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【SHIVA COSMIC DANCE 108 KARANAS】

 この世の破壊と再生を司るシヴァ神は、別名ナタラージャ(踊りの王)と呼ばれています。

 ここで紹介する108のカラナ(Karanas)とは、踊りのポーズ(型)のこと。
インドの舞踊・音楽の教典『ナーティヤ・シャーストラ』(正確な成立年代は不明だが、紀元前2〜3世紀頃と推察される)に名前と定義が記されています。南インドではシヴァ信仰が盛んですが、チダムバラムの総本山=ナタラージャ寺院(通称=黄金寺院)などでは、寺院の門塔の柱にこの108のカラナがびっしり彫り込まれています。

 ここでは108を9等分して12のカラナをアニメにして随時アップしていきます。個々のポーズにはすべて名前がありますが、くわしくはインド探検@Indo.toを見てください。最後の方になると、とても並の人間では不可能なポーズも登場します。だからこそ、神様しかできない領域として差別化しているような気もします。いずれにしても、この108のカラナというのは、きわめて原初的な存在といえるでしょう。

それにしても、108という数は不思議ですよね。これって2×54、3×36、4×27、5×21.6、6×18、7×15.428、8×13.5、9×12というように割り切れる数が結構多いし、「時間」の単位である12の倍数(12進法?)なんですよね。日本では108の煩悩を潔斎する除夜の鐘として定着していますが、インドでは108にちなんだ事柄が信仰の世界でちらほら顔をのぞかせます。なにか、大切な秘密が隠されているかも・・・