マクロスメカ図版探しは賽の河原。
〜ビデオ/LD/DVD/CDROM編〜

ここでは初代マクロスの映像作品そのものとCDロムなどで供給された
データ集のコーナーです。



INDEX
*ビデオ/LDについて(分かっている事のみについて記述。)
*20周年記念DVD
*BGIシリーズ超時空要塞マクロス 
*マクロスコレクション




*ビデオ/LDについて(分かっている事のみについて記述。)

まず一番古いのはTV版ビデオとして1/2話+27話(愛は流れる)を
一巻にしたいわばより抜き版が存在。
ただしHIFI以前のノーマルビデオなので注意。
これはベータ版とVHS版があり、Vのほうはいまも古い
レンタルビデオ屋で見かける。また、これもLD版もあったらしい。
(未確認、未入手。)
このほかこの時期にはエモーションブランドからメカ紹介ビデオの 「マクロスメカグラフィティー」(VHS/ベータ?/LD 45分)が出ている。
これはTVシリーズ本編から(比較的作画の良好な)メカニックシーンを
種類別に抜き出したものでそれなりに便利なBGM付きのビデオクリップ集。
これを見るとディフェンダーって動画としてまともに作画されたことが
ないのがよくわかる。OP/新旧のEDがオマケとして入っている。
音声はHIFIステレオに進化。定価は9800円であった。
高価に思えるかもしれないが、120分の映画が2万円くらいしていたので
当時としては標準的な値段。

注:この時代はビデオ/LDの普及の過渡期であり、セルビデオの単価も高く、
全話収録では価格が大きくなり過ぎるため販売数が見込めず、このような、
より抜きメカ集や抜き出し2本セットのような形態での販売がよくあった。
レンタルビデオ店でいまも見かける東映特撮ものの第一話
(+第ニ話+最終話一つ前)+最終話の形態のビデオも同様の理由による。


劇場版は公開しばらくのちにビデオ/LD/VHDで発売。もちろんこれは
エンディングが真っ黒な画面にスタッフロールが流れる劇場公開版。
ビデオ版はやっぱりノーマルでモノラル版。LD/VHD版は
ステレオ版だったはず。(筆者は早くからLD版を所有していたが
迂闊にも傷が付いちゃったあげく、荷物の下敷きになって砕けてしまった。
もったいねえ。)今もEDの追加された完全版はそこらで見かけるけど、
後述の理由でこっちの方がいいかもね。ちなみに
TV放映はちゃんとステレオだったからビデオ版買うよりHIFIビデオでTVを録画
した方が臨場感はありました。

この後、TV版のLDボックスが発売になる。
これは修正後のTV版を全て含むほか、最終巻に映像特典として
各種設定資料の線画の停止画像と模型/トイのTVCM等を含む。
TV版のLDボックスはこの後15周年時にも再版されるが内容は
パッケージとインストと特典映像に赤面もののSDオープニングが
追加された以外は同一のもののようだ。近年DVD版も
発売されているが、おそらく新LDボックスと同一であろう。
筆者は初代のLDボックスを所有しているがこれはパッケージがメガロードの
メタリックな図版となっている。15周年版のパッケージは
統合軍パイロットの横顔になっていて、ペーパークラフトの
VF-1なんぞがおまけに付いていたそうな。
別にLD一枚もののバラ売りもあるが、中古で探す場合はボックスで買うのが吉。
後ろの方の巻なんか見た事がないので目先の安さで1〜2巻を買うと泣きを見る。
LDに関してはもはやプレミアはないし、むしろ半額以下で流通しているので
ボックスを探しても一万円以下で見つかるから、安くハードを仕入れて買うべし。
このほかTV版はビデオでも出ていて全話を揃えるレンタルビデオ屋も少なくない。

これに前後して、OVAとしてフラッシュバック2012のビデオ/LD
発売があり、劇場版のエンディングに予定されていて達成できなかった
ミンメイのコンサートシーンが再現されているのが売りだったが。
その実体は、(当時は新作のOVAとして宣伝されていた)
本質的に新作カットは数分だけであとはTVと劇場版から
抜き出した映像に(TVのトホホな作画も含む)に飯島真理の曲が
延々とかかる、なんともつらいビデオクリップ集だった。

さらに数年後、2012のコンサートシーンを無理矢理エンディングに
付け加えた劇場版が完全版として発売された。
これはLD/ビデオともにHIFIステレオになっていて、ビデオは当然VHS版しかない。
(時期が時期だけにSVHS版を見たような気もするが。)
ただし、追加されたエンディングはフィルムの劇場版本編に
2012のビデオ画像を継ぎ足しているため画質的に違和感があり、
スタッフロールもビデオ処理で入れられているため評判はあまりよろしくない。
近年発売されたこれのDVD版はエンコードの為か特に劣化が顕著で
なおさら評判が悪い。個人的には圧縮なしのLDが一番素直でいいと思うの
だけれど。


補足情報:
いうまでもないがベータ/VHD/SVHSはすでに失われたハード。
蛇足ながら書くとベータ式ビデオはVHSに先んじて家庭用として実用化された
ソニーのカセット式ビデオ再録システム。
VHDはLDとほぼ同時期に出現した松下主導の接触型で再生専用の
磁気円盤動画システム。SVHSは専用テープ使用の
画像強化版VHSビデオシステム。

ベータは画質で勝っていたのだが、最大録画時間の短さで劣り、
(後に2度もテコ入れが行なわれるが、)最初はシェアも僅差だったのだが、
友人間の互換性と大量生産によるVHSテープの急激な価格破壊もあいまって、
お金に糸目をつけるそれほど上を求めないエンドユーザーに嫌われた結果、
VHSが世界的に市場を席巻しハイバンド化、画質強化型EDベータや長尺テープの、
開発などで反攻を試みるも顧みられず、90年代後半に事実上消滅した。
VHSより少し小振りなカセットでテープ幅はVHSと同じ1/2インチサイズの
酸化鉄塗布の磁気テープだった。初期は最大60分の録画能力で後に2種の
LP/超LPモードが標準になりこの規格は事実上廃止されるのだが、
テープの名称は最初の規格のものだったので愛好者以外にはテープの
長さがよくわからなかった。ちなみにソニーのハイエンド機
、歴代ベータプロは80年代オタク少年の夢。

VHDは当初シェアで勝っていたものの画質で劣るうえ、接触式の
ため再生を繰り返すと円盤が劣化する点でLDに劣り、
お金に糸目を付けない最上を求めるマニアに嫌われ、結果、
数年でサードパーティーがLD陣営に移動し急激にシェア逆転、
しかるのち消滅した。ジャケットがケースになっていて、
(内臓された円盤は取り出せない。)
そのままハードに差し込みことで使用するのが特徴といえば特徴。
ようするにその正体は巨大なフロッピーディスク。よって一枚当たりの
収録時間も短かった。ちなみにうちの隣のナショナルのお店の看板には
いまだに「ただ今、VHD実演中!!」と書いてあるので、
是非とも実演して欲しいのだが、殴られそうなので言わない。
個人的にはこれでしか発売されなかった
中村れい子主演の「愛のさざなみ」が見たいのだが。
02/9追記:隣の電気屋さんの看板は台風で大破して消滅、新しくなったのでもう実演してくれないらしい。


SVHSは従来のVHSと比べて、爪の先ほどの画像の向上が認められたのだが、
旧VHSデッキで再生できない上、専用テープが向上に見合わない価格で
あったり、初期のSVHSビデオデッキでは
行なうと画質が著し従来VHS録画/再生をく低下するなど互換性に
酷く問題があったことも手伝って、本格普及しないまま人知れず
消えていった。発売直後は次世代ハードとして大いに期待され
SVHS専用のセル/レンタルビデオも発売されていた。



*マクロスSFチャレンジゲーム 小学館刊 定価9800円
詳細はこちら。



*2002/8に発売された20周年記念DVD。
これはもともと現在製作中の新作OVAのVF-0の1話+スペシャル映像の
予定だったものが過去のスペシャル映像とVF-0の宣伝映像だけになったもの。
VF-0の製作の遅れから本編は数十秒のみでVFも出て来ない。
(飛んでいるのはCGで描かれたF-14のようだ。)過去の
スペシャル映像はPSのVF-Xシリーズ/マクロスVOのOPムービーと
SS/PSの「愛おぼ」の抜き出しムービー、初代/7/初代SDなどのOP/EDと
劇場版/ダイナマイト7/プラスの予告編ぐらいでどうでもいいような内容。
新作は数年前に製作途中で頓挫したまま立ち消えになったマクロス3Dの
ムービーが今回初公開となっている。内容はふた昔前のポリゴン美少女が
VFに載せられてパイロットになる話らしい。
しかしながら、なにげによさげで、大いに見てみたかったのだが。

このほか今回新規製作の20年記念ムービーは過去の画像を
切り刻んでデジタル処理をしただけのハッタリ動画で、
初期のハウスものやマッド系を思わせる内容なので落胆しないように。
結局予想通りの中身でした。(VF-0そのものは、噂では早々に
河森氏/板野氏がスタッフから降りたとか、、、。
誤報だったらいいんだけどねえ。ほんとに出るのかなあ?
追記:もちろん発売されました。)


*BGIシリーズ超時空要塞マクロス パイオニアLDC株式会社 定価4800円
15周年時にパイオニアから発売された壁紙集+ユーティリティーアプリケーションの
CDロム。BGIはバックグラウンドイメージの意。
スケジュール表や日めくりカレンダー等のユーティリティーの動作は
ウインドウズ3.1〜95と、Macintoshは漢字Talk(今で言うMacOSのことね。)
7.1/7.51/7.52指定となっているが8.6でもかろうじて動くようだ。
(迂闊にインストールして起動のたびにヘロヘロな壁紙が出現して、
奥さんの人に殴られた。)これとは別に画像データの形で400枚のカラー図版が
収録されているのだが、初代TV版から劇場/2/7/プラス、
果てはアドバンスドバルキリーまでをゴッチャ交ぜにしたうえ、
ほとんどが作画のレベル如何にかかわらず、無差別に画面とセルから
起こした凶悪なもので、一部、当時のイメージボードや
模型箱絵用イラストレーションを含むもののなにがなんだかわからない
闇鍋状態になっている。僅かに劇場版のリガードの色指定図版が
あったり拾い物はあるものの、正面図はあるけど後ろはないとか模型的には
全く役に立たない。何故か今で言うVF-9が入っていて
、アドバンスドが揃うかと思うとVF-3000が一部分しかなかったり、
アニメージュの協力ゆえVF-4のイメージボードはあるけどロイのレーサーは
ないとか、至ってなおざりなチョイスになっている。
唯一YF-21が主脚を出した状態を斜め下から見た詳細カラー図版に価値ありか?
(劇中からの起こしかな?ちなみに後脚は主翼付け根の
とても収納できそうにないところ。)よって、設定資料的な価値を
求めるならLDボックス(おそらくDVDボックスも同様)の
最終巻の特典映像を入手したほうが賢い。こちらは鏡像の
プロメテウス図版も収録されている。また、このCDには
ゼントラーディー文字のMacintosh用フォントセットが付属していて、
ニチモのスタンプごっこが出来るのだが、MacOSはOS8.0/8.1あたりで
フォントシステムを大幅に変更しているため、これ以降のMacで使うならこの頃の
システムディスクに付属したフォント変換ツールでスーツケースを
更新する必要がある。総じて面白い資料とはいいがたいんだけど、
こういうのもあったということで。15周年ものはあんまりいいのないね。



*マクロスコレクション ムービック/ビックウエスト 定価6000円

同じく15周年に発売になったCD-ROM 二枚組み。
対応は漢字Talk7.5.1〜(8.6では動作確認しました。)
とWINDOW95(要QuickTime)になっている。Adiscは主にキャラクター中心で
美樹本氏などのイラストやキャラクターボイスを収録、イラストはアニメージュや
mook類に載っていたものの再録と、多少の新作。
おまけとして壁紙/スクリーンセイバーとMacintosh用アイコンも付属する。
ジャンル別に分かれているので前述のパイオニア版よりは
まともな商品だが、それほど落差はない。BdiscはVF-1のポリゴンデータと
TV版マクロス/TV版SDマクロス/マクロス7/マクロス2のOPムービーを収録。
ポリゴンデータの方は実際にはポリゴンで作られた変型/1回転ムービーを
QTにしたものに過ぎず、360度回転といっても横方向のみなので
PSソフト「VF-X」の御褒美画像のように自由に移動/回転
するものではない。また、変型もポリゴン生成で表示しているはずもなく
単にムービーの正/逆再生なので後ろ向きにして変型などはできない。
OPムービーとても、ハガキサイズの画質なので最新の20周年DVDの
ムービーなんかと比較しちゃいけない。今どきのヤングには
数分のじゃりじゃり画像ムービー数本でCD一枚が埋まるのは
納得いかないとは思うが、QT2.5あたりの時代なのでMP3なんかの
高圧縮技術なんかありません。CDドライブも2〜4倍速の時代でございます。
(圧縮できてもペンチアム1や604e/150が最新のマシンでは
どうにもなりませんです。はい。)時代なりの内容。時の流れは
かように罪作りでありました。メカに関して特に特記事項なし。
初回特典(といっても再生産はなかったよね?)として
ペーパークラフトのVF-1S可変キットがついていた。これは、
15周年LDボックスのオマケや、PSソフト「VFーX」の懸賞賞品の
ファイターモデルとは別のもので、折り曲げと割ピン使用で
三形態を再現できる変り種。シートの状態で切り込み/折り目が付けられているので
組み立て簡単。例によって往年の小学館の学習雑誌の付録風。
やっぱし15周年ものはあんまりよくない。


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