08/decembre/2004
(2)マリーレインの謎

 以前、同人誌に書いたものに、加筆訂正してお送りします。

 レオニスシナリオでもっとも謎なこと。
 それは、いったい、マリーレインと恋愛沙汰を起こした時、何才だったのか、ということです。
 これは、セイリオス(オリジナル)の母親は誰か、ということとも関係してきます。
 一見、マリーレインは後妻と考えれば辻褄が合うように見えますが、そこには大きな謎が残ります。

 シルフィスでプレイした場合。
 レオニスは、過去を振り返って、シルフィスと同じくらいの年の頃、騎士位を拝命した直後の園遊会でマリーレインに出会った、と言っています。
 ということは、今レオニスが30才、シルフィスとディアーナが15才として、16年前の出来事、レオニス14才の出来事と考えるのが順当でしょう。
 ちょっと早いように思いますが、それでもまあ、ありえない、とは言えません。
 この場合、当然マリーレインが生んだのはディアーナだけ、ということになります。
 マリーレインは後妻で、兄王子と姉姫を生んだのは前の王妃になります。
 これはこれで辻褄があってます。

 ところが。
 ディアーナでプレイした場合。
 セイリオスシナリオを攻略すると、セイルは、「皇太子(=オリジナルのセイリオス)」が死んだのを隠すために、身代わりとされた、と語っています。
 ということは、この時、父は既に国王に即位していることになります。

 ちょっと待った!

 レオニスの台詞によれば、彼がマリーレインに出会った時の園遊会で、時の「皇太子」もまた彼女に結婚を申し込むことを決めた、ということになってます。
 「国王」ではなく、「皇太子」が結婚を申し込んだわけです。
 この「皇太子」は、セイリオスのことではなくて、父王である国王のことです。
 だとすると、マリーレインが皇太子と結婚した後、その皇太子が国王に即位し、さらにその後でマリーレインが男子を出産しなければなりません。
 この場合、皇太子(オリジナルのセイリオス)の母はマリーレインということになります。
 マリーレインは後妻で、現国王は皇太子の時代に一度結婚して、その時もう子供が生まれていたのでは、と考える方もいるでしょう。
 ですが、そうだとすると、セイリオスが生まれた時、「皇太子」は父親であって、セイリオス(オリジナル)自身は「皇太孫」と呼ばれることになります。
 姉姫を生んだのが誰か、を推理する材料はまったくありませんが、少なくとも、王子を生むのはマリーレインでなくてはなりません。
 だから、皇太子の時代に結婚→国王に即位→王子誕生、の順序になります。

 ということは?
 レオシルのシナリオと、セイルディアのシナリオとを、合体させて考えると、レオニスの年令は?
 騎士位を拝命した直後に、皇太子(23才)の母になるマリーレインと出会い、そして今30才……

 どうすればいいんだー!!

 レオニスの年令だけではありません。
 ディアーナとオリジナルのセイリオスの母親は同じなのか、違うのか、マリーレインて何歳くらいなんだ、と謎が膨らみます。
 レオシルではセイルディアの設定は無視していいとか、セイルディアではレオシルの設定は無視とか、そういうふうに割り切れればいいでしょうけど、やっぱり、そう簡単にはいきませんよね。
 「おかしい、矛盾している」と言ってしまえば簡単ですが、でも、それを解釈で補うのが読者というもの。
 私も謎解きに挑戦してみました!(←大げさな)
 

1、レオニスは6才の時に騎士になった

 これは一番単純な解決です。
 マリーレインは結婚できる年令なんだから16才にはなっている訳ですね。
 とはいえ……苦しい。納得できる人は少ないでしょうねえ。
 6才のやったことが、後々大罪のように言われるっていうのも、なんだか妙ですし。

2、レオニスの話し方が悪いので、マリーレインに初めて会った園遊会と、皇太子が結婚を申込んだ園遊会は別。

  ありそうな感じもします。
 これは私が考えたんじゃなくて、リリティアさんがサイトで書いてます。
 問題は、これだとレオニスが日本語の不自由な人になってしまうことです(爆)
 …だって、レオニスのあの台詞では、どう考えてもこうは読めない…

3、15才くらいの頃騎士になって、それから24年(セイルの年+1)経って今は本当は39才くらい

 いいじゃないですかー!
 私としては、レオニスが39才だろうが40才だろうが全然おっけーなんですけど!
 設定が30才と言っているのが嘘ということになります。
 恋愛育成SLGに年令を偽って出演する男……それはそれでイヤですね……(涙)

 15才くらいで騎士になって皇太子の母になるマリーレインと知合い、なおかつ今現在30才でいられるためには、どうすればいいか?

4、最も大胆な仮説

 マリーレインの結婚騒動に絡んで、レオニスは処罰されています。
 騎士位を剥奪された以外にも何か罰があったようですが、作品中では必ずしも明らかではありません。
 そこでこの処罰の内容を考えてみます。
 死罪が罪一等を減ぜられて、SFでいうところのコールドスリープ!御伽噺でいうところの眠り姫の魔法!こうして10年近く眠らされて、今はようやく30才。

 どうですか!すばらしい!これで年より若く見えるのも説明できます(本当か?)。
 今の私にはこれがベストの解釈です。眠れない夜にさよなら!

 ここでは省略して考えましたけど、セイリオスの上にいる、他国に嫁いだ姉姫のことも忘れていけません。
 マリーレインが後妻だとは一言も出てこないので、この姉姫も実子だとすると、いったい二人の出会いは何年前なんでしょうか。
 レオニスの年齢詐称または冬眠は何年だったら上手くいくのでしょう。
 罰として眠らされ、目覚めてみたら、知合いも家族もみな年上。下手をすると親は既にこの世にはいないかもしれない。
 これほどつらい刑罰はないのではないでしょうか。
 もしかしたから最悪、愛したマリーレインさえも、二度と会えないまま、この世を去っているかもしれない。
 ああ、なんて厳しい刑罰なんだ。レオニス、かわいそうすぎる……(さめざめと泣く)
 

(3)準備中
 

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