リズム教材

見た目で音価がわかり、しかも積み木のように場所を取らず、拍子感も身に付く教材はないものか。探しても市販では見つからない。ところが、ひまわり勉強会で金田先生が「ドットリズム」を紹介してくださったときに思いついたんです。「これか〜!」と。で、早速ファイルを作成。ただね、これは「切る」作業が大変なんです。とてもとても私にはできない!そこで作業所を立ち上げられたスペース海の金田先生に、作業所で製作していただけないだろうかとご相談させていただき、製作していただくこととなったのでした。

導入から上級の人にまで使えるマグネット教材です。発達障害のお子さんにも使用しています。楽譜は5線があったり、曲名が書かれていたり、情報が多すぎて視点が定まりません。このマグネットだと「自分でリズムを作成する」という作業が入るため、集中力が持続する上、音符への意識も高まります。楽譜上で判別できなかった4分音符と2分音符の違いも、このマグネットならすぐに判別できます。ここで理解を深めてから楽譜を見ると、音名はわからなくてもリズムが読めるようになるので、色音符を導入している子には最適です。

基本編・中級編・上級編に分けて製作しています。基本編はリズムパターンの把握。中級編は音符ひとつひとつの音価への理解。上級編は細かなリズム作成ができる上、タイやアクセントを付けることもできます。

かなり重宝している教材ですが、大量販売できるわけではありません。製作するのがとっても大変なのです。現在金田先生に、このHPをご覧になった方が、直接作業所へ問い合わせできるかどうか伺っているところです。問い合わせ可能な場合は、後ほどここで問い合わせ先をお知らせいたします。

ここでは、基本編のご説明をしたいと思います。

【基本編のセット】

それぞれ4拍子2小節分作成できるよう、複数枚あります。

★この教材の利点

・その拍子の基本的な音価を、他の音価に変身させることで、視覚的に拍子とリズムを体感することができる。(8分の6拍子なら、8分音符が基本音価・・・8分の6拍子は中級編セット)

・パターンリズムを把握することで、譜面からリズムの「まとまり」を見つけることができるようになる。

・小さい(4分音符3センチ程度)ので、かさばらず省スペースでレッスンできる。

・マグネットなので、リズム作成時に崩れにくく作成しやすい。また、子どもの注意を引きやすい。

★私が大切にしていること

・体で覚えてもらうようにしている。例えば、8分音符は4分音符に2個入るが、それだけでリズムを理解することはできない。「タター」では8分音符にならない。4分音符の中に均一に「タッタッ」と入れなければならない感覚は、体で覚えるしかない。お手本としてどのように8分音符が入るのか、何度も聴かせてあげるようにしている。

・拍を感じてもらうこと。発達障害のお子さんの場合、1度に2つのことを行うのは難しいので、拍子感とリズム口唱を一緒に行うというレッスンは強要していない。その代わり4分音符という1つの単価を感じながら、2分音符や8分音符を口唱・リズム打ちできるようにしていく。

・作成したリズムに集中できるように、また前述の拍を感じることができるように、リズム口唱するときは、作成したリズムを指で追ってあげながら、その拍子の基本音価を指で刻んであげるようにしている。

★拍子感を求めるリズム口唱のレッスン方法

 @4拍子の場合(初級編)
  ひざ打ち(1拍目)→手拍子(2,3,4拍目)

 A4拍子の場合(中級以上)
  ひざ打ち(1拍目)→指先で軽くひざ打ち(2拍目)→手拍子(3拍目)→指先で軽く手拍子(4拍目)

 B3拍子の場合
  ひざ打ち(1拍目)→手拍子(2,3拍目)

 C2拍子の場合
  ひざ打ち(1拍目)→手拍子(2拍目)

 D8分の6拍子の場合
  ひざ打ち(1拍目)→指先で軽くひざ打ち(2,3拍目)→手拍子(4拍目)→指先で軽く手拍子(5,6拍目)

以上の方法を取りながら、作成したリズムや楽曲のリズムを口唱している。慣れてきた子には、ひざ打ちより手拍子を軽く打つよう指導している。また、さらに慣れてきた子には、拍子全体3拍子なら3拍分、4拍子なら4拍分を1つに感じながら拍子打ちできるよう指導している。(特に口で1つに感じるようには言わず、円を描くような気持ちで、流れのある拍子打ちを求めている。これは、お手本を見せてあげれば出来るようになる。ただし、発達障害のお子さんは、こういう柔軟な動きが苦手なので強要はしていない。)

【教材の使い方】
まず、4分音符を2列分置きます。小節線は用いず、4つを1つののまとまりとして見せるよう配置します。

★3拍子の場合は、4分音符3つを2列。
★8分の6拍子の場合は、8分音符6つを2列。8分音符3つと3つの間に、少し隙間を作って配置。


「変身させよう!」が合言葉。まず「これから4分音符を2分音符に変身させるね〜」とお手本を示す。音価がはっきり認識できるように、4分音符と2分音符をスライドさせながら変身させていく。その時、「2分音符に4分音符は何個入るかな?」と質問しながらスライドする。

スライドさせながらリズムを作成した後、指でさっきあったはずの4分音符を刻みながら「ターアン」と2分音符の感覚を伝える。その後、作成したリズムを口唱したり、打楽器で叩いたりしてみる。
その際、必ず拍子を指で刻んであげながら、音符を指し示してあげる。

「次は○○ちゃんが、変身させてみて!」と生徒にリズムを作成してもらう。必ず4分音符を2列分並べておき、4分音符と2分音符を交換(変身)してリズム作成してもらう。

作成したリズムを、リズム口唱したり打楽器で叩いたりする。その際必ず、拍がわかるように指で拍を刻みながら、音符を追ってあげるようにしている。

★ここで大切なのは拍を感じながら2分音符の音価を感じること。私は変身させるということをとても大切にしています。
パターンリズムや音符の例。方法は2分音符の時と同じ。

 


2分音符以上の音価があるリズムパターンや音符は、上写真のように音価をはっきりとわかるようにスライドさせて見せることを大切にしています。