンス。
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曲: |
THE BEACH BOYS/DANCE DANCE DANCE |
| 大滝さんは、この番組の終わりの方でも、88年の新春放談に続いて、「1991年3月31日にアルバムを出す」といっています。この番組を聞いていた当時(ちなみにこの日は私の22才の誕生日でした)は、この発言を聞いて、「よし、大滝さんはまだやる気があるぞ」と思ったものですが、改めて聴くと、大滝さんの話しぶり、達郎さんの反応から推測すると、もうこの時点で出ないような雰囲気です。まさか「2001年ナイアガラの旅」も同じようなことにならないでしょうね。大滝さんは、1997年の新春放談で、「コンピレーションででも必ず出す」というようなことをいってましたが、だんだんトーンダウンしているようで心配です。ノージさん、しっかり見張っていてください。お願いします。
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