なにはともあれ最重要なのはスピーカーである。それはもうTANNOYにするしかないと音も聴かずに決めていた。多くのオーディオファンが影響を受けた五味康祐の「西方の音」を若いころに読んで以来、音楽を聴くためのスピーカーはいずれTANNOYでなければならないと思っていたので、TANNOY製品で自分が買えるものを調査することにした。まずはAudio業界の動向把握ということで、StereoSound誌の4,5年分のバックナンバーを取り寄せて精読した。そうすると、TANNOYのGRF Memoryの改良型であるGRF Memory/HWの記事が目に留まった。TANNOYの往年の名器GRFに比べると少しちゃちな感じがするものの、デザインがTANNOYらしく、即座にこれを導入することに決めた。ただ、正規輸入品は100万円を超える価格が付けられていて手が出せないので、並行輸入品を手掛ける商社経由で注文した。
注文してから半年近く経ったある日、大きな荷物が届いた。
TANNOYを鳴らすためのアンプは、試行錯誤の連続だった。
オーディオを再開した当初は、まずは昔から保有しているアナログレコードをきちんと再生できる環境の構築を優先した。そのためには、まずはレコードプレイヤーをどうするかであったが、最初は、中古のDENONのDP-75Mを導入した。これは悪くなかったが、CDがまったく主流になってしまった1990年頃、アナログレコードプレイヤーはいずれ滅びてしまうかも知れないと思い、生涯使えるものを購入しておこうと一念発起。そして、知り合いのオーディオ店に相談し、LP全盛期だった1980年ころに生産されたExclusiveのP3を入手して今に至っている。碁盤みたいながっしりしたプレーヤである。トーレンスも候補には考えたが、私はメンテナンス・フリーにしたかったのでDD(ダイレクト・ドライブ)タイプにした。私のところにたどり着いたP3(1980年頃のものなので当然中古)の前の持ち主は、茨城の和尚さんで、トーレンスの最高級機も保有されていて、2台はいらないだろうとオーディオ店の担当者が掛け合ってくれたもの。
セゴヴィアのギター全集がCDとして発売されたのをきっかけにCDプレイヤーを導入する気持ちになり、MaranzのCD80を購入した。それで数年過ごしていたのだが、そうこうしている間に、CDプレイヤーのグレードアップが気になり始め、エソテリックのCDドライブP2sの発売に合わせて導入することにした。
