2003.11.07 本当の意味のマニフェストとはちょっと違っているのかもしれないけれど それでもマニフェストという言葉が登場したことによって 政策が議論される選挙になりましたね。すばらしい。そしてある人から、 この選挙は結果はどうあれ、歴史に残る選挙になると思う。 そのカギはマニフェストという言葉だった。 内容はネットで読めば済むけれども、実際に紙でもらってきてはどうだろう? 政党を訪問して、「マニフェストを下さい」と言ったときの 対応の仕方、あしらわれ方を体験してくるだけでも面白いのではないか、 ついでだからここにいる3人分もらってきて。 それはいい! 面白そう! さっそくGO! アドバイスをくれた人から、公明党は他の政党とは離れた場所にあると聞いたので 荷物が少ない、最初に行くことにする。 (各政党の住所はここをみました ) ◆公明党 住所の南元町というのは、どうやら信濃町が最寄の駅になるようだ。総武線各停で向かう。 ![]() ![]() 建物を写真に撮っていると入り口の警備の人に 「〜〜〜の人ですか?」 と聞き取れなかったけど話しかけられる。 いえ、そういう者でもどんなものでもないのですが。 マニフェストのようなのものがあればもらえないかと思って。 そう言うと、それは受付だよ、と教えてくれる。 「こんにちは」 こんにちは。えっとマニフェストのようなものがあれば、もらえないかと思いまして。 これがそうです、と横に積んであるパンフレットを見せてくれる。 一番詳しいのが欲しいのですが、数値とかこれには全部載っていますか? 「これが最新版です。マニフェストと言われるものは全部入っています」 みんなで見るので3部もらってもいいですか? 「学生さんですか?」 まあ、違うけどそんなようなものです。 住所をみると共産党もこのあたりにあるらしい。千駄ヶ谷というと隣駅だな。 ◆共産党 千駄ヶ谷の駅からは少し離れているかな。細い、しかし昼食で賑わう通りの途中にあった。 ![]() ![]() 受付という表示にしたがって入ると、丁寧に説明してくれた。 マニフェストだ、政権公約だ、と今回は騒いでいるけど 共産党は毎回小冊子を出しているとのこと。 ただ、いつもは150円で売っていたものを今回は無料にしているということだった。 政策に関しては、適宜ビラを作って配っているそうな。 たしかに少し離れたところにある山型の台にはたくさんあるなあ。 今回はだいぶ人気があるようで、貴重なものになってしまったという。 その貴重な小冊子を、みんなで見るということで3冊頂く。 小冊子を入れる袋の心配までしてくださった。 その細い通りで、日替わりパスタ480円を食べながら、地図で平河町、紀尾井町を探す。 ![]() ![]() どうやら四ッ谷の駅からが近いようだ。 そして平河町やら紀尾井町やらを抜けると永田町ということになる。 ◆無所属の会 アパートだ! 立地はすごいけど。入りづらー。 ![]() ![]() ”部外者の方は必ずお立ち寄りください”という入口の守衛窓口で、訊ねてみると たしかにあるけれども、今、よそのところへいっていて留守だ、ということだった。 留守って・・・何人でやっているのだろう。 とりあえずあきらめて次へ行くことにする。 無所属の寄り集まりなのだとしたら、マニフェストはないのかもしれないし。 ◆保守新党 ビルの外からは、政党が入っているのかどうかまったくわからない。 呼び止めてきた守衛さんに 保守新党はここにありますか? マニフェストをもらいに 「もらいに」、僕の言葉を引き取って。 「4階です」 小学校の校舎のような殺風景な階段。 政党名が書かれた扉。 ![]() ![]() ノックして開けるといきなりデスクが並んでいる仕事場。 あの、すいません。マニフェストをもらいにきたのですけど。 「どこにお住まいですか」、「何にお使いですか」 と盛んにきかれた。 結局、封筒をくれて、そこに要約の他に、詳しいものも入っているとのことだった。 ◆自由連合 これも一見からはわからないビルの中。 ただ珍しく守衛さんがいなかったので呼び止められなかった。 ![]() ![]() 扉は開いていて、仕事机との間に応対用のカウンターがある。入ってそれ越しに声を掛ける。 「あー、ごめんなさい。いま切らしちゃってて」 「みなさん取りに来られるものだから」 なるほどお。 「・・・土曜日以降、土曜日以降なら。来られますか?」 えっと。ちょっとわからないです。選挙が終わってからでもいいですか? 「いいですよ。こちらは」 次からはいよいよ永田町。防弾か防刃かしらん、チョッキを着ているおまわりさんに 「そうですね、一丁目はずーっとそっちですね」 と教えてもらい、国会図書館をこえていく。 こえるとすぐにあった。それっぽい標語の書かれているビルが。 ◆社会民主党 ![]() ![]() 入り口に、”社民党がいます”と書かれた薄いパンフレットがあって、とりあえずもらうが どうみてもマニフェストになっていない。 詳しいものがないか、確かめに行くことに。2階へと上がる。 「違います。それは政策集で。まあマニフェストですけど」 なるほど。一番詳しいのはどこへ行けばもらえますか? 3階へ。良かった。今度は分厚い。どうもありがとうございます。 「1800円です」 えっ! そんな高いんですか?! 「あっ、間違えた」 ほっ。 「2400円です」 ?! マニフェスト1部、800円也。 どこが永田町1−11なのかがわからない。最後の2政党があることになっているんだけど。 民主党は三宅坂ビルか・・・って目の前のコレか。 ◆民主党 おいおい、”関係者以外立ち入り禁止”ってやる気あんのか?! それでもマニフェストで選挙しようとしている政党かっ! 何度も行ったり来たりしているうちに、入り口に守衛さんらしき人がいるのが目に入る。 む、これは聞いたろ。 すいません、ここに民主党が・・・ビルの案内が目に入る・・・あっ、ありますね。 「マニフェストですか?」 そうです。 「7階に受付があるので」 入っていいんじゃないか。あの貼ってある札はイタダケナイ。 ![]() ![]() 雰囲気をつかむためにも階段を使うので。今日は上ったり下りたり大変だな。 あいにくと、受付のお姉さんはふたりとも電話の最中だった。 でも僕に気が付くと受付カウンターに並ぶ各種パンフレットを指差してくれて。 一番詳しいのを探して、読み比べ。 これが一番詳しいのですね? 小声で言うと (はい、そうです) と口だけ動かして答えてくれた。ちょっと嬉しい。 例によって、3部もらう。 配る気満々でこれだけ用意しているのだったら、ビルの管理会社かなんかと交渉して やっぱり入口を何とかした方がいいだろうなあ。 ここが1−11だとわかればあとは。ぐるっと回っていれば最後の自民党もあるはず。 急におまわりさんの数が増えてきたな。 む、なんだあれ。金属製で、長い柄の先にクワガタの角みたいなのがついている。 ![]() すいません、それってなんですか? おまわりさんに質問。 「刃物を持った人を遠くから押さえるための・・・」 低い声で言われると怖いっす。 ◆自民党 ![]() ![]() ものすごい数のガードマン。入っていいんかいな。門のガードマンさんに話しかけとこ。 すいません、マニフェストがほしいのですけど。 すると、これをつけてください、と赤いバッジをクリップで胸のポケットに。 そして右手奥のトウキョウトレンというところに行って下さい、って。 トウキョウトレンですね? 選挙対策がどうとかいう貼り紙のある部屋に、長い机が何本かならんでいて そこで黙々と作業をしている。 すいません、と言うと若い人がパッと立ってきて応対してくれる。 みんなで見るので、3部ください、というと年長者へお伺いをたてている。 数がないので1部しかあげられない、と言う返事。 若い人が、「じゃあ要約を3部と、詳しいの1部でどうですか?」 と言ってくれて、それでお願いする。どうしても3部いるのだがなあ。 用意して持ってきてくれたところで、 新しく出来てきたりはしませんか? と質問。 「もう選挙の間はできてこない」とさっきの年長者。 別に選挙の後でもいいのですが。 すると座っていた人たちのなかから、もう一人、若い人が立ってきて 売店に150円くらいで同じ内容のものが売っている、と。 へええ。それならそっちを買うことにします。どうも。 売店で訊いてみると 「『重点施策』のことかな、150円じゃないけど」 200円らしい。 「ちょっと訊いてきてあげるよ」 売店のおじさんが親切にも確認に行ってくれる。 「1部は差し上げました、それ以上はない、ということだったけど」 「もらったんじゃない、公約はそれだよ」 あ、いや、ですから、同じ内容のものが欲しいわけですよ。他にもう2部。 その『重点施策』というのは、やっぱり違うわけですね? (どうもうまいことあの部屋を追い出されたらしいな) *誤解? 残念です。がっかりしている僕に 「ここはトレンだから」 「他の先生方のところに行けば置いてあると思うよ」 気を遣ってくれる。どうも、いろいろありがとうございました。 門のガードマンさんにバッジを返して。マニフェストめぐり、終了ー。 |