監察軍の工作室009
〜「マクロス・クロニクル」創刊9号正誤表〜






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創刊9号の内容と正誤表と解説


注:基本的に
およそ赤字の表記は間違っているもの、
はたまたかつて公式だったが消されたもの
およそ青字の表記は正しいもの
およそ緑字の表記はどちらともいえない微妙なもの
になっております。



01-04 VF-0S フェニックス
 09-01 「VF-0S」の画稿
  *総解説他 まず画稿そのものですが絵は天神氏書き下ろしの
   「ゴーストブースター/ファストパック装備の特攻決戦仕様」なんですが
   スペックほか解説はノーマル仕様のままでございます。以前から指摘してますが
   この本はこういうところの整合性がありません。
    さて、今回のVF-0ですがこれに限らず「マクロスゼロ」に関しては
   専門ムックも発売が中止され、公式設定を記した資料がほとんどありません。
   DVDのライナーノート、ハセガワ当該キットのインスト、マクロスF関連で
   公開された新年表類、グレートメカニックの記事などが拠り所となります。
   また以前から指摘している通り作品の内容や描写や時系列そのものが
   初代マクロスTVシリーズに著しく干渉するため、「マクロスゼロ」に関しては
   「統合戦争終結年問題」「人類に火を吹くデストロイド問題」「エネルギー変換装甲問題」等    公式設定設定であっても問題点が数多く存在します。したがって当サイトでは
   公式であるかどうかよりもむしろ旧作品との問題点の指摘が中心になると
   思われますが御容赦のほどよろしく御願いします。

 同 「開発系譜図」
  *解説図解では「VF-0」→「VF-X(飛行状態のみの試作機)」→「VF-1」と
   なっていますが、DVD1巻のライナーノートでは
    「本来はVF-1の開発が先行していたのだが、熱核エンジンの実用化が
     遅れたため、急遽、従来型のジェットエンジンをオーバーチューンして搭載する、
     このVF-0タイプが試験配備されることになった。」
    とされています。この文章そのものがすでにとっちらかっているのですが、要約すると、
    まずVF-1がおよそ出来ていたけどエンジンを換装したらステルスカット入りになって
    しかも二廻りほど巨大化して実用品化。にもかかわらず後に反応エンジンに
    換装する段になって飛行試験のための非変型試作を作って、結局量産品はああいう
    デザインに退化したということになります。マトモな人はそれぞれにVF-0の
    延長上の「真VF-1」を想像して正気を保っていただくほかないのですが、
    現状の公式設定はこの通りです。
    過去の「デストロイドとゴーストはそこそこすぐできたけど可変戦闘機はマクロス進宙
    前年まで形に出来ませんでした」という開発史は消滅しました。ハイ。


 09-03 「運用記録」本文より
  「2004年末に完成した1号機をはじめ6機が製造された。」
 同 「標準装備」より「ガンポッド」の項の各種詳細な数字群
  *解説 前述の通り、これらが明記された資料は見つかりません。中止になったムック用に
   こういう記述がまとめられていたのかもしれません。

 同 「ファイターモード」の本文より
  「ASS-1の研究によって高機動の戦闘ポッドが異星人の主力兵器ひとつと判明し、
  VFにも高い空戦能力が要求されたことから、VF-0は従来の戦闘機に準じた構造の
  ファイター形態を有するに至った。」

   *解説 まず問題点は
   「ASS-1の研究によって高機動の戦闘ポッドが異星人の主力兵器ひとつと判明し、」
   の部分。過去の資料では異星人が巨人である、フォールドシステム他、OTMが
    用いられていることが分かりこれを解析取得した等、とされていますが
    敵の兵器が明確に示されたのはMAT同人誌「マクロスジャーナルVol.3」の記事のみで、
    しかもこれで示されているのはリガード系の二足歩行メカだったりします。
    また、ハセガワ「VF-0バトロイド」キットのインストでは
    「ASS-1に搭載されていた異星人の兵器軍の分析によりVFシリーズにも高い空戦能力が
    要求されることが判明〜(以下略)」とありこの記事自体がこの文章を元に
    していると思われますが、「戦闘ポッド」という限定はされていません。


 同 本文より
  「その形状はのちのVF-1に酷似しており、技術の継承がうかがえる。」
   *解説 出来事の流れからいえば本来VF-1とVF-1はエンジンが違うのと
   それに伴ってプロペラントタンクを無理矢理増設した以外はほぼ同じとならないと
   具合が悪いのでわざわざこういう記述をしちゃうと逆に違和感がありますね。


 同 写真のキャプションより
  「ファイター形態は主にミサイルの射出のほか敵機の追尾などに使われた。」
   *解説 これも元記事が不明なんですが、、、こう書くとバトロイドが主体で
   ファイター形態を「ジェットスクランダー」みたいに捉えているように読めるのですが
   確かに開発当初は陸戦が基本でそれに移る前の上空制圧とその後の反復攻撃のための
   形態という記述がなされていたんですが、実際の画面上の戦闘ではむしろ逆で
   ファイターが基本で必要に応じてガウォークとバトロイド形態に移行して
   解決後はまたファイターに戻るのが基本戦術のように見えるのですが、、、。
   あと「ミサイルの射出」はいずれの形態でも可能で実際にやってますよね?

 09-04 「ガウォークモード」の本文より
  「ガウォーク形態はVF-0の初期テストにおいて不完全な変形が行われたことが元で誕生した。」
   *解説 これは従来VF-1の開発時にテスト中の事故で発見されたと記述されていたもの
    (MAT「マクロスジャーナルエクストラ」「ホビーハンドブック」等)が
    VF-0の挿入により変わってしまった事例です。

 同 画像に付帯するキャプションより
  「バックパックと胴体にわずかなすき間ができる点がVF-1と異なる」
   *解説 これは間違いではないのですが根本的な問題を含んでいるので
    あえて言及しておきます。まず資料的にこういうことを記述した記事は
    ありません。確かに両者の画稿を比べるとVF-1では
    密着しているバックパックがVF-0では密着せず浮いたように描かれています。
    が、もともとほぼ同じ変型を行うVF-1とVF-0なのになぜこんなふうに違って
    描かれているのでしょう?これはVF-1が82年のデザインであり、
    当時の段階では変型やパーツの干渉等にそこまでの厳密性がなかったと
    いうことに尽きます。実際「VF-1」の変型プラモ/トイでは
    バックパックは(色々な小細工や工夫を行っても)画稿のように
    密着できません。(蛇足ながら、首の移動を助けるための六角形ハッチを
    内側へ引っ込める構造とすればバトロイドでは密着できますが、
    ガウォークでは機首付け根のエアブレーキ部分が干渉するので不可能です。)
    加えていえば、ファイター、バトロイド、とそれぞれに
    形状優先(変型不可)の別の図面が用意されています。つまりデザイナー側も
    実際には出来るとは思っていないモーフィングな変型デザインが描かれていたわけです。
    (当時はトイが変型ギミックにやっと追い付いてきた状態であり、時代的にこの手の
     厳密性を問われることはなく、むしろ各形態の優先画稿作製は企画のプレゼン上も
     必然だっと言える。)
    が、それから20年が経過し、トイでも変型ギミックが実現できるようになるに至り、
    「VF-0」では、手書きのデザイン画からポリゴンの3Dモデルとして
    事実上の「VF-1の現代的なリファイン」が行われた結果、立体として
    破綻の少ない「バックパックが背中に密着しない」画稿となったわけです。
    ですのでこれと同様に(20年前なら許された)立体としての矛盾を
    解決するために変更された部分は幾つもあり、これらを一々言及するのなら
    「VF-1ではマッシブで大きく厚みもあった腕も足も
                VF-0ではカマキリのように細く小さくなっている」とか
    「VF-1では幅が狭くかっこよかった胸も
             VF-0では間延びした横に広いものになっている」とか
    「VF-1ではバトロイド時には小さく縮小されたかのように収納されていた主翼は
      VFー0では広いまま縮小もされずに大きく張り出したまま収納されている」etc、、、
    と記述しなくてはならなくなります。毎度例えが悪くてすいませんが、
    たとえば「機動戦士ガンダム」のメカ解説で
    「ゲルグクはプロトタイプからC型まではとても曲らない構造の肘であったが
     のちのJ型では90度ほどは曲るように改善された」とか
     「当初のRX-78-2ガンダムでは腰の構造上、全く足を前に振り出せなかったが
      のちのNT仕様やGP-01では腰の構造が改善され90度ほどは振り出せるように
      なったようだ」とかわざわざ書かないでしょ?
      つまりこの記事で言う「バックパックが密着云々」は思慮のない野暮な
      記述ってことです。


 同 「バトロイドモード」の本文解説より
  「VF-0のOT応用兵器たる所以は、バトロイド形態でもっとも効果的に機能する
   SWAGエネルギー変換装甲システムにその一端を見ることができる、電磁パルスを
   加えることで強度を増すOT由来の積層装甲を採用することで、本機はバトロイド時の
   強度不足と対弾性の問題を克服している。なおこのシステムで駆動に要する電力は
   エンジン出力を電力に変換することでまかなれる」
    *解説 ハイ。来ました。数年前から公式になっただの、旧マクロスの描写の説明で
     「エネルギー変換装甲」云々の説明が流布されて、妙だなあと思っていたんですが
     こういうことです。これを遡ること十数年前になにかのインタビュー記事で
     「(丈夫すぎる愛おぼなどのVF-1描写への指摘に答えて)エネルギー変換装甲に
      しておけばよかった」という河森氏の発言(原本捜索中)が21世紀に至って
     公式に盛り込まれたということらしいです。
     これを裏付ける記述がハセガワ「VF-0バトロイド」のインストにあり
     「ファイター時の余剰エンジン出力をエネルギー変換装甲にまわすことにより〜」
     おそらくこの文章と「YF-19/21におけるファイター形態では使用できないPPBの縛り」
     からの連想で「バトロイド時のみ使用可能」という記述になったようですが、、、、。
     PPBのほうはなにより40年先のやや遠未来なので多少の魔法はアリだと思いますが、、。
     VF-0は2004年ですからねえ。
     んでね、まあもうエネルギー変換装甲はいいとして、(諦めた)
     「ケロシン使用の従来ジェットエンジンの余剰の出力を電力に返る」って、、、
     コレって物凄いOTMではないですか?従来エンジンって、ケロシン燃やして
     燃焼ガスを噴射して推力を得るためのエンジンなわけですね。オーバーチューンで
     大出力を得られるようにしたところで、その分、大電力を得られるわけではないですよね?
     でね、それを克服したとして、空気を吸ってナンボのエンジンでファイター時の
     エンジン出力を出すってことは、、、バトロイド状態でエンジンの出力を上げると
     当然足首から噴射しないといけないんですよね?足首から激しく噴射しつつ
     宙に浮くような浮かないような状態でしかもインテイクは物凄い勢いで吸気してるから
     油断するとガンポッドや腕がすいこまれそうになりながら戦闘するんですか?
     これが反応炉だったら空気と無関係に熱ありきですから、なんとかなりそうですけど
     従来エンジンではこれ、戦闘にならんつうか、アカンやろそれ。
     (あと、VF-0が水中で活動できるのを誰か説明してくれえ。)


 同 同の図版キャプション
  「VF-1に比べて大型なVF-0だが、バトロイド形態のフォルムはスマート。」
   *解説 前述の「すき間問題」と同じことです。
    それをいうなら無限に書かないといけません
    いっそのこと「2008年頃までは地球人類は写実的で立体的な安定した造型だったが
    2009年11月ごろから平面的で落書きのような造型に変化し、時折、想像を絶する
    オカチメンコや醜男に変わる現象やストロボアクションのようなカクカクとした
    動きが観察されたがいまだ原因は不明である」とか記事にしますか?
    この手の後年にリファインされたデザインとの比較はもっと慎重さと思慮が
    必要ということです。

05-06 SDF-1 マクロス
 09-05 「要塞型」の図版キャプションより
  「要塞型はベースとなったASS-1を踏襲した外観」

   *解説 ハイ。今回も劇場版のマクロスです。とうことでまずは豪華本「マクロス・ザ・ムービー」から
   「同艦は交戦、墜落時の損傷が激しく、統合軍側では交戦前の正確な形状を
    つかむことすらできなかった。バラバラだった同艦を組み直し、事実上の新造艦と
    して送り出す〜(略)」

    加えてこの本の特典、書き下ろし画稿「墜落前のメルトランディ長射程中型砲艦」の
    記述では
    「SDF-1が原型艦のレイアウトを元通りに再現したとは言い難いのだが」
    とありますのでほぼ間違いですね。もしこれがTV版のマクロスの記述であれば
    マクロスと元の監察軍艦船のデザイン(「ホビーハンドブック」収録)に近いので
    こういう記述も可能ですが、劇場版ではちょっと無理ですね。


 同 「強行型」のキャプションより
  「人型に近い強行型だが、あくまで主砲を発射するための形態にすぎない」
   *解説 別に間違いではないんですがフォールドシステムの事故と
    エネルギー伝達システムの消失等、トランスフォーメーション成立までの
    一連の経緯の説明はないんですね。

 09-08 「大艦橋」本文より
  「SDF-1の頭脳である大艦橋は、下部中央に管制中枢たるブリッジを配し、
   その周囲にはレーダー類を併設している。吹き抜け4階建のブリッジは、
   艦長や主任管制官が式を執るメインブリッジを頂点に2箇所のサブブリッジで
   艦内各セクションを管轄する指揮系統が採られており、その能力は一軍の
   指令部にも等しい。なお、ブリッジ前面は大窓となっているが。OTM新素材の
   採用により、外部装甲板に匹敵する強度を誇っている」

    *解説 とりあえず元本の豪華本「マクロス・ザ・ムービー」の記述を引用
     「統合軍が入手、改造したメルトランディ軍中型砲艦の司令ブロックは、
      地球墜落時に復元不能なまでに損傷しており、また同ブロックが人間の手で
      運用しなくてはならない最も大切な区画であり、巨人サイズのままでは不都合も
      多かったことから、人間の手になる司令ブロックとして新たに
      新設されることとなった。後部にはレーダー等の超大型探知通信情報
      コンプレックスを形成する大型の司令塔は旧時代の潜水艦のセイルを
      連想させる。司令塔前面に大きく窓を開けた大艦橋は吹き抜け4階建ての
      大型のブリッジステーションを配した新しい概念のもので、宇宙兵器の
      司令区画として高い実用性を誇る。
      運用の現場からも誤解の多い超大型の窓はそのぜい弱な外観とは裏腹に、
      同艦装甲板と同等の強度を有するO-T新素材であり、安全性は艦内の他の部署に
      さして劣るものではない。」
クロニクルの記事はこの文章を元に端折った物のようです。
      まず「その周囲にはレーダー類を併設している。」とありますが
      「レーダー等の超大型探知通信情報コンプレックスを形成する
      とあるので通信機能が端折られてますね。
      豪華本では「2箇所のサブブリッジ」とありますが豪華本ではクロニクルに
      収録されていないメインブリッジ/サブブリッジ等の詳細画稿が載っており、
      それによるとサブブリッジは「コの字型の形状」となっています。
      あとこのフロアとメインブリッジのフロアの間に一層あり、
      クロニクルでは「コの字型フロア」とこの中間層とで2箇所としていますが
      豪華本ではこの中間層に関して記述がありません。

 同 「大艦橋ブリッジ部正面アップ」図版
  *解説 ハイ、続いて記号で解説された構造説明です。
   まずこの項の「艦橋ブリッジ」ですがこれでは「Xネブラ星雲」で「頭痛が痛い」ですね。
   もとの豪華本では「大艦橋正面UP」という名称です。
   解説内容は前述した個別の詳細画稿の情報を端折って詰め込んだというものなんですが、
   上下の大型可動スクリーンをそれぞれメインブリッジ用/サブブリッジ用と
   個別に記述しているんですが、元の画稿では区別なく「大型可動スクリーン」とのみ
   書かれています。(多分いずれのブリッジからでも見えるよね?)
   あと、このページの図版は、どれもかなり写りが悪く詳細が見えません、
   (豪華本からの起こし?)「宮武デザインワークス」では、
   より鮮明な同図版が収録されているので
   画稿の収集の手間も端折ったかなと。

07-08 統合軍車両
 09-07 「クラウラー DL-88 センチピード コンテナ仕様車」のキャプションより
  「大気圏内外両用重トラック」
   *解説 これはまちがいではないのですが元の設定画のキャプションでは
    「大艦載大気圏内外両用重力クローラ」となっています。ただ、クローラと
    いうと「這う者」の意で通常、キャタピラー車などの無限軌道車両を指すので
    トラックと呼びかえたのはそれなりに正しいといえます。

 同 「機体解説」の本文より
  「(OTM応用の)新技術が統合軍の運用体系すべてを革新したわけではない。
   特に、異星人と直接戦闘を行わず後方で戦力を支える兵站部門などでは
   安価で信頼性の高い既存の軍用車輌が運用され続けた。」

   *解説 えっと、過去の資料ではこれら車両についてOTMが応用されているのか
    はたまた、1999年以前から用いられている車両なのか、全く不明です。
    なぜわざわざこういう主旨の文章を入れたのかよくわかりません。
    また工業技術というものは便利で価格的に見合えば驚く程の速さで
    普及するものですので、例えばOTMによって「平時は絶対に緩むことがなく
    任意の時に簡単な手順で容易に緩む安価なネジ」が開発されれば
    あっというまに従来のネジを駆逐してしまうでしょうし、あの世界でそういった
    新しい基礎技術が出現して、短期間にOTMが生活のなかに入り込んでいる可能性は
    否定できません。

 09-08 「軍事車両(1)」の本文より
  「これらはマクロスで運用された航空部隊用整備車輌で〜」
   に示されている「センチネンタル M-299 シュガーフット」
    *解説 「シュガーフット」以外の車輛は機能からしても整備車両と
     考えて差し支えないとおもうのですが「シュガーフット」に関しては
     外見上も特殊機能はなさそうですし、設定画でも「艦内連絡用車両」と
     されていますので「整備車両」とするのは不自然ですね。

 同 写真のキャプションより
  「ロイ・フォッカーは軍用の高速ジープを所有して」
   *解説 確かに、パーメモなどの設定画には「フォッカーのジープ」と書かれてますが、
    おそらく「フォッカーが乗って登場するジープ」程度の意味であって
    「フォッカーの所有」という設定は明記されておりません。劇中(33話)では
    クローディアとのデートの約束の場所に軍服を着たまま、
    (数人のおねーちゃんを一緒に載せた状態で)乗り付けるのに使われるのですが
    そもそもこれが私物なのか、公用の車輌を持ち出したのか、そうなら許可は取ったのか
    等は全く説明されません。また一応茶色のカラーリングになっていますが
    これが元々軍用なのか、民間向けのミリタリー仕様なのか、等、全く不明です。
    あと、「高速ジープ」というのはどこから出てきたんですかね?

09-12 工藤シン
 09-09 「工藤シン」より「統合軍のエースパイロット」
  *解説 えっと噂では河森インタビューで
   「F-14A++のパイロットとしては優秀でしたがVF乗りとしては柿崎に劣る」
    という話があるとか、、、原本を御存じの方は「マクロスクロニクルの話をしよう」まで
    御願いします。

 09-12 「“鳥の人”を止めるために」本文より
 「まるで“鳥の人”を追うかのように宇宙へと飛翔していった。」
  *解説 毎度の指摘ですが、画面上はボロボロに劣化した機体が失速して、
   水面に触れる前に上空へ飛び去るわけですが、宇宙までは描写がありません。
   ただそれ以前に、極めて幻想的に描かれているこのシーンをどう解釈するかは
   各個人に委ねられているように思われます。
   矢吹ジョーがホセ戦で「真っ白に燃え尽きたこと」に異論はありませんし
   あれを肉体的な死と断定する勇気はちょっとないですね。

13-16 マクロスF(フロンティア)

17-18 マージ・グルドア/レイモンド・マーリー

19-20 ミハエル・ブラン
 *総解説 えっとすいません「マクロスF」に関しては完全に把握しておりません。
 現段階では受け売り状態ですので、今後把握するに伴い色々と改稿する可能性が
 ありますが、よろしく御容赦の程よろしくおねがいします。
  09-19〜09-20 「ミハエル・ブラン」
   *解説 この項は、記事に小説の設定を盛り込んでしまってるので、
   ちょっと困ったことになっています。Fの小説版は、過去の作品や設定、
   FのTV版では使わなかった公式設定等も盛り込まれている一方、
   小説にするにあたって独自展開や独自解釈も多々あります。
   ですので、この小説の設定をそのままTV版にマージするのは多くの問題を孕んでいます。
   まずは記事の中で小説版由来と思われる箇所を示します。
    09-19 本文より「アルトになにかにつけ絡む理由」
    09-20 図版キャプション「祖父母のひとりは惑星ゾラの先住民族」


  さて、これらとは別に、クロニクル的な記述で疑問のある箇所
   09-19 写真キャプション「バジュラとの争いに終止符を打った。」
     *解説 ここは、「グレース達の目論んだ『バジュが利用される』のは阻止できた」
      するべきだと思われます

   09-20 図版キャプションより
      「祖父母のひとりは惑星ゾラの先住民族であり、特徴が耳に顕れている。」
     *解説 前述の通り、ゾラの血筋は小説版の設定で、
       TV版ではゼントラーディの血が入ってるとしか語られてません。
       また、耳が尖っている件ですが、ゾラ人の特徴でもありますけれど、
       そもそも、これはゼントランの血筋にも見られる特徴です。
       マクロス7を見ればよくわかりますね。
       なお、ミシェルの場合、TV版ではゼントラン系の特徴として処理されてます。
       それにしても、この項で、ミシェルが巨人化できない理由(ゼントラーディ人に
       よって巨大化に耐えうる/耐えられないなどの個体差がある等)を書かないのは
       何故なんでしょうね?マイクローン装置の項でも作って、そこで解説する
       つもりなのかな?

 09-20 「クランへの思い」本文より
  「爆風で開いた穴から船外へ吸い込まれるように消えていった。」
   *解説 「ガルド」は「死んだ」とくり返し断定していた本誌ですが、
    「ミシェル」のほうは断言しませんね。本文中、09-20クランのペンダントの写真の
    キャプションでは「ミシェルの遺した」とあるのでおよそ死んでいる認識だとは
    思いますが、このキャラに関しては河森氏が「TV版ではミシェル死亡している」ことを
    明言した上で、「あえて生き返らすのはやめよう」としています。
    (オトナアニメVol.10 P47より)なお、続けて、「OVAなどの違う映像作品になれば
    (全てのマクロス作品は別にある正史に基づくフィクションなので
    マクロスFの世界の中では生存していたり、生き返ったりはしないが、
    別の作品であれば別の歴史認識もしうるので)生存の可能性もありえる」(カッコ内は
    ロド公による補足)
としています。
     ところでクロニクルの中の人はガルドが嫌いなんですかね?

21-22 マクロス地球退去命令
 09-22 ページ右側の年表より
  「2009/11 オンタリオ自治区、マクロスの受け入れを表明」
  「2009/11 マクロスの全方位バリア暴走爆発。」
  「2009/11 柿崎速雄少尉 戦死」

  「2009/12 マクロス、地球統合軍指令部から地球圏外退去命令が下される」
  *解説 一連のエピソードですが、過去の資料では地球への帰還は
   2009/11の出来事とされてますがオンタリオ地区での暴走事故と退去命令は
   2009/12の出来事とされています。
なんか変更する意味でもあるんですかね?
   (手切れ金代わりの補給の時間を取ったのかしら?)

 09-22 「マクロス、地球外出撃命令を受ける」より
  「ミンメイが艦長の思いを汲んで市民たちを励ますべく唄い、彼女の姿に打たれた
   マクロス市民は、この理不尽な命令を受け入れたのだった。」

    *解説 第20話「パラダイス・ロスト」のエピソードですね。
     この記事ではミンメイの唄で市民が命令を受け入れたように書かれてますが、
     劇中ではマクロスの民間人向けの事情説明の放送において、
     グローバルの真摯な姿勢、謝罪に心打たれたミンメイが
     グローバルの会見に割って入って、市民に向けてメッセージを発します。
     そのメッセージに心打たれて、市民は退去命令を受け入れます。
     その後に、地球への思いを込めてミンメイは唄を唄ってますので
     市民の心を打ったのはミンメイのメッセージであって唄ではありません。
     なんでもかんでも唄の力にすちゃうのは具合がわるいですね。

 09-22 「関連事項」から
  「史実とは異なって伝わる柿崎速雄の戦死」より
   「マクロスのバリア暴走時に戦死した柿崎速雄少尉は、第一次星間戦争を
    題材にした2031年2月公開の映画『愛おぼえていますか』にも
    一条輝の同僚として登場。しかし映画では、一条少尉を任務中の通信でからかい、
    その直後に被弾、戦死するという脚色がなされていた。この映画の影響力は大きく
    また戦死的に柿崎が無名だったため、結果として映画の内容が一人歩きし、
    後輩が先輩をからかうと必ず戦死するジンクスがあると、今も可変戦闘機
    パイロットの間で信じられている」

   *解説 はい、毎度書いておりますが、この本はどういう意図を以て
    こういう項を作ってしまうんでしょうか?書いてる方は
    「俺ってマクロスのことよく分かってるんだぜ!」とでも思ってるんでしょうが
     こういう藪蛇を書いて何がおもしろいんでしょうか?
     別項で書いている通りマクロスのTV版と劇場版は別世界に生きる
     別の人物達の別の生き様を描いていますのでこの項の言うように
     劇場版の描写が史実と違うことで問題になるのなら
      「ゼントラーディ人の正しい姿はどっち?」
      「なぜ巨人の男女が戦っているの?」
      「ボドルザーはゼントラーディ人?要塞そのもの?」
      「ミンメイっていつからアイドルで、輝といつ知り合ったの?」
      「ボドルザーを倒したのは誰?」
      「地球は何時壊滅したの?」
     (ほか百以上の疑問)、、、等が全部問題になるでしょ?
     そもそも「劇場版マクロス」が「史実を元にした終戦記念映画」と
     するというのが無理無理な公式設定なのに、なにが楽しくてほじくりかえして
     るんでしょうか?また、ここの記述は
      「マクロスの正史はTV版で劇場版はマクロス世界の劇場映画」という前提で       書かれているのですが、「正史と劇中劇」の構造を持ち込むのであれば
      TV版もまた「マクロスの正史を元にしたTV番組に過ぎない」わけで
      そういう意味でも半端な記事といえましょう。
      このほか「柿崎が戦史的には無名」とされていますが
      TVシリーズ準拠でいえば柿崎は「ファーストコンタクト事件」の
      主要人物ですので無名というのは語弊がありますね。
      もちろん資料上も「無名」とした記事はありません。

      さらにこれらとは別に、この項には大きな間違いがあります。
      ここの記事では
       「後輩が先輩をからかうと必ず戦死するジンクス」
       と書かれていますが、おそらく元になった思われる
       F第23話のアルトの台詞はこうです。
       「作戦中に女のことで人をからかうと、いきなり撃墜されるという(ジンクス)」
       肝心のジンクスの内容が違っていますね。さらに
       「後輩が先輩をからかう」とありますが、TV版では輝の部下として
       柿崎とマックスが配属されて来ますので後輩と先輩の関係ですが
       劇場版では最初からプロメテウスに配属されている同僚という設定しか
       ありませんので、先輩後輩の関係は明示されていません。
       (マクロス艦内での遭難帰還後の再会シーンでマックスは
       輝を「一条先輩」と呼んでいるので先輩後輩の関係だと思われますが、
        柿崎は終始タメ口で話ています。)

23-24 シャロン・アップル事件
  *解説 まず過去の資料にないこの本独自の記述をを抜き出します。
 09-23 解説本文より
  「シャロン型AIの開発は、2036年にシステムの実現の見通しが
                      立ったことを契機に開始された。」

    *解説 原本不明
  「開発に携わったのはVENUS SOUND FACTORYとされたが、
   マクロス・コンツェルンのバロアルトII研究所(現LAI社傘下)が
   開発元とも言われている。」

    *解説 小説版ではミュンの頭に記憶や感情をモニタする装置を
     こっそり手術して取り付けて「シャロン」にそれらを転送し、
     人格を持つ人工知能を作ろうという研究をマージがやっていて、
     それに目を付けた「マクロスコンツェルン」がシャロンを作るスピンオフで
     ゴーストX-9の人工知能を作ろうとしてるという描写はあるのですが
     兵器としての開発ありきではないような、、。
  「学習システムとして教育担当者のクローン脳が組み込まれていた」
    *解説 これも原本不明です。
  「統合軍情報部や心理攻撃課がその手法に注目し積極的に協力していた。」
    *解説 これも原本不明です。特に「心理攻撃課」は初出です。
  「(2038年に)クローン脳を組み込んでの試験稼働が始まった。」
    *解説 箱は出てくるんですが、アレの中は脳みそなんでしょうか?
  「2059年には遠隔制御の無人戦闘機を有人機と連携させる技術が実用化されていた。
    *解説 これ「マクロスF」での描写からこういう記事を書いちゃったんでしょうが、
     QF-3000Eの昔から有人機体からの遠隔制御の設定が一部資料にあるので
     2059年に初めてではないような。もっともフォールド波を応用した
     サイコミュ的な制御はこの時代の開発かもしれませんが、単純な無線操縦は
     なにより現代の実機でも実用化されている技術ですので。

 09-24 関連事項「事件による人工知能運用への影響」から
  「2059年にバジュラとの戦いに直面した民間軍事プロバイダーS.M.Sでは、
   ゴーストにAIを搭載した上、実戦で自律機能を解放したケースさえあったという。」

    *解説 まず過去のゴーストでは(「マクロスゼロ」のQF2000は不明ですが)
     能力と実用性の評価は別としていずれも人工知能が搭載されています。
     (X-9は自律型のようですが、QF-3000Eであっても半自動みたいな形で
     あるレベルの人工知能が乗ってます)んで、S.M.S所属のゴーストといえば、
     ルカ機が従えているゴーストになるわけですが、
     これのAIはゴーストX-9に近いAIが搭載されていると思われますが、
     別にバジュラとの戦いに直面してから搭載したとわけじゃないですよね。
     F本編を見る限り、機能制限をかけた自立型AIを最初から搭載していると
     解釈するほうが自然です。
     百歩譲っても、後からわざわざ自立型AIを搭載したという下りはありませんから、
     いずれにしてもこの記述は不自然だと思います。
     またS.M.Sが搭載したとする根拠もないですよね。
     (ルカの立場とVF-25の扱いを考えると、LAIの可能性のほうが高いかもしれません)

25-26 移民船
 098-25 解説本文より
  「中でもアイランド・クラスター級のバイオプラントは、」
   *解説 まず、「アイランド・クラスター級」という表現はクロニクル独自のものです
    マクロスFのムックや雑誌記事等で見かけたことがありません。
    いずれ資料、雑誌の記事でも新マクロス級という扱いです。
    たとえば、DVDのライナーでは新マクロス級第25番目となっています。
    「マクロスF 2059MEMORIES」(角川)でも
    「第25次新マクロス級移民船団」となっており、
    「完全循環型のバイオプラントシステムを採用した第5世代型の巨大移民船団」と
    なってます。た、この本文の書き方だと、密閉式ケミカルプラントを
    採用しているマクロスギャラクシーはどうなのかという疑問がでてきます。
    ギャラクシー船団もメインアイランドがあり、クラスター群がある設定になってますし、
    クロニクルでは、新マクロス級の後アイランド・クラスター級に移行となってるので、
    単にアイランド・クラスター級で括るのなら、ギャラクシーと
    噛み合わない文章になります。
    ここは、「アイランド・クラスター級のバイオプラントは」ではなく、
    「フロンティア船団のバイオプラントは」とか、
    「第5世代で採用されているバイオプラントは」にするべきだったと思います。
     また、これまでの解説の通り、マクロス世界における宇宙艦船の階級分けは
    きちんと整理されておらず、公に明記されたのは「マクロス級」「新マクロス級」のみで
    「アイランドクラスター級」はこのクロニクルのみ、「メガロード級」はクロニクルと
    一部ゲームソフト(ワンダースワンの恋愛ゲームだったはず)だけでしか
    言及されていません。たとえばメガロードでは作中や過去の資料で明言されているのは
    「メガロードは『SDF-2』だったが、移民船に改修され『メガロード01』と
    して2012年に進宙した」のみで「メガロード級一番艦」等は今の段階では
    妄想的な拡張記事といえます。さらに蛇足ながら、メガロードは年表上でも
    「年に1〜2隻が進宙する移民船云々」とされていますが、ゲームソフト
    「超時空要塞マクロスVO」においては自機の母艦として「メガロード02」
    が登場するのですが、この船は「フラッシュバック2012」版の移民船としての
    それではなく、初代TV版用としてラフが描かれ、放送終了後にクリンナップされた
    戦闘艦としてのメガロードか旧マクロスなため、話は込み入ってきます。
    もちろんこれらゲームの設定を公式と見るかどうかは意見が分かれるところですが、
    かようにメガロードに関しては設定が激しくぶれており
    今後もビックリするような解釈が公式化する可能性があります。
    現在の状況だと、例えばマクロスからメガロード群まで戦闘艦も移民船も
    区別なく巨大艦船は全部「マクロス級」としてしまい「メガロード01、02」などの
    呼称はあくまで俗称とし(艦船番号は全部「SDF-1、2、3、4、5、6、、、etc」と
    統一してしまう)マクロス7と同型のシリーズからフロンティアまで全部含めて
    「新マクロス級」としてしまっても別に間違いとは言えません。
    なおこの辺についての痛快なネタ解釈に興味のある方は
    「マクロスクロニクルの話をしよう」の633レスまでどうぞ。




 同 関連事項「船団の随伴艦」本文より
  「初期の移民船の船団構成は、空母や駆逐艦など主に護衛艦であった。
  (中略)都市機能を複数の中核艦に分散させた本格的な船団形式が主流となる。」

   *解説 メガロード01あたりとマクロス7船団あたりの比較するなら
   これでもいいんですが、その後、マクロス7の経験を経て、
   船を独立させるのは都合が悪いと河森氏は考え直しています。
   (オトナアニメVol.10 P49 河森インタビューより)
   そのため、ギャラクシー船団やフロンティア船団ではクラスター方式で
   連結して集約させてますし、作品を見る限り、フロンティア船団では
   空母や巡洋艦を初めとする護衛艦群以外に、中核艦らしい艦影はありませんね。

 09-26 「移民船の変遷」本文より
  「現にメガロード級を主軸とした超長距離移民船団の出航前には、
  SDF-1の同型艦(SDFNシリーズ)が量産され、調査移民船として先んじて出発、
  航路などの貴重な情報をもたらした運用実績を持つ。」

   *解説 えっと、なんかエライ設定が出てきましたよ。かつての資料では
    全く見られない独自の設定です。クロニクル創刊1号22頁でも、
    メガロード01の出航前に複数のマクロス級が出航したという記述がありましたが
    マクロスFに登場した「マクロス級4番艦グローバル」に伴ってこういう設定を
    作ったんですかね?(しかしまあ終戦からメガロード01出航前の3年間で
    マクロス級を何隻も作れるんですか?)
    確かに、河森氏はインタビューで、マクロスFの時代には
    数十隻のマクロス級が就航していると言ってますので、
    様々な役割のマクロス級がいたことになってしまったんですが、
    メガロードの出航前は行き過ぎた記述かと。
    どうしてもというのなら、マクロス級をはじめとする各種調査船の情報を元に
    メガロード等の各超長距離移民船団は出航したぐらいのほうが自然じゃないですか?
    そもそも、戦後の復興期(特に復興初期)に行う調査なら、
    残存しているゼントラ艦で足が速そうなものを使うほうが説得力ありますよね。
    実際、アニメージュ'83年10月号のマクロスタイムスでは、
    メガロード01の就航前に銀河中心部方面を調査したのは、
    ゼントラーディの斥候艦(ピケット艦)を改修したとおぼしき
    調査船「ダイダロスII」(艦長はマックス)となっています。
    それはそうと、「調査移民船」というのは公式用語なんですかね?
    「移民のための調査をする船」なのか、「調査しつつ移民をする船」なのか、
    よく解らない名称ですよねえ。前者なら「調査船」でいいと思うんですけど。
    件の「グローバル」だって「第117次大規模調査船団」ですよね。
    「調査しつつ移民する船」という意味では超長距離移民船団だってそうなりますし。
    クロニクルお得意の、余計な事を付け足して作った独自の造語のような、、、。
    とりあえず「SDFNシリーズ」は要注意ですね。

 同 「時代ごとの主要な移民船のサイズ」の図版より
  「アイランド・クラスター級」
   *解説 アイランド・クラスター級と称しながら、
    肝心のクラスター群の解説がありません。
    どうしてもこの図版でいきたいなら、新マクロス級シティ型とか
    新マクロス級アイランド型とすればいいような気がするんですが、、。
    微妙なボタンを掛け違えがあります。

 09-26 本文より
  「この後、数万人規模のメガロード級が急ごしらえの移民船として用いられたが」
   *解説 前述の通り、メガロードを「急ごしらえ」としている一方で、
   メガロード01の前にマクロス級を何隻も用意としています。
   もちろん過去の資料でメガロード01をして「急ごしらえ」とした記述はありません。
   (ちなみに、クロニクル1号ではメガロードをして「本格的な移民船」と
   書いてたりします。急ごしらえの本格的な移民船なんですか?
   なにより移民に関して期日が設けられているわけではないでしょうし、
   「急ごしらえ」する必然はまったくないんですが。)
   この項では本格的な移民船は新マクロス級からだそうです。

 09-26 初期の移民船」の項の本文より
  「マクロス級とメガロード級は都市船兼戦闘艦であった。基本的に
   宇宙艦を長期間居住可能に改修しただけの船であり、
   設計段階で移民船として建造された船ではない。」

   *解説 これは色んな意味でめちゃくちゃな記述ですね。
    まず、TV版のマクロスはフォールド事件の為、とりあえず艦内の空き地に
    都市を詰め込んで飛んでいるので「長期間居住可能に改修した」というのは
    ちょっと語弊があります。(劇場版のマクロスのほうは最初からノアの箱舟的に
    計画して都市を構成しているので事情が異なる)そしてメガロード級ですが、
    メガロード01について話すと、TV版用に描かれた宮武稿のモノが
    当初の設計であるならば、設計開始時点では都市搭載を
    予定しない完全な戦闘艦であったと思われます。
    (居住区としての生活空間はあるとは思いますが)で、その後これが
    再設計されて「フラッシュバック2012」に於て移民船として完成するんですが
    こっちの河森稿は、宮武稿のモノとは似ても似つかないデザインですので
    ここでいう「改修しただけ」ではとてもあんなふうにはなりません。
    さらにこの記事では「メガロード級」として全部を括ってますが、
    メガロード02以降はどう考えても最初から移民船として設計してるはずですね。
    また「フラッシュバック2012」の劇中では戦闘もありませんし、
    この河森稿版メガロードに戦闘能力があるのかどうか全く不明です。
    (ついでにいうとメガロード02以降のデザインは出てきてないので
    メガロード01みたいなものだろうという憶測以上の言及はできません。)



 09-26 同 本文より
  「人類存続の保険をかけた緊急移民船の出航が急務だったのである。
       この時、軍属3000人、民間人7000人前後が各艦選抜され、
                    マクロス級12隻が送り出されたという。」

   *解説 まず、12隻とか3000人とかこの辺の数字は全く根拠不明です。
    緊急移民に関しては続編マクロスの根本的な問題で、
    以前から気になっていたんですが、人類死滅寸前の食うや食わずの状況から数年の段階で
    ことさらに移民を志すわけですが、別に地球滅亡の期日が定まっているわけではないので
    急務とするのは変ですよね。まず足場固めしませんか?普通。
    いくらゼントラーディの工場衛星を強奪してきたとはいえ、マクロスの
    修復に10年掛かった地球人類が壊滅状態から復興した上、12隻も平行生産なんか
    できるのかとか、、、随分無理のある話になってきました。
    (かつては前述の通り、ゼントラーディの残存艦艇を統合軍の艦船として
     リサイクルして用いた等の設定だったんですけどね。戦後の人口の変更と
     同様に後出しジャンケンな話ですね。)
    また、軍属の数ですが、ホビーハンドブックによればマクロスの正規乗員は
    約2万人(P28)、豪華本による愛おぼ版マクロスだと直接要員のみで
    2万数千人(P296)
となってます。いずれにしても2万人規模の要員を
    必要としています。新しく作ったとはいえ、果たして、3000人で
    マクロス級の運行ができるんでしょうか?直掩のVF等はどうするんでしょうか?
    (300mほどの大きさの現行のニミッツ級空母でも約3000人+航空関係が
    2400人ぐらいなんですが……マクロスの場合は中継基地もなにもない宇宙へ
    出かけて行こうって話だからなおさら人数が要りそう。)
    ちょっとこれらの数字が公式だと厳しいですね。

 09-26 「新マクロス級以降の移民船」の項の本文より
  「本格的な移民船として建造されたのが新マクロス級である。」
   *解説 前述の通り、クロニクル1号ではメガロードを
    本格的な移民船と記述してましたね。
 同 本文より
  「旗艦となる都市船には攻撃空母が連結しており、」
   *解説 旗艦以外の中核船にも護衛用のステルス空母が連結しております。
    なにも旗艦に限った話ではないですね

 同 本文より
  「バイオプラントを用いた循環系システムにより、補給は最低限で済む
         閉鎖型都市船である第5世代のアイランド・クラスター級は」

   *解説 「第五世代」というのが
    「アイランド・クラスター級の第5世代」なのか、
    「マクロス級から数えて第5世代」が「アイランド・クラスター級」なのか
    良く分からないのはさておき、この後にギャラクシー船団に触れているんですけども、
    それならここは、アイランド・クラスター級云々じゃなくて
    フロンティア船団はと書いたほうが整合性とれると思います。
    そもそも、この循環系がフロンティア以外のどの船団で使われているのかも不明ですね

 同 写真キャプションより
  「写真はマクロス7に連結されているバトル7」
   *解説 この辺表記のブレがありますが通常、
    「バトル7」は「シティー7」と連結ができ、全体として「マクロス7」と
    呼ぶべきですね。ですので「写真はシティー7に連結されているバトル7」と
    すべきですね。(でも強攻型状態の「バトル13」を「マクロス13」と
    呼称する例があるのはあるんですけどね。)

27-28 HOLY LONELY LIGHT/PILLOW DREAM
 09-27 ページ右下の解説より

  「28話でサウンドブースターを起動させる目安となる100万チバソング
   初めてマークしたのもこの歌」
    *解説 資料(マクロス7アニメーション資料集)などでは
     サウンドエナジー変換システムの最低入力域値は
     1,000チバソングで、有効にシステム運用をするためには
     10,000チバソング程度が必要。またサウンドフォース用ブースターでは
     最大出力は凄まじいが、それと引き換えに
     100,000チバソングが必要
とありますのでここは
     「起動させる目安となる10万チバソングをはるかに超えて」とすべきでしょうね。
     (本編でもそういう描写だったはず。)なお、同資料によれば
     「ジャミングバーズ」のサウンドエナジー変換システムは発生出力は少ないが
     3,000チバソング程度でもシステムが有効に作動するようにデチューンされている

     とありますので、
     「バサラ機専用のサウンドブースターを起動する目安となる10万チバソング」
     と書くべきですね。
      *たぬき様、情報どうも有り難うございました。また今後ともよろしく御願いします。

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以上毒舌も枯れ果てつつ創刊9号は終了。以下10号へ続く。

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