父、母、夫、私の4人家族。
昼食は両親を交え4人での食事。 夕食は夫婦のみの食事である。
昼食は忙しい農作業の合間にサッと食べる、味には保守的な両親のことを思った料理。
夕食は夫婦でゆっくりと酒を呑みながら食べるので酒の肴でもある料理だ。
二つの台所を行き来し、二つの食事の傾向を行き来している。
 
 2003/10月
●色のついた料理の名前をクリックすると作り方のページに進みます    
 
10月2日   よる   夫が『ちゅらさん・完全版』というDVDを買った。2年前のNHKの連続テレビ小説『ちゅらさん』がまるごと納められたDVDだ。15分×1週間×26週…全部見終えるまでになんと39時間かかるのだ。
●ゴーヤーとポークのチャンプルー
●焼きエリンギのポン酢醤油かけ
●きゅうりのピクルス
(参考●即席ピクルス
 

10月3日   ひる  

すっかり秋だ。稲刈りを始めている田んぼもある。広い田んぼに刈られた稲穂を束ねたものが整然と並べられている光景は、現代美術も顔負けの迫力だ。しばらく立ち止まって見入ってしまった。
間引きした大根の葉も食卓に上るようになった。

●かつおの刺身(みょうが・大葉・穂しそ)
さばの塩焼き
●納豆
●大根の葉のおひたし
●ぬか漬け
●みそ汁(里芋・にんじん・しめじ・みょうが・わかめ)

 

    よる  

午後には強い北風が吹き、外にいると頭が痛くなるほど冷える。そろそろ毛糸の帽子が必要だ。
今夜はテレビで『男はつらいよ、48作大放送』がある。映画の中で寅さんの実家の“とらや”のおばちゃんが、旅から帰ってきた寅に「寅ちゃんの好きな芋を煮といたよ」と毎回優しげに言っているのを思い出し、我が家でも里芋を煮てみる。
里芋の煮もの
●馬刺
(スライス玉葱・大葉・穂しそ)
●大根の葉のおひたし
(ポン酢醤油とゴマをかけて食べる)
今年、オクラを食べるのもきっと最後だろう。寒くなってきたので畑のオクラの育ちも悪くなってきたのだ。サッと茹でて小口切りにし、刻んだみょうがと和え、醤油をたらして食べる。
●オクラとみょうがの和えもの


10月4日   ひる  

数日前に行っていた東京の住宅街には、キンモクセイの香りが溢れんばかりに漂っていた。東京に住んでいた頃にはあの香りに秋の訪れを感じたものだ。そういえば、ここではキンモクセイの香りを感じない。きっと風が強すぎて香りが飛ばされているのだろう。
ごぼう入り鶏肉の卵とじ
●ゆでいんげん豆+マヨネーズ
大根の葉の漬けもの
●ぬか漬け

●みそ汁(じゃが芋・にんじん・大根の葉)

 

    よる  

少しずつ里芋の収穫を始めている。春夏に雨がよく降ったせいか、今年の里芋は水っぽい。皮付きのまま蒸して塩をつけて食べる。シンプルなので里芋の風味をじゅうぶんに楽しめる食べ方なのだ。
●衣かつぎ
●タコのマリネ
●ごぼうとこんにゃくのきんぴら


10月5日   ひる   ●サンマの山椒煮
●おでん
里芋の煮もの
●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・舞茸)
 

    よる  

午後はしょうがを収穫した。生まれて初めての経験である。掘り起こすとしょうがのさわやかな香りが漂い、内臓と心が洗われるようだ。
飲み屋で「谷中しょうが」と呼ばれている葉しょうがの甘酢漬けを作ってみた。これを煮汁につけたまま津軽ビードロのグラスに入れて食卓に置いた。煮汁としょうがの根はピンク色に染まり、茎は根元が少しだけ白く、あとは鮮やかな緑色。美しくて見とれてしまった。しばし眺めていたくなり、今夜は『寅さん』も『ちゅらさん』も見ずに音楽を聴きながら過ごした。
●葉しょうがの甘酢漬け
●鴨鍋

●昆布の佃煮
●焼き茄子


10月6日   ひる   ●チキンカツ・コロッケ・エビフライ
●サンマの山椒煮
●小松菜のおひたし
●大根の葉の漬けもの
●ぬか漬け

●みそ汁(茄子・にんじん・みょうが・オクラ)
 

    よる  

しょうがの葉は食べられないので捨てる。ところが葉からもほんのりといい香りがするので、魚を焼くときに下に敷いてみたらどうだろうと思い、決行する。さわやかなサンマが焼き上がった。グリルも臭くない。
●サンマの塩焼き
●葉しょうがの甘酢漬け
●里芋の梅干し煮
●プチトマトのマリネ
今日は『ちゅらさん』を見ながらの食事だった。今日で第6週まで見終えた。涙が出てしまうのは子供が死ぬという悲しい場面のある第1週くらいだろうと思っていたが、そうでもない。これでは涙がいくらあっても足りない。『寅さん』を見ていてもそうだが、なぜ、涙が出るのだろう。人が人を思いやる、しかも人知れず…、という場面に出くわすと涙が出るのだろうか。制作者の作品に対する愛情を感じるからだろうか。
どちらにしても、中年の域にさしかかった夫婦が、ビデオやDVDを見て涙を流しながら食事をしているという光景は滑稽なのだろうな。


   

今年は畑や庭の作業に手を出し土地と親しんだせいか、寒くなってゆくこの季節も苦にならない。今は里芋とごぼうの風味に夢中になっている。少しずつ間引きして食べる小松菜も目の覚めるような旨さだ。
夜はあいかわらず『寅』『ちゅら』の日々だ。

 

10月9日   ひる   すっかり秋も深まっている。畑から採れるピーマンと茄子を炒めるのもきっと今年は最後だろう。
●牛肉とピーマンと茄子のオイスターソース炒め

●小松菜のおひたし
●ゆでいんげん豆
●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・ごぼう・ねぎ)
 

    よる  

町営のY岡温泉に行った。ほんの30分浸かっていただけだったが、肌はツルツル、体はいつまでもポカポカだ。そのうえ夜中に暑苦しくて目覚めてしまい、汗をダラダラと流していた。近くにありながらもいつも混んでいたので敬遠していたが、これほどにも効き目があるのなら、これから訪れる寒い冬にこそコツコツと通わなくては。
●モツ煮込み
●葉しょうがの甘酢漬け
●小松菜のおひたし(ポン酢醤油とゴマかけ)


10月10日   ひる   S家のまわりでは稲刈りが進んでいる。稲作の作業を見ていると昔は機械を使わずに手作業でやっていたんだ→たいへんな重労働だったのだろうなそしてその大部分を地主や大名に摂取されていたんだ、というところまで思いをはせてしまい、胃が痛くなる。
●いかの刺身
(みょうが・しょうが・穂しそのせ)
●鮭の塩焼き
●白菜のおひたし
●しょうがの甘酢漬け

●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・いんげん豆・みょうが・わかめ)
 

    よる  

畑へ出かけ、里芋とねぎと小松菜を収穫する。畑で体を動かしているときは頭の中を空っぽにできるよい機会である。とはいいつつも色々なことを考えたりもする。
収穫しながら、それらを食べることを想像し、わくわくしてくる。なんと幸せなことだろうと思う。越してきたばかりの頃は田舎に暮らしていることにつまらなさを感じていたが、食いしん坊の私が今ここでこうしていることが運命のようにも感じる。そんな勝手なことを思うのだ。
●カキ味噌鍋
●昆布の佃煮
●小松菜のおひたし
(ポン酢醤油とゴマかけ)
●衣かつぎ
●厚揚げのしょうがあんかけ(しいたけ・昆布入り)


10月12日   ひる   里芋を掘った翌朝は腰が痛い。本に載っていたストレッチを試みる。なんと腰痛には脚の裏側の筋肉を伸ばすのがよいそうだ。やってみると効果てきめんだ。肩こりには肩を揉むよりも腕の筋肉をほぐすとよいなど、体の神秘を感じる。
●牛肉とねぎのすき焼き風煮もの

●小松菜のおひたし
●カレーライス
●しょうがの甘酢漬け
●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・ごぼう・ねぎ)
 

    よる  

1週間分まとめて見るとパンチを食らったようにズンと胸に響く『ちゅらさん』も今夜で9週目だ。総集編ではカットされていた名シーンに再会し、酩酊する。
●かつおの刺身(にんにく・みょうが・ねぎ・穂しそのせ)
●小松菜とわかめとじゃこのサラダ

●葉しょうがの甘酢漬け
●里芋の梅干し煮


10月13日   ひる   鶏カツ・豚カツ
●小松菜のおひたし
●ゆでいんげん豆
●ぬか漬け

●お吸いもの(茄子・にんじん・いんげん豆・油揚・わかめ・とろろ昆布)
 

    よる  

今夜はまた『男はつらいよ、48作大放送』である。『寅さん』の魅力は物語だけではない。絵が美しいのだ。町並み、山里、港、駅、神社、歓楽街、旅館、店先、住宅… など私好みの、ということを越えて、私が見たかった風景が美しく存在している。ため息の出るばかりだ。
里芋の煮もの
●モツ煮込み
●小松菜とわかめとじゃこのサラダ
●葉しょうがの甘酢漬け


10月20日   ひる   いかの刺身・かつおの刺身
●お母さんのきんぴらごぼう
●白菜のおひたし

●大根葉の漬けもの
●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・しめじ・ねぎ)
 

    よる  

近所の商店で「あん肝」を見つけてしまった。いい季節になったものだ。贅沢だと思い躊躇したものの、見てしまった以上は買わざるを得ない。どの季節でも初物を食べるときにはわくわくする。
●あん肝
●カキ味噌鍋
●昆布の佃煮
●小松菜とわかめとじゃこのサラダ


10月21日   ひる  

卵が余っているので「今日は卵料理だ」と準備しているところへ、お父さんがまたまた牛肉を買ってきた。以前テレビで見た山形県・米沢の芋煮会を思いだし、みそ汁に牛肉を入れるという贅沢なことをしてみた。正式な『米沢の芋煮』の作り方はこちら
ハムときのこのオムレツ
●小松菜のおひたし
●納豆
●大根葉の漬けもの
●お母さんの煮豆
●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・牛肉・しいたけ・ねぎ)

 

    よる  

ポン酢醤油を活用している。自家製のポン酢醤油も作っているが、便利なので市販のポン酢醤油も常備しておく。鍋はもちろんのこと、肉や魚や野菜にたらしたり、ドレッシングに足したりと重宝する。ところで「二日酔いにポン酢醤油が利く」というのをご存じだろうか。おちょこに数杯、そのまま飲むのだ。思いのほかスッキリし、救われる。だし、酢、柑橘類の絞り汁が入っているので当然といえば当然なことである。このようにじか飲みすることも考慮に入れ、ポン酢醤油はおいしそうなものを購入する。
●小松菜のおひたし(ポン酢醤油とゴマかけ
今年もお父さんの姉(80才代)の作った自家製味噌が届いた。コクとパンチのある味で、自家製ならではの旨さがある。今夜は蒸し焼きした里芋に味噌をつけて食べてみよう。
●焼き里芋の味噌添え
●ねぎの小判焼き
●牛肉といんげん豆のにんにく塩コショウ炒め
●しょうがの甘酢漬け
●昆布の佃煮
ずいぶん豪勢な食卓となってしまったが、素材のほとんどが貰い物なので実は安上がりだ。


10月22日   ひる   寝坊してしまった。『ちゅらさん』のDVDを一晩で2週間分(=3時間)見るというのは翌日にひびく。
●ポテトサラダ

●ハヤシライス
 

    よる  

カキ味噌鍋には八丁味噌と白味噌を使うとよいと本に載っていたので、思い切って購入した直後、実家の母が奥出雲の味噌を分けてくれた。そこへ伯母の自家製味噌が届き、我が家に味噌がたくさん揃った。寒くなってきたこの季節、根菜と味噌がよく似合う。
●味噌鍋(里芋・ごぼう・大根・ねぎ・豚肉・卵・しいたけ・にら)参考●カキ味噌鍋
●昆布の佃煮
●春菊としいたけと菊花のおひたし
●しょうがの甘酢漬け
土鍋の出番が増えている。使い始めてから8年がたつ私の土鍋はまだ無事だが、土鍋とは割れるものである。いったいどんなときに割れるのだろう。鍋の具がたくさん入り、コトコト煮えて、さあ食べよう!と食卓に運ぶときに割れたらショックが大きいだろうなぁ、などと想像すると気が気でない。そんなことを先日、鍋にはうるさそうな人に尋ねたところ、「そうゆう状況ではまず割れない。洗うときに割れる。」と言われた。まずは一安心である。
土鍋を扱う際の注意点を調べてみた。
・洗うときには底をなるべく濡らさないように洗う。
・鍋ごと水に浸けるのは厳禁。
・洗った後は鍋の底を拭いて、なるべく早く乾かすこと。
・底が濡れたまま火にかけるのは禁物。
・たまに米のとぎ汁を茹でて、ひびを塞ぐこと。


10月23日   ひる   ●フライパンで作る肉じゃが
里芋の煮もの
●お母さんのきんぴらごぼう
●小松菜のおひたし
●しょうがの甘酢漬け
●ぬか漬け

●みそ汁(里芋・にんじん・えのき・しいたけ・ねぎ)
 

    よる  

今日のドレッシングは粒マスタード、ポン酢醤油、オリーブオイルを混ぜて作った。これにそぎ切りした生のホタテ貝をしばらく浸けておき、食べる直前にサラダの上にかける。こうするとホタテにほどよく味がからんでいて旨いのだ。
●大盛りサラダ(小松菜・トマト・生ホタテ・ゆで卵・わかめ・ちりめんじゃこ・玉ねぎ
●大盛り明太子のスパゲッティ
●チーズ


10月24日   ひる   ●鶏肉と里芋と昆布の煮もの
●お母さんのきんぴらごぼう
●小松菜のおひたし
●しょうがの甘酢漬け
●納豆
●ぬか漬け

●中華汁(ワンタン・大根・にんじん・しいたけ・小松菜・しょうが)
 

    よる  

ここ数日、昼まではポカポカと暖かいのだが、午後になると冷たく強い風が吹いてくる。これがここ群馬の晩秋から春にかけての特徴なのだ。
●モツ煮込み
●小松菜のおひたし
(ポン酢醤油とゴマかけ
●しょうがの甘酢漬け
●卵かけご飯


10月31日   ひる  

秋の訪れは早かったが、ここへきて暖かい日が続いている。垣根の朝顔も、まだまだ数え切れないほどの花を勢いよく咲かせている。
●牛肉とねぎのすき焼き風煮もの
●小松菜のおひたし
●しょうがの甘酢漬け
●納豆

●みそ汁(じゃが芋・にんじん・しいたけ・玉葱)

 

    よる  

こんな季節にご近所から冬瓜をもらった。冬瓜には「冬」という字が使われているが、旬は夏のものだ。水分代謝を即し、利尿作用があるらしい。
テレビで見たことのある
中華料理に挑戦した。冬瓜の中身をくり抜いて器にして中にスープを入れるものだ。本当は冬瓜の器ごと蒸すのだが、そこまではしなかった。スープの中身は冬瓜(透明)、干しエビ(エビ色)、クコの実(オレンジ)、きくらげ(黒)、小松菜(緑)。見た目がとても豪勢だ。
●冬瓜の中華スープ
●冬瓜のあんかけ
●鶏肉と卵の酢醤油煮
●小松菜のおひたし(ポン酢醤油とゴマかけ)
●仙台の蒲鉾