はじめに

ここを書くにあたって、
一体どのような視点で書こうかと悩みました。
指やリズムといったアプローチ方法のように、
ただ方法だけを述べていくのは嫌だったからです。

根底に愛情を感じる文章にしていきたかった上、
アプローチ方法はひとりひとり異なってくるもの。
自閉症と一口に言っても、いろんな個性があります。
知的障害のお子さんでも自閉傾向のある子はいますが、
一体どこかどう自閉的なのか・・・それぞれに違ってきます。

私は、この子はこういう障害を持っているから・・・、
という視点で接することはしないできました。
障害名に固執してアプローチしてしまうと、
見えるものも見えなくなってしまう気がしたからです。
私は医師でも研究者でもありません。
1人のピアノ講師として、1人の人間として、
生徒さんたちと付き合いたいという思いが強くありました。

これはどんな人と接するときも一緒なんです。
私はその人自身と付き合いたいだけ。
有名大学を卒業した人だから付き合うわけでもなければ、
有名企業に勤めている人だから付き合うわけでもありません。
そんなのは知らないままでいい。
逆に知らない方が付き合いやすかったりもします。

以前某音楽教室の講師をしていた頃、
入会の際に、とある資料を書いてもらうことになっていました。
名前、連絡先、親御さんの名前、親御さんの仕事の種類などなど。
親御さんがどんなお仕事をなさっているかなんて、
知る必要あるかしら?と思ったものです。

私が知りたいと思う生徒さんの環境は、
生徒さん自身の心境に繋がる環境です。
例えば学校ではどんな風に過ごしているのかとか、
お家の教育方針はどんなところにあるのかとか。
こういった情報は直接、
レッスン内容に関わってくるものだから。

少し話しが脱線してしまいましたが、
これはお医者さまからいただいた、
障害名にも言えることだと思うのです。
こういう障害だから、こういう風に付き合おうではなく、
その子自身を知りたい。

その子の置かれている環境
その子の心境
その子のクセ
その子の愛情表現の仕方
その子の拒否反応の仕方
その子の視点

それぞれの子の個性が見えてくれば、
アプローチ方法はおのずと開けてくるものだと思います。
そこで、メンタル面についての書き方は、
どのように知ろうとしているのか、
という私なりの「視点」を書いていくことにしました。

どうやって書いたものか悩みましたが、
やっと気持ちの落ち着きどころを見つけて、
書き甲斐を感じています。
今後いろんな面について書いていけたらなぁと思っています。