料理とワインの店:BISTRO KRI-KRI
   

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  某月某日
   

 
 二時間サスペンスを観た。もう半分終わっていたが、なに観ていれば前半の筋は知れる。ちょうどいくつめかの殺人が起きて、面白くなるはずのところだ。
  案の定、ヒロインが露天風呂で他殺体を見つけて悲鳴をあげている。少し後ろの物陰で誰かがそれを見ている。驚いたのは、そのまた後ろにも誰かが隠れている。しかも悲鳴をあげた直後に懐中電灯を持って男が飛び込んでくる。女湯の、しかも階段を上がっていくような風呂だというのに。

 それから旅館の中で、ヒロインがいろいろ探りを入れて、だれかれに質問をしている。そこでも誰かが電話をかけるふりをしながらヒロインを注視している。柱の影にも誰かいる。質問が微妙なところへ来ると「やあ、奇遇ですな」などと邪魔が入る。階段の上にも誰かいる。結局また殺人が起こる。なぜかいつも発見者はヒロインと決まっている。
「不思議だねえ、いつもあんたのいるところで殺人が起こる」
  なんて警察もヒロインを疑うが、拘留はしない。ヒロインはまた周囲を嗅ぎまわる。で、また殺人。

 こんな風に、会話をいつも誰かが立ち聞きしているような設定が面白いのだろうか。
 立ち聞きといえば、つい先ごろの朝ドラも立ち聞きの場面が多かった。そんなに聞こえるものだろうか、隣の部屋や廊下や窓の下で?

 昨日なんか、家族団欒の姿を女が外から見ているドラマがあって、窓は女の顔がはっきりわかるくらい開いている。しかも団欒中の親子は窓のすぐそばで食事をしている。妻と外の女なんて対面しているのだ。これが舞台だったら象徴的に物事を表現するから、すぐそばの人に気付かない設定も可能である。実際はだいぶ離れている、という約束ごとを観客は充分に理解している。だが、テレビは違う。離れているというなら、その距離をある程度物理的に映像にできるのだから。

 間もなく外の女がピンポンとチャイムを鳴らす。ドアをあけた妻が「あら、誰それさん、どうなさったの?」「これ御主人の忘れ物。そこまで用事があったついでに」「あら、悪いわ。ささ、どうぞお上がりになって。ね、あなた誰それさんよ」
 ところが視聴者(この場合、私だが)はこう読む。
「あら、やっぱり臆面もなく来たのね。さっきチラと顔が見えたから」
「バレてたんじゃしょうがないわ。あなた出てきて」
「なれなれしく言わないでよ。うちは子どもだっているんですから」
「フフ、こっちだってできてるんですからね。ちょっと、妊婦立たしとかないでお茶でも入れてよ。なんならお金でもいいわよ」
 この裏ドラマ、結末は?

 

   
   

 

 
 
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