この絵は、1984年南インド・タミル地方のPAGANELIという農村の山車祭で描いた巨大な山車です。山車といえば、オリッサ地方の山車祭が有名ですが、タミル地方でも盛んで、由緒ある寺院には巨大な山車が奉納されています。寺院の御本尊を山車に祀り、何百人もの人々に曵かれて巡幸します。山車の下部に施された彫刻が見事です。
原画の大きさはB1くらい。画材はチャコールペンシル。マドラスで購入したざらついたアート紙を画板にくくり付け、人気の少ない早朝から描き始めました。でも、子供たちがすぐにやってきて、「あたいたちも描いて!」とせがまれたので手前に描き込みました。おかげで山車の大きさがよくわかる絵になりました。