Vixen old refractors(2005.10.28)

Vixen製品は普及価格帯のセットのラインナップが豊富でしかも十分な性能を持っているため、天体観測をこれから始めたいと思っているビギナーにはとても強い見方といえます。随分昔のことになりますが、私の初めての望遠鏡もVixenの反射赤道儀セットNew Polaris R100L(D=100mm, fl=1000mm)でした。最近では、別のアーティクルで紹介したスーパーポラリスR150Sなどのニュートニアンのほか、Vixenの小口径のアクロマートを何本か所有しています。Vixenの古いアクロマート屈折鏡筒はネットオークションなどで数千円で容易に入手可能です。

各メーカの新しい製品のラインナップには、惑星観望に適したF15のような長焦点屈折は見かけなくなってしまいましたが、手持ちの古いF15アクロアクロマートは、とてもよく見えます。

Fig.1 左から、SuperPolarisR150S、CUSTOM80L(D=80mm, fl=1200mm)、CUSTOM60L(D=60mm, fl=900mm)

そのなかで口径60mmF15鏡筒はお気に入りの1つですが、一口にVixenの60mmといっても、実は色々なバージョンがあるようです。下図はVixenの2本の60mmF15アクロマート屈折鏡筒を比較したものです。右は初期のCUSTOM60L鏡筒、左はシリーズ不明ですが、光学的には同じスペックのものです。

同じスペックのVixenのアクロマートですが、ぱっと見だけでも以下の点で異なります。

@接眼アダプター  左 すり合わせ  右 ネジ止め

A合焦部   左 ダイヤル細く、ラック&ピニオンの遊び多い   右 ハンドル太く、動きもスムース

B鏡筒内絞り環   左 1枚    右  3枚

Cコーティング  左 反射強い   右  反射弱い

Fig.2 左はシリーズ不明の60mmF15鏡筒、右は初期のCUSTOM60L鏡筒

 

 

 

絞り環の数はもとより、コーティングの品質でさえ明らかに違います。レンズの品質については定かではありませんが、ひょっとしたら差があるかもしれません。調べてみるとなかなか面白いのですが、ビギナーが望遠鏡を選ぶときは、同じメーカの製品でさえ、カタログ上のスペックのみでは同じに見えても、品質が大きく異なる場合があることに注意する必要があると思います。

実は二つの鏡筒、月など比較的明るい対象を見たときに若干印象が異なります。CUSTOM60Lの方が、陰影がしまってみえます。どうやらコントラストに差があるようです。でも、暗い対象ではあまり違いを感じることができませんでした。

ここに示した2本はとても古い鏡筒ですが、わりと新し目の鏡筒はどちらに近いのかな?

 

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