月見?


何故か、屋敷の中はにぎやかであった。
「泰明さぁ〜〜んっ!!永泉さぁ〜〜んっ!!こっち手伝ってくれます〜?」
「何事だ?」
「これは、泰明殿・・・・、神子様の世界では、今の季節になりますと“ツキミ”とやらをやるそうなのですわ。」
「そうなの、お団子とか、お花とかを飾って、月を見ながらおしゃべりとかするのよ。」
「だから、月見・・・・と言うのですか?
「う〜〜〜ん、そうなのかなぁ〜〜〜??」
 
今日は、この季節で一番綺麗な月が出るって、藤姫に聞きました。だから、いつもお世話になっている八葉の皆さんや藤姫を呼んで月見をする事にしたんです。
「あかねちゃんっ!こんなにたくさん作ったよッ!!」
「わぁっ!!おいしそ〜〜〜〜、何種類有るの??」
「えーと、あんこの入ったやつでしょ、ヨモギ、豆団子、栗団子・・・・・・・ぐらいかなっ!」
「すっごい!!!詩紋君っ!!」
「えへへっ、じゃぁ、まだやりかけのヤツがあるから・・・、あとでねっ!!」
 
 
 

「泰明さん・・・・・、おいしいですか?」
「問題無い」
「よかったぁ〜。イノリ君は??」
「あぁ、詩紋すっげーうまいぜっ!!!」
「これこれ、あんまり食べずに月を見ながら、美しい姫とお話をすれば良いのに。」
「ははっ、やっぱりオメーが言う事は、くだらねーよ。」
「ふふっ、そんな事を言わずに、酒を飲みながら楽しくやろうではないか?」
「〜〜〜〜っ!!うっせーーーーー!!」
「落ち着け天真っ!!せっかくの宴に水を差すようなことをするなっ!!」
「あの・・・・、頼久も少し落ち着いたらどうですか?」
「!、すみません。永泉様・・・・・。それに神子様・・・・。」
・・・・・・なんか・・・・騒がしい月見になっちゃった・・・・・・・。まっ!いいかっ!!(良いのか)
皆が楽しくやってくれれば、私は満足っ!!!
 
「遅れてすみませんっ!!」
「あっ・・!たっ、鷹道さん・・・・。」
「楽しんでますか?」
「はっはい・・・・。でも・・・・・。」
「でも?」
「私はもう手がつけられませんっ!!!!」
「はっ?」
 

「こんにゃろ〜うっ!!勝負だ、頼久ぁぁっ!!」
「何を言うッ!私はそんな弱くもないぞっ!!」
「やってみなきゃーわからないだろっ!!ひっく・・・。」
 



「泰明殿〜私は〜どうせ〜役に立ちませんよね〜?」
「ん〜問題〜ないっ!・・・・・・ひっく・・・・・。」
 

「イノリく〜〜〜ん、僕は鬼じゃないって言ったでしょ〜〜〜〜〜。エイッ!!」
バコッ!!ドスッ!!バシッ!!
「あわわわっ!!も、もう言わないからさ・・・・かんべんしてくれ〜〜〜〜!!」
「助けてくれ〜〜〜〜〜!!酔うとコエー―――――よっ!!」
 
 
 
「もうっ!!私が子供だからって!!からかうのは止めてくださいっ!!」
「ははっ、怒る姿が一段と可愛いらしい。藤姫。」
「///////////////っ!!友雅殿〜〜!!(怒)」
 

・・・・・と言うわけなんです・・・・止めてくれます?
「・・・・・・・・・無理ですね・・・・・・・・・。」
 
 
 
 
 
こんな八葉達を優しく見守る月でした・・・・・・・。
「私が知らない皆さんでした・・・・・、明日から皆さんがどんな人かを勉強し様と思います・・・・。」
「良い心がけですね・・・・・・。」
 
次の日、八葉達がどんな風になったのは言うまでも無い・・・・・・・・・。