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1993.7.31 マツハヤ・リアル・リゾート
| 売野: | えー、こんにちは、売野雅勇です。大滝詠一さんをお迎えしまして、お送りしてまいりました今月の「マツハヤ・リアル・リゾート」。ついに最終週となってしまいました。えーっと、このようにラジオにご登場願いまして、いろいろお話伺うのは、えー、滅多にないという、 |
| 大滝: | いえ、とんでもございません。 |
| 売野: | 僥倖にあずかりまして。 |
| 大滝: | いえいえ、もう、これで終わりかと思うと、お名残惜しいやら。 |
| 売野: | えぇ。今週はちょっと趣向を変えまして、 |
| 大滝: | 「グッ」と。 |
| 売野: | 大滝さんの世界をですね、 |
| 大滝: | あらっ。 |
| 売野: | 楽しんでいただこうと、 |
| 大滝: | ひとつよろしく。 |
| 売野: | 思っております。 |
| 大滝: | はい、はい。 |
| 売野: | よろしくお願いします。 |
| 大滝: | どうも、お願いいたします。 |
曲: |
大滝詠一/さらばシベリア鉄道 |
曲: |
大滝詠一/趣味趣味音楽 |
曲: |
大滝詠一/フィヨルドの少女 |
| 大滝: | だいたい、「演歌」っていう言葉でいわれはじめて、まだ20何年だよ。70年前後だもん。 |
| 売野: | あー、そうですか? |
| 大滝: | そうだよ。 |
| 売野: | あっ、「歌謡曲」っていってましたですね。 |
| 大滝: | 「歌謡曲」 |
| 売野: | 「流行歌」 |
| 大滝: | でだしは「はやり歌」、「はやり歌」から「流行歌」 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | で、「歌謡曲」っていうのがあって、戦時中は、「『はやり歌』ってのがいけない」っていうんで、「歌謡曲」に統一された。 |
| 売野: | ほー、ほー。 |
| 大滝: | で、戦後は「はやり歌」と「流行歌」とふたつあって、 |
| 売野: | はーん。 |
| 大滝: | で、60年ぐらいから、あのー、東芝が「ポップス」っていう名前をつけてきて、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | それで、そっから「和製ポップス」とか、いろんなことをいいはじめたの。「GS」だとか、いろんなものがでたけども、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | あのー、「演歌」っていうジャンルにしたのはね、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 67,8年。 |
| 売野: | あー、そうですか。 |
| 大滝: | そう。 |
| 売野: | ほーっ。 |
| 大滝: | それは、なんと「GS」に対抗するために考えられたの。以前の人たちに。 |
| 売野: | ほー。 |
| 大滝: | だから、「根源」でもなんでもありゃしない。ただし、ただ、それが、まぁ、1000年や2000年続いたら、それは「根源」っていえるかもしれないけどね。 |
| 売野: | うーん。 |
| 大滝: | それは、先のことは分からない。そんなに長生きしないからね。先はわかんないけど。 |
| 売野: | うーん。 |
曲: |
金沢明子/イエロー・サブマリン音頭 |
曲: |
クレイジー・キャッツ/実年行進曲 |
| 大滝: | だから、「古賀メロディ」より、「大滝メロディ」は、生き延びないことだけは確かなの。 |
| 売野: | ふーん。 |
| 大滝: | これは全然、勝負にならない。うん。音楽史のなかで、大瀧詠一は残らない、全然残らない。 |
| 売野: | そうですか? |
| 大滝: | うん。不思議なことにね、文学史のなかで、宮沢賢治も残ってると言い難いんだよね。 |
| 売野: | うーん。 |
| 大滝: | すっごく、だから、どこのジャンルに入れていいかわかんない、すごい人なんだけどね。 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | なんかね、それを目指してるとでもいいたかないけど。 |
| 売野: | ふーん。 |
| 大滝: | まったく、はずれてるね。 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | 井上陽水は残るよ、言っとくけどね。 |
| 売野: | あー。 |
| 大滝: | ふん。 |
| 売野: | 福岡だからという意味じゃないでしょうね? |
| 大滝: | いや、いちおう、福岡だからね。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | いちおう出したんだ。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 残るよ、大作曲家として残るんじゃないかな。 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | まぁ、当然、ユーミン、桑田、 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | いろいろ残ると思うけどさ。山下君も残る。 |
| 売野: | はぁー。 |
| 大滝: | なんせ、「クリスマス・イブ」なんかだいじょうぶだよ。 |
| 売野: | ふん、ふん。 |
| 大滝: | もうロシアがないんだから、これがね(笑)。アメリカの文化が「全部ダメだ!」っていうことになると、ちょっとね、クリスマス危ないけどね。 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | まぁ、クリスマスがあるうちはだいじょうぶだよ。てぇことは、ずいぶんあるだろう。ねぇ? |
曲: |
大滝詠一/Velvet Motel |
曲: |
ジングル;ベースボール |
曲: |
大滝詠一/想い出は霧の中 |
曲: |
ジングル;月曜の夜の恋人に |
| 大滝: | 「クリスマス音頭」つくったんだけどなぁ。 |
| 売野: | ふん。 |
| 大滝: | (笑)。 |
| 売野: | あの、 |
| 大滝: | 山下の「クリスマス・イブ」に負けるとは思わなかったな(笑)。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 1976年の12月につくったんだけどなぁ。 |
| 売野: | ふんふんふん。あれ、「ダンス・ミュージック」って書いてありましたけど。 |
| 大滝: | (笑)、「ダンス・ミュージック」! |
| 売野: | そういう意味なんですよね? |
| 大滝: | そうだよねぇ。そうだったんだけどね。気の毒だなぁ。まぁ、確かに今聴いても、たいして残るような音楽じゃないんだ、また。「『クリスマス・イブ』とカップリングして売ってくれ」って頼んだんだけど、 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 断られちゃって。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | (笑)。 |
曲: |
大滝詠一/FUN×4 |
| 売野: | 大滝さんの、この、もう、これは売ってないでしょうね、「オール・アバウト・ナイアガラ」は? |
| 大滝: | 「オール・アバウト・ナイアガラ」っていうね、私に関してというか、まぁ、ナイアガラ・レーベルに関してを、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 全部集めて、あのー、いろんなね、その、書評とか、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 集めた本が、あのー、以前にありましたね。 |
| 売野: | お出しになったですね。 |
| 大滝: | 13年ぐらい前ですかね。 |
| 売野: | えっ、何年ぐらいですか? |
| 大滝: | 13年ぐらい。 |
| 売野: | はー、はー。 |
| 大滝: | だから、81年、 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | 12年前か。81年に「NIAGARA VOX」っていう、そのー、 |
| 売野: | 集大成を。 |
| 大滝: | うん。全部まとめたアルバムというか、ボックスものをつくったんですけど。 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | そんときに、あの、中に、そのー、本を入れたんですよね。 |
| 売野: | ほー、ほー、ほー。 |
| 大滝: | この本が入ってるんです、そのボックスに。 |
| 売野: | これが入ってるんですか? |
| 大滝: | 入ってるの。結構お徳用だったのよー。 |
| 売野: | でかいですねー。 |
| 大滝: | うん。 |
| 売野: | あぁ、そうですか。 |
| 大滝: | ファンのためにと思ってね。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | ずいぶん、だから、この本もついて、アルバムが、もう、7〜8枚入って、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 当時で1万円ぐらいなのかな。 |
| 売野: | はぁー、それはあれですね、奮発ですね。 |
| 大滝: | そうなの。だから、やっぱり、まぁ、ていうかね、「ロング・バケーション」セール記念とでもいいますかね。 |
| 売野: | あっ、「ロング・バケーション」のあとですか? |
| 大滝: | どう…、ほんのちょっと、 |
| 売野: | 57年? |
| 大滝: | うん。ひと月ぐらいあとぐらいでしたけど。 |
| 売野: | あー、そうですか。 |
| 大滝: | ほぼ同時は同時でしたけどね。 |
| 売野: | あー。 |
| 大滝: | えぇ。 |
| 売野: | 僕、これ、当時買いましたですね、1冊ですけど。 |
| 大滝: | おーっ!さすがに。で、単体でも売ってたんです。 |
| 売野: | 単体でしたね。 |
| 大滝: | 単体でもちょっと、 |
| 売野: | 僕、これ単体だと思ってました。 |
| 大滝: | 単体でも、ちょっとね、売ったんですけどね。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | あぁ、そうですか。ほんとにね、買っていただいて。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | まさかね、こういう…、あっ!送りませんでしたか、私?これ、売野さん、せっかく編集していただいているのにね。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 送らなかったんですね。 |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | すいませんね、なんかね。 |
| 売野: | えぇ(笑)。 |
| 大滝: | どうもスタッフがね、ろくなスタッフに恵まれなくて、いまだにそうなんだけども、これが。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 参りましたなー。 |
| 売野: | あれですね、あのー、福岡のスタッフの方はいらっしゃいます?地縁のある人は。 |
| 大滝: | 福岡の人はねー、人多いですよ。あのときは福岡じゃなかったの。 |
| 売野: | 違うんですか? |
| 大滝: | うん、ダメ。福岡にしとけばよかった。 |
曲: |
ジングル;ナイアガラ・マーチ |
曲: |
大滝詠一/銀色のジェット(「Beach Time Long」より) |
曲: |
大滝詠一/我が心のピンボール |
| 売野: | 大滝詠一さんをゲストにお送りしてまいりました、今月の「マツハヤ・リアル・リゾート」。ついにお別れの時間です。えー、ここで、大滝さんにリスナーのみなさんにですね、 |
| 大滝: | はい。 |
| 売野: | お別れのごあいさつを。 |
| 大滝: | お別れの?そろそろですね、 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | 私は、あのー、いいたくはないですけども、 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | 活動をはじめます。 |
| 売野: | あー、そうですか。 |
| 大滝: | が、しかし、 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | 作品として結実するのはですね、 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | 全くわかりません。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | いつになるか。とりあえず、これが、もう、最後のごあいさつということで、ほんとにご無礼を申しあげまして、失礼をば、いたしました。 |
| 売野: | (笑)、ほんとに1ヶ月間ありがとうございました。 |
| 大滝: | どうもありがとうございました。 |
| 大滝さんの「クリスマス音頭」は、達郎さんの「クリスマス・イブ」とのカップリングを拒否されたそうですが、クリスマス・ソング・フリークでもある私としては、いつの日か、ぜひとも実現して欲しいと思うとともに、いかにも「ナイアガラ」なクリスマス・ソングを聴きたい気もします。 それから、もうひとつ実現して欲しいものとして、「All About Niagara」の改訂版があります。改訂版にはSONY時代の情報も満載して欲しいものです。こんなこといってると、「人に期待しないで、自分でやれ」といわれそうですが、インターネットに集うみなさんで力をあわせれば、かなりのものができることは間違いありませんよね。 |
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