料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI
   

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左:MAY 右:十兵衛
撮影:岡崎伸彦
 
     
  放射線治療とは  
     
 


 犬への放射線は13回が一つの目安だと説明された。それ以上やると弊害が多くそれ以下だと効果が期待できない。十兵衛は最後の1回を残して治療を終えた。皮膚が耐えられなくなったからだ。
 放射線をあてるには毎回全身麻酔である。幸い心臓は強いらしく麻酔には耐えるのだが、意識が戻る頃になると私を呼んで吠える。入院と違うことを理解していて早く帰りたいと訴えるのだ。
 待合室は2階で、麻酔が覚めるまで置かれる部屋は1階受付の向かいにある。2,3時間かかるから食事に外出し、ころあいに戻って階段を上っていると十兵衛が私の足音に気づいてしまう。声がでかいので受付の人には迷惑だったと思う。
 それまで怪我や異物の呑み込み等で何回か入院したが、どこの病院でも「十兵衛クンはおとなしくて良いコねえ」とお褒めの言葉をいただいていたのだが・・。

 それほど待ち遠しい対面だから、ドアが開くと助手の先生を引きずるようにして走って来る、と思いきや、ただ空中に浮遊している。麻酔が覚めきっていないから四肢が流れてアメンボ状態なのだ。引き取って車に乗せるのも一苦労。
「ほら、ちゃんと歩いてよ。マッタク水も無いのによく泳ぐよ」
 そんなアメンボが、ひとたびメス犬に会えば目は血走りよだれを垂らし、メスは気味悪がって飼い主の後ろに隠れ、飼い主だって腰が引け、
「あ、狂犬病じゃありません、麻酔が覚めてないだけですの。ホント困りますわ、女のコが好きで。ホホホホホ」なんて言ってるうちに誰もいなくなる。十兵衛は「あー、メフぅ」とヨダレの中でマットのように伸びている。
「豹柄じゃないんだからね、広がったって一円にもならないよっ」

 
     
 
     
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