2004.09.03


      風邪を引いている自覚はあった。睡眠時間2〜3時間が連続したあとに

      合羽なしで一日雨に濡れたら、もう一発で。しかしまだやれる、と感じていた。

      ところが、せき、鼻水、だるさ、のどの痛み、声枯れ、とオンパレード状態。

      あんまり調子が悪そうだから、と早退させられると、やたら寒くなってきて。

      引越しの荷物の中から体温計を引っ張り出して来たら

      38.5

      布団に入ると、やたらと熱くなってきて、びしょびしょになるくらいの大汗。

      39.1

      仕方なく医者へ行く。

      「それじゃあ、喉を焼きましょうか」

      はい。・・・・・・って、焼くんですか?! 喉を!?

      「その焼くじゃなくて。それからキンチュウを打っておきましょう」

      キンチュウ。ああ、筋肉注射かな。こ、こええ。

      「アレルギーはないですね? テストはしておきます。食欲は」

      あります。

      「なら点滴はいいか」

      て、点滴!! あの針を刺しっぱなすらしいアレか。よ、よかった食欲あって。

      あがががががががががががががが。

      看護婦さんに喉の奥をガーゼでこねくり回される。

      「はい? いい? 飲み込んだ?」

      口元でティッシュを受けられたが、別に何も吐きはしなかった。

      いてていててててててててて。

      「はい、痛いね。わかったから。こっちは?」

      そっちはあんまり痛くないです。

      看護婦さんに左腕へ、薬剤と、比較するための蒸留水を注射される。水の方は痛くなかった。

      薬剤の方にも水の方にも何の変化もなく、マイナスとか。キンチュウ決行。

      「じゃあお尻にするから」

      えええええ?! お尻なんですか?

      「しょうがないじゃない、肩じゃできないんだもん。でもお尻たってココよ」

      腰の下あたりらしい。

      「じゃあ2本打つから」

      え、なんで2本もなんですか?

      「効能が違うから。1本はせきどめで、もう1本は喉の痛み」

      あ、じゃあ、せきどめの方はいいです。

      「病院に来てそんなこと言っていてもしょうがないでしょ。子供じゃないんだから!」

      あたた。あたたたたた。痛い、終わったはずなのにまだ痛いんですけど?

      「はい、こうやって揉んで。揉まないともっと痛いよ?」

      あたたた。わかりましたわかりました! 自分で揉みますから。

      なんとか、この日1日だけの病欠になりますように。





    2004.09.10


      まだ風邪を引きずっている。せきと鼻水がとれない。そんな日。

      別々に動いている先輩の画伯さんとケータイで話す。

      「それで今日の連長会、代わりに行く気になった?」

      うーん、正直、僕では荷が重いような気がします。一人で沢山の人と名刺交換してくるなんて。

      「そんなの秘書として標準装備してなくちゃならないことだからね」

      「もう入って次の日からできてもいいくらい」

      「まあ、でも、『いきなり実戦投入かよ! まだジム・プロトタイプでシールドもないのに』」

      「って気持ちはわかるけど」


      うーん。というか、ガンタンクくらい? まだモビルスーツでさえないような気も。

      「ガンタンクでも胸のところにコアファイターついてっかんね」

      まあコアブロックはありますけど。でもやっぱり所詮は前段階。

      「まあね、でも大丈夫。敵は旧ザクだよ」

      あ、旧ザクなんですか? ならなんとかなるかもしれないなあ。

      「たまにゲルググとかジオングとかいるかもしんないけど」

      いやいやいや、それ! 僕には見分けがつかないですから。

      「大丈夫大丈夫! ブライト連長がついていってくれるんでしょ!」

      「きっとメガ粒子砲撃ったりしてくれるよ。ミノフスキー粒子も散布してくれるし」

      あ、それは心強いですねえ。

      「あはははははは、ブライト連長。今ちょっと自分で面白いんだけど」

      ん〜、びれっじちゃんねえ、あれ、弾幕薄いよ?  (←連長のモノマネ)

      「悪ノリしちゃった?」

      すいませんすいません。

      「でも、こんなチャンスないかんね。練習しておいでよ」

      「いつまでもガンタンクじゃ駄目なわけですよ。ガンキャノン、ガンダムと乗り換えないと」

      「エースパイロットになってきてください」


      はい、わかりました。頑張って来ます。


      宴会みたいになってる席上にて。連長に、お知り合いがいたら紹介してください、と。

      「ん〜じゃあ、暇なら名刺交換でもしてきたら?」

      (連長! それじゃあ弾幕が薄すぎます?!)

      と心の中で叫んだのも束の間。順調にドンドン紹介して行ってくださる。

      そんなとき、恐縮にも、お酌に来てくださる人が。

      すいませんありがとうございます。・・・あの、スタッフの方でしょうか?

      「いやあ、スタッフ。まあ、そうですけど」

      笑われる。ん? むむむむむ、あ!

      新・事務局長ぉぉぉぉっ!!!

      ゲルググ、ゲルググ。

      「良かったねえ。大きいと思うよ、頭と名刺交換できたようなものだから」

      うう、連長。今、僕、少しミスを。





    2004.09.16


      一人で車を運転して、あっちゃ行ったりこっちゃ行ったりする。

      朝から晩まで。地図を見ながら。住所だけを頼りに。知らない細い道へ分け入ったり。

      そうやって帰ってくると。

      車庫入れができなくなっていたり、

      お店で座ろうとしたら椅子がなくて、背中を壁で打ったり、

      お店でお金を払い忘れかけたり、

      シャツを前後ろで着たり。





    2004.09.23


      事務所のみんなでお酒を飲む機会が連チャンで到来の今日この頃。

      「あんなあ、ホームページ更新してへんやろ。更新しなアカンで」

      旦那さんが関西人だそうで、僕より関西弁。

      「ポカリスエット買ってきて」

      僕も酔っ払っているので勢い込んで店に飛び込み、いきなり質問。

      ポカリスエットはどこですか?

      「お、早いじゃん。なかなかすごいで、ポカリスエット買って来れるのは」

      「これがアクエリアスだったりしたら、もう・・・!」


      そんなに違うもんですかね?

      「違うっちゅうねーーーーーん」

      うごっ。体当たりを喰らう。

      酔ってますね?

      「酔ってない! 酔ってないちゅうねん」

      そう言われながら、ポカリスエットで殴られている。

      いや、だって、普段、体当たりされたことも、ポカリスエットで殴られたこともないんですけど。

      「だったら書けばいいじゃない、ポカリの角で殴られました、って」


      この日はカラオケで、

      今日もどこかでデビルマンとRUNNERを歌ったっけなあ。

      そして先輩ふたりがうちの部屋に泊まって。





    2004.09.24


      初めて伺ったお宅。呼び鈴を鳴らすと戸の向こうから犬の吠え声がする。

      戸が開いて、こんにちはー、・・・って!

      とにかくデカくて、全身真っ黒な。僕の匂いをかいでくる。

      「ごめんなさいね、大丈夫? 中へ入って」

      あ、大丈夫です。はい。わ、舐めてくれてる?!

      その奥さんがお婆ちゃんを呼んできてくれる間は、ごろんと

      僕の足元でまるくなっている。

      「吠えられないだけでもアンタすごいよ」

      と言うお婆ちゃんとお話したあと

      お茶、ごちそうさまでしたー

      奥に声をかけて帰ろうと。

      すると玄関まで見送りに戻ってきてくれて、かざした手を舐めてくれる。

      「吠えられないだけでもアンタすごいよ」

      なんだか嬉しくなる。





    2004.09.25


      雇い主が、三重県の、戻り鰹を食べたい、と。

      僕は、戻り鰹と言われてもわからなかったのだけども、とりあえず実家から送ってもらう。

      すると藁を調達してきて、お庭で、雇い主が自ら、鋤のようなぶっとい熊手の先に鰹を載せて。

      「どう、熱い思いした甲斐があったな?」

      雇い主、すごいなあ。

      薬味とタレが、またすごく美味しいもので。ご飯、味噌汁、お漬物。

      食後にハッとする。

      あのお姿を写真に撮っておくべきだったなあ。





    2004.09.26


      夜の事務所で日報を書いていると、先輩とふたりきりに。

      K−1世界大会決勝ゴッコ in 事務所 が開幕してしまう。

      ぶっはぁー

      後ろのゴミ箱まで飛ばされて、そこで膝を突く。

      「びれっじの体重が足に乗ってきたからね。 重ッ! みたいな」

      い、今の蹴りは防御不能です・・・。あの質量が至近距離から。

      「教えたじゃん。払うんだよ、こう」

      払えるかなあ、今の。左わき腹を押さえつつ立ち上がる。

      2本目は、右が来るようにみえた。

      ので、体を右へ備えようと・・・引いた?!

      右腕がきれいに引かれ、左腕の一撃が、先ほどの左わき腹を同じく正確に捉えて・・・

      先輩はサウスポーーーーー!

      再び床に膝を折る。

      体と体がぶつかるくらいまで中に入ってきているのが見えた。

      もしも本気で打ち抜かれていたらどうなることやら。

      今、右が来るように見えましたけど、そういう技なんですか?

      「そういう技です」

      もう、2本先取でいいじゃないですかあ、勘弁してくださいよー、の3本目。

      「いいから打って来い、いいから、見様見真似でいいから」

      フェイントを入れながら、とにかく拳を出すも、まったく体に触れられない。

      ローキックを出してみても。

      痛い! 痛いです。タイム!

      なんで蹴った方の足がこんなに痛いかなあ。先輩の脛、硬すぎる。

      「なーにぃ。そんなの。自分で蹴っておいて」

      続いて、半歩踏み出した瞬間。

      左肺に足がっ!

      後ろに退け反ったあと、床に崩れ落ちる。

      前に出ようとしていたから威力倍増・・・! 観客の声援に応える先輩。

      と、いうわけで。

      今、セキをすると左胸が痛いです。

      もっと強くならないと!

      って違うやろ。 方向性とか色々。