1999.11.30 第20回TOYOTA CUP
マンチェスター・ユナイテッドvsパルメイラス

会場 国立霞ヶ丘競技場
開始時間 19時12分
観衆 53372人
天気
気温
湿度

マンチェスター・ユナイテッド
1-0
パルメイラス
1
前半
0
0
後半
0
GK
1
ボスニッチ  
GK
1
マルコス
DF
3
アーウィン
DF
3
ジュニオール・バイアーノ
6
シュタム
2
アルセ
2
ガリー・ネビル
6
ジュニオール
27
シルベストル
4
ロッキ・ジュニオール
MF
16
ロイ・キーン
MF
11
ジ−ニョ
18
スコールズ(75分10シェリンガム)
5
サンパイオ
8
バット
15
ガレアノ(54分17エバイール)
7
ベッカム
10
アレックス
FW
20
スールシャール(45分19ヨーク)
FW
20
アスプリージャ(56分9オゼアス)
11
ギグス
7
パウロ・ヌネス(77分19エウレル)

記念すべきサッカー観戦デビュー(遅れ馳せながら)となった試合。
それにしても初観戦がいきなりこのカードとは贅沢過ぎか?なにせベッカム、キーン、ギグス、ヨークにアスプリージャ、アレックス、サンパイオ・・・。TOYOTA CUPなんだから当然と言えば当然だけど、そうそう生で観れる面子じゃーない。テレビの生中継は毎年明石家さんまがうるさくてしょうがないけど今回はその煩わしさもなくプレーヤーの生の声が聞こえるほどの場所で観れた。でもビデオに撮ってた日テレの中継を観たら、マンチェスターUtdだけにジョージ・ベストがゲスト出演してた。そこで流れた昔のベストの映像は凄かった・・。あのドリブルは変態だね、DF達もベストの激しく早い切り返しにバランス崩してヨタヨタしてた。にしても何回切り返すんじゃい!

ところで試合は、1週間前から来日して調整していたパルメイラスと僅か3日前に来日したばかりのマンチェスターとのコンディションの差が出たのか立ち上がりはパルメイラスの攻勢。マンチェスターがシュート4、コーナー1に対してパルメイラスがシュート8、コーナー3と数字にも如実に表れている。引き気味のマンチェスターに対し幾度となく決定的な場面を作るも、ここまで評価の低かったボスニッチのファインセーブ連発でネットを揺らせない。そして結局待望の先制をしたのはカウンター狙いのマンチェスター。
35分にアーウィンからのパスを受けたギグスが左サイドを駆け上がる。対峙するバイアーノもそれを見つめる観衆も縦に抜きにかかることは容易に想像できていたにもかかわらずズバッとあっさり抜いてしまう切れとスピードは凄かった。抜いた後も高速ドリブルのままゴール前へクロスを上げる。そのクロスがまた速く正確だった。ニアに寄っていたGKマルコスの頭上を僅かに越えたボールはフリーで走りこんだキーンのダイレクトボレーでゴールに吸い込まれた。

後半はマンチェスターがヨーク、シェリンガム、パルメイラスもトップの2枚など前線を代えて攻撃に変化をつけようとするも得点にはならず1-0のまま終了。マンチェスターがクラブ世界一に輝き、プレミアリーグ、FAカップ、ヨーロッパチャンピオンズリーグを加え史上初の4冠を達成した。

とにもかくにも初のサッカー観戦は大興奮だった。試合の流れがどうのなんてことより、今までマスメディアの中でしか観ることができなかった豪華タレント達が目の前にいる事実に舞い上がってしまった。
そんな状況でも冷静に驚いた(日本語変か?)のはベッカムのキック。ベッカムのキックとは言っても誰もが思い浮かべるFKや悪魔と形容されるクロスではなく、ふとした時に起きたハプニングでのこと。ボールがサイドを割りスローインになった時にボールボーイから同時に2個のボールがピッチ内に入れられてしまった。そこにたまたまいたのがベッカムだったわけだが、不要なボールをそれこそFK並みの綺麗なモーションでピッチ外へ蹴りだした。そのボールの行き先にびっくり!広告フェンスの向こうに立つボールボーイの胸元にビッタリ吸い付くように納まっちゃった。実はボールが2個ピッチに紛れ込んだのはこの前にも2度程あったのだがそれを蹴りだした選手たちはそれぞれ適当に蹴りだすだけだった為にその対比にもあるのだろうが、より一層「ベッカム」を実感できた一瞬だった。
もしかしたらあのベッカムの正確無比なキックはああいう場面でも意図を持ってボールを蹴るという姿勢だからこそ培われたものなのかも知れないと感心させられた。あのボールボーイ、一生の思い出になるだろうなぁ。