Hand Book of India

【数学その2 日本の数詞表】

左表は、江戸時代の数学者=吉田光由(みつよし)による数詞表。寛永年間(1624〜44年)に完成したと言われている。

日本の数詞は(数と位の名称)は、御存知のように「4けた切り上げ方式」で、実に10の75乗(千大数)まで数えることができる。これは世界のどの国の数詞よりも、スケールが大きく、規則的にも整備されている。

ただし、10の48乗の極(ごく)までは、中国から伝来した『中国23数』がもとになっている。

『中国23数』については、現在調査中・・・

さらにそれより大きい数詞・・・

恒河沙(ごうがしゃ) 10の52乗

阿僧祇(あそうぎ)  10の56乗

那由他(なゆた)   10の60乗

不可思議(ふかしぎ) 10の64乗

無量(むりょう)   10の68乗

・・・等々は、すべて仏教を通してインドから伝わった用語を数詞としている。

いずれにしても、昔の人はじつに途方も無いスケールの数を考えていたものだ。

ちなみに

銀河系の星の数は、推定10の11乗(一千億)個。

宇宙にある星雲の数は、推定10の12乗(一兆)個。

宇宙全体の星の数は、推定10の23乗(千垓)個。

水1立方センチメートル中の分子の数は、約3.3×10の22乗(百垓)個。

宇宙全体の原子の数は、推定10の80乗(??)個。

「大数」の位も十大数・百大数・千大数となり、
最大10の75乗まであるが、ここでは省略した。
数詞アニメでは、僕なりの密意をこめて、
あえて『太数』とした。→
いち
中国23数より。物事の初めの意。
じゅう
中国23数の第10。
ひゃく
中国23数の第11。
せん
中国23数の第12。
まん
中国23数の第12。
十万
百万
千万
おく
中国23数の第14。
人民の意。
十億
百億
千億
ちょう
中国23数の第15。亀甲を焼いてできる割れ目。墓場の境界。人口の多い街。
十兆
百兆
千兆
けい
中国23数の第16。盛んなる街。そこに住む人口の多いこと。
十京
百京
千京
がい
中国23数の第17。国土の果て。土地の広いさま。極土の意。
十垓
百垓
千垓
じょ
土地の広いさま。中国数詞の「禾市」の写し誤りが定説化した?
十じょ
百じょ
千じょ
じょう
穀物が限り無く実った土地の広いさま。
十穣
百穣
千穣
こう
中国23数の第20。流れる水の多いさま。到達しがたいどこまでも続く流れの意?
十溝
百溝
千溝

かん
中国23数の第21。尽きぬ谷川。渓流の水のとどまらないさま。
せい
中国23数の第22。まっすぐ限りないさま。
さい
中国23数の第23。地球上に銭を積んでのりきる最大限の意。
十載
百載
千載
ごく
中国数詞の最大数。無限大。宇宙の果ての意。
十極
百極
千極
恒河沙
ごうがしゃ
仏教用語より。ガンジス河の砂沙のごとく多数の意。
十恒河沙
百恒河沙
千恒河沙
阿僧祇
あそうぎ
インドの数量単位。極めて巨大で数えきれないという意。
十阿僧祇
百阿僧祇
千阿僧祇
那由他
なゆた
インドの数量単位。那だけでも大きいこと。きわめて大きい数の意。
十那由他
百那由他
千那由他
不可思議
ふかしぎ
仏教用語より。言葉で言い表わしたり心で推し量ることのできない境界。
十不可思議
百不可思議
千不可思議
無量
むりょう
仏教用語より。空間的に限られていない無限。
十無量
百無量
千無量
大数
たいすう
小数に対する大数の総称。大きい数の意。