リモートコントロール
ダンディ(PS)






リモートコントロールにダンディですよ?

街の真ん中にそびえる巨大ロボットに逃げまどう市民。

それを逃げ腰になりながらプレステのコントローラーで操作しようとする

会社員風のオッサン。

もうパッケージのセンスからしてクラクラです。



1999年。

人類は未知の超兵器による攻撃にさらされていた。

巨大な怪ロボットによって世界中の都市が襲われたのだ。

連合軍が応戦するも惨敗。

ニューヨーク、モスクワ、北京、は廃墟となる。



そんな中

世界一の大金持ち、王座財閥総帥の一人息子、

王座守は父親からリモコンをプレゼントされる。



これこそが世界一のエネルギーメジャー、

王座コーポレーションが総力を結集して開発した

巨大ジェットロボ、ヴォーダンのリモコンなのだ!



12歳の守少年は

(株)鶏野警備隊

のオーナーとなり世界の運命を賭けた戦いに挑む。



プレステのコントローラーがまさにヴォーダンのリモコンです。

操作の方法は

L1で左足一歩前、R1で右足一歩前、という要領です。

ヴォーダンは50メートルもある巨大ロボット。

そりゃあもう重厚! 重厚です。

一歩毎にアナログコントローラーを通じて伝わる振動。

ズズーン! ズズーン!

です。



操作はやや難しいですが、一度に覚えようとする必要はありません。

守少年の特訓に合わせて、

ひとつひとつマスターしていけば良いようになっています。



ところで、リモコンには有効範囲があります。

ヴォーダンがリモコン圏外に出ると操作不能に陥ってしまいます。

じゃあ、どうすりゃいいんだって?

あなたが走るんです。ロボットと一緒に。

戦闘中は、倒れてくるロボットに気を付けて!

車なんかにも轢かれないようにね!



視点は守少年のものなので位置取りは重要です。

真後ろからでは相手との間合いが読みづらく

真横からでは正確に敵を正面に捉えているのかどうかが見にくくなります。

当たると思って放った

必殺のロケットパンチ

(ゲーム中ではシャトルパンチ)

を4連続で外したときは、かなりのショックでした。



建物を壊しすぎないように。

なんたって戦闘終了後、全部

弁償

 するんですからね。

(株)鶏野警備隊は王座財閥の子会社ではありますが

独立採算性の営利団体です。

賠償額が大きすぎると

倒産します。



狭い通りで両側のビルに肩をぶつけて大変なことになったり。

民家に足をひっかけて、ぶっ潰してしまったり。

信号機や車でも高いんだ、これが。


隊員の家が近くにあったりして。

「ああ! わたしの家が!」とかね。


また、街を壊しすぎると評判も落ちてしまいます。

100億円くらいかけてCMを打たなくてはならなくなるかもしれません。



セーブしておいてから

怪ロボットと一緒に破壊の限りを尽くすのはアリ。




店先でゲームを吟味するときによく言われることですが、

ケース裏の説明が声優を強調しているようなゲームは危ない、です。

よくできているのなら、一番にゲームの内容を書きたくなるはずですから。


このゲームはケース裏で声優について一言も触れていないにもかかわらず、

声優陣が豪華だったりします。



守少年:高山みなみ「ヴォーダン出動!」

博士:子安武人「こんなこともあろうかと新兵器を開発しておきましたよ」

経理係兼作戦参謀:小林優子「今忙しいのよ。誰かさんが壊した街の後始末でね!」

オペレーター:野上ゆかな「特訓おつかれさま。はい、タオルとジュースです!」キラーン。

執事:大木民夫「お坊ちゃま、お呼びですか」



アニメの一話一話みたいなノリで進むミッションは60以上。

ゲームは以下のような感じで進みます。



守少年が街を歩いていると

チンピラにからまれて気絶させられてしまいました。

目覚めた場所は民家。

「よう、兄ちゃん気が付いたか。災難だったな」

親切な方に助けられたみたいです。

さっきの奴らは富士津商会という地上げ屋で、

付近の住民に相当イヤがらせをしていることがわかりました。

ここの家の人もヒドイめにあっているようです。

そんなとき、怪ロボット出現!

ヴォーダン出動!

ズズーン、ズズーン、ズズーン!

行き先はもちろん。

ズガーン、ズガーン、ガラガラ・・・

崩れ落ちる富士津商会ビル。


守少年 「富士津商会が・・・ くそ! 怪ロボットめ!





クラスの女の子が元気ありません。

「どうしたの? いつも元気な魚山さんらしくない。

 悩み事があるなら言ってみてよ」

女の子の家は魚屋なのですが、最近大きなスーパーができて

お店が流行らなくなってしまったとのこと。

ズズーン、ズズーン、ズズーン!

どげし! どげし!

容赦なくスーパーに蹴りを入れてぶっ壊します。

「しまった! 仕方ないな・・・ 事故だから・・・」


放課後。顔を赤らめた女の子。

「ありがとう・・・守君」

「何もしてないよ、ボクは」

「・・・うん。今度またウチへ来て。おいしいお刺身ごちそうするから」




こんな話です。


違うかも。