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私の最も好きだったラジオ番組のひとつである「サウンド・マーケット」で、1987年6月1日から「2001年エバーグリーン(未来に残したい名曲1968〜1987年)」という特集が20日間にわたって放送されました。「過去20年から厳選した良質のポップスを未来に伝える」というコンセプトで、1日に1年分の名曲を流していました(20日で20年分)。この特集では、21世紀に残したい名曲というテーマで、日本のアーチスト達からメッセージを集めていたのですが、特集の初日は、大滝さんのコメントが紹介されました。その内容を紹介します。
こんばんは、大瀧詠一です。2001年に私が残したい曲というのは、そうですね、やはり青春時代に一番影響を受けて、いまだに愛してやまないサウンドであるところの、フィル・スペクターというプロデューサーが、60年代に活躍したわけですけども、その人の中の1曲。特に、やはり、代表曲といわれる、ロネッツというグループの「ビー・マイ・ベイビー」という曲を2001年の人たちに聞いてもらいたいというふうに思います。
で、この曲は女の子のグループが歌っているわけですけども、ひとつの華やかさと、それから壮大なサウンドと、ロックのエネルギーと、そういうのがなんかいっしょになっていて、だんだんデジタル・サウンドといわれる、きれいな感じの音にだんだん2001年は、なっていくんだと思いますけれども、このころの、特にフィル・スペクターが作ったサウンドというのは、非常にグシャグシャしていて、あまりはっきりと音が聴き取れないというような状態にありますが、その中に、彼が伝えようとした情熱みたいなものがあるように、あまりきれいになってしまうと、どうしても伝えきれないようなところが、情熱という部分にはあるのではないかということを常に考えてしまうので、この曲を推薦したいというふうに思います。