簡易版マジックルール集2Ver. 3.3.0  刊行にあたって  「この場合って,どういったルールが適用されるの?」  「こういうふうに呪文って使えるの?」  マジックをプレイしていく上で,このような質問がよく出てきます.  本編は,初級者から中級者までを対象として,疑問の出やすいルールをまとめたものです.  実際のプレイの運行の際に,ルール理解を深めるために,暇つぶしに,ご利用していただければ幸いです.  これを作成するにあたって,いくつかの資料を参考にさせていただきました.GRS(General Ruling Summary;総合ルール集)やCRS(Card Ruling Summary;カード別ルール集)もその参照させていただいた文献の1つですが,この文章とは直接のつながりを持ちません.誤りなどに関する一切の責任は,筆者が負うものです.  マジックのルールは常に変化するものであり,また最新のエキスパンションの追加などによって,新たに注意すべき点などが現れる場合があります.このため,予告なく文章が改変されることがありますが,御容赦をお願いいたします.また,できるだけ最新の正しい情報を手に入れるように努めて,「古い誤ったルーリング」に従ってプレイしないようにして下さい.  この文章の著作権を放棄します.自由に再構成・配布を行っていただいて結構です.ただし,再配布者は,その利用者から疑問が出た場合にはそれに解答を与える義務と,誤りや疑問点などを発見した場合に,筆者に報告する義務をもつものとします.  できるだけ正確さを期するよう努力いたしましたが,それでもなおこの冊子の記述に誤りがある場合があります.誤りなどを発見した場合には,筆者のほうまでご一報のほうをお願いいたします.  それでは,よいデュエルを. (初版;1998.2.13  改訂;2002.10.3) 野村和信 nomra@terra.dti.ne.jp 簡易版マジックルール集2目次 1.基本的な用語  1−1.APNAP  1−2.優先権の法則(99/9/11) 2.ターン進行2  2−1.フェイズ/ステップの進行(99/8/10)  2−2.ターン/フェイズ/ステップの進行2(01/5/6)  2−3.戦闘フェイズの進行2(99/12/19) 3.呪文/能力の使用2  3−1.呪文/能力のライフサイクル2(99/12/19)  3−2.立ち消え(fizzle)(99/12/19) 4.呪文/能力の種類  4−1.能力の種類  4−2.起動型能力(Activated Ability)  4−3.誘発型能力(Triggered Ability)  4−4.常在型能力(Static Ability)(99/8/29)  4−5.マナ能力(Mana Ability)  4−6.遅延能力(Delayed Ability) (99/8/29) 5.誘発型能力  5−1.誘発型能力(01/5/6)  5−2.誘発型能力のライフサイクル(00/2/19)  5−3.ゾーン変更誘発(99/12/19)  5−4.フェイズトリガー(00/5/22) 6.効果の種類  6−1.「効果(Effect)」  6−2.一時的効果(One shot Effect)  6−3.継続的効果(Continuous Effect)  6−4.置換/軽減効果(Replacement and Prevention Effect)(00/2/19)  6−5.状態起因効果(State-Based Effect)(99/12/19)  6−6.自己置換効果(Self-replacements)(01/5/6) 7.それ以外の要注意ルール  7−1.支配者(controller), 所有者(owner)(01/5/6)  7−2.コピー  7−3.無限コンボ(infinite combos)  7−4.エンチャントの移動(00/5/22)  7−5.継続型効果の適用順ルール  7−6.効果の記憶  7−7.ダメージ(damage)  7−8.発生源の情報ルール  7−9.優先権が発生したあとの行動順(99/9/12)  7−10.場に出たときの処理順(00/5/22)  7−11.土地の種類の変更(01/6/27)  7−12.クリーチャの種類の選択(02/10/3)  7−13.search とchoose(01/6/27)  7−14.レジェンド/伝説の○○(01/6/27) 1.基本的な用語  1−1.APNAP  同時にいくつもの誘発型能力(triggered ability;後述)などが生じたときに,その処理順を決定するのに用いられる一般的な方法です.  Active Player-Non Active Player の頭文字をとったもので, 「まずアクティブプレイヤー(そのターンを進めている側のプレイヤー)から,発生したすべての誘発型能力のうち,そのプレイヤーが支配しているものを好きな順番でスタックに積む」 「その後アクティブでないプレイヤーが,誘発型能力のうち自分が支配するものを好きな順番でスタックに載せる」  ことを意味しています.  スタックに乗せられた能力は,後に宣言されたものから順番に処理しますから,アクティブでないプレイヤーの支配する能力から先に解決することに留意して下さい(第6版ルールによる逆転).  1−2.優先権の法則(99/9/12)  呪文/能力を宣言する権利に関する,最も一般的な法則です(第6版ルールによる逆転).  なんらかのフェイズ/ステップにはいった直後か,スタックに載せられた呪文/能力が解決された直後の段階では,新しい呪文/能力を宣言する権利は,常にアクティブプレイヤーが持っています(99/9/12訂正).  優先権を持たないプレイヤーは,「優先権を持つプレイヤーがなにも呪文/能力を使用しないこと」を確認したあとでないと,新しく呪文/能力を宣言することはできません(99/8/26修正).  アクティブプレイヤーがいったん宣言の優先権を放棄した場合,宣言の優先権はアクティブでないプレイヤーに移動します.  アクティブでないプレイヤーが宣言の優先権を放棄した場合には,宣言の優先権はアクティブプレイヤーに戻ります.  すべてのプレイヤーが『続けて』優先権を放棄した場合には,そのフェイズ/ステップ・待機状態は終了し,次のフェイズ/ステップ・解決に移動します.  「優先権を持つプレイヤーがなにか呪文/能力を宣言しようとしているのにもかかわらず,優先権を持たないプレイヤーが呪文/能力を宣言した場合」には,「巻き戻し」と呼ばれる処理が生じます.「優先権を持たないプレイヤーが宣言した呪文/能力」は取り消され,呪文は手札に戻り,支払ったコストは取り戻されます.宣言を行った前の瞬間までゲームが巻き戻され,そこから新たに優先権を持プレイヤー側から呪文/能力を宣言していきます.(あまり,ほめられたプレイではありませんが)  連鎖の解決の速度には,優先権を持つプレイヤーのものも,優先権を持たないプレイヤーのものも,かわりはありません.単純に,「あとから宣言されたものから1つだけ」解決されていきます.  なお,第6版ルール下では「アクティブプレイヤー優先の法則」は成り立ちません. 2.ターン進行2  2−1.フェイズ/ステップの進行(99/8/10)  各フェイズ/ステップは,この順番に従って処理されます.  まず,すべての「フェイズ/ステップ開始時に生じる」と書かれた誘発型能力が,アクティブプレイヤーの側から自動的に,APNAP の順番でスタックに載せられます.  それらがすべてスタックに載せられたあと,こんどは優先権の法則に従って,両プレイヤーは呪文/能力を自由に宣言することが可能になります.  このスタックに積まれた呪文/能力がすべて解決されたあと,両プレイヤーは優先権の法則に従って,何度でも呪文/能力を使用することが可能です.  呪文/能力が何もスタックに乗っていない状態ですべてのプレイヤーが呪文/能力を宣言しないことを選んだのであれば,そのフェイズ/ステップは終了し,次のフェイズ/ステップに移行します.  これがフェイズである場合,次のフェイズに移行するよりも前に,マナバーンのチェックが入ります.そのときマナプールに存在したマナと同量のライフが失われ(これを軽減することは当然できません),マナプールは完全に空になります.  このときライフが0になった場合や,これによって何らかの誘発型能力が発生した場合には,次のフェイズの開始時に(クリンナップステップの終了時であれば次のターンのアップキープステップの開始時に)処理されます(99/8/10).  2−2.ターン/フェイズ/ステップの進行2(01/5/6)  簡易版マジックルール集1の補遺です.  すべてのフェイズ/ステップは,その間に行うことが何一つなかったとしても,行わなければなりません.  たとえばクリーチャが一体も存在しない場合でも,ルール上は戦闘フェイズを宣言して第2メインフェイズを行う必要があるということです.  ただし,これを通常のプレイでやるのはかったるいだけですので,よほどレベルの高い大会でも,戦闘フェイズを宣言することをすっとばして終了フェイズに入ってしまってもかまわないでしょう.  しかし,宣言されなかったとしてもやはり間に戦闘フェイズが挟まっていることに気をつけてください. ○ 開始フェイズ(beginning phase) ・アンタップステップ(untap step)  このステップの間に誘発された能力は,次のアップキープステップの頭にスタックに載せられます.  このステップの間に処理されうる呪文/能力は存在しません.処理されることがありうるのは「置換効果(後述)」のみです(99/12/19). ・アップキープステップ(upkeep step)  このステップに,様々なことが生じます.  詳しくは「5−4.フェイズトリガー」を参照してください. ・ドローステップ(draw step)  このステップの開始時に,まるで「ドローステップの開始時,アクティブプレイヤーはカードを1枚引く」という能力があるかのようにカードを1枚引きます.  ただしこの能力はどのプレイヤーにも支配されません(01/5/6ルール改定).  この『カードを引く』能力の処理は,他の誘発型能力とまったく同じように処理されます.他のドローステップ開始時に誘発される能力がAPNAPに従ってすべてスタックに載せられたあとで,カードを引く能力がスタックに載せられます.  他の能力よりも先にスタックに載せることはできません.  このステップの終了時に,マナバーンのチェックが入ります.言いかえると,アップキープの終了時にはマナバーンのチェックが入らないということです. ○終了フェイズ(end phase) ・ ターン終了ステップ(end of turn step)  このステップの開始時点でフェイズトリガー(後述)がすべて誘発されてしまったあとでなんらかの「ターン終了時に」生じるフェイズトリガーが生じた場合,それはそのターンでは解決されず,次のターンに持ち込まれます(99/7/7).  たとえば「ターン終了時に生贄にされる」クリーチャをこのステップの間になんらかの方法で場に出した場合,それはこのターンには破壊されず次のターンずっと場に存在したあとで,そのターンの終了時に生贄にされるわけです(99/7/7). ・クリンナップステップ(cleanup step)  このステップの開始時に手札が8枚以上の場合,7枚になるように捨てられます.これは誘発型能力ではなく,スタックにも載りません.ただ,解決されます.  その後で,クリーチャに対して与えられたダメージがすべて回復し,「ターン終了まで」あるいは「このターン」と書かれた効果がやはりスタックに載らずに解決されます.この2つのタイミングは完全に同時です.  それがすべて処理された後,状態起因効果(後述)がチェックされ,このステップに誘発された効果がすべてスタックに載せられて解決します.  そういったものがない場合には,このステップは即座に終了し,相手のターンに移ります.  ここで注意すべきなのは,「ターン終了時に」生じるフェイズトリガーがすべて解決されたあとで,「ターン終了時まで」続く効果が持続する,ということです(99/7/7).  もし状態起因効果か誘発型能力のどちらか一方でもあった場合には優先権が発生し,互いのプレイヤーが呪文/能力を使用できるようになります.このあと優先権の法則に従いスタックが空のときにすべてのプレイヤーが続けてパスした場合には,再び手札を7枚以下にするところから,このステップをやり直します(99/12/19改定).  必要であれば,この行程を何度でも繰り返してください.  2−3.戦闘フェイズの進行2(99/12/19) 1)戦闘開始ステップ(beginning of combat step)  このステップの間に,自由にインスタント呪文や起動型能力を使用できます.  攻撃コストに必要なマナを,このステップの間に出しておくことも可能です.インスタント呪文や起動型能力を用いて,攻撃コストを準備できるということです(第6版ルールによる逆転).  この時点でタップさせられたクリーチャは,そのあと再びアンタップされない限り,攻撃に参加することができません.これによって相手の攻撃を妨害することができます.戦闘フェイズの間にタップさせるのではなく,相手のメインフェイズの間,戦闘フェイズに入る前にタップさせることによって攻撃を防ぐことも可能です(99/12/19変更). 2)攻撃クリーチャ宣言ステップ(declare attackers step)  攻撃クリーチャをすべて宣言したあと,それを宣言したことによって誘発された能力がすべて自動的にスタックに積まれ,処理されます.  このステップに1体もクリーチャが攻撃しないと宣言された場合,間のステップをすっとばして戦闘終了ステップに入ります.  この時破壊されたクリーチャは,再生したとしても戦闘から取り除かれます.クリーチャでなくなったパーマネント,支配権が移動したクリーチャも戦闘から取り除かれます.戦闘によってダメージを受けることはありません.ただし,「戦闘終了時に」と書かれた効果はやはり受けます. 3)防御クリーチャ宣言ステップ(declare blockers step)  防御クリーチャをすべて宣言したあと,それを宣言したことによって誘発された能力がすべて自動的にスタックに積まれ,処理されます.  この時破壊されたクリーチャは再生したとしても戦闘から取り除かれます.クリーチャでなくなったパーマネント,支配権が移動したクリーチャも戦闘から取り除かれます.戦闘によってダメージを受けることはありません.ただし,「戦闘終了時に」と書かれた効果はやはり受けます.なお防御関係は成立していますので,攻撃側がトランプルを持たない限り対戦相手にダメージを与えることはできません. 3.5)先制攻撃を持つクリーチャによる戦闘ダメージステップ(99/12/19)  先制攻撃能力を持つクリーチャが戦闘に参加していない場合には,このステップは発生しません.  クリーチャが先制攻撃を持つかどうかは,このステップの開始時にのみチェックされます.このチェックのあとでクリーチャが先制攻撃を獲得したり失ったりしたとしても,それは戦闘の結果を変えません.  先制攻撃を持つクリーチャのダメージしかスタックにならない,という点を除けばこのステップは完全に通常の戦闘ダメージステップと同じように扱われます.  戦闘ダメージの応酬の結果に発生した能力はこのステップのうちに処理されますし,戦闘ダメージが与えられる前に与えられたあとに能力を使えます. 4)戦闘ダメージステップ(combat damage step)  まずアクティブプレイヤーの側から,自分の好きな順番でダメージを割り振ります.「このクリーチャは『この宣言が行われる時点での,このクリーチャのパワー』分のダメージを,クリーチャ/プレイヤーに与える」と書いてある効果が発生するのだとでも考えてください.  攻撃クリーチャが複数のクリーチャに防御された場合には,そのダメージをどのように割り振るかをこの時点で決定します.また,攻撃クリーチャがトランプルを持っている場合には,トランプルのルールに従ってダメージを割り振る値をやはりこの時点で決定します.  そのあと,その結果を受けてアクティブでないプレイヤーが同様に防御クリーチャのダメージの割り振りを決定します.  そしてそれらのダメージ割り振りがすべて決定したあと,すべてのダメージが完全に同時にスタックに載せられます(99/8/10大訂正! まことに申し訳ございません).  つまり3体の1/1 クリーチャで2/1 クリーチャを防御した場合,1回再生するだけでこの攻撃クリーチャを生き延びさせることが可能であるということです(99/8/10).  そしてその後で,アクティブプレイヤーの側から自由に呪文/能力が使用できるようになります.このときにクリーチャがいなくなったとしても,ダメージの与え方を変えることはできません.  たとえば防御クリーチャがそのスタックに載せられたダメージを実際に解決する時点で手札に戻るなどして場を離れていた場合,やはりその手札に戻ったクリーチャのパワー分のダメージが攻撃クリーチャに与えられますし,またその攻撃クリーチャからのダメージはちょうど立ち消えになったのと同じような状況になり,効果を発揮しなくなります.プレイヤーに与えられたりなどはしません.  攻撃クリーチャがトランプルを持っている場合,防御クリーチャに与えるはずだったダメージがプレイヤーに与えられたりはしないということです.  また,ダメージがスタックに載せられた後でそのクリーチャのパワーが変更になったとしても,与えるダメージは変わりません.  しかしなぜか,クリーチャの色が変化した場合にはダメージの色が変化します.  一旦ダメージがスタックに載せられたあと,そのクリーチャが戦闘から取り除かれたとしてもダメージの与え方に変化はありません.やはり,その防御関係でダメージを与え合います. 5)戦闘終了ステップ(end of combat step)  「戦闘終了時に」と書かれたことがすべて,このステップの開始時に自動的にスタックに載せられます.  このとき,「戦闘から取り除かれた」クリーチャも同様にその効果を受けます.  この時点でも,インスタントや通常の起動型能力が使用できることに気をつけてください. 3.呪文/能力の使用2  3−1.呪文/能力のライフサイクル2(99/12/19) 1)呪文/能力の宣言  「優先権の法則」に従って呪文/能力は使用されます.  呪文/能力の宣言の最中に,マナ能力を用いてマナを生み出すことが可能です(第6版ルールによる逆転). 2)インスタントや起動型能力による対応の機会 3)解決  解決は,以下の手順に従って,順を追って処理されます. i)対象の再確認  呪文/能力の対象が適切であるかについて,再びチェックが行われます.このとき「対象」を持つ部分がすべて不適切であれば,その呪文/能力は打ち消されます(立ち消えになります).  1つでも対象に適正なものがあれば,その呪文/能力は打ち消されません(99/12/19).  そのあとに不適切になったとしても,それは無視されます.なお,宣言と解決までのあいだ,ずっと対象が適切であり続けることは要求されません. ii)解決  1つの呪文/能力はテキスト順を追って解決されます.解決の途中でマナを要求された場合にはマナ能力を使用することが可能ですが,そうでない場合にはマナ能力を含めいかなる呪文/能力も使用することはできません(第6版ルールによる変更).  解決の最中に不確定な情報が出てきた場合には,そのつど決定し,解決します.  両プレイヤーが同時に選択を迫られた場合,まずアクティブプレイヤーからその決定を下します.アクティブでないプレイヤーは,その結果を見て自分の決定を下すことができます.しかし,解決が行われるのは同時です. iii)スタックからのカードの移動  それがパーマネントになる呪文であれば場に,ならない呪文であれば墓地へカードが移動します.  解決がすべて終了したあと,カードが移動するということです.  つまり,その呪文によって墓地に行ったカードがある場合,その呪文はその墓地に行ったカードの上に置かれます.これは,ダメージ呪文でも破壊呪文でも変わりません(第6版ルールによる逆転)(99/7/4).  カードが墓地に行った後で,呪文/能力の解決の最中に誘発された誘発型能力が処理されます.  3−2.立ち消え(fizzle)  呪文/能力を宣言する時点では適切(valid)な対象をもっていたものの,解決の最初の時点で対象が不適切(invalid)なもになっていた場合に生じる現象です.  第6版では「立ち消え」という用語が消滅し,単純に「打ち消す(counter)」と表現されていますが,この簡易ルール集ではわかりやすさ優先のためにこの用語を相変わらず使用しています.  対象を複数持つ場合,解決時にどれか1つでも適切な対象が存在していれば,その呪文/能力は立ち消えにはなりません.それ以外の部分はきちんと処理されます.  すべての「対象」を持つ部分が不適切だった場合,その呪文/能力は立ち消えになります.この場合,そのほかの部分もすべて行われなくなります.  立ち消えは,対象をもたない部分が行われない「失敗(fail)」とは区別されます.  呪文として唱えるときに対象を持つパーマネント呪文(個別エンチャントなど)は,解決の最初に対象としたカードなどが正しい場所にない場合には,立ち消えとなり「場に出る」という効果も解決されずスタックから墓地に直接行きます.  ただし対象を持つ文章中に「それができない場合(If you cannot または If you do not)とある場合には,その文章は立ち消えにならずに正確に実行されます(99/12/19逆転). 4.呪文/能力の種類  4−1.能力の種類  能力とは,カード右上のマナコストを支払って用いられるのではない,カードの持つ特殊能力のことを指します.主にパーマネントが持っていますが,まれに手札や墓地にあるカードが能力を使用できる場合もあります.  能力は,その使われ方によって  常在型能力・起動型能力・誘発型能力  の3種類に大きく分かれます.  さらに,サブタイプとして,  マナ能力・遅延能力  の2種類が存在します.  4−2.起動型能力(Activated Ability)  カードに「:(コロン)」が書かれている能力の総称です.  ただし,古いカードでは例外も多く存在しているので注意が必要です.  カードに異なることが書いていない限り,その能力はそのカードが場にある間にのみ,インスタントのタイミングで処理されます.(しかしそれはインスタントとしては扱われません(第6版ルールによる逆転))  また,マナを生成する能力は,特に注意書きがなかったとしても,マナ能力として処理されます(第6版ルールによる逆転).マナを生成する呪文はインスタントとして処理されることに注意してください.  特に但し書きがない限り,そのパーマネントの支配者のみがその起動型能力を起動できます.起動型能力の支配者は,起動を行ったプレイヤーです.そのパーマネントの支配者と異なることもありえます.  4−3.誘発型能力(Triggered Ability)  ある特定の条件を満たされたときに誘発され,自動的に使用される能力です.  詳しくは次章「誘発型能力」を参照してください.  4−4.常在型能力(Static Ability)(99/8/29)  起動型能力でも,誘発型能力でもない能力です.  そのパーマネントが場に出ている間中,常に効果を発揮しています.場を離れた瞬間にその効果は失われます.それはそのカードが場に入る瞬間から影響を与え,これと同時に場に入るパーマネントの登場能力に修正を与えることさえおこないます(99/7/3).  以前は「継続的能力(Continuous Ability)」と呼ばれていました.  常在型能力は,それが影響を与えるべきパーマネントであるかどうかを常にチェックしています.たとえば「すべての白のクリーチャに+1/+1 の修正を与える」という常在型能力があるとき,白いクリーチャは+1/+1された状態で場に出ます.また白いクリーチャが黒くなってしまった場合には修正は即座に失われますし,さらに再び白に戻った場合には再び+1/+1 の修正を受けます.  常在型能力は「常に」働いています.決してこの能力による効果がスタックに載せられたりすることはありません.これは常在型能力の影響を受けるよりも「前に」インスタントなどを使用することは不可能であることを示しています(99/8/29).  4−5.マナ能力(Mana Ability)  パーマネントの持つ,マナを生み出す能力です.通常は起動型能力ですが,誘発型能力によるマナ能力も存在します.  これは,自分がなんらかの呪文/能力を使用できるときか,あるいはなんらかのマナを要求されたときに使用することが可能です.マナが要求されている場合には呪文や能力の解決中にも使用可能ですが,そうでない場合には呪文や能力の解決中に使用することはできません(第6版ルールによる逆転).  これはスタックに載せられず,そのまま解決されます.  マナ能力を使うことによって誘発され,マナを生成する能力があった場合,それはスタックに載せられずにもとのマナ能力と同時に即座に解決されます.たとえば,Wild Growth/繁茂(6E-UN,G,c)のついた土地がタップされた場合,追加マナは同時に出ます.  しかし,それ以外の誘発型能力は,やはりスタックに載せられて解決します.  4−6.遅延能力(Delayed Ability) (99/8/29)  呪文や,起動型/誘発型能力によって発生することのある,呪文/能力が使われたあとある特定の時期まで(「ターン終了時に○○を行う(at end of turn)」などのように)遅延されて効果を発揮する能力です.  その効果の発生源に何が生じたとしても(場を離れたとしても),定められた時間が来た場合には,実行されます.  この効果を受けているパーマネントが,いったん効果を受ける条件から外れたとしても,定められた時間がきた場合には実行されます.  たとえば,一時的にクリーチャになった他の種類のパーマネントが「対象のクリーチャにターン終了時に+1/+1カウンターを載せる」という呪文/能力を受け,メインフェイズの間にクリーチャ以外のパーマネントに戻った場合,ターン終了時に+1/+1カウンターが載ります(99/7/24訂正).  ただし効果をうける側が場を離れた場合,その能力は失われます.時間がきても処理されません.それが本来効果が発揮されるはずの時間に,場に戻ってきていたとしてもです.  誘発型能力も起動型能力も「遅延能力」を発生させることができます.遅延能力は常に,誘発型/起動型能力の解決によって発生した一時的効果(後述)によって生じます.  遅延能力には,誘発型能力も起動型能力もありえます.遅延能力のうち,「 may pay to (誰々は〜することによって〜することができる)」という風に書いてあって,インスタントが使えるときならいつでも使用できる能力を発生させるもの(リシドなど)は起動型能力である遅延能力を発生させます.この能力は通常通りスタックに載せられて解決され,対応することも可能です(99/8/10)(99/8/29).  「At end of turn,」など特定のプレイ中の時点や,ある出来事が発生したときに生じる能力を発生させるもの(他多数)は誘発型能力である遅延能力を発生させます(99/8/10). 5.誘発型能力  5−1.誘発型能力(01/5/6)  以前はHobby Japanによって「トリガー付き能力」と訳されていました.また,フェイズ能力・フェイズコスト・アンタップコスト・フェイズ開始時/終了時の能力として処理されていた能力もこれにまとめられています.  ある特定の条件を満たされたときに誘発され,自動的に使用される能力です.  他の簡易ルール集で「自動的にスタックに載せられ」という記述がある場合,この能力であることを示します.  「アップキープの開始時」など特定のゲーム内の時点,あるいは特定の条件が満たされたときに誘発され,解決されます.  誘発型能力の支配者は,その能力が誘発した時点での,その能力の発生源の支配者です(01/5/6逆転).  5−2.誘発型能力のライフサイクル(00/2/19)  誘発型能力は,やや特殊なライフサイクルに従います. 0)誘発(Trigger)される 1)使用宣言・コスト支払い・対象指定 2)スタックに載せられ,対応を待つ. 3)解決  詳しく解説します. 0)誘発(Trigger)される  テキストに書かれた条件が満たされた時点で,その誘発型能力が「誘発」されます.  呪文/能力の解決中にすら,このチェックは行われています.  誘発する時点で,誘発型能力の条件をチェックします.その条件が満たされていなければ,その能力は何もしません.  この時点で,「呪文のようなもの(pseudospell)」が発生します.これ以降の時点で,その発生源がどうなろうともその結果には関係ありません.たとえ,1が行われる前に発生源が場を離れたとしても,それは必ず行われるのです.  ある特定のゲーム内の時点(アップキープステップ開始時など)で誘発される能力は,1ターンに一度しか誘発するタイミングはありません.その誘発の機会が過ぎた時点であらたに誘発型能力の条件を満たすようなことが発生したとしても,そのターンのうちにそれが処理されることはありません. 1)誘発型能力がスタックに載る(00/2/19逆転)  0の段階で誘発された能力は,それを誘発した呪文/能力がプレイ/解決し終わった時,あるいはそれが特定の「時点」に誘発されるものであればその時に,自動的にスタックに載せられます.  一度に複数の誘発が生じた場合には,それが違うプレイヤーによって支配されたものであればアクティブプレイヤーから順に,同じプレイヤーによって支配されるものであればそのプレイヤーの任意の順番でスタックに載せることができます.  実際に誘発が生じた順番は問いません.  誘発型能力は,「プレイ」されるとは扱われません.呪文と,起動型能力のみが「プレイする」として扱われます(99/8/29).  その誘発型能力になんらかの条件(「Xが場に出たとき,Yならば〜,Zする」など)がある場合,条件Yを満たしていない場合には,その誘発型能力がスタックに載せられることはありません(00/2/19). 2)スタックに載せられ,対応を待つ.  一度に生じたすべての誘発型能力がすべてスタックにのせられた時点で,そのほかの呪文/能力を使用することができるようになります.  第6版ルールでは,すべての誘発型能力にインスタントや通常の起動型能力で対応することが可能になりました. 3)誘発型能力の解決  選択がある場合には,この時点ですべての選択を行います.これには「〜してもよい」などの条件を持つ場合にそれを実際に処理するかどうかも該当します(00/2/19逆転).  その誘発型能力に条件が存在する場合(「Xが場に出たとき,Yならば〜,Zする」など)には,解決の最初に,誘発型能力の条件を再チェックします.その条件が満たされていなければ,その能力は何もしません(第6版ルールによる逆転).  解決の文章に,「〜はXすることによってYする(してもよい)"( (may) do X, to do Y")」という文章が含まれている場合,それは即座に解決されず,新たに副次能力(sub ability)を発生させます.選択権を与えられたプレイヤーは,その誘発型能力の解決時にXを行うかどうかを決定します.もしXを行った場合,この能力に対応する形で新たに解決時にYを行う副次能力が発生します.Xしなかった場合には,副次能力は発生しません.この副次能力は通常通りスタックに載せられて解決しますので,これに対応することも可能です(99/8/29)(99/9/23訂正).  5−3.ゾーン変更誘発(zone-change trigger)(99/12/19)  カードが存在する領域(zone)が変更することによって誘発される誘発型能力があります.たとえばカードが場に出た場合や,場を離れた場合に誘発される能力です.  これらは一般に,「ゾーン変更誘発」と呼ばれます.  「登場能力」は,最も代表的なゾーン変更誘発です.何かが「場に出る」ことに誘発されて発生します.  同様に,「場を離れるとき」に誘発される能力もあります.  登場能力は, 1)なにかが場に出る. 2)すべての継続的効果が適用される. 3)そのカードが条件を満たしているものであるかどうかがこの時点でチェックされ,もし満たしているならばこの時点で誘発される. 4)すべての場が出ることに誘発される能力が,APNAP に従って処理される.  という処理順に従って,処理されます.  重要なのは,すべての継続的効果を受け入れたあとで,それぞれの誘発型能力が誘発されるということです(第6版ルールによる逆転).  「場を離れる」場合には, 1)なにかが場を離れる. 2)すべての継続的効果などが失われる. 3)そのカードが条件を満たしているものであるかどうかが,そのカードが場を離れる直前の状態に基づいて,この時点でチェックされる.もし満たしているならばこの時点で誘発される.  結果として場にあったときに受けていたすべての継続的効果を適用した条件で,誘発されるかどうかのチェックが行われることになる(99/7/24修正). 4)それがトークンであった場合には,ゲームから取り除かれる. 5)すべての場から離れることに誘発される能力が,APNAP に従って処理される.  という処理順で処理されます.  これは「登場能力」と同じく,継続的効果の影響を受けた状態でチェックを行います(99/12/19訂正).  登場能力は,フェイズトリガー(後述)と同じようなルールにしたがって処理されます.選択権がある場合には,処理しないことによってペナルティをうけることができます.選択権がない場合には,可能ならそうしなければなりませんが,不可能ならば行わなくてもかまいません.  登場能力には,実際には2通りのタイプがあります.  1つめは,自分が出たことに誘発されるもので,自分が場に出たあとはなにもしません.  2つめは,なにか他のものがでたことに誘発されるものです.自分や,自分とまったく同時に出たものに対しても能力は誘発されます(第6版ルールによる逆転).  5−4.フェイズトリガー(00/5/22)  なんらかのゲーム上の時点(フェイズやステップが開始した時点が多いです)に,自動的に誘発される能力が存在します.  簡易ルール集ではこういった能力を,「フェイズトリガー」という名前で呼ぶことにします.これは筆者の個人的な造語であり,公式なものではありませんので気をつけてください.  同じ時点(アップキープの開始時など)に誘発される能力は,誰が支配するかに関係なく,すべて同時に誘発されます.この時点よりあとにそれに相当する能力が発生したとしても,それはもはや処理されることはありません(第6版ルールによる逆転).  フェイズトリガーが誘発した時点で,これらの能力の内容はすべて確定してしまいます.そのあとで発生源が場を離れたり,書きかえられたりしたとしてもその能力の効果に変わりはありません.たとえ,それがスタックに載せられるときよりも早くに場を離れたとしても,やはりその能力を使わなければならないのです.  特定のフェイズやステップの終了時に誘発されるフェイズトリガーは一般に,その次のフェイズ/ステップの開始時にスタックに載せられます.  これらの能力は,強制であるものとないものに分けられます. 1)強制フェイズトリガー  「(特定の時点)にAする(do A)」と書かれた能力です.  Aができる場合,必ずそうしなくてはいけません.しかしできない場合には,行わなくても特にペナルティはありません.  これが「立ち消え」になったとしても,ペナルティはありません.能力のやり直しも必要ありません. 2)非強制フェイズトリガー  「(特定の時点)にAする.Aしなければ,Bする(do A. If you do not A, do B)」「(特定の時点)にBしない限り,Aする(do B unless do A)」「(特定の時点)にAしてもよい」と書かれた能力です.    Aができる場合でもそうしないことによってBを受け入れることが可能です.  Aを行うこと,あるいは行わないことはその解決時に選択し,処理します(00/5/22修正).  すべては効果として処理されます.それらはコストとして処理されません.  複数の能力が累積している場合にも,それらは別々に誘発され,別々に処理が行われます(第6版ルールによる逆転).  それぞれのフェイズトリガーを解決するよりも前に自由にその能力を用いることが可能です(第6版ルールによる逆転)(99/7/11). 6.効果の種類  6−1.「効果(Effect)」  「呪文や能力」というのが「カードテキストに書かれていること」であるのに対し,いったん呪文や能力を解決して,そこから発生した結果のことを「効果」と呼びます.  効果は3種類に分類されます.  一時的効果・継続的効果・置換/軽減効果です.  またこれ以外に呪文や能力によって作られるのではない,「状態起因効果」と呼ばれるルールによって形成される効果も存在します.  6−2.一時的効果(One shot Effect)  呪文/能力が解決したときに,すぐさま処理される効果です.  火力呪文などは,ここに含まれます.  6−3.継続的効果(Continuous Effect)  解決後,テキストにある持続時間までずっと続く効果です.  特に継続時間がかかれていない場合,それはゲームが終わるか,その影響を受けたパーマネントが場を離れるまでずっと継続します.  呪文/能力が解決されている間でも,やはりずっと効果を発揮しています.  常在型能力のもたらす効果と,呪文/能力によって発生した一定期間持続する効果がここに分類されています.  その効果の発生源に何が生じたとしても(場を離れたとしても),その期間の間は効果が発揮されます.ただし「アンタップするまで」の場合には,パーマネントが場を離れたとき「タップ状態」ではなくなりますから,その時点で効果は終了します.  この効果を受けているパーマネントが,いったん効果を受ける条件から外れたとしても,持続期間が終わるまでは,その効果をうけたままです.たとえば,「ターン終了時までクリーチャになる」能力を使用してクリーチャになったパーマネントが,「アンタップするまで対象のクリーチャの支配を得る」効果を受けた場合,ターン終了時をすぎても,(アンタップするまでは)支配権は奪われたままです.  ただし,効果をうける側が場を離れた場合には,持続期間中でも効果は切れます.  呪文/能力による継続型効果の場合,その呪文/能力が解決された時点で影響を受けるものであったものにのみ影響を与えます.たとえば「ターン終了時まで,すべての白のクリーチャに+1/+1 の修正を与える」という呪文/能力によって発生した継続的効果があるとき,解決以降に場に出た白いクリーチャは修正を受けません.また白いクリーチャが黒くなってしまった場合でも修正は相変わらず+1/+1 のままです(第6版ルールによる改定).  ちょうど常在型能力による継続型効果とは扱いが逆になっていますので,気を付けてください.  6−4.置換/軽減効果(Replacement and Prevention Effect)(00/2/19)  ある特定の行為に先駆けて使われ,その行為を別の行為と入れ替える能力です.  代表的な置換効果としては,再生があります.これは,「破壊されたクリーチャが,墓地へ向かう」ことを「クリーチャからすべてのダメージを取り除き,それが戦闘中であれば戦闘から取り除き,タップする」と置き換える効果です.  「カードを引く行為」を,ほかのものに置き換えるような効果もあります.  この効果は,カードに「代わりに(instead)」と書いてあることで判別できます.  またダメージを軽減/移し変えるような効果も,ここに分類されます(これに関しては,第6版ルールによって非常に大きく変更になりました).  これはあたかも,「あるダメージを受けるかわりに,それより減少されただけのダメージを受ける」,あるいは「そのダメージを受けるかわりに,選択されたクリーチャ/プレイヤーがダメージを受ける」と書いてあるかのように処理されます.  実際にダメージを受けたときにその移し変え先として選択されたクリーチャが場にいなかった場合,ダメージの移し変えは発生せず,そのまま与えられます.  複数のダメージの軽減/移し変え効果が同時に使われた場合,どれを使うかの決定はダメージを与えられたクリーチャの支配者,あるいはそのプレイヤーが行います.  複数の置換/軽減効果が終わらないループを形成してしまった場合には,関係するプレイヤーか関係するクリーチャの支配者が,どの時点でループが終了するかを決定することができます.  ダメージの移し変えは,それが実際に行われるときに実行不能な場合(移し変え先のクリーチャが場を離れるなどした場合)には処理されません(00/2/19変更).  それ以外の置換効果は,たとえ実行不能だとしても処理しようとします.例えば,「Aする」という行為を「Bする」という行為に置換する効果がある場合,たとえ「Bする」ことが不可能だったとしても「Aする」という行為は行われません(00/2/19).  6−5.状態起因効果(State-Based Effect)(99/12/19)  ルール上で定められ,一定の条件を満たしたときに自動的に処理される効果があります.これらは,「状態起因効果」と呼ばれます.以前は「ルールによって誘発される効果」「ルールトリガー」「ルール効果」などと呼ばれていました.  これには,以下のものが含まれます. ・ライフが0以下になったプレイヤーが敗北する. ・不適切な対象をもつようになったエンチャントが墓地に置かれる. ・タフネスを超える累積ダメージをうけたクリーチャが破壊される. ・タフネスが0以下になったクリーチャが破壊される(このとき,再生を試みることすらできない(第6版ルールによる逆転)). ・複数場に出たレジェンド/エンチャント(ワールド)が墓地に置かれる. ・場を離れたトークンが消滅する. ・カードを引けなかった場合に敗北する(99/12/19)  「状態起因効果」は誘発型能力とは異なり,呪文/能力が解決されている間にはチェックされません.呪文/能力が解決されたあとにチェックされ,解決されます.  「状態起因効果」は,スタックに載せられません.それが可能になった場合,即座に解決されます.それは誘発型能力がスタックに載るよりも前です.  「状態起因効果」を処理する前に,マナソースを使用する機会はありあません.(レジェンドが墓地に行く前にマナを生み出すことはできません(第6版ルールによる逆転)).  「状態起因効果」は,それを支配するプレイヤーを持ちません.  6−6.自己置換効果(Self-replacements)(01/5/6)  新しく定義された,特殊な置換効果です.  自分自身の効果の一部を,他の効果に置換する効果のことを指します.  自分自身の効果の一部置き換えようとする効果に対し,防衛的に働くものも多くあります.  例えばMemory Lapse/記憶の欠落(7E-HM,U,c)は「打ち消されたカードを墓地に置く」という効果を「ライブラリの一番上に置く」という効果に置き換えます.  複数の置換効果が同時に存在するとき,このような自己置換効果は他の置換効果よりも「先」に解決されます.  キッカー付きで支払われたUrza's Rage/ウルザの激怒(IN,R,r)は,「ダメージを軽減する」という効果を防ぐ自己置換効果を持ちます.これは「ダメージ軽減」(置換効果の一種)よりも先に働き,置換されることを防ぎます. 7.それ以外の要注意ルール  7−1.支配者(controller), 所有者(owner)(01/5/6)  カードの「所有者」とは,そのカードをデッキの中にいれて,対戦をはじめたプレイヤーのことをさします.変化することはありません(古いカードに例外あり).カードの「支配者」は基本的には「所有者」と同一ですが,そのあと呪文/能力によって変化することがありえます.  墓地・ライブラリ・手札なども,そのプレイヤーによって「支配される」と見なされます.  呪文の支配者は,その呪文を唱えるプレイヤーです.  起動型能力の支配者は,その能力を宣言し,コストを支払らったプレイヤーです.その発生源を支配しているプレイヤーとは,異なる可能性があります.  誘発型能力の支配者は,その能力が誘発した時点での,その能力の発生源の支配者です(01/5/6逆転).  カードに異なることが書かれていない限り,カードの支配者だけが能力のコストを支払うことができます.  クリーチャの支配権が変わることは,それに付与されているエンチャントの支配者を変更しません.  カードは必ず,所有者の手札・墓地に行きます.  トークンは,それを発生させた呪文/能力の支配者が,支配者であり,所有者です.  カードテキスト中,「あなた(you)」とは,常に支配者を指します.能力の場合,それはカードの支配者ではない可能性もあります.  7−2.コピー  ほかのパーマネントを,コピーする能力をもったカードがあります.  コピーされる属性は,以下のようなものです.  カード名,色,マナコスト,カードの種類,クリーチャの種類,エキスパンションシンボル,能力,パワー,タフネス.  あらゆるカウンター,エンチャント,継続的効果,外部からの影響をコピーしません.  マナコストにXを含むパーマネントをコピーした場合,それは0であると見なされます.  場以外の領域に存在するカードが,パワー/タフネスに「*」を含む場合,それは「0」として扱われます.  7−3.無限コンボ(infinite combos)  「何度でも繰り返すことのできる」コンボと,「止めることが不可能なコンボ」が考えられます.  「何度でも繰り返すことのできる」コンボは,実際にその行為を一度行ってみて,それを対戦相手が止めることが出来なかった場合には,任意の回数回繰り返したものとみなします.  「止めることが不可能なコンボ」が発生した場合,そこで即座にそのゲームは引き分けになります(第6版ルールによる逆転).  7−4.エンチャントの移動(00/5/22).  個別エンチャントを,あるものから別のものへ移動させる能力を持つカードがあります.  そういった呪文は,エンチャントを対象にとり,エンチャントされるパーマネントは対象にとりません.普通はエンチャントをつけられないパーマネントにも,エンチャントを移動できるということです.  エンチャントの対象が変更されるだけであり,そのまま場にとどまっていたように扱われます.「登場能力」も発生させません.  ただし,このときその「場に出た順番」に関してのみは,そのエンチャントの記憶は消滅します.それの順番が求められる場合,「新しく場に出た」ものとして扱ってください(00/2/19).  場以外の場所から,個別エンチャントカードを場にあるパーマネントの上に「移動させる」ことがあります.このとき,その個別エンチャントは場に出る直前にどのパーマネントにエンチャントするかを選択します.この場合にも,個別エンチャントカードはこれからエンチャントしようとするカードを対象に取りません(00/5/22).  「呪文や能力の対象にならない」パーマネントに対してエンチャントすることも可能であるということです.しかし,「エンチャントをつけることができない」あるいはその属性のプロテクションを持つパーマネントに対してつけることはできません(00/5/22).  このとき,自分自身とまったく同時に場に出るパーマネントに対してエンチャントすることはできません.もしエンチャントすべきものが存在しない場合には,そのままその領域にとどまり続けます(00/5/22).  7−5.継続型効果の適用順ルール  継続型効果は,どういう風に効果を現すかについて,一定のルールがあります.  それを発生させたのが,なんであるかは効果の強弱に関係しません.エンチャント(場)の効果も,インスタント呪文によって無効化することもできるということです.「絶対的に」効果をしめすものは,どこにもありません.  「飛行を得る」と「飛行を失う」のように,2つの相反する持続的な能力が与えられた場合には,「まえからでているもの」から順番に,適用を行います.最終的に,「あとからでたもの」のほうが,有効に働きます.  この「まえからでているもの」のルールには,幾つかの付則があります. ・パーマネントがもとから備えている能力(クリーチャのパワー/タフネスなど)は,「一番最初から場にあったもの」として扱い,したがって,他の継続型効果よりも早く適用される. ・カウンターによる変化は,それに準じるものとしてあつかい,ほかの継続型効果よりも早く適用される. ・パーマネントからクリーチャに変える呪文/能力があった場合,そのカードに書かれているすべての能力は,「パーマネントがもとから備えている能力」として扱われる. ・フェイズインしてきた場合,それは「新しく場に出たもの」として扱われる. ・複数のパーマネントが同時に出た場合,それが場に出た時点でのアクティブプレイヤーが自由に出た順番を設定することができる.  「クリーチャを+1/+1する」と「すべての土地を2/2のクリーチャにする」などのように,特定の条件を満たしたときのみ影響下に入るカードと,その条件をみたすようにするカードがあり,しかもそれらが相反しない場合には,その条件を満たすようにするカードが,最初に扱われて,そのあとで他の効果がかぶさってきます.  相反した効果がなく,条件を変えるものもない場合には,継続型効果は,すべて一度に働きます.  7−6.効果の記憶  基本的に,あるカードが「領域の移動」を行った場合,そのときには,「すべての」情報がそのカードから取り除かれます.  ただし,スタック→場の移動のときには,この記憶の消失は生じません.  呪文として唱えている最中にインタラプトで書き換えた場合,そのカードは「書き換えられた」情報を保持したまま場にでる,ということです.  7−7.ダメージ(damage)  ダメージは,その1点1点が,発生源に関するすべての情報や,派生させる効果を記憶している,一つの単位です.  「赤いダメージ」とは,マナコストに赤を含むカードや,赤いトークンから与えられたダメージの事を指します.  「戦闘ダメージ(combat damage)」とは,戦闘フェイズ,戦闘ダメージステップにおいて,クリーチャによって応酬されるダメージのことをさす言葉です.そのほかの,戦闘中に使用されるダメージ呪文/能力などは含まれません.  7−8.発生源の情報ルール  パーマネントの色やパワー/タフネスといった,「パーマネントの情報」が解決時に参照される場合,それは解決時の情報が参照されます.解決時にそのパーマネントが場を離れていた場合には,「場を離れる一瞬前」の値を参照します.  「発生源の情報を参照する」場合にも解決時の値を参照します.  「『このカードのカード名』がダメージを与える」と書かれている場合,ダメージを与えるのは能力ではなく,そのカード自身です.能力の色は能力の宣言時に決まってしまいますが,その特性は解決時にチェックされるため,「能力の色とダメージの色が異なる」ということもありえます.  起動型能力をプレイしたときか,誘発型能力が誘発された瞬間に「呪文のようなもの(pseudo-spell)」が発生し,カードのすべてのテキストは確定します.発生源を書き換えたとしても,その能力の内容そのものはあとに使用された呪文などによって変化しないということに注意してください. ・「何かのパワーを参照する」カードがあり,その解決時に参照される側のカードが場を離れた場合には,離れる一瞬前の値が参照されます.  たとえば,Pandemonium/伏魔殿(EX, R, r) の能力を解決するよりも前に場にでたクリーチャが場を離れたとしても,きちんとダメージがいきます. ・「『自分のカード名』のパワー分のダメージを与える」能力を持つ,Tracker(DK, G, u1) などのカードの場合,解決時でのパワーや参照します.解決時に場にない場合には,参照するのは場を去る一瞬前の値です. ・「『自分のカード名』がダメージを与える」能力を持つカードのある場合,解決時の色を参照します.解決時に場にない場合には,参照するのは場を去る一瞬前の値です. ・Prodigal Sorcerer/放蕩魔術師(6E, U, c) が能力を使用したのに対応してこのカードの色を緑色に変えた場合,これのカードテキストには 「Prodigal Sorcerer が1ダメージを与える」  とかかれていますので,ダメージについては解決時でのProdigal Sorcerer の値が参照され,緑色のダメージが与えられることになります.ただし,「能力の色」そのものは変化せず,青色のままです. ・Karma/因果応報(5E, W, u) には,「Karma はコントロールしている沼1枚ごとにダメージを与える」とかかれたカードテキストがあります.  これの能力起動に対応して「沼」を「島」に書き換えた場合,与えられるダメージはやはり「沼」の数です.能力やテキスト自体は解決時には参照されません.  しかしこれを能力起動に対応して「緑色」にした場合には,能力の色は白のままですが,ダメージの色は緑です. ・Tradewind Rider/貿易風ライダー(TE, U, r) は,「Tradewind Rider が手札に戻す」ではなく,「手札に戻す」とありますので,これを能力起動に対応して緑色にしたとしても,プロテクション(緑)のクリーチャを戻すことが可能です.  7−9.優先権が発生したあとの行動順(99/9/12)  それぞれのフェイズ/ステップに移行した直後.なにかの呪文/能力が宣言された,あるいは解決された直後,次のような順番で処理を行います. 1)状態起因効果の処理 2)アクティブプレイヤーの支配する誘発型能力の宣言 3)アクティブでないプレイヤーの支配する誘発型能力の宣言 4)優先権を持つプレイヤーの,呪文や起動型能力の使用機会 5)スタックにある一番最後に宣言された呪文/能力の解決  それぞれの時点でなんらかの出来事が生じた場合には,すべて1に戻って解決が続けられます.  何も生じなかった場合には,それぞれ次の段階に移行します.  詳しく見ていきましょう. 1)状態起因効果の処理  その時点で,「状態起因効果」の条件を満たしているものが存在するのであれば,それがスタックに載せられずに直ちに処理されます.  この時点でのチェック・処理はすべて同時に生じます.  この時点でのチェックが存在しない場合,あるいはすべての処理を終了した時点で,2の段階に移行します. 2)アクティブプレイヤーの支配する誘発型能力の宣言  これより前に誘発された能力に,アクティブプレイヤーが支配するものがある場合には,この時点で宣言されます.(たとえこの時点でそのパーマネントが存在しなかったとしても)  この時点ですべて誘発型能力がスタックに載せられたあと,1に戻ります.  この時点でスタックに載せられる能力がない場合には,3に移動します. 3)アクティブでないプレイヤーの支配する誘発型能力の宣言  これより前に誘発された能力に,アクティブでないプレイヤーが支配するものがある場合には,この時点で宣言されます.(たとえこの時点でそのパーマネントが存在しなかったとしても)  この時点ですべて誘発型能力がスタックに載せられたあと,1に戻ります.  この時点でスタックに載せられる能力がない場合には,4に移動します. 4)優先権を持つプレイヤーの,呪文や起動型能力の使用機会  優先権を持つプレイヤー(フェイズ/ステップの開始時にはアクティブプレイヤー)が呪文や起動型能力を使用することができます.  特に「状態起因効果」や「誘発型能力」がマナを要求していない場合には,この時点で初めてマナ能力を使用することができます.  ここで優先権を持つプレイヤーが何かを使用した場合には,再び1に戻ります.  ここで優先権を持つプレイヤーが「何もしない」ことを宣言した場合には,優先権を持つプレイヤーが移動し,再び4を繰り返します.  アクティブプレイヤーが優先権を持つときに「何もしない」という宣言を行った場合にはアクティブでないプレイヤーに,アクティブでないプレイヤーが優先権を持つときに「何もしない」という宣言を行った場合にはアクティブプレイヤーに優先権が移動するわけです.  このとき,すべてのプレイヤーが『続けて』「何もしない」という宣言を行った場合にのみ,次の5に移動します. 5)スタックにある一番最後に宣言された呪文/能力の解決  スタックになにか呪文/能力があるならば,そのうち最後のものだけが1つだけ解決されます.  何かが解決された場合には,再びアクティブプレイヤーが優先権を得て,1に戻ります(99/9/12).  スタックに何も呪文/能力が存在せず,何も解決されるものがなかった場合にはそのステップやフェイズが終了し,次のステップやフェイズに移動します.  7−10.場に出たときの処理順(00/5/22)  何かが「場に出る」とき,正確には以下のような手順に従って処理されます. (なお,日本語版ではこれらの区別が必ずしも正確に訳されているとは限りませんので,もしもこれらの区別が重要になった場合には,オラクルのテキストを参照下さい) 1)「If 〜 would come into play,」の処理. 2)「As 〜 comes into play,」の処理. 3)「〜 coms into play」の処理. 4)場に出る. 5)常在型能力の効果を受け入れる. 6)「When 〜 comes into play,」「Whenever 〜 comes into play,」の誘発. 7)それ以降の処理.  順に見ていきます. 1)「If 〜 would come into play,」の処理.  ビジョンズとAlliancesの特殊地形,およびGlacial Chasm(IA, L, u),Phyrexian Dreadnought/フィレクシアン・ドレッドノート(MI, A, r)などがこれに該当します.  一般的には,そのカード自身が場に出るかどうかを決定する必要があるカードに見られる記述です.そのカードが場に出るよりも前に処理されます. 2)「As 〜 comes into play,」の処理.  日本語版では「〜が場に出るに際し」と訳されますが,過去のカードでは別の書式で記述されていることのほうが多いようです.  これも,カードが場に出るよりも前に処理されます.  そのカード自身や,そのカードとまったく同時に場に出るカードに対して,一切影響を与えません. 3)「〜 coms into play」の処理.  「〜 coms into play tapped」や,「〜 coms into play with」の2つが代表例です.  これもカードが場に出るよりも前に処理されますが,しかしこの効果を受けるカード自身に対しては影響を与えることが可能です. 4)場に出る.  そのカードが,パーマネントとして場に置かれます. 5)常在型能力の効果を受け入れる.  場にあるカードの常在型能力によって発生した,継続型効果の影響を受け入れます.  これより以前の処理は,この効果を受けない状態で行われます. 6)「When 〜 comes into play,」「Whenever 〜 comes into play,」の誘発.  いわゆる「登場能力」が誘発されます.この時点ではまだスタックに載せられてはいません.  これは,常在型能力の影響を受け入れた状態で,条件が確認されます.  これ以降にこの登場能力を誘発させたカードや,誘発したカードが場を離れたとしても,やはり処理されます. 7)それ以降の処理.  そのカードを場に出したのが一連の効果の一部であれば,それ以降の効果が処理されます.他に呪文/能力の効果が処理が存在しないのであれば,状態起因能力が処理され,登場能力が(あれば)スタックに載せられた上で,アクティブプレイヤーが優先権を獲得します.  7−11.土地の種類の変更(01/6/27)  「土地の種類を変更する」場合に関するルールです.  土地の種類を変えられた土地は,いかなる意味においてもその土地になります.  その土地の定義に相当するマナを出す能力を自動的に獲得し,それ以外の能力を完全に失います.  その土地のだせるマナしか出すことはできませんし,他に持っている起動型・常在型能力を一切持っていません.  他のカードからも,その土地であると見なされます.  変化するのは「土地の種類」だけであり,パーマネントの種類は変更しません.  土地であると同時にクリーチャである土地がある場合,それは変更後も依然として土地であるクリーチャのままです.  しかしクリーチャとしての能力も失います.  クリーチャ化した土地に対して使用した場合,クリーチャでもある,マナ能力以外の能力を持たない基本地形になります.  たとえば,2/1で飛行を持ち,クリーチャになる起動型能力を持った土地を島に変えた場合,それは2/1 で飛行を持たず,マナ能力以外の起動型能力のない基本地形の島になります.  基本地形になった瞬間に,伝説の土地は伝説性を失います.  7−12.クリーチャの種類の選択(02/10/3)  「クリーチャの種類を選択する」場合には,必ずマジックにおいて過去に存在したクリーチャの種類を,1種類だけ選択しなければいけません.  必ず現在のオラクル上で存在するクリーチャの種類を選んでください.たとえば6版以前の「Birds of Paradise/極楽鳥(7E-UN,G,r)」のクリーチャの種類である,「Mana」を選ぶことはできません.  オンスロートまでのエキスパンションで,実際に選択できるクリーチャの種類は以下のとおりです. Abomination, Aboroth, Aladdin, Albatross, Alchemist, Ali-Baba, Ali-from-Cairo, Alligator, Ambush-Party, Ancestor, Angel, Ant, Antelope, Ape, Archaeologist, Asp, Assassin, Atog, Aurochs, Avatar, Avenger, Avizoa Badger, Ball-Lightning, Bandit, Banshee, Barbarian, Barishi, Basilisk, Bat, Bear, Beast, Bee, Beeble, Behemoth, Being, Berserker, Bird, Boar, Bodyguard, Brother, Brownie, Brushwagg, Bull, Bureaucrat, Butterfly Camarid, Camel, Caravan, Caribou, Carnivore, Carriage, Carrier, Cat, Cavalry, Cave-People, Centaur, Cephalid, Cheetah, Chimera, Citizen, Cleric, Clone, Cobra, Cockatrice, Constable, Crab, Crocodile, Crusader Dandan, Demon, Dervish, Deserter, Devil, Devouring-Deep, Dinosaur, Djinn, Doppelganger, Dragon, Dragonfly, Drake, Drill-Sergeant, Druid, Dryad, Dwarf Eater, Eel, Effigy, Efreet, Egg, Elder, Elemental, Elephant, Elf, El-Hajjaj, Enchantress, Entity, Erne, Essence, Exorcist Faerie, Fallen, Ferret, Fiend, Fish, Flagbearer, Flying-Men, Force, Fox, Frog, Frostbeast, Fungus, Fungusaur Gaea's-Avenger, Gaea's-Liege, Gargoyle, Gatekeeper, General, Ghost, Ghoul, Giant, Gnome, Goat, Goblin, Golem, Gorgon, Graveborn, Gremlin, Griffin, Guardian, Gypsy Hag, Harlequin, Hell's-Caretaker, Heretic, Hero, Hipparion, Hippo, Homarid, Hornet, Horror, Horseman, Hound, Hunter, Hydra, Hyena Illusion, Imp, Incarnation, Infernal-Denizen, Inquisitor, Insect, Island-Fish Jackal, Jellyfish Kavu, Keeper, Kelp, King, Kithkin, Knight, Kobold, Kraken Leech, Legend, Legionnaire, Lemure, Leper, Leviathan, Lhurgoyf, Lichenthrope, Licid, Lion, Lizard, Lord, Lurker, Lycanthrope Mage, Maggot, Maiden, Mammoth, Manticore, Mantis, Marid, Martyr, Master, Medusa, Meerkat, Mercenary, Merfolk, Mindsucker, Minion, Minor, Minotaur, Miracle-Worker, Mist, Mistfolk, Mob, Mold-Demon, Monger, Mongoose, Monster, Mosquito, Mummy, Murk-Dwellers, Mutant, Mystic Nameless-Race, Narwhal, Necrosavant, Nekrataal, Niall-Silvain, Nightmare, Nightstalker, Noble, Nomad Octopus, Ogre, Ooze, Orb, Orc, Orgg, Ouphe, Oyster Paladin, Peacekeeper, Pegasus, People-of-the-Woods, Phantasm, Phelddagrif, Phoenix, Pikemen, Pirate, Pixie-Queen, Plant, Poison-Snake, Poltergeist, Pony, Preacher, Priest, Prism, Pyknite Raider, Ranger, Rat, Rebel, Reflection, Rhino, Robber, Roc, Rock-Sled, Rukh Sage, Salamander, Sand, Saproling, Satyr, Scavenger, Scorpion, Scout, Serf, Serpent, Shade, Shapeshifter, Shark, Sheep, Ship, Shyft, Sindbad, Singing-Tree, Sister, Skeleton, Sliver, Slug, Smith, Snake, Soldier, Sorceress, Spawn, Speaker, Specter, Spellshaper, Sphinx, Spider, Spike, Spirit, Sponge, Sprite, Spuzzem, Spy, Squire, Squirrel, Stangg-Twin, Starfish, Stone, Strider, Survivor, Swarm Tactician, Tarpan, Taskmaster, Tetravite, Thopter, Thrull, Thundermare, Tiger, Titan, Toad, Tombspawn, Tortoise, Townsfolk, Tracker, Treefolk, Troll, Turtle Uncle-Istvan, Undead, Unicorn Vampire, Viashino, Villain, Viper, Volver, Vulture Walking-Dead, Wall, War-Rider, Warrior, Warthog, Wasp, Wave, Whale, Whippoorwill, Wight, Wiitigo, Wildebeest, Will-o'-the-Wisp, Witch, Wizard, Wolf, Wolverine, Wolverine-Pack, Wolves-of-the-Hunt, Wombat, Wood, Worm, Wraith, Wretched, Wurm Yeti Zombie  7−13.search とchoose(01/10/8)  「search」と「choose」は,マジックにおいて別の意味があると定義されています.  「choose」する,と指示された場合,それが可能であれば必ず実行しなければなりません.実行できない場合にのみ,実行しないことが選択できます.  「search」する,と書かれた場合,どのように「search」するか,ということによって意味がことなってきます.  条件もなにもなく,ただ「何枚searchする」とある場合,必ずその枚数分searchする必要があります.選ばないことを選択することはできません.  選ぶさきの枚数が指定数よりも少ない場合にのみ,選ばないことが可能です.  「ライブラリからクリーチャカードをsearchする」など,非公開の領域からカードをsearchする条件がある場合には,実際にあるのにもかかわらず,「見つからなかった」と宣言することが可能です(01/10/8逆転).  墓地など,「公開された」場所からsearchする場合には,「見つからなかった」と宣言することはできません(01/10/8逆転).  手札は本来非公開の領域ですが,「手札を公開する」という効果を含むカードによってsearchされた場合には,後者のルールが適用されます(01/10/8逆転).   これは正当なプレイであり,相手は確認したりすることはできません.  どんなに「見つからない」ことが嘘であると明白な場合でも,「見つからなかった」と宣言することが可能です.  日本語版では,「search」と「choose」はともに「選ぶ」と翻訳されています.この2つを判別するためには,英語版(できればオラクル)で確認する必要があります.  7−14.レジェンド/伝説の○○(01/6/27)  レジェンド/伝説関係のルールは,正式には以下のようになります.  「同名のレジェンド(または伝説の○○)が2つ以上場に同時にある場合,その名前でもっとも長くレジェンド(もしくは伝説の○○)だったパーマネント1つ以外は墓地に置かれる」  案外ややこしいですので,状況ごとに覚えたほうが楽かも知れません.  以下に挙げる例で「レジェンド」とある場合,それは「伝説の○○」にも当てはまります.  「レジェンドA」は,「Aという名前のレジェンド」だと読み替えてください. 1)レジェンドAが場にあるとき,新たにレジェンドAが場に出た場合,新たなAは即座に墓地に落ちる. 2)レジェンドAが場にあるとき,新たにレジェンドBが場に出た場合,それぞれ何もしない. 3)レジェンドAとレジェンドではないAが同時に場にある場合,それぞれ何もしない. 4)レジェンドAが同時に場に出た場合,その両方が墓地に落ちる. 5)レジェンドAが場にあるとき,すでに場にあったレジェンドでないAがレジェンドになった場合,新たにレジェンドになったほうが墓地に落ちる. 6)レジェンドAが場にあるとき,すでに場にあったBという名前のレジェンドがAという名前を獲得した場合,あとから名前を獲得したレジェンドが墓地に落ちる. 7)レジェンドでないAが2つあるとき,両方同時にレジェンド性を獲得した場合,両方ともが墓地に落ちる. 8)伝説のアーティファクトAと伝説の土地Aも同時に存在することはできない.後から場に出たほうが墓地に落ちる.レジェンドと伝説の○○でも同様.  また,伝説の○○がクリーチャになった場合,それは自動的に「レジェンド」のクリーチャの種類を獲得します.  レジェンドであるクリーチャがクリーチャ性を失った場合,それは伝説の○○であるとして扱われます.