=ブリュッセル=

[∃一口ッパ人かくあるべし〕

 EU(ヨーロッパ連合)の首都で小パリと称されるブリュッセルは、こじんまりとしていても100万都市。
 ラテン系のフランス人とゲルマン系のオランダ人が分かち合いながら、独特の文化を作り出している街。
 フランス語が優先だけれど、主立った表示は、どれも必ずオランダ語が併記されている。

さて、ゴディバや王の家のある広場から、小便小僧の噴水に抜ける通りに、ここならではのEUグッズを
売っている店がある。そこで見付けたおかしなポスター。
「ヨーロッパ人かくあるべし」とタイトルされ、そこにはイラストとともに
"料理はイギリス人のように" "車の運転はフランス人のように" "ドイツ人のようにユーモラスに"
さあ、ここまでくればお気付きの方もいらっしゃるでしょう?
これは各国の人の特性を皮肉ったものなのです。EU加盟国すべてが描かれていて
思わずポストカードを買ってしまいました。


[小便小僧]

 一番長生きのベルギー市民と、愛されている小便小僧。
 各国からその衣装が贈られていて、日本からは、紋付袴、柔道着、カブトが贈られている。
 お祭りの時には、街中の小便小僧がその衣装を着るのだが、普投は「王の家」という今では博物館になっている
建物に所蔵されている。
  私が見にいった時は、運悪く、その展示室は塗装工事中。
 部屋の外で、様々な衣装を来た小便小僧のビデオを流していた。それはそれで楽しかったが、現物も見たいなと
思って、部屋の前にいた博物館のおじさんに、部屋に入らなくてもいいから、少し見れませんか?と聞くと、
黙ってドアを開けてのぞかせてくれました。
 入口付近に展示されたものだけだったけれど、各国の衣装があってとても楽しい。
 言ってみるものです。優しいおじさんでよかったです。

思ったより小さな像でした

[地ビール]

 ベルギーはワインは輸入だけれど、地ピールは、なんと300種位あって、ベルギーに5年住んでいるガイドさんも、
覚えきれないほどだとか。
 どれを飲んでいいのかわからないので、ガイドさんおすすめのクリークというビールにチェリー果汁を入れたものを
飲んでみた。
 みんな気持ち悪がっていたけれど、ビールのコクとチェリーの甘さが絶妙にブレンドされていて、おいしかったです。


[ボビンレース]

 フランダースの犬でアロアが糸巻きをたくさんぶらさげた道具の前に座ってなにやら糸を交差させている
挿絵を見た記憶のある方はいませんか?
 ベルギーに古くから伝わるレース編みの方法で、針を使わずにボビン(糸巻き)にからめた糸を編んでいき
繊細なレース編みを仕上げるものです。 
 王立博物館に行くとそのすばらしい作品の数々、(昔の貴族が使ったショールやドレス)を見ることができます。
 イギリスでホームスティしたホストファミリーの奥様が、ベルギーへ行くなら高いけれど、ボビンレースを買いなさい
と言ってご自分が買ったものを見せてくださったので、ぜひ、買おうと広場にあるお店に行って見ました。
 レース編みはたくさんあるものの、安いものばかりなので、ボビンレースを見せてください、というと
奥から色々と出してくれました。
 店頭に飾っているのはお土産用の中国製だそうで、出してくれたのはアンティーク。
 ニードルレース(普通に針で編んだもの)も見せてくれたのですが、せっかくですからちょっと高くてもボビンレースを
買いました。
 アンティークレースの模様をひとつ切り取り額に入れてあるものを家に飾るために。
 そして、ガラスの間に小さなレース模様をひとつ切り抜いてはさみ、ペンダントヘッドにしたものを自分のために。
 

                

[ワッフルと生チョコレート]

 ブリュッセルの街は、 治安がよく、女性ひとりで歩いても大丈夫ということで、視察から帰った後
夕食までの短い時間でしたが、街の中を歩き回りました。
 ベルギーといえば、ゴディバが有名で、王の家のある広場に本店がありますが、ガイドさんに勧められたのは
ノイハウス=neuhaus 
 150年の歴史を持つチョコレートのお店で、最近は日本でも、大きなデパートでは売られるようになりました。
 たしかにここの作りたての生チョコレートは絶品。
 日本で買えるものは、生とはいっても、半生という感じで、お店でできたてのチョコレートとは一味もふた味も違う。
 街中のあちこちにワッフル(ベルギーワッフルは、一時日本でも大ブームになりましたよね)のお店とチョコレートの
お店があり、甘い香りがあふれています。
 ワッフルを手際よく焼いていく様は、たこ焼きやさんにもにていて、見ているのも楽しい。
買い物帰りらしきお姉さまが焼きたてワッフルをひとつ買ってほうばっていくのをには心惹かれたものの、
夕食のことを考えて我慢。
 ノイハウスで生チョコレートをふたつかって、ホテルの部屋でデザートに食べました。
 こんなふうに、「ふたつください」といっても平気なところが日本のショーケースに高級然と並んでいるのとちがって
楽しい。味はずっと上なのにね。

 さて、裏道に入るとドールハウスの道具を売っている小さなお店を発見。
 陶器でできたかわいらしい木馬を見つけたので早速、購入。
 「あなたが集めているの?」という店員さんの問いに「娘へのお土産です。」
なんて答えたけれど、実は私のもの。
 観光客というより地元の人のための趣味のお店という感じで、話し好きのおば様だったので
他にどんなものを集めているかとか、複雑な会話になるのを思わず避けてしまいました。
 どんな話題でもへっちゃらなほどの語学力がないことが悔やまれました。


陶器の木馬 高さ約3cm