料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI
   

ホーム
  ご来店になる前に
  歴史
  お知らせ
  メニュー
  最近のおすすめメニュー
  おすすめワイン
  マスターのコーナー
  マスターの奥さんのコーナー
  おもろいお客さん
  花族
  畑情報 嵐のち晴れ
  リンク集
  地図
  更新情報
   

 
 
  畑情報 嵐のち晴れ  
 
 
  その十ニ 田舎の贈り物(ニ)
   
   

 

 
 
 軒の暗がりを見上げると、クモはクモで朝食にありついてた。あざやかなグリーンがクモの動きに合わせて振動している。どうやら朝食はスイッチョのようである。すでに半分しかない。「ゲッ、クモって体液だけ吸うんじゃないの?」と言ってる間に、その朝食が落ちてきた。たちまちアリが群がってスイッチョはまたもや振動である。

 上ではナナフシの頭のところで、一匹のハエが糸にかかってもがいていた。なるほどハエや蚊を捕まえるなら益虫だわねと、女主人がお茶の用意をする。往生際の悪いハエはいつまでも羽を鳴らしていた。「うるさいなあ」とまたぞろ上を見る。 「おっ、クモがやってくるぞ」
 食後は天井裏に隠れていたクモがのそのそ出てきた。あちらの糸、こちらの糸と手で確かめるように、だんだん獲物に近づいてくる。ワタシたちはまばたきもせず見つめていた。
 

 と、どのような神のご加護があったのか、ハエが糸を振り切って逃げ去った。普段は嫌いなハエに、この日ばかりは喝采をおくりたいような痛快な出来事だった。
 この糸らしいと下りてきていたクモは、突然の静寂に動きが止まってしまう。「アレ、オカシイナ」と前足でチョンチョン糸を確かめたりしている。

 そして何を思ったかクルリとこちらに背を向けて、何とお尻からポタポタとビロウなるものを真っ白なテーブルの、素敵にかわいいスタンドの笠に垂らしてくれたのだ。
 朝食のスイッチョはものの見事にアイボリーのフンと化して女主人の悲鳴を聞いたのだった。
 自然は時として珍妙な贈り物をくれるものである。

 

   
 

教訓 てーぶるノ上ニハ絶対ニ、くもノ巣ヲカケサセナイコト。

   
                  つづく
   
 

 

 

            

   
 
 
     
    ページの一番上へジャンプ