父、母、夫、私の4人家族。
昼食は両親を交え4人での食事。 夕食は夫婦のみの食事である。
昼食は忙しい農作業の合間にサッと食べる、味には保守的な両親のことを思った料理。
夕食は夫婦でゆっくりと酒を呑みながら食べるので酒の肴でもある料理だ。
二つの台所を行き来し、二つの食事の傾向を行き来している。
 
 2004/5月
●色のついた料理の名前をクリックすると作り方のページに進みます    
 
5月4日   ひる  

裏の竹やぶに、たけのこが生える季節となった。たけのこは採ってから時間を置かずに下茹でするとえぐみが出ない。『ためしてガッテン』を見た母は、ちょいと顔を出したたけのこを見つけるとすぐに堀りおこし、下茹でをしておいてくれる。その後、味をつけて煮るのは私の役目だ。
●たけのこの煮もの
●お母さんの太巻き・いなり寿司
●厚焼き卵
●塩トマト
●ゆでキャベツ
●みそ汁(じゃが芋・豆腐・しめじ・玉葱・わかめ)

 

    よる   月に一度の夕方過ぎ、横浜ナンバー軽トラックのチャルメラがやってくる。今日はさほど空腹ではなかったが、注文した。
「もう、これで最後かもしれないよ」、いつも無口なチャルメラ兄ちゃんは言う。近ごろ売り上げが減ったので廃業するかもしれないとのことだ。
さみしくなるなぁ。遠くかすかに聞こえるチャルメラの音がだんだん近づいて来る。車が通り過ぎてしまわないように道路に出て待つ。注文する。ラーメンができるのを待つ間にもくもくと広がる湯気。スープをこぼさないように家まで運び、ときには縁側ですする。そんなことがとても楽しかったのに。
●醤油ラーメン(分厚い特大チャーシュー2枚入り)
●トマトと玉葱のバルサミコ酢サラダ
●焼き茄子
●ゆでウインナー畑のクレソン添え

5月5日   ひる   ●チーズ入りササミフライ
●揚げ卵
●納豆
●みそ汁(じゃが芋・しいたけ・ねぎ・わかめ)
 

    よる  

「豚モツとねぎの塩炒めに、トウチ醤(中華黒豆みそ)を加えると旨い」なんていっている場合じゃあない!と思わせる本を今読んでいる。
『洞窟オジさん 荒野の43年』(加村一馬/著・小学館)である。13歳で家出して以来、洞窟や川原で暮らしてきた加村さんが、どんなふうに住み、どんなふうに食べてきたか、その43年間の生活をつづったものだ。「すごい」という言葉はあまり使いたくはないのだが、これはすごい。
私のように“味つけがどうの”なんていう食べ物とのつきあいでなく、加村さんは“生きてゆくための喰い物”なのだ。グラッときた。この衝撃は『パパラギ』以来。ぜひ、みなさんにもおすすめしたい本である。
●豚モツとねぎのトウチ炒め
●塩トマト
●長芋の木の芽和え
●しいたけとにんにくの醤油味スパゲッティ


5月7日   ひる   ●うなぎの蒲焼き
●ゆでキャベツのマヨネーズ和え
●たけのこの煮もの
●ほうれん草のおひたし
●みそ汁(大根・にんじん・しいたけ・ねぎ・わかめ)
 

    よる  

去年我が家の庭に植えた山椒の木に、今年はたくさんの山椒の葉が生えてきた。山椒の葉をふんだんに料理に使えるというのはありがたいことだ。たけのこの煮ものにたっぷりと散らす。見た目も味も豪華だ。
●たけのこの煮もの
●いかの明太子和え
いかをさばく際に余ったゲソを適当な大きさに切り揃え、いかの肝、しょうがのみじん切りと和え、アルミホイルにのせてグリルで焼く。
●いかゲソの肝焼き

●小松菜炒め・ちりめんじゃことにんにくのせ
●おぼろ豆腐(ねぎ・大葉・のり・かんずり)


5月9日   ひる  

S家の台所の土間に大根5本とキャベツが10個ほどゴロゴロ転がっている。ご近所からのいただきものだ。
●ゆでキャベツポン酢醤油かけ
●大根おろし
●厚焼き卵
●納豆
●みそ汁(大根・にんじん・しめじ・しいたけ・油揚・ねぎ)

 

    よる  

個展まであと50日ほどだ。この一年ばかり体調が思わしくなく、体の中心から力が出ない感じだ。個展をするなんて少し心配なのだが、どちらにしろこの先、歳をとってゆけば体力はどんどん弱まっていくのだろうから、体力が無いなりの描き方を見いださねばならないな、などと思いながら、もくもくと制作をしている。一日の終わりにはフラフラだが、描くことが中心の日々はいいものだ。
キャベツを半分蒸す。蒸したキャベツは香ばしく、旨味がぎゅっと閉じこめらているようだ。蒸す道具さえあれば簡単なので、ぜひおすすめしたい。
●蒸しキャベツのサラダ
●茄子とピーマンの素揚げ酢醤油漬け
●カツオの刺身
あぁ、この忙しいのに、始まってしまった大相撲夏場所。


5月10日   おやつ  

一日の終わりにやたらと疲れるなぁ、と思っていたら、熱が出ていた。
●生トマトのさっぱりスパゲッティ

 

    よる  

S家の台所の土間には、新たまねぎもゴロゴロ転がっている。これもいただきものだ。本来ならば新たまねぎは冷蔵庫で保存した方がよいそうなのだが、とても冷蔵庫に入りきるような量ではない。どんどん食べなければならない。今年もチェコに住む友人に教わったこれを作ってみる。
●鶏肉とたまねぎの蒸し焼き
●蒸しキャベツのサラダ
●カレーライス
鶏肉を茹でたあとの鶏スープを活用して、カレーを作った。明日はさらに旨いだろう。