ずいぶん長いこと更新できずにいました。 猛烈な暑さの続いた夏、絵を描くことに時間を費やし、体力を消耗してしまったようで、とてもキーボードを打つ時間と気力がなかった。 そうやって、家にこもって制作に没頭する日々を過ごすうちに、目だけになってしまい、言葉というものを無くしてしまったようで、文章を書くことができなかった。 今年は、6月に咲きはじめたノウゼンカズラに夢中になっていた。 遠くから全体を見ても、近くで花だけを見ても、大好きな佇まいの花だ。 ツル科の植物のノウゼンカズラは、空を目指して昇るように、しかし落ちるように垂れるように、湧き出したかのようにたくさん咲きまくる。 漢字では『凌霄花』と書くそうだ。霄は空を意味し、ツルが空を凌ぐように高く登っていく様子からそう名付けられたそうだ。 ずっとこの花の咲きようを描きたかったのだ。 花の時期は7、8月。「花が咲いているうちに!」と焦りもしたが、とうに盛りを過ぎた9月頃にもぽつんと咲いている花もあり、嬉しかった。
暑すぎる長い夏に翻弄されっぱなしだった。疲れていた。 制作中に「もう少し体力があればなぁ」と口惜しい思いをすることが多かった。 そして秋のとある日、畑から採れたたくさんの野菜を前カゴに積んだ自転車で坂道を登っていると、あれれ、自転車が転倒し、私はコンクリートに頭を打ちつけてしまったのだ。 数日は、頭を打ったことによる吐き気、頭痛、首痛、肩こりが続いたのだが、それが去ってしまうと、それまで日常的に長く続いていた体の不調がスッキリと無くなった。 不思議なことである。打ち所がよかったのか? 気のせいなのか? ともかくそれ以降、体調はスッキリ、爽快な日々を送っている。
そして、いよいよ、来週から個展がはじまる。
筆を止め、サインを入れ、梱包する。 これまで部屋を占領していた作品がなくなる。さみしいような、しかし、スッキリしたいい気分。 さっそく、新しい作品を描き始めてみる。
今年は夏野菜の茄子がいつまでも実っていた。きっと暖かかったからだろう。 しかし、ようやく畑から採れる野菜も季節とともに様変わり、大根、里芋、小松菜 … 。 ご近所からいただく、さつまいも、かぶ、白菜 … 。 新しい季節の新しい野菜は、目の覚める味である。 「何を作ろう」「あれを作ろう」と、わくわくする。 近頃の私は、野菜を見るたびに興奮気味である。 ●里芋の煮もの ●里芋のゆず昆布煮 ●かぶのとろ煮 ●ゆで白菜の酢のもの ●れんこんの梅煮 ●小松菜のおひたし(ごまだれポン酢) ●大根と豚肉と昆布の炒め煮