恋? 友情??


 「はぁ〜・・・」
 「どうしましたの神子様?」
 「ううん、何でも無いよ。」
 最近こんな会話が増えてきた。
 これには理由がある・・・・・・
 
 今からニ週間前、やっと、鬼の一族との戦いが終わった・・・
 そして私は元の世界に帰らなかった。その理由は、この京で毎日怨霊
 と戦っているうちに、私は頼久さんのことが好きになっていったからなの
 だ・・・
 それから一週間後、私は欄と二人で庭で散歩していた時に欄が、
 「ねぇあかね、頼久さんってかっこいいよね〜!」
 と言ってきたのだ。私は驚きとショックのあまり何も答える事が
 できなかった。しかし、あれから一週間も経った今では、普通に話せる。
 けれど、最初にうちは会話がどこか不自然だったのは自分でもよくわか
 っていた。
 あの事を思い出すと、何故か涙が零れ落ちてくる。大粒の涙が零れ落 
 ちたその時、
 「あかね、起きてるか?」
 と言いながら天真君が部屋に入ってきた。そして天真の目に入ったの
 は、大粒の涙を零すあかねと、うろたえている藤姫だった。
 「あかね!どうしたんだ!!」
 「なんでもないよ。ごめんね、心配させて・・・それより、何か用事があっ
  たんじゃないの?」
 「あぁ、頼久の事なんだが、なんか最近落ち込んでるんだよな〜。もしか 
  してお前達喧嘩でもしたのか?」
 「別に喧嘩とかしてるわけじゃなくて・・・ただ・・・・・・・」
 「俺でよかったら力になるぜ。とにかく話してみろよ。」
 
     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お話中〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
 
 「ふ〜んそういう事か・・・。」
 「うん。それでね、私は欄の為だったら、頼久さんを諦めようかなと思っ
  てるの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 「そのことだったら・・・・・」
 「天真!!」
 「頼久!お前なんでここに居るんだよ!!」
 「昨日お前が『行きたいところがあるから迎えにに来い!』と言ったので
  は無いか!!」
 「あっ、そうだった・・・悪い、忘れてた。」
 「悪いなあかね、さっきの話は後でする!!」
 「うん、わかった!話を聞いてくれてありがとう。少しすっきりしたよ。
  じゃあ気をつけてね!!」
 「ああ、じゃあな!」
 「失礼します。」
 (けど、『そのことだったら』なんだろう?)
 「神子様・・・ずっとお一人で悩んでいたのですか?頼りないでしょうが  
  今後何か悩み事がおありでしたらいつでも言ってください。」
 「ありがとう藤姫!本当に心配かけてごめんね。」
 「いいえ、どうぞその事はお気になさらないで下さい。」
 
 「あかね!さっきの話の続きなんだけど、欄の『かっこいい』は恋とか
  好きとかのかっこいいと全然違うんだ。だろ、欄?」
 いつのまにか天真君の後ろに欄が居る・・・・・
 「そうなの!!ゴメンね、誤解しちゃったんだって?そういう事だから、
  私の事は気にしないで、早く行って来て!」
 「『行く』ってどこへ?」
 「とにかく、庭を見てみろよ。」
 「??」
 「な、何で頼久さんが居るの!?/////」
  「ほら、早く行けって!頼久はお前を待ってるんだぜ!!」
  
 「頼久さん!!」
 「神子殿、私は貴方に言いたい事があるのです。」
 「な、何でしょう?」
 「私は、八葉として、貴方に仕えてきたのですが、どうやら貴方の事を
  す、す、好きになってしまったようなのです。・・・/////」
 (う、うそ・・・・・/////)
 「あの、神子殿?」
 「あ、あの頼久さん私もずっと頼久さんの事が好きでした・・・あの、私で
  よかったらよろしくお願いします/////」
 「み、神子殿っ」
 
 そして二人は、今まで心の内に秘めていた思いを、一気に表に出すよう
 に見ている方が恥ずかしくなるようなあつ〜〜〜〜〜いキスをしたので
 した・・・・・
 
 こっそり影からそんな二人の様子を見ていた天真、欄、藤姫の三人は、
 顔を真っ赤にしながらその場を立ち去っていった。その時天真はぼそっ
 っと、
 「何をよろしくするんだよっ/////」
 言ったけれど、もはやあの二人には何も聞こえていないだろう・・・・・
 
 その後、残りの八葉からおくられるいやみなのか、ひやかしなのか分か
 らない言葉を耳にする度に、真っ赤になって照れる頼久であった・・・・・
  
                            
 

                             

  この小説は、私の初作品なので変だと思います(かなり)。
 遥か〜ファンの皆さん本当にすみません。
 あくまでも私のオリジナルの世界なので、あまり深く考えないで下さい。

(花楠様よりの一言)