平安時代 用語集


 

語彙 説明 語彙 説明

寝殿作り
(しんでんづくり)

平安時代の貴族の屋敷の住宅形式。南向きの主が住む寝殿があり、東、西、北にそれぞれ対の屋が建てられ、それぞれを東の対、西の対、北の対と呼ぶ。それらを渡殿(渡り廊下)でつないだもの。

北の方
(きたのかた)

一般にいう正室のこと。一夫多妻が主流であった当時は、貴族の妻は複数いるものだった。その中で一番の妻を北の方と呼んでいた。
もともと正室は北の対にいたことから由来しているのではないかと思われる。

御簾
(みす)

部屋の中にある貴人の簾みたいなもの。高貴な身分の人または女人はむやみに人前に姿を見せるものではなかったので面会等するときはかならずこの御簾ごしの対面が通常であった。
(よほど親しい間柄だとか特別な場合は御簾を上げる事もあった)

東宮
(とうぐう)
春宮とも書く。いわゆる皇太子殿下のこと。

主上
(うえ、おかみ)
天皇のこと。
女二の宮
(おんなにのみや)

主上の第2皇女のこと。親王は一の宮、二の宮と呼び、内親王の場合は女一の宮、と頭に女をつけて区別する。
作中では第2王子が存在しないので第2皇女を単に二の宮と呼んでいる。

大内裏
(だいだいり)

平安京全体。京都の都の中心にある政治機関。
役所など政治の中枢機関と天皇のおわします内裏(後宮)がある。

参内
(さんだい)
内裏に参ること。朝廷に出仕すること。
女御
(にょうご)

天皇の御寝所に侍する女官=側室。中宮の下、更衣より上の身分。

更衣
(こうい)

天皇の御寝所に侍する女官=側室。女御よりも身分は下。
中宮
(ちゅうぐう)
皇后、皇太后=主上の正室。
陰陽道
(おんようどう)

平安時代重視されていた占いのひとつ。この陰陽の結果によって外出を慎んだり、宿を変えたりするほど、重要視されていた。
物忌み
(ものいみ)
陰陽の結果、早い話運が悪いので外出を慎しんだりする。
方違え
(かたたがえ)

陰陽の結果行こうとする方角に神様がいるときその方角を避けるため、前夜に別の家(人の家であったり、別荘であったり)に泊り方角を変えてから行くこと。
網代車
(あじろくるま)
牛車ともいう。貴族などが移動する際に使用した車。
殿上人
(てんじょうびと)

清涼殿(主上の住む部屋)の殿上の間に上ることを許された人。
一般に身分の高い貴族。

淑景舎(しげいさ、または桐壷)
昭陽舎(しょうしょうしゃ、または梨壷)
弘機殿、登花殿、紫辰殿 などなど
後宮の建物の一つ。主に女御などが住む。 女房
(にょうぼう)
いわゆるお付きの女性。侍女みたいなもの。

十二単
(じゅうにひとえ)

貴族の姫の正装。単、五つ衣、表着、唐衣、喪を身につけた姿。

小桂
(こうちぎ)

女房装束。十二単の唐衣、裳の代わりに着用する。

白拍子
(しらびょうし)
男装の踊り子。
尚侍
(ないしのかみ)
内侍の女官の長官。後宮内の事務や雑務を担当する。

典侍
(ないしのすけ)
内侍の女官の次官。    

 

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