お馬鹿劇場
Ver.1


―――ギシッ・・・ギシッ・・・ギシッ…

 激しい動きに支える支柱は鈍い悲鳴をあげている。
「・・・・あ・・あぁ、・・はぁ・・」
 リナ自身、望んでもいないはずの甘い吐息が、口唇を揺らす。彼女は慣れないなりにも、さらに激しく上下させる。ゼルガディスのモノを必死に握って。
 後は、リナの激しい息遣いのみが部屋に充満する。
「・・・くくくっ・・・どうだ・・?案外、いけるだろ、リナ?」
 ゼルガディスは囁くようにリナの側で問い掛ける。その端正な容姿に魔族の笑みを浮かべている。
「ねぇ・・・ゼッ・・ル・・。ほんとにこんなので、いい・・のぉ・・・?・・・はぁ・・・」
「ああ、・・あの、レゾから教わった事だからな・・・あいつはこの手の事は詳しかったからな・・・・間違いはないだろうさ・・・」
 リナの体には珠の汗が光り、潤んだ瞳がゼルの嗜虐心を煽る。
「・・おっ・・ねがい。ゼル、もう・・もう、あ・・たし・・ダメ・・」
「・・・フッ、俺に言わせりゃ・・・・まだまだ、序の口・・だぜ・・・そらっ!」
 小刻み体を震わすリナに、ゼルは乱暴にリナを責め立てる。
「きぁうぅぅ!」
「くっくくくく・・、いいざまだな。リナ?」
 強烈な衝撃に、リナの体は軋みを上げた。と、その反動でリナの体に緊張がはしる。

―――ポタッ・・・・ポタタッ・・・・

 とうとう、熱いしずくが滴り始めた。上気した頬に、上がる吐息。そんなリナをゼルはただ、冷徹に鑑賞しながら、更に彼女への責めを加えた。
「リナ、おまけだ、そらっ!!!」
「あああぁぁぁ!!ぜるぅぅ!!!」
 リナは続けざまの激しい責めに、ひときわ切ない声を上げ―――限界に達した。

「・・・大丈夫か、リナ?」
 ゼルは荒い息を吐くリナに優しく声をかける。
「・・・はぁっ、こっ、これが、そう・・見えるの?」
「フッ・・・じゃあ、一時休憩だな・・・その後で第5ラウンドだ。」
「・・・もう・・しようがないわね・・」
 リナは苦笑しつつも、甘い声を紡ぐ。

 しかし、この熱いやり取りを固唾を飲んで堪能しているのは彼らだけではなかった・・・


バッターーーン!!!


 いきなり、部屋のドアが開く!
 ドアの前には、般若の形相をしたガウリィとアメリアが仁王立ちしていた。
「りぃぃぃぃぃなぁぁぁぁさぁぁぁぁぁぁぁん!!!
 ずぅぅぅううういぶんと!!!
 たのしそうですねぇぇぇぇぇ!!
 お二人共、こんな密室で一体なにしてたんですかーーー!!」
「ぜぇぇるぅぅぅでぃぃぃがぁぁぁすぅぅぅぅ!!!
 とおぉぉぉぉぉぉぉっても!!!
 たのしそうだぁなぁあああ!!
 こんなとこでなにしてたんだーーーーー!!!」
 二人の合掌がハモっている。見事だ!
 そのまま、般若の二人は中にズカズカと入ってくる。
「ちょ、ちょっと!どうしたのよ、二人共。バーベル上げしてただけなんだけど?」
「そーだぞ、リナの言うとおりだ、おまえら。それに、ガウリィ、おれは『ゼルガディス』だ!いい加減覚えろ!!」
 アメリアとガウリィの余りの形相に二,三歩引きながらもそれぞれがそれぞれの理由で対抗する。
 が、アメリアの演説はとどまるところを知らない・・・
「いいですか?
 リナさん、ゼルガディスさん。
 世間様に顔向けできないようなことは、天が許してもこの私、正義の使者アメリア・ウィル・テスラ・セイルーンがゆっるしませーーん!!!

 ・・・・って、バーベル上げ??!

 オーバードライブ300%だったアメリアとガウリィのテンションは、いきなりセーフティモードへ移行した。
 そんな二人を、リナもゼルガディスもきょとんとした顔で眺めていた。
「そーよ!!なんかもんくある?!」
「で、でもなんでいきなりバーベル上げなんか・・」
 だが、リナが黙っているはずもなく、すぐに間近で迫られ、アメリアは狼狽しまくっていた。
「いやね〜、なんか最近運動不足だったしー、外に行くのも面倒で…とゆーことで、部屋の中で筋力トレーニングしたくなっちゃったのよ〜。」
 流れ落ちる汗を拭きながら、リナはにんまり笑っている。
 そんなお気楽なリナの態度にゼルガディスは憤慨する。
「簡単に言うな!あの魔道器、『魅惑の魔ッスル〜兄貴でGo!!〜』はレゾが開発しただけあって、組み立てるのは手間がかかるんだ!もう、いきなりはごめんだぞ!リナ」
「・・・何?そのネーミング・・・レ、レゾって一体・・・・
 で、でも!じゃあ、予告しとけばいいのよね!!ゼル!」
「うっ・・・・そっ、それは・・・」
「そーよね!!」
「・・・うっ、あっ・・あぁ。」
「でも、ゼル。今度はもう少し優しくしてよね。いきなりバンバンバンバンウェイトを増やさないでよ!あんなの普通は無理よ!!!」
「何を言ってる。あれぐらいでないと効果はでないんだぞ!」
「それって、この魔道器、どっか壊れてんじゃないの〜〜?名前と同じく。」


 明るくお気楽な二人の会話が無限に流れる中、アメリア・ガウリィのマッスル・タッグは風化し風に流されていった。
 しかし、幸せなゼル&リナは知らない・・・。


 (高速離脱!)


閑話休題?!

 文章能力激無の筆者の為に、ここであの怪しげな魔シーンをご紹介させていただきます。
 一言で言うならば!!
 読んで字の如く、レゾの筋肉教化強化魔シーンである。
 皆様、考えても見てくだされい。
 あのレゾ(注1)、長身痩躯とはいえ、ガウリィや、ゼルガディス等正規(?)の剣士の剣戟を受け止めるのは如何ばかりの力が必要であるのか・・・・そう考えると、ここはやはり、それ相応の筋肉!!が必要とされることが、推察される。
 ・・・・という、筆者の妄想のもとレゾは、ドーピングもしくは、それ相応の筋力トレーニングを行っていたとの結論に達したわけである。
 が、レゾは相当プライドが高い人物と思われるので、その観点からみればドーピングの線は消去される。
 で、残ったのが筋力トレーニングというわけである。(まぁ、地道にコツコツやる・・・と言うのは、賢者という看板にはそこそこ相応しくも思われる。)
 また、彼の非常にユニークなる人物像(注2)から鑑みるに、その筋力トレーニング魔シーンはそれ相応のユニークさであるとも推察されるのである。
 この二つの非常に身勝手なる妄想の産物が・・・・筋肉を無駄なく、美しく、手早く(ここがポイント!)鍛え上げるために開発したのが例のモノである。


(注1)アニメ無印のレゾである。 (注2)アニメ無印を参照されたし。


こ、殺されること間違いなしですな・・・。
夜逃げじゃ、夜逃げじゃ!!急げや、急げ!!!

今回も、遥か昔に暇潰しに書いたモノ(とも言えない・・・)なので、バッチリ腐れきって熟しきってます。
腐敗が感染しないことを心よりお祈り申し上げます。

でもって、これもとーぜん(!?)セラフィーナに ぷれぜんと・ふぉお・ゆぅう !!!

三下管理人 きょん太拝