『My Magic Word of Power』(後編)
パタン
入って来たのは知らない人。
見た事のないような、うろこのような肌。
まっすぐ私を見る視線。
でも、なんか安心出来る
根拠はないけど、なんか知ってるみたい。
どうしてかは解らないけど、とっても胸が締め付けられる。
苦しいくらい。
切なくなる、悲しくなる。
「誰?」
私の声に驚いた顔をするその人は私の隣に座る。
「お、覚えてないのか?」
「え?私とあった事あるの?」
「・・・ああ、前にな。」
「・・・そう・・・だっけ。」
「・・・忘れられる程、脆かったか?俺達の関係。」
「え?何か言った?」
「忘れるくらい、俺のこと嫌ってたのかよ!!」
驚く程の大声に私は震えた。
恐い、でも・・・いとしい感じ・・
「・・・何の事をいってるのか、わからない・・」
「分からない?!何故!思い出せ!!」
私の肩に手を置き激しく揺らす。
「思い出せ!」
「わかんないわよ!放して。」
「思い出すんだ!」
「放して!!」
バシ
平手で私はその人の顔を叩いた。
「貴方の名前も知らないの、誰かも分からないのに・・・。」
「すまん。強引すぎた。」
「気にしないで、・・・・大丈夫だよ。名前は?」
「ゼルガディスだ。」
「・・・ゼ・・ル・・ガ・・・ディ・・ス」
あっ!
何かが頭の中で光る。
「ああっ!」
ショックで私は倒れてしまった・・・
「・・・ゼルガディスさん、・・・・と言う事なのでリナさんのことは諦めてください。貴方のことはもう思い出しませんよ。どんなに頑張ってもね。」
「くそ!」
「どんなに足掻いても、彼女は僕のモノです。クスクス、残念でしたね、ゼルガディスさん。」
「・・・かえせ!」
「そう言われてかえすと思いますか?」
ゼロスとゼルガディスの声が聞こえてくる。言い争ってるみたい・・・なんでだろう?
「リナは俺のだ!!」
「いいえ、私のですよ。3日前からね。」
「ふざけるな!」
「彼女を貴方から奪い、記憶を消した時から私のです。」
「ッ・・・クソ。」
「打つ手無し。Game over ですよ。」
え?
記憶を消した?
え??
奪った?
え???
「ゼロス!私は2年前からここに居るんじゃないの?」
「リナさん?!起きてたんですか〜?」
ふざけた、意地悪そうな顔に変わる。
「しょうがないですね〜聞かれたなら。また記憶を消しますか。」
「ちょっと!嫌よ、そんなの!」
「おい、ゼロス、早くリナの記憶をかえせ。」
「だめです。そんなの、せっかく戴いたのに・・・」
あっ!
また頭の中でスパーク。
波が押し寄せるような感じ・・・
思い出した、魔族対策の方法・・・・
「あ〜あ!♪よ〜し!」
「どうしたんですか、リナさん?」
「♪じーんせ〜い楽し〜!愛!友情!希望!♪ああー生きてるって、素晴らしい〜!」
「・・・・・・」
「・・・うっ、精神攻撃。あ・・・アメリアさんと・・同じ・・・。」
ゼロスは膝を尽きハアハア荒く息をしている。
ゼルガディスは目が点になっている。
「・・・そ・・それはアメリアの十八番だが、何故知ってる?」
「・・・・そのアメリアって人も、私の知り合い?」
「そうだが。」
「何となく、なんか、思い出したの!スッキリしたわ〜。」
「・・・・他のことは?」
「ぜ〜んぜん!」
「・・・・おいおい、思い出してくれないと、俺が困る。」
「え〜?!聞こえないよ〜。」
「・・・・おまえな〜」
気が抜けたらしく、床に座る。
私もその隣に座る。
決心して・・・・
ちゅ・
頬にキスする。
「ぜる〜、助けに来てくれて、ありがとう。」
「お!お前記憶・・!!」
「歌、思い出した時、全部、思い出したんだ〜。」
「おまえな〜」
「お前じゃないでしょ!しっかり聞いたわよ、「リナは俺のだ!!」って叫んだの!」
ボン
「あ〜ゼル真っ赤〜。」
ウリウリ
頬を人さし指で突っ突く。
「ほれほれ、真っ赤!」
u・・・・リナ黙らないと・・・・」
「黙らないと?どう・・・・」
ゼルからの不意打ちキス。
優しい、スイートなキス。
「もう!ゼル今の私のファーストキス!!!」
「騒ぐな!ほら、行くぞ。」
手を差し伸べてくれる。
「そうね、行こうか。ガウリイとアメリアも待ってるでしょ。」
「ああ、きっとな。」
私は貴方と手を繋ぐ。
貴方と歩く。
前に向かって・・・・
fin.
セラフィーナ様よりのコメント!
と言う事です。下手ですいません。
もうどうにも直せないくらい下手で、、、、あはは(笑って誤魔化そう!)
とにかく、今ちょっと風邪ひき中なので、毎日書くには無理かも〜。
大丈夫!すぐ皆様が嫌でも復活するから!!
それでは、chao!
セラフィーナ Selaphina