父、母、夫、私の4人家族。
昼食は両親を交え4人での食事。 夕食は夫婦のみの食事である。
昼食は忙しい農作業の合間にサッと食べる、味には保守的な両親のことを思った料理。
夕食は夫婦でゆっくりと酒を呑みながら食べるので酒の肴でもある料理だ。
二つの台所を行き来し、二つの食事の傾向を行き来している。
 
 2004/12月
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12月上旬       グループ展の搬入の帰り、画廊の近所である歌舞伎座へ行ってみる。
中村勘九郎主演の『今昔桃太郎』を見る。
渡辺えり子作の新作である。舞台から遠く離れた4階の一幕見席にも“新しいことをやろうじゃないか”という意気込みが伝わってきて、胸が熱くなる。踊りの場面に奏でられる義太夫の音がやたらとグルーヴィーだ。立ち見だったのでつい体を揺らしてしまった。嬉しいじゃないか。
みなさん、歌舞伎って決してかしこまったものではないのですよ! …ということも公演期間中に書かなければ意味がないか。
 

12月中旬       近年稀にみるひどい風邪をひいた。
普段はストーブで暖を取っているので、エアコンの乾いた風が致命傷。田舎暮らしで家族以外の人と接することが少ないせいだろうか、東京へ出かけると一発で風邪をひくようになってしまった。ずいぶんとヤワになったものだ。そのうえ、満員電車、ライブハウス、居酒屋、カラオケボックス…だもの。
 

12月下旬       年末といえば大掃除。去年は年の瀬になってから慌ただしくなるのを避けようと、12月に入ってから少しづつ掃除に着手していたのだが、今年はそれをやめた。
大掃除の目的は、きれいにすることにあるのではなく、家族揃って“あゎあゎあゎあゎ”と慌ただしく働くことにあるのだ、と気づいたのである。「あれもやらなきゃ!」「これもやらなきゃ!」「でも、出来なかったね〜」「ま〜いいか」という一体感を家族で味わう“祭り”なのである。
 

大晦日       「もう暗くなったから、今年はこれまで」と“祭り”を終え、酢だこと先ほど作ったばかりのきんぴらごぼうと紅白なますを肴に家族でビールを呑む。冷蔵庫に入れていないビールが適温で旨い。今年もお世話になりました。
夫とふたり、S家から我が家へと歩いて帰る道中には、一面に雪が降り積もっている。なかなかの大晦日である。