■どぶろく物語■ |
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■出会い■ 10月中旬、浅草ヘ出かけた。浅草寺裏の仮設芝居小屋で演じられる歌舞伎を見に行ったのだ。 |
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■再会■ 10月下旬、友人宅に食事に呼ばれた。台所に気になる風情のビンがいくつか並んでいる。尋ねてみると「酵母だ」という。彼女は自家製酵母でパンを焼いているのだ。りんご酵母、バジル酵母…などなど。 |
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■実行■ 帰宅後すぐに、教わった「ごはん酵母」を仕込んでみる。 |
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■初日■ 11月6日、材料を揃え、仕込みに取りかかる。 |
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■二日目■ 11月7日。仕込みから24時間。 「あんまり急がせると味が荒くなると思うよ」、勢い盛んな発酵の様子を伝えたら、貴重なアドバイスをしてくれた友人もいる。さて、どんな味になるのか… |
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■三日目■ 11月8日。東京から友人が遊びに来た。「いいところに来たね〜」と、もちろん飲んでみる。あらかじめ、ビンの1本を冷蔵庫で冷やして置いた。 |
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まずは香りを楽しむ。それから飲んでみる。 ほどよい刺激、そして酸味、これは浅草で飲んだものに近い。市販のマッコリのように甘くはなく、好感触だ。 大成功と言ってもいいだろう。 友人の「これは明日には酸味が増すよ」という意見を信じ、惜しむことなくどんどん飲んでしまうことにした。 |
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儀式めいた作業 | |||||
■四日目にして千穐楽■ 11月9日。残り僅かになった「四日もの」を飲む。昨日よりも辛味が強く、度数も高くなっている気がする。 |
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■再び、初日■ 11月10日。再度、仕込む。 |
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■二日目■ 11月11日。この日、私は家を空けていた。留守番の夫が撹拌とガス抜きをやってくれているのだろうと信じていた。 |
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■三日目■ 11月12日。時折ビンを振って撹拌させる。空気穴を開け、ガスを抜く。この時、プスッと音が鳴る。これが楽しい。この音を聴く回数を重ねるほどに期待が高まるのだ。 |
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■四日目■ 11月13日。半分はそのまま、半分は漉してから冷蔵庫に入れて二次発酵させることにした。 |
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■五日目■ 11月14日。昨日「漉して冷蔵庫に保存したもの」と「そのままのもの」を飲み比べてみる。前者は若くてさわやかな味、後者はしっかりした味に感じる。普段は焼酎=蒸留酒ばかりを飲むので、飲みつけない醸造酒は酔いの周りが早い。味見をしただけでほろ酔いかげんだ。 |
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■六日目・千穐楽、そして初日■ 11月15日。「漉して冷蔵庫に保存したもの」を昨夜で飲み干してしまった。旨いうえに楽しいのですぐに無くなってしまう。 |
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■二日目■ 11月16日。↑大丈夫みたいだ。冷え込みが厳しくなったせいか、最初の動きまで時間がかかったが、いつもどうりボコボコ、キュルキュル音を立てている。 |
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■三日目■ 11月17日。味見をする。若くてさわやかな味だ。「若くてさわやか」に感じるのは、材料のヨーグルトの味が勝っていて酒らしさが足りないからなのだろう。好みにもよるが、前回の6日目に漉して飲んだものは、ヨーグルト臭をいっさい感じることなく「立派な酒の味」で素晴らしかった。あと3日の辛抱だ。でも、味見と称して目減りしていく… |
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■五日目■ 11月19日。本当はあと一日待ちたいのだが、「チャンジャ」をもらったので、漉して飲むことにした。 |
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■千穐楽■ 11月22日。漉してから冷蔵庫に保存して3日目。今日も「チャンジャ」とともにいただく。旨い。 |
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