料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI
   

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  某月某日
   

  後ろ姿の高校生が話している。
「あいつってさ、10月10日生まれだって。ってことは、ってことだろっ?」
「っていうか何ソレ」
 こっちを向いているニキビ面がケゲンな顔をする。制服のダーク・スーツの襟が後ろだけ立っている。ワイシャツのボタンははずれ、ネクタイはポケットから垂れている。
「マッジかよぉ、トツキトーカだって」
 後ろ姿の声がときどき裏返る。遅い変声期だ。
「あーあーあー、めーちゃ古くなーい?」
 返事だかアクビだかわからない。後ろ姿は貧乏ゆすりをしながら会話を続ける。
「ザッテエ、みいえみえ」
「でーもさ、あいつの親だってわーざとそうしたわきゃあんめえ」
 ニキビ面はどこの出身やら。
「ターンジュンもろ、元旦とか」
「新年?でさ、気分もアラタまっちゃて?」
「どーゆー考え方してんだよ」

 それからしばらく2人は黙ってハンバーガーをほおばっていた。貧乏ゆすりでテーブルがカタカタゆれている。
「あれーっ」
 半分ねそべっていたニキビ面が身体を起こした。
「10月10日ってほんとうにトツキトウカか?」
 起きたついでにニキビをつぶしている。
「決まってんじゃん」
「だっけどさぁ、ひと月って30日もあるし31日もあんべ?」
 またなまった。
「2月なんて28日じゃんかよ。つまりさ、十ヶ月と十日じゃないって気するってか?」
 日本語になってない。
「ンー」
 後ろ姿が腕を組んだ。何を考えこんどるんだか。
「それにさあ。十ヶ月だったら10月も入るだろ。だったらあいつの誕生日は11月ってわけだよ」
「じゃあ何時やったんだ?」

   
   

 

 
 
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