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1992.1.26 プレミア3

山下: みなさん、こんにちは、山下達郎です。サンデー・アフタヌーン、いかがお過ごしでしょうか?東京FMをキー・ステーションにいたしまして、全国27曲をネットしてお送りしております、東芝プレミア3。1992年度、新春、1月の4回は私、山下達郎が大滝詠一さん、萩原健太さんをお迎えしまして、新春放談。恒例の新春放談でございますが、もう8回目でございます。大したもんでございますが、自分で言ってりゃ世話ねーか。えー、新春放談、なんと4週間にわたりお送りさせていただきました。こんなことは初めてでございまして、大変に楽しい、聴いていらっしゃるみなさんが、どれぐらい楽しいかどうかは別として、大変楽しい。今日は1月26日、最終週でございまして、あっという間に1月も終わりでございます。速いもんでございますけれども、最後の新春放談を今日も楽しくいってみたいと思います。えー、大滝さん、ありがとうございました、4週間。

大滝: 本日も、よろしくお願いします。

山下: 本日も、ひとつよろしく。萩原さんひとつ、今日もよろしくお願いします。

萩原: よろしくお願いしまーす。

山下: という訳で、お正月からずっとやっておりまして、4回目になりますが、新春放談もだいぶエンジンがかかってまいりました。えー、こう、いろいろな曲を、新春放談もう8年目ですからね。一番最初が83年の1月にですね、大滝さんをお招きして、勝手につけたんですよ、「新春放談」ってのをね。

大滝: 最初名前がなかったんだけどね。

山下: いや、新春放談、僕考えたんです。

大滝: あっ、そうなの!へぇー。それ知らなかったな。

萩原: ハハハ。

大滝: マルC(作者注:コピーライトのことか?)なんだ。

山下: そうです。

大滝: あー。

山下: 某国営放送局で。

萩原: ハハハ。

大滝: あの時、新春放談だったんだ。

山下: えぇ。

大滝: へぇー。

山下: まあ、ご存知のとおり、あのー、ネタはいわゆる細川隆元さんと小汀利得さんの、

萩原: えぇ。

山下: 「やっぱりね」っていう、あれですけどね。

大滝: ご存知のとおりたって、誰も知らないでしょうね。

萩原: うーん、知らないですね。

山下: そうだな。

大滝: それで?

萩原: ハハハ、「それで」って?

山下: それで、何の話だっけ?あぁ、そうだ!

大滝: ちょっと腰を折ると、すぐにね、どっかいっちゃうんだよ。

萩原: ハハハ。先週からね。

山下: 僕、性格がまじめでしょ。やっぱ、このね、

萩原: ほら、もう、自分で腰を折っちゃいましたよ。

山下: 3人でこうね、話ししてると、わかるでしょ、みなさん?

萩原: なにが?

山下: いかに僕がね、こうね、ノーマルでまじめな神経か。

大滝: 何いじけてるんだよ、フフフ。

山下: 何の話しだっけ?あっ、そうだ。4回目でだんだんエンジンがかかってきましたが。あのー、別に話しのテーマはないんですが、最近、これの放送で、だいたいかけてるのって、いわゆるマニアものでしょ?コレクターものというか。まともなのは、ほとんどかからない訳で。最近は、しかし、ほんとにCDすごいですね。

萩原: すごい再発ですね。

山下: リイシューね。

萩原: はい。

山下: で、先週もかけましたけど、ああいうボビー・ダーリンであるとか、あんなのから始まって、

萩原: うん。

山下: クローバーズじゃなんだ、日本盤で平気で出ますからね、それでね。

萩原: そうですね。

山下: で、そのシャングリラスのほら、

萩原: いろんなん出だしたの、お宅じゃないですか。

山下: すいませんね。シャングリラスのCDってのがありましたよね。

萩原: はい、うん。

山下: これなんかもう、どなたが書いてるのかわからないけど、ライナーすごいですもんね。

萩原: ライナーがね。

山下: ライナーが病気ですよね、ほんとに。

萩原: えぇ。

山下: だけど、シャングリラスなんてさ、僕、「9500万人のポピュラー・リクエスト」とか聴いてた頃って、

大滝: まあ、ほとんど日本では流行ってないと。

山下: 流行ってませんよね。それだって、1位になんて絶対なんないしね。

大滝: 日本ではね。

山下: だから、それはまあ、いいことはいいことなんですけどね。うれしいですけどね、こういうのがCDで出てるっていうのはね。

萩原: でもね、ですから、ただ、今はあのー、CDでとにかくそういうのは、横一線で出てますからね、金さえあればマニアに、とりあえず、次の日にでもなれるんですけどね。

山下: なるほどね。

萩原: だから、例えば誰かが「スライがかっこいい」って言ったら、次の日、みんなスライのマニアになっちゃってですね。

山下: うーん。

萩原: だけど、なんかその、その先がなかなか難しいですよね。

山下: うーん。

萩原: ですから、あのー、ジョニー・マティスが「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」という曲をカバーしててね。

山下: ふんふん。

萩原: で、そこのあのー、クレジットに、間違って、それはあのー、ファイブ・サテンズのやつでしょ?

山下: そうですね。

萩原: フレッド・パリスがつくった曲だったんですけど。

山下: 「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」という曲は2曲ありまして、あのー、いわゆるフレッド・パリスという人がつくった、ファイブ・サテンズの「シュビ・ドゥ・シュービドゥ」っていう、そんなやつと、

萩原: 本物だ!

大滝: 出た!

萩原: 本物だ!

山下: あと、いわゆるスタンダード・ナンバーの、コール・ポーターがつくった「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」という、

大滝: おー!モア・エコーだな、これは。

萩原: ハハハ。

大滝: はい。

萩原: があるんですよね。

山下: 2曲あるんですが、これがよくね、混同されるんですよね。おととしの、えーっと、去年、おととしですから、おととしの暮れにね、

萩原: うん。

山下: あのー、某FM局でね、

萩原: はい。

山下: コール・ポーター特集ってのをやってたんですよ。その時に、ちょうどコール・ポーターの、ほら、あのー、エイズの救済のさ、

萩原: はいはいはい。

山下: CDが出たでしょ。だから、本来、要するに、ミス・マッチングなんですけど、ああいう、U2が歌う、そのコール・ポーターの曲とか。でもね、コール・ポーターの特集するんだったら、ちゃんとね、本来の、要するに、その、昔の、要するにスタンダードの、アレンジメントで僕は聴かせるべきだと思うんですけどね。フレッド・アステアの歌であるとか、そういうんじゃなくて、要するに、その、今のそういうね、

萩原: うん。

山下: まあ、それは置いといて、そこで見事に、そのジョニー・マティスの「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」、

萩原: はーん。

山下: これはフレッド・パリス、ファイブ・サテンズの方の曲でありながら、コール・ポーターの、

萩原: あの、ジャケットに間違って、あのー、作曲したパリスが、ポーターとか書かれちゃってますね。

山下: それを多分見ててね。だけどね、僕、それ、とある雑誌でも書きましたけど、コール・ポーターの「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」を知らないっていうことは、ジャズの評論家ではもぐりですよね。

萩原: うん、まあそうですね。

山下: で、ロックン・ロールの評論家で、

萩原: ふんふん、フレッド・パリスの、

山下: ファイブ・サテンズの「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」を知らないっていったら、もぐりですよ。

萩原: うん。

山下: つうことは、どっち方面から見ても、「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」が2曲のうち、どっちかであるという認知は絶対にできるはず、そんな訳で。

萩原: あー。

山下: で、コール・ポーターの特集を組むっていうんだから、普通はそういうものに対する、ある程度の造詣、放送作家の人なりね、なんなりが、

萩原: ジャズ方面の方から。

山下: あるはずで、そういう間違いはね、ほんの10年ぐらい前までだったら、ネバー!絶対に起こり得ない、

萩原: ネバー。

大滝: 「ネバー・ネバー」だね。

萩原: フフフ。

山下: 間違いだったんだけど、それが平気で出ちゃうっていうね。だから、それが僕は、すごく歪んだ、こう、マニアックなね、ものっていうのが、ものすごく歪んできたなっていう感じが、すごく僕はそこでしてたんですが。

大滝: でも、あのー、あれなんですよ。以前は、そこの構成をしたときに、

山下: ふん。

大滝: えっと、それをチェックする機構があったのよ。

山下: ふーん。

萩原: はーはーはー。

山下: これは違うって。

大滝: そこの人がいないんだよね。今、だいたいみんな、そういう、

山下: ご意見番みたいな人ですね。

大滝: まあ、そういうことも含めてだけど。あとは選手と監督の間を行ったり来たりするA&Rとか、その中間的な人が少なくなってると。両方の業務を知ってるというか。

山下: 要するに原稿を起こしたときに校正する人ですね、要するに。

大滝: うーん。そのまんま出ちゃうというか、それがちょっとね、プロの仕業ではないなという感じはしますがね。

山下: なるほど。

萩原: はー、プロの仕業、少なくなっちゃいましたよね。

大滝: うん。でも、今年はでも、

萩原: プロ。

大滝: CD元年とともに、

萩原: はい。

大滝: 今年は、えー、ロープの年ですからね。

萩原: ロープー元年ですか?ハハハ。

大滝: ヒッチコック。

山下: 全く話が見えてないんですが。

大滝: わからない。いいんだ、いいんだ、うーん。

山下: しょうがねーな。シャングリラスの話が出たから、シャングリラスかけましょうか?

大滝: かけんの、結局?

山下: いや、

大滝: あっ、そう。

山下: でも、CD自体はいいと思いません?

大滝: いいよ、それはね、いいよ。

山下: とってもいいと思いますけど。

大滝: だから、シャングリラスは、気の毒なのは、シャングリラスのために言っとくと、例えばロネッツとか、クリスタルズとか、しっかり、もっと聴かなければいけないようなものは、先に出ていないというのが、

山下: 出ていないのが、

萩原: そうですね。

山下: 悲劇ですね。

大滝: それが出ていれば、これはあんまりね、そう文句も言われなくて、

山下: そうですね。

萩原: ふんふん、そうですね。

大滝: 済んだのにね、気の毒にも。

萩原: ハハハ。

山下: 何かけますか?

大滝: どうぞ、山下さんの。

山下: やっぱ、「ギブ・ヒム・ア・グレート・ビッグ・キス」かね。

大滝: 出ましたねー。

萩原: これですねー。

大滝: やっぱりねー。

山下: これがいいですね。

大滝: うーん。

 曲:

THE SHANGRI-LAS/GIVE HIM A GREAT BIG KISS

山下: シャングリラス、「ギブ・ヒム・ア・グレート・ビッグ・キス」。日本題は何ですって?

萩原: 「がっちりキスしよう」

山下: そういうの覚えてんの、萩原さんすごいですね。

萩原: ヘヘヘ。

大滝: さすがに渡辺満里奈のファンだけあるよね、関係ないか。

山下: アイドル歌謡は、まだ聴いてるんですか?

萩原: 聴いてますよ。

山下: 最近はどういうのが好きなんですか?

萩原: クレア。

山下: クレア?

萩原: クレア。

大滝: ギルバート・オサリバン?

萩原: ハハハ、そっから名前付けたらしいんですけどね、やっぱり。

山下: クレアって、グループなんですか?

萩原: 3人組なんですけどね。

山下: 女の子3人組?

萩原: うん。

山下: へぇー。

萩原: もう、満里奈ちゃん、あのー、アイドル・ポップスの世界から、自立して、

山下: 最近、アヴァンギャルドになってますもんね。

萩原: なんか、クラブ・キッズ化してしまいましたんでね、

山下: なんか、コーディネーターかなんか、構成、監修、わかんないけど。

萩原: 行っちゃったんで、

山下: うーん。

大滝: 自分でそうしたんじゃないの?

萩原: いや、そんなことないですよ!

山下: 吹き込んだんじゃないの?

萩原: いやいや、違いますよ、滅相もない!私はアイドル・ポップスのままでいて欲しかったんですけどね。

山下: アイドルの陰に、萩原あり。

萩原: ないってば、そんなの、クックック。

山下: ハハハ。

大滝: 惑わしてるな。

萩原: クレアってのがね、すごくいいんですよ。

山下: へぇー。

萩原: なんか、ほんわかしててね。

山下: これ、現場処理だから、盤がないのが残念ですが、

大滝: フフフ、現場処理!

萩原: あー、そうですね。

山下: えぇ、まだ出てないんですか。

萩原: いや、もう出てますよ。去年出ちゃってます。でも、もう、無理ですよね。やっぱ、なかなか、あれは。なんか、僕の好きな、アイドル・ポップって、もう既に古典化してるっていうか、

山下: そうかしらね。

萩原: アイドル・ポップスの古典っていうかね。

山下: でも、また、歴史は繰り返すじゃないけど、ほら、アイドル不在から、いきなり聖子、明菜になったから、また来るかもね。

萩原: あー。でも、例えば、ほら、バク(獏:BAKU?)とかね、

山下: ふーん。

萩原: リンドバーグとか見てると、やっぱ、そういうところに、位置としては変わっちゃったかなって感じがしますよね。

山下: だから、要するに、チャー、原田真二の時代じゃないですか、要するに。

萩原: あー、なるほどね。じゃあ、ここで、さらに。

山下: 完全に、だって、何回繰り返したかわからないぐらいに、繰り返してるでしょ、今まで。

萩原: あー、あー。牧瀬理穂さん、いいですね。

山下: あー。

大滝: マセキリホじゃなくて。

萩原: ハハハ、マセキリホじゃなくて。

山下: クックック、大滝さんの口から、そういう言葉が出ると。

萩原: 「ミラクル・ラブ」は名曲でしたね。

山下: そうですか?

萩原: あれは、すばらしいですよ。

山下: 今度、うちのカミさんカバーしますから。

萩原: 自ら!

山下: シングルのB面ですけど、

萩原: アルバム未収録。

山下: うん。

萩原: フフフ、チェックですね、これは。

大滝: チェック。

山下: チェック、チェック。

萩原: 静かになっちゃった。

山下: 静かになった。

大滝: 宣伝してるな。

萩原: ハハハ。

山下: どうも、自分の関係のことを言うと。あのー、突然、ついでで、もののついでですが、今度「アトムの子」がシングルになるんです。

萩原: おぉ!

山下: えぇ、シングル・カットするんで、

大滝: なに!

山下: リミックスしたんです。

大滝: えっ!リミックス嫌いだったんじゃなかったのか?

萩原: ハハハ。

山下: いや、そんなんじゃないですけど、「アトムの子」ってのは、一番最後に「アルチザン」でね、

萩原: えぇ。

山下: トラック・ダウンしたんでね、ものすごくギリギリだったんで、ちょっとね、マスタリングがね、もうちょっといじれるかなっていう感じだったんで。

萩原: じゃあ、もう、アルバムの方のは、納得いってないテイクだった訳ですね?

山下: 納得いってないというか、

大滝: そういう突っ込みはよしなよ!

萩原: ハハハ、そうか!

大滝: あれは、あれなりに思うんですよね。

萩原: そうですよね。

山下: もうちょっとね、あのー、エコーを減らしたっていうか。もうちょっとワイルド、

萩原: でも、あれ、よくほら、レコード屋さんなんかに行って、

山下: はい。

萩原: あのー、いろんな曲かかってるじゃないですか、バックで、こう、ずーっとね。

山下: えぇ。

萩原: いきなり、あれかかると、すごいですね、なんか。

山下: そうですか?

萩原: いきなり、壁てきますね、ほんとに。

山下: あー、そうですか?クックック。

萩原: レコード屋さんの中に。

山下: 異常な厚さ。

萩原: 密度濃いですね、あれは。

山下: そうですかね。

萩原: うーん。

山下: という訳で、シングル・バージョンを持ってきましたんで、ぜひ。

萩原: ちょっと違うんですか、やっぱり、アルバム・バージョンと、テイクが?

山下: あのー、リミックスが違うのと、エンディングのコーラスっていうか、シング・アロングをばっさりカットしたのを、全部入れて、戻したんです。

萩原: はー。

山下: で、あと、タムがね、ほんとは、くだらない話ですけど、おかずがたくさん入ってるんですけど、

萩原: えぇ。

山下: それがすごい多くって、ティンパルをフィーチャリングしたんですよ、アルバムは。

萩原: あー、あー、はい。

山下: 今回は、タムの方がフィーチャリングなってる点が、ちょっと違うんですけど。

萩原: なるほどね。ファンならば買わざるを得ないと。

山下: すいませんね。よろしくお願いします。そういう訳で、「アトムの子」のシングル・バージョン。

 曲:

山下達郎/アトムの子(シングル・バージョン)

山下: えー、東芝プレミア3、1月度は新春放談。最後の週でありますが、えー、という訳で、「アトムの子」で、いつ出るかまだちょっとわからないんだ。よろしくお願いします。

萩原: あっ、そうなんですか?

山下: えぇ。で、B面が、今度アメリカズ・カップというヨット・レースがありまして、それのテーマ・ソング、新曲で。

大滝: あらっ。

萩原: また新曲が、新曲がB面?

山下: えぇ。なんです。

萩原: なんて贅沢な。

大滝: ねっ。

山下: 2大カップリングで、強力でいこうと。

大滝: フフフ、2大っていうところがいいよね。

萩原: 夫婦揃って、

大滝: 夫婦のシングル盤って出ないの?

山下: 出ませんね。

萩原: あっ、AB面でね。

大滝: いいよー。

萩原: いいですね。

大滝: だって、スティーブ・ローレンスとイーディー・ゴーメのああいう、カップリングっていいじゃん。ファンに夢を与えるじゃん。やんなよ、1回ぐらい。

山下: ファンに夢を与えるって、なんでもそれですむってのが、

大滝: すんでいいんじゃないの。

萩原: A面デュエットとかね。

山下: しょうがないなー。ひとごとだと、

大滝: 野茂は、だって、あのー、あれだよ。少年に「野茂は逃げないから好きだ」って言われる一言で逃げないんだって言ってたよ。子供に一番、「逃げるな」って言われるのがきついって言ってたよ。

萩原: なんかお正月、こんな、あのー、お相撲さんの格好して、こんなやってましたけどね。

大滝: うん。

山下: なんで、いきなり野茂と比較されなきゃいけないの?

大滝: やっぱ、大きくなってもそういうさ、子供の心を忘れないっていうかさ。

山下: ほんともう、すごいよね、このレトリックというか。

萩原: いや、音楽界のエースですよ。

山下: 大滝さんはそれで、いつレコードを出すか?

大滝: なーに言ってんだ。

萩原: ハハハ。

山下: フォー・シーズンズの、今度、某雑誌で特集がありますね。

萩原: はいはい。ありますね、某レクターズっていう雑誌でね。

山下: メインの記事は、萩原さんが書いて、私と大滝さんで対談をして、総出演で。

萩原: 大滝さん、でも一杯持ってるんですね、シングル、フォー・シーズンズのね。

大滝: フォー・シーズンズはね。数は多かったですね。

山下: すばらしいですね。

大滝: 好きですね、やっぱりなんか。一番好きっていうか。

山下: 今日は、フォー・シーズンズじゃなくて、

萩原: 前身を。

山下: フォー・ラバーズを、前身ですが、フォー・ラバーズのヒット曲を。「ユア・ジ・アップル・オブ・マイ・アイ」という。

 曲:

THE FOUR LOVERS/YOU'RE THE APPLE OF MY EYE

山下: フォー・ラヴァーズで、「ユア・ジ・アップル・オブ・マイ・アイ」という。これ何年のヒット曲でしたっけね?えー、調べるあいだ、ちょっとつないでください。

萩原: あっ。えー、大滝さん、今年の野球はどうなんでしょうかね?

大滝: なんでそんな横の、何言ってんだよ!

萩原: どうですか?

大滝: つまみましょう、ここはね。ぐっと。

萩原: うん。

山下: 56年。

萩原: 56年?

山下: えぇ。

萩原: 56年ということは、

大滝: そんなら頭からつまむから。はい、キュー。

山下: という訳で、フォー・ラヴァーズだから、「ユア・ジ・アップル・オブ・マイ・アイ」、56年。

大滝: それじゃあ、読んでるのがわかるからさ。知ったように言わないと。

山下: あぁ、そうですか。

大滝: はい。

山下: えー、1956年のヒット曲、フォー・ラヴァーズ、「ユア・ジ・アップル・オブ・マイ・アイ」。

大滝: はい。なるほどね、56年のヒットだったんだね。

萩原: そうですか。エルビスが全米デビューした年に、こんなの歌ってたんですね。

大滝: おー、そうね。

萩原: すごいですね。

大滝: 僕は、お母さんのお腹で聴いた頃なのかな。

萩原: ハハハハ。

山下: うそつけよ、もう!

大滝: そんなことはないか。

萩原: 病院から帰ってきたらね。あっ、いや、どうぞ。

大滝: フフフ、それで?

山下: じゃあ、ロング・バケーションいってみましょうかね。

萩原: (拍手)

山下: 去年、リマスター、

萩原: 去年のチャート・ヒットですからね、これね。

山下: やっと、すかす、ずっきょく入りで、

大滝: なんなんだ!

萩原: ハハハハ。

大滝: なんだ、どうしたの?

萩原: 急にね。

大滝: 東北コンサート終わってきたんだよね。

萩原: どうしちゃったんでしょうね。

山下: 10曲入りで、まともな形でやっと出ましたね。

萩原: えぇ、長かったですね。

山下: 長かったですね。

萩原: これまで何枚買わされたことだか。

山下: うちに何枚あるか。

大滝: 「やっと10曲」って何?どういうこと?

萩原: いや、10曲って、全部。

山下: だから、「シベリア鉄道」入って、

大滝: あー、「シベリア」入ってないのが出たのって、たった1年半ぐらいだよね。

山下: そうですか?

大滝: うん。それまでずっと入ってんだよ。

山下: そうですか?

大滝: そうそうそう。

萩原: まあ、最初の32DH1でしたっけ?忘れちゃったよ。

大滝: 35DHの1ね。

萩原: あっ、そうか。あれのときはですね、

山下: 印象が、

大滝: 35DHの1っていうのはね、

萩原: あれ、ちゃんとした盤で、

大滝: 7年、6年以上出てたんだよ。

山下: あっ、そうですか。

大滝: 出てましたよ。

萩原: ちょっと値段が高かった。高いってことだけですね。

大滝: そうです、そうです。

山下: サンパチですね。

萩原: で、そのときは、でも、早い時期に出てたんで、みんな出てるってことをあまり知らないでね、

山下: レベルの低いやつですね?いわゆるあの、最初の?

大滝: そうそう、そうです。

山下: マイナ10デシの。

大滝: マイナス20デシのところへ信号が行くっていう。

山下: なるほどね。

萩原: そのあとね、1回、こう、新装発売したときに、なんとなかったんですね。

大滝: ちょうどその頃が、もうみんなCD買いはじめてね。

萩原: そうだね。

山下: だから印象強い。

萩原: 結構文句言われたでしょ?

大滝: 私は既にあの頃ですね、CDを出して、もうはや、あそこで7年か8年目のときだったですよね。

山下: しかし、大滝さんここの3年ぐらい、ずっと言い訳ばっかりしてると思いません?

大滝: そうですね。

萩原: ハハハハ。

大滝: 「大滝詠一言い訳集」

萩原: 「言い訳集」

大滝: うーん。

山下: で、珍しく、今回のロング・バケーションかけると言ったら、自分でリクエストしましたね。

萩原: ハハハ。

山下: 「僕はこれがいい」という。

大滝: 例えばですね、

山下: 珍し!

大滝: これを聴いて、今の時代にこれをシングル・カットしたら、「果たしてヒットするだろうか」というような、そういう観点で、今、例えばね、聴いみていただきたいという。

萩原: なるほどね。ちょっと、浅野ゆう子さんあたりの顔でも思い浮かべながら、ハハハ。いや、違う、ダメ?あっ、そうか。

大滝: いや、そういう訳じゃないんだけど。

山下: という訳で、「スピーチ・バルーン」

 曲:

大滝詠一/スピーチ・バルーン

山下: という訳で、「スピーチ・バルーン」でした。いいね。

萩原: 泣けてきちゃいますね。

山下: だから、つくりましょうよ、ねぇ。

大滝: これまだいけるのかな、これで?

山下: いけるでしょ。

萩原: いけますよ。

大滝: いけんの?

山下: いけるでしょ。

大滝: うーん。

萩原: これでいきましょうよ。

山下: もちろんいけるでしょう。だって、これ、他にやる人、誰もいないんだから。だから、つくりましょうよ。

大滝: 他にやる人誰もいないって?

萩原: ハハハハ。

大滝: うーん、そうかなー。

山下: そうですよ。

大滝: し、し、沈んじゃったね。

山下: あっ!少しその気になったかな?

萩原: うん。

山下: ねっ、そんな感じするよね。

萩原: いいですよ、これは。

大滝: これ聴けばいいじゃん。

萩原: いや、あちゃちゃちゃちゃ。

山下: しょうがねーよなー、ほんとにな。来年もこれかね?ほんとに。

大滝: 来年はね、言っとくけどね、

山下: うん。

萩原: 来年?なんですか?

山下: なんですか?

大滝: やめようか。

萩原: 年頭から来年の話ですか?

大滝: うーん。来年の新春放談はね、

山下: えぇ。

大滝: 多少ネタあるよ、言っとくけど。

山下: あぁ、そうですか?

大滝: うん。

山下: 楽しみですね。

大滝: 1曲ぐらいは、

山下: ほーんと?

萩原: ハハハハ。

大滝: 1曲のデモ・テープぐらいはあると思うよ。

萩原: はー。

山下: 楽しみに待ってましょうね。

大滝: うーん。

山下: でもね、これだってね、なんにもしないよりはマシなんですからね。

萩原: あー、そうですよね。

山下: こうやって、チクチク突っついて、突っつき続ければね、そのうちやるけどね、

大滝: キツツキじゃないんだからさ。

萩原: ハハハハ。

山下: なんにもしなけりゃね、ほんとに、なんにもしない人だから。

大滝: ウッド・ペッカーじゃないんだよ、俺は。

山下: 次、なんでしたっけ、次?

萩原: 次は、

山下: おっ、ジョニー・ティロットソンですか。

大滝: おー、カントリーの話してたね、そういえば。

萩原: カントリーね。

山下: つながりますね。必然性があります。

大滝: いや、あれだね。中で言ってただけで、初めて聴いたよ。

萩原: 曲の間で話してるだけなんだから、つながってないんですよ。

大滝: つながってないんだよ、これは。

山下: あっ、そうか!忘れてんの、もう。ひどいなー。あっ、そうか。曲の中で話してただけなのか。

萩原: あれしかし、あのほら、今、アメリカでガース・ブルックスって、あのー、カントリーのやつが大当たりしてるじゃないですか。200万枚とか売れちゃって。

大滝: あっ、そう?

山下: すごい売れてるんですよ。

萩原: 初登場1位とか。

大滝: ガス・ハドソンじゃないのね?

萩原: ハハハ、違う。

大滝: へぇー。

萩原: でも、あれ、日本では、全くないことにされてますね、

山下: そうね。

萩原: そのことがね。

山下: だから、カントリーなんて、だからさっきのさ、それこそ、あのー、シャングリラスじゃないですけど、カントリーこそ、

大滝: わかる人いないもん。いないのよ、今。

山下: もう、皆無でしょう、今。

萩原: ねぇ、困っちゃいましたね。

山下: だから、ロイ・オービソンだって、なんだって、ロカビリーの系譜すら、もうさぁ、半端でしょう、はっきり言って。

萩原: うーん、そうですね。

大滝: うん。

山下: 「ロイ・オービソンってなんだ」っていうさ。カテゴライズできないっていうか、ねぇ。

萩原: 突然箱が出たから、きっと偉い人なんじゃないかという、

山下: そうそうそう、そういう感じでしょう、完全に。ブランド志向ですよね。

大滝: 箱が出ると偉い人なのか!

萩原: まあ、そんな感じがするかも。

大滝: そうかもしれないなー。

山下: ブランド志向ですよね、要するにね。で、雑誌に書かれて、箱が出て、エリック・クラプトンが推薦文書けば、これは偉いってさ。

萩原: そうですよね。

大滝: なんか、日本でも似たような売り方しようとして、出なかったやつがあったんじゃないか?

萩原: ハハハハ。

大滝: フフフフ。

山下: すいませんね。

萩原: そうね、先越されちゃったやつがね。

大滝: 先越されちゃったなー。

山下: でも、それは、あのほら、出そうとした人達のせいじゃありませんから。

大滝: そうだね。

萩原: まあ、そうですけどね。

山下: えぇ。

大滝: まあ、わかんないだろうから、

山下: 責任は全然。

大滝: スッと行こうか。

山下: という訳で、ジョニー・ティロットソン、「ドリーミー・アイズ」

 曲:

JOHNNY TILLOTSON/DREAMY EYES

山下: えー、新春放談、大滝詠一さん、萩原健太さん、そして私、山下達郎の3人でお送りいたしておりますが。えー、この間、先週か先々週も、大滝さんと話したんですが、フィル・スぺクター・ボックスが遂に出ました。

萩原: 出ました。

山下: アメリカで、日本でも出てしまいました。悔しい!

萩原: 輸入版ですね。

山下: そうです。悔しい!でも、日本盤は出ません。

大滝: 日本盤出ないの?

山下: 出ません。

大滝: あっ、そうなの。

山下: うちと契約があるんですから、だって。

大滝: あっ、そうなの?

山下: そうですよ。まだあるんですよ。契約、続行中なんですよ。

大滝: あっらー。気の毒だねー。

萩原: ハハハ。

山下: 当たり前でしょ、だって、

大滝: ファンの人は気の毒だね。

萩原: ハハハハ。

大滝: もう、あのー、ドッグ・レースみたいじゃない。目の前に、なんか、パンかなんかぶら下げられて、

山下: そうですよ。

大滝: グルグル、グルグル。

山下: だから、この7000セット、倉庫で寝ている7000セットは、一体いつ出るのかというね。

萩原: もうこれ、帯代えないとだめですね。

山下: そうね、だから、しょうがないですね。でも、うちの会社が、貧乏会社が、どれだけ帯が代えられるぐらいの予算がついてくれるか。

萩原: あー。

山下: 全く、ほんとにね。

萩原: あれよかったですよ、箱ね。

山下: そうですかね。

萩原: 壁が1個ずつ、こう、浮き彫りになってね。

大滝: ウォール・オブ・サウンドで壁なんだな。なかなかシャレが効いているよね、うん。

山下: という訳で、今日は、

萩原: フフフ。

大滝: 何が「という訳」だか?

山下: 何をかけますか?

萩原: 「あっちに入ってないのがいいんじゃないか」という話になったんですけどね。

山下: 入ってないのね、はいはい。

萩原: 出てるやつのね。

山下: そうですね。いや、どうせだったら、そうでしょうね。

萩原: せっかくね。

山下: じゃあ、萩原さん、リクエストしてください、なんか。

萩原: なんだっけ?あっ、いけね、ハハハ、なんだっけ?

山下: 自分で言って、忘れてやんの。「アイ・ウィシュ・アイ・ネバー・ソウ・ザ・サン」じゃない?

萩原: はい。

山下: ロネッツ。

萩原: いきましょう。

山下: はい。

 曲:

THE RONETTES/I WISH I NEVER SAW THE SUNSHINE

山下: えー、ロネッツの出なかったレコードでございますけれども。えー、フィレスのレーベルですけども、出なかった未発表曲がありますが、「アイ・ウィシュ・アイ・ネバー・ソウ・ザ・サンシャイン」という、長ったらしい名前の、

大滝: 異常なエコーですからね、吉田保もびっくりという異常なエコー。

山下: そうですね。

萩原: スペクター後期のやつです。

大滝: えぇ。

山下: エコーがすべてというやつですな。えー、でも、デジタル時代の今聴くと、あれですよね。あの、要するに、ほら、アナログ盤のシングル盤とか、情報量が少ないはずなんですけど、音のガッツっていうか、

萩原: うん。

山下: そういうもんが、やっぱりあるというね。この不思議なあれですね、なかなかね。今回の、しかし、リマスターも悔しいですけど、音はいいですよね、ほんとにね。

大滝: で、デジタルでリマスターしたらしいんですよ。だから、アナログも出てるでしょ。

山下: はいはい。

大滝: で、アナログとCDはね、まるでおんなじ音しますよ。

萩原: はー。

山下: そう。

大滝: はん。だから、例えばアナログ対CDとかいう、デジ・アナ論争ってあるでしょう。

山下: うん、もう、それがそろそろ、

萩原: 意味がない。

大滝: うん、もう、だから「CD元年だ」っていうのは、えーっと、最近、もし新しく、今年、CDとアナログを両方出したとするじゃないですか。それは絶対同じ音がしなければ、

山下: おかしい。

大滝: 再生装置をおかしいと思った方がよい。

萩原: なるほどね。はー。

山下: そこまでデジタルがやっと届いてきたと。

大滝: 来ました。

萩原: うちも3セット買いましたよ。私のCDボックスと、

山下: 妻のもんです。

萩原: 妻のCDボックスと、

山下: アナログ盤と。

萩原: アナログ・セットと。

大滝: やっぱりね。一応、僕も買って、

山下: 私も2セット買いましたよ。

大滝: やっぱりね。

萩原: ハハハ。

大滝: なんだかんだいいながら。

山下: 情けねーよな。それで、なにが、

萩原: 私たちだけじゃないの、買ってるの?

山下: それで、なにがレコード処分する?

萩原: いやいや、

山下: ねぇ。

萩原: しますよ。これで増えちゃったんだから、また。

大滝: 貰いに行こ。

萩原: ハハハ。

山下: えー、という訳で、4週間もやりました。こんな事は初めてでございますが、新春放談、あっという間に時間が、私は過ぎてしまいました。聴いてる方はずいぶん長かったかもしれませんが。

大滝: もう来年になってない?

萩原: ハハハ。

大滝: まだなってないか。

萩原: 来年、達郎さんち行って、

山下: 来年は、そうですね、大滝さんのうちで1日、

萩原: 大滝さんのうち、

大滝: おっ!

萩原: あー、大滝さんのうちいいですね。

山下: 萩原さんのうちで1日、

萩原: はい。

山下: そうすると、そこに棚ありますから、すぐに出てくる。

萩原: そうね、レコードがね。

山下: 今日もなんか、突然、マーブ・ジョンソンかなんかね、かけたいなとか言って、

萩原: 「誰も持ってきてない」みたいなね。

山下: うん、そういうのありますからね、今度それいってみましょうよ。

大滝: 移動ステーションですね。

山下: えぇ。

大滝: 移動新春放談。

萩原: 移動新春放談!すごいなー。

山下: 来年9回目ですからね。

萩原: とんでもないですね。

山下: 10周年になったら、もうちょっと大きくいってみましょうかね。

大滝: 大きく。

萩原: あー、やる場所があることを祈りたいですね。

山下: だから、大滝さんが「GO! GO! NIAGARA」をやってくれれば、

大滝: ふん。

萩原: あぁ、そうですよね。

山下: ねぇ。そこでできますからね。

大滝: 同時放送とかね。

萩原: ハハハ。

山下: いやね、僕はね、8回やってて、ずーっと僕が司会でしょ。

大滝: すいませんでした。ほんとに長い間、どうもご苦労様でした。

山下: 1回、

萩原: 別放談を。

大滝: お勤めどうもご苦労さんでございました。

山下: 1回、大滝さんのレギュラー番組で、大滝さんが司会して、

萩原: あー、そうですね。

山下: 私たちが呼ばれるというのをやってみたいの、私。

萩原: そうね。

大滝: 大昔にやったじゃないですか。

山下: いや、そうだけど、

大滝: ああいうふうになっちゃうんだよ、なんかね。

山下: だから、この新春放談って形でなくても。

萩原: 布谷さんとか出てきて、大笑いして終わっちゃうという。

山下: いいじゃないですか。

大滝: そうそうそう、で、せんべいばっかりポリポリ、また何度も言うけどさ。

萩原: 「アミーゴ」とか言いながら、終わっちゃう。

大滝: そうそう、そうそう。で、話の腰を折ると、すぐ怒るというね。

萩原: ハハハハ。

大滝: そうなっちゃうからね。

山下: しかし、15,6年、全くおんなじノリでやってるという。これもすごい世界ですね。

大滝・萩原:フフフ。

山下: 誰も逸脱しないというね。

萩原: 逸脱!

山下: てな訳でですね、そろそろお別れの時間が近づいてまして、今回の4回は、わりと曲もたくさんかかりましたし、えー、それほど充実した話ではないものの、

萩原: ものの!

大滝: へりくだったな。

萩原: ハハハ。

山下: それなりに、フフフ、それなりに、大滝さんにチクチクやることもできましたし、チクチク続ければ、いつかは新譜をつくってくれるだろうと。で、来年は、なんかネタがあると言ってますから、今年、なんか活動する気配があると。

萩原: あると。

山下: すごい世界ですねー。

大滝: 気配の模様と言ってください。

萩原: ずいぶん、

大滝: フフフ。

萩原: 二つ折り重なっちゃうんですね。

山下: まぁ、これで1年中、年がら年中、会うたびにチクチクしてれば、そのうち動き出すだろうということを期待しましてですね、

萩原: 期待してですね。

山下: えー、大滝さん一月間、どうもありがとうございました。

大滝: いや、とんでもございません。

山下: 萩原さんも2週間、どうもありがとうございました。

萩原: どうも、おじゃましました。

山下: 今年もみなさんの活躍を期待しつつ、

大滝: また、来年もいい年でありますようにね。

山下: ねっ。

大滝: あっ、今年もか!

萩原: 達郎さん、今年何やるか、話したんですか、そういえば?

山下: 今年は、まりやのアルバムを、今やってますから、ツアーが3月までつなぎまして、

大滝: これだよ、今年はね。まずは楽しみだな。

山下: まりあのアルバムが夏か秋に出まして、

大滝: じっくり聴いて。

萩原: いっしょにツアーに出るんですか?

山下: 出ません。

萩原: 出ないんですか?

山下: えっ?

萩原: いっしょにツアーには。

山下: いっしょにツアーには出ませんよ。

萩原: あっ、そうですか。

大滝: やんなさいよ。

山下: あの人はステージやらない人です。

大滝: おしどり夫婦。

萩原: ねぇ。

大滝: ねぇ。

萩原: いいと思うけどなー。

大滝: うーん。

山下: なんで、そうやって、私になんでもかんでも、こうやって押し付けようとして、

大滝: なんだ!押し付けようたってさ、

萩原: みたいなと思ってですね、純粋に。聴きたいな、見たいなって思ってですね。

大滝: ファンは見たいんだよ。

山下: まぁ、そのうちに、余裕ができたら。

大滝: へぇー。

萩原: 子供連れて。

大滝: いいじゃん。

萩原: ステージでね。すばらしいですね。

大滝: すばらしいよね。

萩原: 日本のパートリージ・ファミリーとなってですね、

大滝: いいんじゃないかなー。

山下: 俺はサウンド・オブ・ミュージックかって、ほんとに。

萩原: ヘヘヘヘ。

大滝: でも、そのね、可能性っていうか、やっぱり一番ね、聴きたいと思う。

萩原: 音楽家族って感じですか?

大滝: っていう感じが一番するもんな。

萩原: そうですよね。

大滝: うーん。とりあえず、それが実現しないうちはね、私の出番はないな。

山下: そうやって、なんでも自分でね、言い訳にしようとする、このね、そこをまた、こうね、乗り越えてチクチクいかないと、

萩原: そうそうそう。

山下: ダメだという。

萩原: 大丈夫ですよ、もうひとおしですよ。

大滝: うん、がんばってください。

萩原: ハハハハ。

山下: という訳で、えー、全国のみなさん、大滝さんの新譜をチクチクしてください、いっしょに。萩原さんも、今年はまた、プロデュースに、評論活動に、えー、その他いろいろ、

大滝: 人生相談に。

萩原: いや、違うって。

山下: 八面六臂の活躍を、ひとつ。今年もよろしく、みなさんお願いします。

萩原: よろしくお願いします。

大滝: よろしくお願いしまーす。

山下: という訳で、山下達郎、それから大滝詠一さん、萩原健太さん、3人でお送りしてまいりました新春放談、そろそろお別れの時間です。最後は恥ずかしながら、竹内まりやの「イット・ハーツ・トゥー・ビー・シクスティーン」

 曲:

竹内まりや/IT HURTS TO BE SIXTEEN

山下: 東芝プレミア3、1月度は私、山下達郎が大滝詠一さん、萩原健太さんをお迎えしまして、新春放談で4週間お送りいたしました。来週は、来月2月はですね、坂本龍一さんが、またプレミア3に復帰いたしまして、一月間やってくれるそうです。この番組はずーっと続いていきます。また、夏休みあたり、ひょっとして、また登場させていただけるかもしれません。また、その時にか、また、どっかのラジオでお会いしましょう。3月の中旬まで、私はコンサート・ツアー、あれしますから、来年には、また大滝さんを引っ張り出して、大滝さん、やっぱりもっとラジオでないとダメですね。

大滝: ……

山下: 無言。

大滝: フフフ。

山下: 萩原さん、いっしょにまたあれで、引っ張り出しましょう。

萩原: そうですね、はい。

山下: 萩原さんのレギュラーでも、また頑張ってください。

萩原: はい。

山下: という訳で、えー、みなさん、今年もよろしくお願いします。それでは、大滝さん、一言どうぞ。

大滝: 今年もよい年でありますように、ひとつ。

山下: 萩原さん、どうぞ。

萩原: よろしくお願いしまーす。

山下: という訳で、また逢える日を楽しみに。それではみなさん、ごきげんよう、さよなら。

 「来年はネタがある」との大滝さんの発言ですが、この一言がどれほど期待させたことか。特に、この年の10月頃には、長嶋監督の巨人復帰が決まり、これ以後、こんなに「新春放談が待ち遠しかった日々」もなかったような気がします。これ以降の新春放談では、毎年何らかの期待させるネタが提供され、あっという間にここまできてしまいました。8月4日の大滝さんのラジオ出演、ここ数週間のノージさんのHPなどから、これまでの忍耐がやっと実を結びつつあるのではないかと思うのは私だけではないと思います。「EACH TIME」から、13年が経ちますが、今まで待ったのですから、あと2〜3年ぐらい待つのは何ともないですよね。しかも、今は大滝さんのHPもあるし、この頃(1992年)に比べると、ナイアガラを取り巻く環境は、はるかにいいと思います。
 番組の最初の方で、健太さんが「満里奈さんのファン」ということで紹介されていました。「がっちりキスしよう」という邦題ですが、これが昨年3月に出た「Ring-a-Bell」の「ばっちりキスしましょう」につながったのでしょうか?

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