監察軍の工作室005
〜「マクロス・クロニクル」創刊5号正誤表〜






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創刊5号の内容と正誤表と解説


注:基本的に
およそ赤字の表記は間違っているもの、
はたまたかつて公式だったが消されたもの
およそ青字の表記は正しいもの
およそ緑字の表記はどちらともいえない微妙なもの
になっております。



01-04・クァドラン・ロー
 *解説 いきなしですがこの単元、創刊2号にあった
  「SDF-1マクロス」のシートと同様にあくまで「劇場版の
  クアドラン・ロー」
の記述になっています。前回同様、
  シートの端に「愛」のマークがあるのでTV版のシートが
  追加される可能性があります(次の6号にまた「クァドラン・ロー」
  単元が予定されているので、おそらく、、、違ったらエンガチョね。)
  詳しくは「劇場版とTV版の違いについて」にて。
  まず名称の「クァドラン・ロー」です。
  私もいままで全く気が付かなかったのですが、
  過去の資料において
  「クアドラン・ロー」
  「クァドラン・ロー」
  の二種類の表記がなされていました。
  えっ、よくわからん。では、
  「クアドラン・ロー」
  「クァドラン・ロー」
  要するに「ア」が大きいか小さいかなんですが、
  (まだ完全に過去の資料の全てを確認していませんが)
  およそ、TV版は「ァ」で劇場版は「ア」となっているようです。
  従いまして、劇場版として扱うならば「ア」のほうが
  似つかわしいかと思います。(注:TV版の資料でも多少のばらつきがあるようです。)
   次にスペック類ですがきちんと劇場版の
  数字になっていて、(原典は豪華本「マクロス・ザ・ムービー」であろう)
  エンジン等、不明のスペックを勝手にTV版の設定で補う記述はされていませんが…
  (この点は前回のマクロスの記事より改善が見られます)

 05-03 「運用記録本文」より
  「クァドランシリーズはメルトランディ軍の兵器の中では希少な部類に入り
   実戦に投入されたロー型の機数は多くなかった。
   本機がシリーズの高級機に位置することも、
   そうした運用状況に影響していたと考えられる。
   それゆえ、本機の配備はモルク・ラプラミズ直属の
   ミリア639などのエースパイロットを中心に行われていたと見られ、
   第一次星間大戦においても確認される交戦例はさほど多くない。
    *解説 まずこれのずばりの文章をさがしたのですがこれを裏付ける資料はありません。
    (あくまで劇場版として)特に赤字の部分はこの記事で初めて現れた内容です。
    確かにTV版であれば「クァドラン・ロー」は、多彩なゼントラーディ軍の中で
    特殊部隊が使用している特殊な高級兵器として登場します。
    標準兵器として安価な大量生産の「リガード」があり、その上にちょっと高級な
    「ヌージャデル・ガー」があって、さらにその上にDXな「グラージ」、これらとは別に
    「空戦ポッド」がある、という構成なのでそれに比して「機数は多くなかった」とか
    「希少」とか「エースパイロットに配備」とかが成り立つため、この文章の
    ような憶測も可能なのですが、(だからといってTV版の「クァドラン・ロー」の
    文章設定でもこの記事の内容を裏付ける記事は微妙に存在しません。)
    劇場版の場合、メルトランディ軍の兵器は艦船類を除けば
    基本的に
    「クアドラン・ロー」以外の兵器は出てきません。最初から終わりまで
    これっきりです。もちろん画面以外の見えないところで他の兵器があると
    思えば思えないことはないですが、普通に見ればこれって「標準兵器」ですよね?
    ただ後のゲーム版では廉価版として「クアドラン・ノナ」が追加され、
    これのデザイナーである宮武氏の解説(宮武デザインワークス)では
     「おそらく高級機であるローの後に、一般兵士にも
     行き渡るように開発されたんでしょうね」

    とされているが、「ロー」に関して細かい運用/配備状況に関しての記述はありません。
         また、TV版の文献では「多くのエースが使用した」という記述があるのですが
    「エースに配備された」という記述はありません。TV版の文章から
    無理に広げて援用した結果、劇場版にはそぐわなくなった記事ですね。


 05-04 「腕部制御装置」のキャプションより
  「腕部マニピュレーターは、肩から通したパイロットの手の動きをトレース。」
   *解説 はいこの単元の中ににきちんと内部透視図も載ってますね。
    劇場版の場合はパイロットの腕をクアドランの肩に通してませんね。
    むしろ、下腕の先だけをコントロール装置に突っ込んでいるように、
    見えますね。あーおしいなあほとんど間違いがなかったのに…
    (もっともTV版のほうは肩に通してそうですが…もちろん
    TV版のほうには外見と同様に全く別のコクピットの設定画があります。)

05-06・VF-1J「変形機構の解説」
 *解説 はい、まず、この変型機構はA/J/S/D、各型に共通する内容なんですが
 なぜか「VF-1J」の単元の中に入っています。しかも変型を説明するこの設定画は
 良く見るとA型が描かれてるんですね。(ただし、このファイター→ガウォークが
 描かれた時点ではA型だったんだけど、後年、ガウォーク→バトロイドの変型過程分
 数枚が追加されたんだけど、何故かバトロイドに変型したあとはJ型になるんですね。)
 で、この単元ですが基本的に前述の変型過程の設定画とイマイアリイ発行の小冊子
 「超時空情報VOL.5」の記事から組み立てられています。
  (この小冊子についてはココクリック)
  「流体パルスアクチュレーター〜」「重心自動制御システム〜」「〜補助アンテナが展長」等、
  「時空情報」から丸写しの部分は問題無いのですが、設定画の解説などライターさんが
  書き足した部分は大変な事になっています(これは後述)また、解説文にある
  「右腕部ハードポイントは5000ポンド(2.26t)」の原典は
  どこから持ってきたのかと思っていたら
  「マクロスジャーナルエキストラ」の武装一覧表の3〜5パイロンの数字でした。
   で、確認できた間違いどころは、、、、

 05-06 「VF-1Jバルキリー 変形シークエンス4−3」の解説文
  「なお、腕部がスライドすることにより一旦機体下面が
   剥き出しとなるが、ガウォークへの変形が終了した時点で
   内側からカバーがせり出して保護される。」

    *解説 えっと、ビックリしました。いままで25年の間
    マクロスムックにさんざん再録され、解説されてきたこの画像で
    こんな珍説が書かれるとは思いませんでした。正直すごいです。
    まず、この前後の画稿と変型後のガウォークの画稿を
    見比べていただけばわかりますが、これでいう「カバー」
    いうのが皆目見当たりません。ファイター→ガウォークの変型過程で
    機体下面になにか剥き出しになっていて変型後にフタがされるような変型は
    ありません。ではこの記事どっから出てきたのでしょうか?
    答えは元のキャプション付きの画稿にあります。
    まずはパーフェクトメモリーのズバリの画像(クリックしてね)をどうぞ。
    はいこの画稿の腕部の上に書いてあるキャプションの
    (これらキャプションは画稿の上にまとめて書いてあるのではなく
     元は絵の要所、要所に手書きで書き入れられていました。
     パーフェクトメモリーではこれを読みやすくするため
     掲載にあたって活字打ちにしています。)
    「内側からカバーがせり出して穴は閉じる」が原本でしょう。
    さてここでいう穴ですが普通に見る限り、この文章のそばに有る
    ガンポッドの取り付けられたハードポイントの穴
    (正確には右手にあるガンポッドの取り付けられたハードポイントの
    凸を飲み込むために凹んでいる左手の凹みというか穴)ですね。
    で、この穴の中からカバーが出てきて塞がりますよと書いてあるわけです。
    つまりこの元のキャプションの意味が理解できなかった書き手が
    良く分からないのにもかかわらず、「穴」が脳内で発酵して「機体下面」に
    なっちゃって、適当に「腕部がスライドすることに
    より機体下面が剥き出しとなるが」
とか「保護される。」
    なんて文章を追加したためにてんで意味不明な記事になったということです。
    (この本は原典の「キャプション付き設定画」を「設定画と解説文」に分離して
    書き直すという構成を取るのですが、ほとんどの場合、解説分にこの手の
    変な蛇足(多くの場合、根拠のない憶測)を付けてしまうため微妙に意味が
    変わってしまったり、今回のようにまるで違うものにしてしまいます。
    よくこういう架空世界の設定や年表を一字一句変えずに丸写しすることを
    「写経」などと揶揄する向きもありますがこの本の状態を考えれば
    よほどマトモな行為であるのが分かります。(この記事、創刊2号の「量産型J」を
    追い抜いてぶっちぎりのワースト1です。)

 同 「VF-1ガウォーク形態」の解説分より
    「自動変型モードでファイター形態からガウォーク形態に変型した場合は
     1.5秒前後で変型が可能とされている。」

      *解説 これは間違いではないのですが、VF-1の変型時間に関しては
      前述の「超時空情報」の記事(クロニクルはこれを原本としている)の
      ほか「ホビーハンドブック」と「マクロスプレビュー 愛おぼえていますか」
      にも記事があります。せっかくなので全部列挙。
      まずはこの単元の原本の「超時空情報」版から
       「自動変型モードの場合、飛行形よりガウォークまで最高1.5秒前後、
        ガウォークからバトロイドまでが2秒弱で変型可能であるが、
        標準変型時間は飛行形からバトロイドまで計約5秒弱である。
        空戦時等には、緊急マニュアルモードで戦闘機よりバトロイドまで
        最速0.9秒で変型可能となっている。」

       続いて、「ホビーハンドブック」版から
        「VF-1変型所要時間/戦闘機←→ガウォークの変型にかかる時間は
         くわしく発表されていないが、長くとも3秒程度と推定される。
         ガウォーク←→バトロイドも同じ。戦闘機←→バトロイドの変型も、
         4〜5秒以内で完了する。」

       さらに「マクロスプレビュー」の最速版から
        「(前略)バルキリーは戦闘機からバトロイドへチェンジするのに、
         わずか0.5秒という信じられないタイムをはじき出した。その変型に
         おける複雑な行程を考えればこれはまさに瞬時のできごとでこれを
         肉眼で確認することはまさに不可能だろう。」

        さすがに「マクロスプレビュー」版はちょっと無茶ですね。
        変型時間に関しては意外に記事が少なく今の所この3つしか見つけられてません。


      


07-10・早瀬未沙
 *解説 当初こちらで予想されたウイキにも載ってる「花岡咲子」との関連や
  年表の改竄で設定が成立不能になった小説「白い追憶」の記述などを
  含まない、TVの内容に基づく記事。さすがにメインキャラなので
  それだけでも記事内容は十分な量になってますね。
  補足的に書くべきことは無数にありますが、おいおい追加。
  全体に当たり障りのない記事です。

 05-07早瀬未沙 「人物相関図」より
  *解説 えっと、これは間違いっていうんでなくてキャラクターシートの
   構成の問題なんですが未沙と輝の関係図で
   両方とも「好意」というのはお話の最終状態で
   そうなるのは御存じの通りです。ただ、劇中の7割までは
   「生意気な部下」と「口やかましいオバサン」なわけです
   つまりこのような劇中、大きく変化する人間関係をこういう単純な図解に
   するはあんまり意味がないような、、、。
   ドラマの進行に合わせて、その時々ににこういう図をいれるのであれば
   有効だと思うんですが、、ねえ。

 05-08 「初恋の思い出」より
  「(火星のサラ基地は)未沙がまだ幼いころに憧れを抱いていた
   ライバー少尉の任地であり、彼はここで命を落としていた。」

    *解説 このへんの件は小説「白い追憶」に詳しい経緯が
     描かれてまして、
     「火星サラ基地に赴任していたライバー少尉であったが
      統合戦争の激化に対処するため火星基地を閉鎖し、そこにいた
      トップクラスの士官達を地球へ帰還させることとなった。が、
      その帰還途上の船団が反統合軍にジャックされた宇宙駆逐艦
      に攻撃され、撃破された。」

     となっております。ですので劇中、未沙はライバー少尉の任地の
     火星基地で感傷にふけるわけですが、ライバー少尉の死亡場所
     は地球と火星の間の宇宙空間であって火星ではありません。

 05-09 「士官学校に入学したころの未沙」の線画のキャプションから
  「(士官学校入学は)家系的にも既定路線といえる進路だったかもしれない」
   *解説 これどこかにそのままの原本がありそうですが、
    小説「白い追憶」において
    「父、早瀬提督の根回しによって士官候補生養成学校の第二課程を
     卒業し準尉となった早瀬未沙を、(ちょうどアラスカ統合軍総司令部に
     転属となった)父、早瀬提督が(おそらく身の安全も考慮して)一緒に
     行かないか?と誘うのだが、未沙はそれをきっぱりと断り、
     準尉の資格を捨て、父の助けなしに自分の力だけで士官となるべく、
     あえて厳しい士官学校に進学することを決意。
     それならば根回しや支援はするまいと早瀬提督は答えつつ
     わが子を頼もしく思うのであった。」

     というエピソードがありますので既定路線ではありませんね。
     もっとも、この小説そのものが統合戦争終結日変更に伴い黒歴史化して
     いて、意図的にこう書かれている可能性はないとはいえませんが、、、。
     (終戦日の変更は創刊4号の正誤 04-20の項を参照ください。
     この小説では未沙が士官学校卒業直後の初の実戦でロシアへの降下作戦に
     参加するのですが、降下直前に終戦となり降下が中止されるのだが
     終戦の1年延期でこのエピソードが破綻してしまったということ。)

 05-09早瀬未沙 「未沙、単身で統合軍本部へ」の写真キャプション
  「早瀬未沙の父親でもある統合軍本部のトップ、早瀬提督は総攻撃を最優先とし、
        彼女の持ってきたゼントラーディとの和平交渉の提案を却下した」

    *解説 短い字数ですのでうるさいことは言いたくないですが
     補足の意味も込めて。劇中の流れとしては
      未沙を地球で出迎えた未沙の父、早瀬提督は早速マクロスからの
      (遺伝子的にほぼ同じ種族であるとかの)ゼントラーディに関する
      報告に目を通した。未沙の説得(マクロス側が提案する和平交渉)も
      あってか提督は考えを改め、ゼントラーディ軍との和平交渉を
      するべく(統合)軍を説得すると約束します。
      が、しばらく後(おそらく軍指令部の会議のあと)
      未沙は提督にグランドキヤノンへ呼び出されます。そこで提督は
      (ゼントラーディへの?)グランドキヤノン発砲はすでに決定していて
      ゼントラーディにその威力を見せつけた後、(有利な条件で)和平交渉に
      移る予定だと語ります。直接ボドル基幹艦隊の中枢を目の当たりに
      している未沙はゼントラーディ軍の母艦にたいしてこんなものは
      おもちゃに過ぎないと提督を説得しますが、
      (グランドキヤノンの威力と敵の戦力を見誤った)提督は
      譲りません。未沙はこのあとも折に触れて提督に
      グランドキヤノンの使用中止をくり返し進言し続けますが、
      提督は未沙の説得を「軍人らしくない理想主義」と撥ね付けます。

     、、という顛末ですので、ちょっとニュアンスが違いますね。

     あと「統合軍本部のトップ、早瀬提督」とあります。
     たしかにパーフェクトメモリーでも「軍の全権を握っている」
     表現されていますので間違いではないんでしょうが、
     通常、「提督」というのは大小色々な規模の軍隊の司令官、
     を漠然と総称したもの(海軍のそれによく用いられる)で、
     多くの場合通称であって軍の正式な階級ではないとされているようです。
     実際、この案件も話し合いの後に決定したようですので
     おそらく提督と呼ばれる人物はほかに数名は存在すると思われます。
     とういうわけで「統合軍本部のトップの一人、早瀬提督」あたりが
     妥当かと、、、、。(軍事方面の強い方ヘルプ願います。)

 05-10早瀬未沙「マクロスシティでの新たな生活」の写真のキャプションから
  「輝のアルバムの中身は、ミンメイの写真ばかりであった。」
   *解説 確かに劇中ではその通りなんですけど
    これに関して河森氏による補足説明がいくつかの資料に明示されていますので
    補足しておきます。
     「秋田書店 マクロスグラフィティ」から
     「設定監修 河森正治の全36話 ストーリーコンセプト
                  『マクロスはなにを語ったか』」より
      「第28話 (前略)本編では出ませんでしたが、輝は未沙の写真だけのアルバムも
       実は持っていたのですが、運が悪かったですね。」

     「マクロス ディクショナリー アニメ−ジュ付録」の「アルバム」の項より
      「未沙が輝の部屋を清掃中に見てしまった問題の品。本編では
       ミンメイ集しか出てこないが、未沙の写真集も実は棚の中に
       入っていたことになっていたそうである。」

    記事にもある通りこのあと写真を届けにいく未沙も含めてキャラの立ってる
    エピソードでございます。輝も長谷様の演技も相まって「いい人なんだけど
    込み入ったキャラ」に上がっております。この裏設定も含めて噛めば噛む程に
    苦味が出ます。(28話以降にも意味はあるのです。)


11-12・シェリル・ノーム

13-16・マクロス2

17-18・ミラード・ジョンソン

19-20・ゼントラーディ襲来
 05-19 タイムラインシート「ゼントラーディの襲撃」より
  上段図版「VF-1Aエンジェルバーズ仕様」
   *解説 問題は図版のカラーリングです。放送当時(82年)から
    ハセガワの限定版プラモの「VF-1A エンジェルバーズ」(絶版)2002/7リリース)、
    近年のFトイズの「バルキリーコレクション」までは
    この画稿とは違うカラーリングできちんと統一されており
    当然それが公式設定だと思われていたのですが
    やまとの1/48完成品トイのエンジェルバーズにこの記事に見られるカラーリングが
    用いられて、この本に至ります。(これが新公式だったらやだなあ。)
    ちなみに旧公式カラーリングでは胸部インテークすぐ上から
    赤いラインが入り、主翼へと繋がるように引かれています
    これは
バトロイド時にセーラー服っぽく見えるようわざわざ設定された
    ためで赤いラインは胸のスカーフに該当するようなデザインになっています。
    あと、ファイター時に両足の膝裏あたりに来る背面のパーツ。
    (背中側パーツの主翼の下あたりのところ、バトロイド時に消滅するところね)
    ここも記事の画稿では白色になってますが、旧公式カラーリングでは青です。
    で、具体的に旧公式カラーリングがきちんと確認できる
    過去の資料はどこにあるかというと、、、、、、
    意外にこれが載ってません。あらー、なかなか
    ズバリのがありませんねん。白黒の線画で
    塗り分けラインが分かる資料がTIAの
    「マクロス資料集1〜設定大全集1」の27pに一枚あるのと
    白黒ページで潰れてて色の塗り分けがよく分からないのが
    TIA「超時空要塞マクロス上巻」の61pに一枚、
    あと、小さくて苦しいけどなんとか確認できるのが
    「パーフェクトメモリー」の228pの
    「VF-1Aカラーリングテスト」に一枚。
    もしかして旧公式カラーリングの画稿を版元が紛失しちゃったのかなあ。
    で、どうしても旧公式カラーリングを知りたいならくだんのハセガワの
    限定版プラモの「VF-1A エンジェルバーズ」を買ってくれば
    細かいところまでカラーリングがわかるんだけど近年再版してないから
    まあ入手困難ですな。というわけで天神英貴氏の画集
    「バルキリーズ 天神英貴マクロス画集」を買ってくれば
    ズバリの箱絵が収録されてます。あー大変だった。
    (これ以外にも雑誌などで載ってたような気はする。マイアニメかジアニメあたり)

    追記:とかなんとか言ってたエンジェルバーズの旧公式カラーリングですが、
    「EB 6 スタジオぬえ メカニックデザインブック PART.1機動兵器編」のp11の
    下半分に上面、下面ともカラーで収録されておりました。
これ完璧。
    (SVF-774様、情報ありがとうございました。)

    追記2:エンジェルバーズのカラーリングについて、
     「キャラクターモデル6」(2001/5 角川 雑誌自体は現在は休止中)に
     ハセガワ1/72キットを用いた作例(門背卓氏制作)が掲載されているのだが
     前述の旧公式とも「やまと/クロニクル仕様」とも違う全く独自のカラーリングに
     なっている。制作記事中にも説明がないのだがこの作者さんの創作のようだ。
     (同様にエンジェルバーズのロゴマークも全く独自のもので、
     この後、発売されたハセガワ版「エンジェルバーズ」には新規デザインの
     ロゴマークが起こされており、ハセガワ版が公式という認識だったのだが、、)
     問題はこの作例記事に河森氏の解説が付いていることあえて全文を掲載すると…
      「懐かしいですね。これはTV版第一話にしか出てこなかった機体なんですが
      、本編でもう少し余裕があればもっときちんと描きたかった(=登場させたかった)
      バルキリーなんです。本編内でもファイター形態が登場しただけで、
      バトロイド形態は何かの本に描きおろしイラストで一回描いただけ
      だったと思います。ちなみにこのカラーリングは、バトロイド形態に
      なるとセーラー服のエリみたいに見えるような細工がしてありますが、
      ファイター形態-ガウォーク形態-バトロイド形態のそれぞれで、きちっと見栄え
      のするデザインにするためバランス取りに苦労した覚えがあります。」

     はい、悩ましい解説です。河森氏がすでに元デザインを覚えていないのか、
     はたまた、作例に対して敬意を表して、(あるいは大人の事情で)あえて
     言及しなかったのか、、、、。この際だから言っちゃいますが
     マクロスの設定に関して、結構河森氏のインタビューでの発言が
     かき回してるところがあります、、、、、、ね。
     あと、文章中の「唯一のバトロイド画稿」ってパーフェクトメモリーp197の
     「鞄を持ったエンジェルバーズちゃん」のことなんですかね?
     (それ以外に見つからないんですが。誰か知りませんか?
      御存じの方はBBSまでお願いします。)


 同 「進宙式典中に、SDF-1が突如主砲を斉射する」本文より
    「しかしこの時、重力制御システムが誤作動を起こしたため
                      最初の発進は失敗に終わる。」

     *解説 まず「進宙式典中」ですが、普通こういう文章だと
      「進宙式々典中」としますね。
      さらに「斉射」「(複数の発射装置等の兵器を)一斉に発射する」
      意味ですので一本のビームを打ち出すマクロスキヤノンでは
      「斉射」はあたらないですね。この辺りはこれまでの「試作先行型」
      「巡航最大速度」と同様になんとなく雰囲気だけで
      書いちゃった記事かと思われます。(同じ人の作なのかな?)
      で、ややこしいのは「重力制御システムが誤作動を起こしたため」
      記事で、これに関して「マクロスディクショナリー」(アニメ−ジュ付録、
      パーフェクトメモリー以前の資料)の「重力制御システム」の項では
      「調整不完全の結果、付近の金属に短時間で材質疲労が生じ、
      システムが浮上してしまった」
と記述されています。
      たしかに画面でも重力制御装置自体はきちんと重力を制御して空中へ
      浮遊しているように見えますね。まあ誤作動で周辺金属が疲労/劣化したと
      いえば言えないこともありませんが、、、、。

 05-21 「輝とフォッカー、ミンメイを救う」の左上の画像のキャプションより
  「空中に投げ出されたミンメイを助けた輝。
      助かった直後のミンメイは泣き笑いのパニック状態であった。」

    *解説 「泣き笑いのパニック状態」と書くと泣いていたり笑っていたりで
     情緒が定まらない変調をきたした極度の興奮状態を連想しますが、
     実際の画面を見ると、確かに救出直後こそ泣きが入っていますが、
     直後に「やだ、髪の毛がメチャメチャ」と言い、
     輝の「命と髪の毛、どっちが大事なの?」と突っ込まれ
     少しの間髪の毛をいじりながら考え
     「もちろん髪の毛」と、ここで初めて笑顔を見せて答えるわけで。
     情緒が定まらない興奮状態とはちがいますね。
     むしろ「空中に投げ出されたミンメイを助けたものの、助かった直後の
      ミンメイの変わり身に唖然とする輝であった。」

      とかにしたほうが妥当かと…。


21-22・マクロス、フォールド強行

23-24・ジャミングバーズ

25-26・マクロス7船団
 05-25 「マクロス7船団 新マクロス級を
         中核にした大規模移民船団」解説文より
  「アニマスピリチアとされる人物も(不法にだが)乗り合わせ」
   *解説 要は熱気バサラのことなわけですが、たしかに
    出生地/生年月日不明、血縁/種族も全く分からない
    甚だ正体不明な人物で、その上
    住所も「アクショ」と呼ばれている、怪しい場所で、
    資料でも「ドッキング・ベイに取り付けられたアクショは、
    正規の補助ドームではない。そのため住民は、マクロス7の
    移民として登録されていないようだ。」
と解説されているのですが
    バサラ自身が不法にマクロス7に滞在していると明記された資料は
    見た覚えがありません。で、劇中、半ばで公式にサウンドフォースに所属する訳ですが
    (本人は断固拒否していますが)これにあたって不法滞在が
    問題にされたり、それの特例を認めると言った描写もありませんので
    バサラ自身は合法的に滞在していて住処としてそう言う場所を
    好んだだけなのかもしれません。

 同 本文より 「新マクロス級は少なくとも13艦出航しており、(後略)」
  *解説 えっと問題は「13艦出航」のところ
  たしかに新マクロス級様の艦船として「マクロス13」
  がPSゲーム「VF-X2」に登場するため「少なくとも13艦」
  としたんでしょうけど、この「マクロス13」って
  正確には「バトル7」と同系列艦(厳密には同じ形では無く、細かく形状が
  異なる設定画が存在する、ゆえにこれは「バトル13」と呼ぶべき艦船で
  厳密には「マクロス13」と呼ぶのには疑問がある)で後方に
  「シティ13」等は随伴せず、戦闘艦部分のみが地球の防衛だかなんだかで
  登場するため、この記事にあるように「(他の新マクロス級船団のように
  どこか地球以外の惑星等へ)出航」したのかどうかは分かりません。
  もちろん(このゲームの中のエピソードがマクロス世界に実在したとして)
  ゲーム内の事件の前後にこの艦船が(きちんと「シティ13」を
  随伴した状態で)移民船団として何処かに「出航」(または「出航」して、
  再び地球に帰還)している可能性は否定できませんが、、、、、、。
  (「13艦が存在」としておけば悩みがないんですが、、、それもなあ)

27-28・インフィニティー/What's bout my star?

29-32・映像メディア DVD
 05-29「DVD(1)」の解説文書より
  「当時、まだエンコード技術が至らずに圧縮ノイズや
  ブロックノイズが目立つ(アニメーションの)DVDが多かった中、
  この初期リリースのDVDは、その発色のよさなどから、
  多くのユーザーから支持された」

   *解説 はっきり言わせてもらえればこの単元は非常に不誠実で
   悪質な文章です。商品紹介の性質上、過去の商品であっても
   批判的な内容を記事にできないのは分かりますがこういう形で
   わざわざ高い評価を与えるのは中古流通に関係して
   読み手が被害を被る可能性があります。
   まずマクロスの初期リリースDVDは画質が悪くて有名です。
   特に「愛おぼえていますか」はエンコード/オーサリング技術が稚拙で、
   当時、一番普及していたDVDプレーヤーであるPS2で
   再生時にすだれという現象が多発し、
   数多くのユーザーの(正当な)クレームの結果、
   対策版まで用意された曰く付きです。
   また、初代TV版では、カットが切り替わる度に画面上部に帯状のノイズが
   現れます。画質そのものも元にしたマスターに問題があるのか、
   粒子が荒く、点ノイズや傷も見られるようです。
   マクロスプラスOVA版等も画質については
   不満のあるものになっていて、当時、ネットで批判の声があり、
   専門サイトでも随分問題になっていました。
   問題の性質上、過去の関連サイト「アニメDVD&LD品質調査委員会」様
   (サイト自体はすでに閉鎖されています。)をリンクさせていただきます。
   「ttp://web.archive.org/web/20030501190812/http://www.pluto.dti.ne.jp/~kiyomi/」を
   コピーの上に「h」を加えてお飛び下さい。
   なお、現在でも多くのDVDレンタル店で、問題のある旧仕様の製品が
   貸し出されていますので合わせて御注意ください。(確認したい方もどうぞ。)



以上毒舌も枯れ果てつつ創刊5号は終了。以下6号へ続く。

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随時、更新、改稿いたします。           


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