『バロック・古典の拍子感』
〜想い出の樹2007.8.7より〜

寄稿者:中嶋@管理人

拍子ってノリ。
このノリでリズムの感じ方すら変わってくる。
ジャズにノリがあるのと同じように、
クラシックにもノリがあるんですよね。

私もまだまだ勉強中なので、
これが絶対だぁ〜とは言えないのですが、
それでも指導していて感じることだったり、
ピアニストの演奏を聴いて感じることだったり、
まぁ、イロイロ考えさせられるのです。

コンクールなどを聴きに行って、
とても違和感を感じることが多いのが古典派の演奏
私、バロックと古典の拍子感って、
ロマン派のそれとは明らかに違うと感じているのです。
でも、そういう演奏ってあんまり出会えない。
コンクール特有の演奏というものがあるのかないのか・・・。

これがピアニストレヴェルのコンクールになると、
あまりそういう違和感を感じることはないのですが、
小学生や中学生の演奏となると・・・なのです。

具体的にどう違うのかというと・・・。

hyousi1
イメージなので、とぉっても単純に図にしています。
私が基本的に感じるバロック、古典のノリ
キチッキチッとして、縦ノリというか・・・です。

で、ロマン派以降に感じるノリはこんな感じ。

hyousi2

きったない図ですねぇ・・・ごめんなさい。
上手く描けません。(T_T)
感じていただけるでしょうか?
前へ前へという推進力を感じるノリ・・・というか。

演奏に勢いを感じるのは確かに後者の方です。
だからかなぁ、コンクールで後者のノリが多いのは。
グイグイグイッという勢いで観客を惹きつける。
でも、前者じゃないと感じられないニュアンスっていうのもあって、
バロックや古典って、そのニュアンスが魅力だなぁと、
私は感じているんです。

古典でもモーツァルトやハイドンなどは前者。
ベートーヴェンは、この中間かな。

ちなみにロマン派以降の作品すべてが、
何がなんでも後者というわけでもないんですよ。
特に国民楽派の民族ダンスなどは、
前者のノリのものも多くある気がします。
ミューズスタジオにアップしているバルトークのバルバロは、
私のイメージは前者です。
 ・・・・・まだまだ荒く思い通りにいかない演奏ですが。(_ _;)

また、ショパンのポロネーズなども、
基本は前者かな。
1拍目のノリが前者、
1拍目へ向かう3拍目は後者かなぁ。

ちなみに、ポロネーズってこんな感じです。
http://jp.youtube.com/watch?v=oMuyUzU7GEg

これに対して、ワルツの1拍目は流れるような推進力がありますよね。
http://jp.youtube.com/watch?v=hrVLpvAE03w


リズムって拍子と一体化してるなぁと感じます。
拍子の感じ方次第で、リズムが生きたり死んだりする。
特に古典派の同音連打などは、
前者の拍子感がないと死んでしまう気がします。
私、古典派の同音連打って好きなんですよね〜。
もちろんロマン派にも、
これと同様のノリを持つ同音連打のノリはあるんですけど・・・。

コンクールに行くと、このような拍子感なしに、
とにかくテンポアップした演奏が目立ちます。
私の大好きな同音連打のノリは皆無になり、
なんだか面白みのあるニュアンスが激減し、
勢いだけの演奏になってしまって・・・残念。

特に4拍子の曲は、
3,4拍目に面白いニュアンスが含まれていたりするので、
テンポアップでそれが消えてしまうのは、
もったいないなぁと思います。

ただ、こういうニュアンスってすごく繊細で、
表現するのがとっても難しいんですよね。(_ _;)
ピアニストと素人の違いってこういうところにあるんだろうなぁと、
自分で練習していると思います・・・がっくりします。(自爆)
でも、私はテンポアップで逃げたくないなぁ。
そういう繊細な表現力を追求していけたら、
ピアノってすっごくすっごく楽しいと思ふ。