2009/01月
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夕暮れの赤城山

 
 
    

2009年がはじまりました。
丑年でございます。
実は、S家の昼食のおかずは、父の意向により“牛ステーキ”
なのである。昨年の5月頃から始まったのだろうか、欠かすことなく連日、続いている。
「毎日、牛肉ばかりを食べていてはいかんだろ」と、父をのぞく3人は、ときおり焼き魚などにすることもあるのだが、調理が二度手間になるので、ついつい父と同じメニューにしてしまう。そんな食生活が心配である。
が、元旦に友人から届いた年賀状によると「牛肉には身体も脳も若返る酵素が含まれている」らしい。どうなのでしょう?
昼食がそんななので、夕食は野菜中心である。ほとんど野菜である。それも、ただ茹でただけ、ポン酢醤油かけるだけ、といったものが多くなってきている。
そういうわけで『S家の食卓』になかなか新しいメニューを更新できないでいますが、本年もどうぞよろしくお願いします。

 
 
1月4日   

お正月、S家には親戚が集まる。
最大時には16人にもなるが、昨日で皆帰ってしまい、S家の空間がとたんに寂しくなる。年末にガラス窓を拭き、部屋に入ってくる光が透明にきめ細かくなったせいか、より一層ひっそりと感じる。

ここ数年、東京からやって来る甥っ子と姪っ子に気に入られているようで、必ず一緒に遊ぶ。現在10歳と5歳である彼らと接していると、日頃は感じないような視点と時間の流れを感じる。気持ちがリセットされるようだ。しかし、一緒になって体を動かしていると、後日、思いもよらぬ筋肉痛に見舞われる。気持ちは若返り、体は衰えを知るのである。

  姪っ子の描いた「姪っ子と私」
私が台所にいる間に描いてくれた
カンゲキ!
 
 
    

荷物を運ぶのに便利なので、出かける時はつい自転車に乗ってしまうのだが、今年は意識して歩くことを増やそうかと思っている。

 
 
    


  というわけで、散歩をする。
この季節、ここ上州では、強く冷たい風が吹きまくる。かつては、この風が嫌でたまらなかったのだが、近頃は、この物的にも心的にも己が吹き飛ばされるような風に吹かれているのもさばさばして気持ちがよい。
買い物も兼ねながら、1時間ほど歩く。

しかしながら、強い風に長いこと吹かれていると、後でドッと疲れるのも事実である。

●セリのめんつゆ炒め
 
 
1月8日   

年末年始の家事、子供と遊びすぎたこと、冷たい風に吹かれたことがたたったのか、ここ数日は体がだるくて寝込みがちだ。
まぁ、正月明けの私は、例年こんなもの。

早く日常の作業に戻りたいと思いつつも、ぽつぽつと年賀状を書き、だらだらと過ごしている。
寒いと本当に眠いです。

セリを噛みしめた時に漂う味や香りには、目の覚めるような鮮やかさがある。
これは笑ってしまうくらいに簡単な調理法。で、不思議なことに肉の風味があるのだ。やみつきになる一品だ。

●セリのめんつゆ炒め

 
 
1月11日   


  大相撲初場所・初日である。
両国国技館へ行く。
初日の観戦は初めてだが、早い時間から人出も多く、そわそわ、わくわくとした活気が両国駅周辺から館内まで溢れている。
東京場所の時は15日間国技館に通うという友人は、力士や呼出さん達と「あけましておめでとうございます」と挨拶を交わしている。新年の、始まりますよ、というような、おめでたい空気が漂っている。
 
 
    

いつものように、館内をうろうろする。早い時間にまだ空いている前の席で下位力士の取組を見たり、売店を巡ったり、国技館名物の250円のちゃんこを食べながら相席した年配のご夫婦とお話ししたり、かつての関取がもぎりや警備をしている姿を見てドキドキしたり、国技館に入場してくる現役の力士達を間近で見て興奮したり、友人と落ち合って相撲話をしたり、そうしているうちに、またたく間に時間は過ぎてゆくのである。

 
 
    

今回、私の席は2階席の中段。同じく2階席の最後列に友人の席があったので試しに横に座らせてもらった。土俵からは遠くなるものの、取組自体はとても見やすかった。
1階席でもさまざまな位置から見てみたが、土俵から近ければよいというものでもなく、見やすい角度(きっと好みの角度なのかもしれない)があるのだと感じた。そのまま最後列の席で観戦することにした。

 

国技館での初日恒例・優勝額除幕式
 
 
    

今回、最も楽しみにしていたのは3場所連続休場し厳しい立場に立たされてしまった朝青龍の久々の出場である。私は「朝青龍!」と声援を送りたくて国技館に来たようなものなのだ。
私はそんなだが、彼を嫌いな人もいる、どちらにしろ注目の的で、初日恒例の協会御挨拶、横綱土俵入、取組と、朝青龍が土俵に姿を現すたびに館内がどよめく。空気が変わる。それを肌で感じる。

 
 
    



久しぶりの朝青龍・まわる懸賞幕

  結び前の取組は朝青龍×稀勢の里である。本日きっと誰もが「待ってました!」の大一番である。館内は驚くほど盛り上がる。いつもの朝青龍のシャープな仕切りを息を殺して見守る。仕切りのたびに館内がどよめく。カメラのフラッシュがまたたく。
一番後ろの席で見ている私にも、土俵の緊張した空気や観客の興奮が伝わる。
心臓がドキドキしてきたぞ。双眼鏡を持つ手は不覚にも震え、レンズが曇る。
そして、いよいよ、時間となる

 
 
    

いいものを見た。

途中、稀勢の里に土俵際まで追い込まれ、ひんやりしたが、あぁ、よかった、朝青龍が反対側の土俵の外へ稀勢の里を寄り切った。遠い位置から見ている者にも見応えのある、土俵をフルに使った取組であった。
背中や胸がゾワゾワーッとし、気がつくと立ち上がって拍手をしていた。

直後の結びの取組は、私の最も贔屓とする白鵬であったが、放心してしまって、ぼーっと見ていただけだった。

その後は、友人宅にお邪魔し、美味しい酒と美味しい料理と相撲談義。
我が家で好評のこれを作り、ここでも好評であった。昨今のヒット作である。

●セリのめんつゆ炒め

 
 
1月13日   

群馬よりは暖かい東京から帰ってきたばかりのせいか、厳しい寒さを感じる。

S家での昼食を終えた午後、我が家のある西に向かって自転車を走らせる。我が家の西の向こうには榛名山が見えるのだが、自転車を走らせている数分の間にみるみる雲が増し、家に着く頃には山がすっかり見えなくなった。そして急に、雪がごんごん降り始めた。そんな予報もなかったので驚いた。

今日は水菜で「めんつゆ炒め」を作ってみた。味や香りの勝るセリと比べると物足りないので、ちりめんじゃこを散らして楽しんだ。

参考●セリのめんつゆ炒め

 
 
    

寒いと眠い。寒いと動きが鈍くなる。
やるべきことはあるというのに、食事を作ることと読書くらいしかしていない日々。それでも、去年までの1、2月は月のうちの半分は寝込んでいたことを思えば、まだマシか。

 
 
1月19日   

慢性の腰痛の緩和のため、日々ストレッチを欠かせない。本当はストレッチに加えて腹筋を鍛える運動をすると、腰痛が軽減するのだが、ストレッチをするだけで「ま、いいか」となってしまう。10月頃からそのようにだらけ続けているので、下腹もだらけてきている。薄着になって「こりゃいかん」と焦るようにならないと腹筋運動は再開できないのだろうな。

今日の 結びの一番 は、重たそうな大熱戦。見終えた後に、腰が痛くなるようだった。

●にんじんの炒めサラダ

 
 
1月21日   

根を詰めて作業をしていたら、腰を痛めてしまった。

●ほうれん草のおひたし(ごまだれポン酢)

 
 
1月25日   

今日は大相撲初場所の千穐楽。4場所ぶりの横綱対決である。
横綱同士の仕切り【力士が土俵に上がって相対し、仕切り線を挟んで立ち合いの身構えをすること】の姿はとても美しく、強い緊張感がある。他の取組の仕切りとは別のもののように感じる。この先も何度も見たいものである。朝青龍が復活したので、今後も見ることができそうだ。

●にんじんの炒めサラダ