料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI
   

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  某月某日
   

 
 大相撲九州場所の季節である。私自身はあまり相撲を見なくなってしまった。美しい相撲取りがいなくなったし、勝負の美しさも減った。狭間の時期なだけかもしれないが。

 よくテレビで観ているころには面白いことがあった。相撲番組が終わるとニュースを相撲取りが読んだ。その名を魁皇という。さすがに恰幅がいい。しかしこのカイオウにはチョンマゲがない。よく見れば末田正雄と書いてある。NHKのアナウンサーだった。NHKもシャレたことをするものだ。
 アナウンサーといえば、NHKには松平さんというアナウンサーがいる。その姓からして将軍家と関係があるのかもしれない。第一、髷をつけたほうが似合いそうなほどの殿様顔である。大河ドラマの慶喜や綱吉の後に松平さんがニュースを読んだ、かどうか知らないが、よく探したものだ。探された松平さんも「苦しゅうない」と言ったかどうか。

 カイオウの話にもどる。世の中には似た人というのが本当にいる。しかしあくまでも似た人だ。ドラマでよくあるようなウリ二つというのは稀である。俳優が二役をやっているのを見る度に妙にしらける。
 だから、殺したはずの女が急に目の前に現れても、ああ目を皿のようにして驚くことはない。復讐に現れた娘には父親の血だって入っている。隔世遺伝で祖父母に似ていたりするかもしれない。とうていわかりようがないではないか。
 

 わからないから娘が言うのだ。「よくもあたしのお母さんを…」。鈍感な犯人はまだわからない。小首なんかかしげている。娘は仕方なく母親の写真を見せる。「あっ!!」そこで初めて犯人は驚く。しかしまあ、それじゃ面白くないから、常に娘は母親そっくりであり、妹は姉にそっくりである。時には無理して従姉妹までそっくりである。
 犯人も殺人犯にしておくにはもったいないほど敏感である。敏感ではあるが頭は悪い。だから必ずどこかで尻尾を出す。
 復讐に現れるのが双子の片割れということもある。なるほどこちらはだいぶそっくりだから二役でもいい。畢竟双子の復讐劇が多くて飽きる。

 子供の頃は父親とウリ二つだと言われた。その後は母にも似てきて、結局父にそっくりだったのはこの時期だけである。この頃父が殺されていたら、犯人に顔を見せただけでも驚かれただろう。しかし性が違えば死人が蘇ったとは誰も思うまい。たとえ「よくもあたしのおとっつぁんを」と言ったとしても、「十年早いよ」と鼻先で笑われるだけだ。こっちもおとっつぁんに愛着がない。
 犯人も私も実にさばさばしたものである。

 

   
   

 

 
 
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