Hand Book of India

【SHIVA COSMIC DANCE 108 KARANAS】

VOL.1

 この世の破壊と再生を司るシヴァ神は、別名ナタラージャ(踊りの王)と呼ばれています。

 ここで紹介する108のカラナ(Karanas)とは、
インドの舞踊・音楽の教典『ナーティヤ・シャーストラ』(正確な成立年代は不明だが、紀元前2世紀〜3世紀頃と推察される)に名前と定義が記されています。南インドではシヴァ信仰が盛んですが、チダムバラムの総本山=ナタラージャ寺院(通称=黄金寺院)などでは、寺院の門塔の柱にこの108のカラナがびっしり彫り込まれています。

僕は踊りの専門家ではないので、ここでは、本格的インド舞踊サイト『Darpana Academy Japan』のFumie foo Gondaさんから頂いたメールから引用させて頂きました。

 詳しくは『Darpana Academy Japan』に行ってみてくださいね。(HOMEにリンクあり)

 「カラナ」とは、踊りの「型」といった意味。上記の教典には、ひとつのカラナにつき、2行ほどの解説が記されています。例えば、1番のカラナ「Talapuspaputa」なんかは、バラタナティヤムで今も使っているポーズです。「Pushpanjalhi」という、手に花をたずさえて登場し、その花を大地に捧げ、舞台の成功を祈願する演目で使われています。

 現在のバラタナティヤムでは、体全部のポーズに名前を付けて呼ぶことはほとんどしていないと思います。最初に挙げた「Talapuspaputa」も、そのポーズはとるものの、そう呼んだりはしてません。「足はアラマンディで手がプシュパプタ」というふうに、足や手やらをユニットに分けてます。逆に、107とか108のような動きは全く使われてないです。すんごいアクロバチックなポーズですよね(笑)。

各カラナの日本語説明に関しては、Fumie foo Gondaさん推薦の書籍=『舞踊の始源-古代インドの形象』 石黒節子著 三一書房1997年刊の巻末資料:WOOD CUTS OF THE ERIGRAPHICAL REPORTから引用させて頂きました。興味のある方は是非一読してみてくださいね。

BHARATHA KARANAS No.01〜12

No.1 Talapuspaputam

No.2 Vartitam

No.3 Valitoruka
「手いっぱいの花」→舞台に花をまく時に用いるポーズ。 「交転した」→嫉妬・妬み 「包み込んだ太もも」→内気で素朴な美少女。

No.4 Apaviddham

No.5 Samanakham

No.6 Linam
「激しくふりはらう」→嫉妬・妬み・怒り。 「水平な釘」→踊り手の初登場の際に用いるポーズ。 「差し込まれた」→対象に対する要求を示す。

No.7 Svastika Recitam

No.8 Mandala Svastikam

No.9 Nikutta
「十字に回す」→中心となる演目。観客を喜ばすために用いたりするポーズ。 「交差した部位」→長い連続動作の最後に用いるポーズ。

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No.10 Ardha Nikutta

No.11 Katichchinnam

No.12 Ardharecitam

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「分割された腰」→楽しみ・驚き・思索を表すポーズ。 「片方まわし」→粗野・不適当な考えを表すポーズ。