料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI

   
   

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ままかり先生
 

 ままかり先生は本当の先生である。つまり先に生きてるのでも先ず生んだのでも国会議員でもない。正真正銘、学校の先生なのである。しかも数学しかも中学。さぞかし大変だろうと思う。彼がではなく生徒たちがである。


 体罰を加えるような先生ではない。スカートの下を隠し撮りするような人間でもない。声を荒らげる人ではさらさらない。声はおだやかで物腰もやわらかい。これを上品といわずして何といおう。その上品のどこが悪いのか。

 シキマなのである。色魔ではないぞ。式魔なのである。几帳面なのである。数学はもとより、人生の式には必ず答えがあると思っている。答えを知らないものは徹底して調べる。調べた結果は丁寧なリポートに仕上げる。関連する新聞記事でもあれば無論切り抜いて添付する。
  だから生徒たちは大変だろうと思うわけである。しかし授業風景を見たわけではない。案外、生徒たちは重宝しているかもしれない。
「先生、こないだこんなこと聞いたけどホントかな?」
 なんて一言いえば、先生は次の朝までにレポートを仕上げてくる。どっちが先生かわからない。
「あ、○○、昨日の疑問だけどな、ちょっとネットで調べたんだけど・・」
「なーんだ、それならトリビアでやってたよ」
「へえー」
 
 ままかり先生はくりくりへはまだ3回しか来ていない。どうしてかと言うと職場が遠いからだ。ある島の中学にいた。今は岡山の方へ移った。新幹線が利用できるようになったとはいえ遠いことに変わりはない。そんな遠くからどうして来たのかといえば、中島みゆきの熱狂的なファンだからだ。まあ見るからにみゆきファンという感じではある。年齢はそこそこ、知的で静かでオタクっぽい。ついでに少々ハンサム。少々というのは角度とか表情の推移でハンサムに見えるときがあるという意味だ。角度で色を変える玉虫のようなものだ。玉虫といっても決して悪い意味で使ってるわけではない。先生の心情はどこまでもクリア、ぼかしたようなところはまるでない。なんせ式魔だから。だいたい、もしそうならとっくに玉虫先生と呼んでいる。

 閑話休題。とにかく「夜会」のシーズンになると夫婦で上京する。いい忘れたが、奥さんも教師であり中島みゆきのファンである。おかっぱ頭の可愛い人である。もっとも初見では女教師と聞いたせいか少し引いてしまった。学校嫌い教師嫌いが私の原点だから。
 さて、そんな苦手な人種であるが、二人もそろっていてしかも夫婦となると、一体どのような会話をするものなのか。しばし耳をそばだててみたがナニ、「もうお腹いっぱいだね」なんぞと普通の会話しかしておらんかった。

 夜会に来たからといって何もくりくりへ寄らなくてもいいわけだが、みゆきさんやスタッフが出入りしていたことがあるので、ファン心理で来てくれるのである。
「ああ、みゆきさんの匂いがする。最後に来たのはいつですか?十年前?どうりで少し匂いが薄くなってる」
てな感じか。

 ままかり先生は最初にきた時、岡山名物「ままかり漬け」を持ってきた。その場でも「美味しさをそう表現して」とかウンチクを述べていたが、後日、メールで丁寧な説明書きを送ってきた。これによって彼はままかり先生と相成った。あだ名とはそのものを彷彿させるからつけるものなのか、つければ酷似してしまうのか。ビン詰めで生まれてきたかのように、ままかり先生はままかりそのものである。味わいが後を引くのである。どっかに飯でも借りに行きたいくらいである。ついでにお酒も貸してくれればなお有難い。

 つい先日もままかり先生はメールで「くりくりのホームページですが、マスターのコーナーの4月分が開けなくなってます。それから花族のどこそこに変な字が出てます。消すにはこうやってああやって・・・」
 私はHPの管理人にそのまま伝えてそれっきりである。管理人が忙しくて手がまわらずマスターの4月分はまだ開けないままである。さぞかしままかり先生は歯軋りをして算盤を振り上げていることだろう、いや今どきはマウスか。
  とにかく、ままかり先生はくりくりと付き合う限り、答えを得られないという図式を理解すべきである。

 

 
 
     
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