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雨降り時の正しい過ごし方…

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「ねぇ、アニス。」
「なぁに? テトラ。」
「今、忙しいから話すなら短めに言ってよ。」
「今日ぐらい、晴れにしてぇ。」

アニスは、一旦編み物をやめて黙り込んだ
そして、すぐ顔を上げていきなり大声をあげた

「駄目!!」

あまりの声の大きさに驚いたか、テトラはしばらく 口を開けたまま固まっていた

「なんで、駄目なんだよぅ。」

テトラは少々おびえながらアニスに聞き返した
アニスは又、黙り込んだ
テトラは、大きな獣の両耳を塞ぎ涙目になっていた

「あのね。」
「急に、天気を変えたらみんなが困るのよ。」
「みんな、、、?」
「そう。 みんな。」
「、、、、、、、。」
「じゃあ、テトラも困るの?」
「ええ、貴方も困るわ。」

アニスの様子に安心したか、テトラは少し尻尾を振った

「だって、貴方が大好きなお花だって困るわ。」
「え、、、、?!」
「、、、そしたら、エリリスちゃんも困るかな?」
「多分ね。」

テトラは窓際に行き、複雑な色をした空を眺めた

「ねぇ、アニス。」
「ん、今度はなぁに?」
「『雨は女神の落とした涙』って、本当なの?」

アニスは、編み物の手を休めしばらく考え事をした
時折、眉間にしわを寄せて腕組みをしていた

「誰から聞いたの? その、話。」
「ルナラちゃん。」

(なるほど− あの子なら、言いそうだわ。)

少し納得したところで、アニスはテトラの方に視線をやる

「それが、本当ならどうする?」
「それが、本当なら、、、、。」

「雨が降らなくなるように、てるてる坊主いっぱい作る!」
「あら、なんで?」
「だって。」
「女神様が可哀想。」

テトラは悲しげにこっちを見た

「、、、、、、。」
「私は、こう思う。」
「雨は、きっと神様からのごほうびなのよ。」
「え?」
「雨は−」

電話の音で声がかき消される

「テトラが、でるー!」

そう言って、電話まで走っていった

「まぁ、折角良いところだったのにぃ。」

しばらくし、電話の子機を持ったテトラが走ってきた

「あら、おかえり。 どうしたの?」
「はい。」

テトラは、子機をこっちに押しつけた
何故かにこにこしている

「な、なんなのよ、、、?」
「いいから、電話にでてみて。」
「? もしもし、代わりましたが、、、。」
『あ、アニスさん。 こんにちは。』

電話先の声の主は、ルナラだった

「あら、ルナラ。 どうしたの?」
『今、すぐ近くに来てるんです。』
『良かったら、今から一緒に出かけませんか?』
「私は、いいわよ。 けれど、雨が、、、。」

アニスは、心配そうに窓から見える外を見た

(あっ!)

「ルナラ、今からすぐ行くわ。 場所は何処?」
『テトラくんに聞いてみてください。 じゃあ、お待ちしてます。』

アニスは、電話を切り急いで何かの準備を始めた
そして、テトラに視線をやりこう問いかけた

「さあ、場所を教えなさい。」

テトラは、黙って指をさした

「? 窓じゃない、ちょっとふざけないでよ!」
「わぁ、虹だぁ!」

どこからか、聞き覚えのある声が聞こえた

「アニスさぁーん。 早く、行きましょうよ。」
「あら、外から、、、。 あら!」

ルナラは、家の外から手を振っていた

「あ、本当。 虹だ!」

よく見ると、いつの間にかテトラも外にいた

「アニス、ずるい! 自分の時だけ、晴れにして!!」
「、、、、?」

(あら、私能力使ったかしら?)

「、、、まあ、いいじゃない。 虹が出て綺麗だし。」
「確かに綺麗だけど、、、やっぱり、ずるいー!」
「まぁ、まぁ、2人とも細かいことは気にしないで。」
「じゃあ、出かけようよ。」
「え? 何処に行くの?? テトラ。」

「虹のふもとだよ。」

そう言い、テトラは空高く飛んでいった

「、、、、、行っちゃった。」
「、、、、仕方ないわねぇ。」
「私達も行こうか、テトラ追いかけに。」
「はい、アニスさん。」
「、、、、、。」
「どうしたの? ルナラ。」
「又、、、、又今日みたいな日が来たら良いですね。」
「、、、、、そうね。」
「2人とも、遅いー!!」

空を見上げるとテトラがいた

「早くしないと、虹が消えちゃうよ!」
「はいはい、今行きます!」

子供達は、虹を道しるべに空高く飛んでいった
大人達では見つけることの出来ない虹のふもとを目指して


【END】


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