料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI
   

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左:MAY 右:十兵衛
撮影:岡崎伸彦
 
     
  オスはナニかと・・  
     
 

 

 さて幼時がウンチと間違え、人間の男性が気にする十兵衛の一物であるが、私はこれをチョンチョコリンと呼んでいる。十兵衛が家に来たばかりの時そう名づけてしまった。なるほど、その頃ならチョコンと可愛くて確かにそんな雰囲気だろうとお思いだろうが、これが違う。腹にもう一匹いたのかというほどのデカさで、ずいぶん物笑いの種になった。サイズ的にはその頃と大して変らないのではないか。
  これが人間だったら大変だ。よちよち歩く幼児の腹に乳母車がひっついているようなものだ。歩くたびにまずそこが物にぶつかる。蚊や草ダニだって真っ先に食いつく。痒がりかたも異常だし、ほっとけば腫れて更に巨大になるし、当初は私も何てジャマなと思った。
 まあ、それを考えれば今はバランスはとれている。あの比率で育ったら恐怖である。まず普通の家には入るまい。
「ただいま、お父さんっ、犬が家に入りますからね、ドアを押さえててくださいよ。子供たちもホレッ、手伝って」
 一家総出で折りたたんで何とか家に入れても、犬用ハウスなんてとんでもない、夫のベッドは占領され、行き場のなくなった夫は身体を丸めてハウスで寝る。妻子もまた幸せではいられない。朝から晩まで巨大生物の世話である。なんせ延べ面積が広いのだから、洗うにしろ薬を塗るにしろ一日がかりである。
 やがて、「もう、犬なんかヤだっ」と一家離散の憂き目・・。

 とか何とかバカな事を考えている間に、十兵衛のそこから赤い棒が顔を出している。お座りの仕方によっては腹の皮がつっぱるからだろう。これがまた人目を惹く。黒い犬のその部分が大きく赤いのだ。男性ならずとも目がいく。若い女性はクククと笑う。中年女性は身体をのけぞらせて私を睨む。変なことを教えたと思っているのである。
 あらぬ疑いをかけられた私は「十兵衛、十兵衛、出てるよ」と囁く。十兵衛は交差点の雑踏に気を取られて私の言葉が聞こえない。首をキョロキョロさせる度に棒が左右に揺れて、交通整理の赤い誘導灯みたいだ。マズい、ますます目立つ。そこで声を高くして「チョンチョコリン」と言う。すると「あ、失礼失礼」という感じで首を下に向ける。その格好がうまく作用するのか引っ込んでくれる。ヤレヤレ。

 あるとき、十兵衛が赤い棒から赤いオシッコをした。あわてて獣医に走ったが、なんのことはない、木屑が袋の中に入って傷つけたそうである。軟膏を押し込んで一巻の終わり。以来、オロナインは十兵衛の山行きの必需品だ。
 とにかくオスは何かと大変である。

 

 
     
 
     
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