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1994.7.9 マツハヤ・リアル・リゾート
| 売野: | こんにちは、売野雅勇です。マツハヤ・リアル・リゾート。今日はこの方をゲストにお迎えしております。 |
| 大滝: | どうも、こんにちは、大滝詠一です。また、やってまいりました。 |
| 売野: | 夏といいますと、大滝さんが、来てくださるという。恒例になりましたけれども。 |
| 大滝: | なってくれるとありがたいです。また呼んでいただいて、ほんとにありがとうございます。 |
| 売野: | ありがとうございます。今週もよろしくお願いします。 |
| 大滝: | よろしくお願いいたします。 |
曲: |
大滝詠一/バチェラー・ガール(「Beach
Time Long」より) |
| 売野: | 大滝さんは空白っていうんですか、 |
| 大滝: | 私はもう空白だらけですからね。ノリシロのみっていうんですけど。 |
| 売野: | (笑)。そののち、持続とおっしゃってましたけど。 |
| 大滝: | 空白も10年も続きゃぁね、これはもう一種の継続なんじゃないかと思って。「空白を継続した」ということで。 |
| 売野: | なるほどね。 |
| 大滝: | 一種の力ではないかと。 |
| 売野: | 力ですよね。 |
| 大滝: | 思うようになりましたね。自信持っちゃいましたよ。 |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | 空白に。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 多分、だから、こう、あれですよね。わかんないんですけど、江戸時代に生きてたわけじゃないからあれですけど、のんびり生きてたと思うんですよ、町民の人なんかはね。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 町民の人なんかはのんびり生きてたんだよ、文化、文政にしても、いろんなもんが出たんでしょ?芸能とか、文化的なこともいろいろ。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | のんびりしてたでしょうね。明治からじゃないですか、一生懸命働き出したというのは?競争もし始めたし。 |
| 売野: | 富国強兵? |
| 大滝: | 外国とも競争しなきゃいけなかったし。 |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | だから、すごく、だから、必ずなんか、何にもしてない人間を見ると、「何をしてるんだ?」っていうふうに聞きたくなる心情っていうんですか?みんな持ってませんかね? |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | 持ってますか? |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | なんとなく。なんかみんなありそうな気がするんですけど。 |
| 売野: | うん。あいさつとかされますよね。 |
| 大滝: | 「どうしてますか」ってね(笑)。 |
| 売野: | 「何してますか?」(笑)。 |
| 大滝: | なんか、「何してますか?」って。で、休んでると、なんか、「ちょっと働きなさいよ」というふうにいう、ある種の風習のようなものが、 |
| 売野: | なんかありますね。 |
| 大滝: | あるでしょう? |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 多分ね、江戸時代はなかったんじゃないですかね。 |
| 売野: | そうかもしれないですね。 |
| 大滝: | 町人の世界に限るかもしれませんけどね。働く人は働いていたかもしれないけれども。でも、そうでもないと、ああいう、のんびりした文化って出ないような気がするし。 |
| 売野: | そうですね。まぁ、町人ですから、都会でしょ? |
| 大滝: | うん、都会だし、 |
| 売野: | 都会っていうことですよね。 |
| 大滝: | お金はあるしね、暇はあるし。で、お金と暇があったんで、だから、あれだけの、例えば絵画にしてもね、浮世絵にしても何にしても、ああいう、ゴッホがびっくりしたとか、何がどうしたって、別に「ゴッホをびっくりさせてやろう」と思って浮世絵師は絵描いたわけじゃないですからね。 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | で、今、歌舞伎にしろ、能にしろ、「ワンダフル」って、外人が言ったつって。別に、外人に、「ワンダフル」って言わそうと思ってやってきたわけじゃないでしょう。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | そういうところを考えてみるとね、やっぱり明治以降じゃないですか、一生懸命、みんな働き出したというのは。 |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | 働くのが美徳なんでしょう。ということは、働かないのは、やっぱり悪徳なんでしょうな。 |
| 売野: | 悪徳?ほー。 |
| 大滝: | これ以上のことはないでしょう。楽しいよ、悪徳は。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 基本的にね、だから、文化とか、そういうのっていうのは、余裕の元に産まれるもんでしょ、きっと? |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | で、ほんとに楽しくなきゃまずいでしょ、やっぱり? |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 芸能ごととか、文化とか。 |
| 売野: | そうですね。 |
| 大滝: | それを、なんか、だから、「君らはこれを楽しまなければならぬ」だとか、 |
| 売野: | うんうん。 |
| 大滝: | 例えば、「あそこにも勝たねばならん」とか、「あれ以上のものをつくれ」とかですね、なんかそういうものっていうのは、芸能から非常に離れてるような気がするんだけど。 |
| 売野: | そうですよね。それで、大滝さん、アルバムをずっとお出しにならなくてですね。そこでやっぱり、なんていうんですか?どうも鎖国状態のような感じですか?そこで培うものがありましたね。文化文政とか、文録とかね。 |
| 大滝: | それはまぁ、精神的な意味合いでね。ですけど、江戸時代は出島がありましたからね。決して自国内再生産だけじゃないんですね。ちゃんと外国の文化も取り入れて、それで「いいところだけをいれる」っていう、今の中国方式ですよ。香港や、以前の上海とか。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | あれはだからね、中国的な英知っていうんですか、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | やっぱり3000年も4000年も続くところは違いますよ。 |
| 売野: | すごいですね。 |
| 大滝: | 非常に、だから、東洋の、非常にこう、なんていうんですかね?大きな英知、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 中国的なもの。だから、日本もやはりアジアでしたから、そういう考えだったんじゃないですか。なんかだから、国際化とかいようなものは、何を意味するかわからないけど、あれの方がなんか神経質ですね、ものの考え方が。 |
| 売野: | そうですね。ちょっとせこいですね。小さいですね。 |
| 大滝: | ちょっと狭いところをいってますよね。「なにがしか、どこそこの賞を獲る」だとかなんとかで、いちおうそれを「国際化」とか、「世界的」とかいうようだけど、果たしてそれがね、何の「国際化」で、何の「世界的」なものかね。 |
| 売野: | ちょっと自由がないですね。 |
| 大滝: | なんとなく狭いですよね。 |
| 売野: | 狭いですね。 |
| 大滝: | 狭いですね、そこだけにするんだったらね。 |
| 売野: | 自由ってことがありますね。 |
| 大滝: | やっぱりね(笑)、人間生まれてきてね、一番うれしいのはね、やっぱり自由なことじゃないかな。自由がないとね、生きた甲斐がないんじゃない? |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | で、近代ってね、なんか、自由をこう、押し込んでたもののような気がするね、なんとなく。なんか、今、近代のなかのずっと末の方に来てるけど、全てをなんか、押し込むことで、全部成り立ってるような気がするんだけど。 |
| 売野: | 押し込むというのは? |
| 大滝: | 解放と逆のこと。どうも、そういうのはね、居心地悪そうな気がするんだけどなー。 |
| 売野: | そうですね。そこに敢然と立ち向かっているという。 |
| 大滝: | 立ち向かうというのも、またね、 |
| 売野: | それも不自由なんですね。 |
| 大滝: | 情けないものの考え方なのよ。なんにもないの。 |
| 売野: | すばらしいですね。 |
| 大滝: | すばらしいかな(笑)? |
| 売野: | すばらしいですね。 |
| 大滝: | すばらしいというか、そういうのを目標として生きてるのね。到達はもちろんしてないし、 |
| 売野: | でも、まぁ、本能ということですね。 |
| 大滝: | そうなの。本能のままに生きるのが一番なんだよ。 |
曲: |
大滝詠一/Velvet Motel |
曲: |
大滝詠一/Water Color |
| 売野: | 大滝さんのご発言を聞きまして、日本の最も悪い伝統というんですか、伝統かどうかはわからないですけど、体質かもしれないんですけれども、それと対極にあるって感じがしますね。日本の特徴は、何をいっても、紋切り型で答えますよね。決まりきったことに置き換えて。ですから、大滝さんが例えば、そういう発言をされると、「あっ、自由な方です」と(笑)。 |
| 大滝: | 結構なことでございまして(笑)。 |
| 売野: | 例えば、その話しをしますね(この辺、BGMと重なって、トークが聞き取りにくくて、不正確です)。 |
| 大滝: | そうですね、一時期はだから、必ずあるじゃないですか、みんな、枠がね。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | この人間はなんか、わからないものを捉えようとするときに、向こうから、こう、鋳型になんとかはめようとしてくるわけじゃないですか。 |
| 売野: | うんうん。 |
| 大滝: | そすと、そっからわざと、半歩ずつ逃げよう、逃げようっていうのだけやってた時代ありますよ。 |
| 売野: | なるほど。 |
| 大滝: | それもただこう、意図的に、ただ相手の思惑を、ただはずしてるだけっていうのもね、おもしろくないんですよ、長くやってると。 |
| 売野: | 「揚げ足」ました(笑)? |
| 大滝: | そうそう。要するに、揚げ足とったりさ、相手が「右」っていったら、「左」っていうとかさ。とにかくそれを長くやってて、それの歴史は古いんですよ。 |
| 売野: | そうなんですか。 |
| 大滝: | それはもう、いつでもやれるし、いまだにその体質はあるんですけども、今はね、それでもないんですよね。もうなんか面倒くさくて。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | なんかだから、しょうがないから、「あるがまま」みたいな、そういうことに少しずつなってますからね。「早く50を越えたい」というのは、 |
| 売野: | そこにあるわけですね。 |
| 大滝: | そこにつながる、もっとね、なんかいろんな束縛とか、いろんなものから離れられそうな気がしますよ。長い間いろんな物を背負いながら、生きては来てるんでしょうけど、それをひとつずつぶん投げていく快感っていうんですかね。これはなかなかね(笑)。このラインに入っちゃうと、もう、最後ですね。 |
| 売野: | ほーっ。 |
| 大滝: | かといって、隠遁とかね、そういうのはするつもりはないし、もちろん引退とかいうことは、何が引退かしらないけど、するつもりもないし。その、「生涯現役」っていうことも当たってるんですよね。 |
| 売野: | 当然ですよね。 |
| 大滝: | 当然。これはね、だから、現世とか、そういう煩悩とかね、捨ててそうなるものでもないの。捨てて、そういうなんかそのー、なんていうの、聖人君子になるっていうことではない。逆じゃないかな?だから、森羅万象首突っ込むっていうのは、そうだよ。 |
| 売野: | そうですよね。悟りに近いんですけど、悟りじゃないですよね。 |
| 大滝: | うん、悟りじゃない。なんか我々、「我々」っていう言い方おかしいけど、いわゆるなんかさ、「全て煩悩を捨て去って、聖人君子になる」みたいなのを悟りとだとするならば、 |
| 売野: | そうじゃないですね。 |
| 大滝: | 逆じゃない?はっきりいって。 |
| 売野: | そうですね。なんか、「はりめぐらす」感じがありますね。 |
| 大滝: | どっちかっていえば、「いいことする」よりも、「悪いことする方」っていうふうな単純な言い方でいえば。 |
| 売野: | ほー。 |
| 大滝: | 休めば国のためになんないんでしょ(笑)。 |
| 売野: | そういう意味ではそうですね。 |
| 大滝: | 実業に参加してないからね、利益生んでないでしょ。やっぱ、国のためになってないんだな、これが。でもね、本人は楽しんでる、毎日(笑)。 |
| 売野: | それは最高ですよね。そんな生き方をどうやったら、どうやったら手に入れられるんでしょう(笑)? |
| 大滝: | (笑)。 |
| 売野: | でも、元々、生まれたときから、その前に残ってたようですね。 |
| 大滝: | 残ってたんでしょうね。 |
| 売野: | そうですよね。 |
| 大滝: | フリーでしたからね。母一人子一人で、おふくろは毎日働きに出ていましたから、ずーっと1人で暮らしてましたからね。天涯孤独で、ずーっと暮らしてましたから、時間はとにかく自分の自由に使いました、子どものとき、生まれ落ちたときから。 |
| 売野: | はー、そうですか。 |
| 大滝: | だから、普通、だから、そうすると、人間「1人だと退屈だ」ってなことになると思いますけど、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 退屈したことないんですよね、 |
| 売野: | ない。 |
| 大滝: | 生まれてこのかた。 |
| 売野: | このかたね。 |
| 大滝: | うん。必ず見つけますから、いろいろと。ネタを。 |
曲: |
大滝詠一/雨のウエンズデイ |
曲: |
シリア・ポール/こんな時 |
| 売野: | 世界の謎を解く、ひとつひとついくわけですね? |
| 大滝: | ぐっとね。 |
| 売野: | 最初、好奇心というか、惹かれるものがあるわけでしょ?「見つける」という、そういう意図的なことじゃないんでしょ? |
| 大滝: | そうですね。もし、だから、自分に箱が100個あるんだったら、「いつも蓋開けとく」ということだと思いますけど。「ここはもう、今日、これでいい」ってことはないんですね。蓋閉めないんですよ。だから、よくね、一旦入るんだけど、落ちるんだ、これが(笑)。だから、落ちてまた、空白になってたりとかいうこともあるし。多分ね、だから、そこの箱に入れて、入ったものが、「居たくない」っていうんだったら、別にいる必要ないんだよね。だから、そこで、落っこっていくものは、別に構わないけど、もしそこに、箱に入ったとして、入ってきたもんが、そこの箱が「住みいい」っていうんだったら、落ちていかないんじゃないかと思って。 |
| 売野: | その最たるものが音楽だったわけでしょ? |
| 大滝: | なんかね、たまたまね。「音楽になった」とか云々とかいっても、日本のずーっと、近代の歴史をみても、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | 最初から、「これでこうやろう」とか、少なくとも芸能に関していうと、あんまり、みんななかったみたいですね。みんな、「たまたま」っていうケースが非常に多いですよ。 |
| 売野: | うんうん。 |
| 大滝: | 僕に関してもそうで。たまたまだったんだと思いますけど。でも、全部「不完全」なんですよ。 |
| 売野: | 不完全? |
| 大滝: | うん。どれもダメ。 |
| 売野: | どういう意味なんでしょうか? |
| 大滝: | みんなアマチュアっていうのかな。 |
| 売野: | アマチュア精神? |
| 大滝: | 精神っていうのかな?なんか、要するに、職業にしないと、プロフェッショナルって、毎日、100点は出なくてもいいけど、毎日60点〜80点を出さないと、 |
| 売野: | そうそう。 |
| 大滝: | やっぱり商売にはなんないでしょう。 |
| 売野: | うんうん。 |
| 大滝: | で、職業ってことに関しては、毎日少なくとも80点出なきゃまずいでしょう。それが職業ですよね。 |
| 売野: | そうですよね。 |
| 大滝: | 僕の場合はだから、たまに、10年に1回100点出るけど、翌年から0点になるとかね。マイナスになるとか。だから、やってみないとわからないっていう。 |
| 売野: | ふーん。 |
| 大滝: | 「絶対の確率がない」っていうのか。 |
| 売野: | まっ、「好きなことやってる」ってことですよね? |
| 大滝: | とりあえずはね(笑)。 |
| 売野: | 「嫌いなことはしない」ということですね(笑)。 |
| 大滝: | 嫌いなことは、あんまりないんですよね。 |
| 売野: | ないですか。 |
| 大滝: | 「嫌い」が少ないんですよ。だから、「好き嫌い」で分けることがね、ないんですね。 |
| 売野: | ふーん。 |
| 大滝: | 「好き嫌い」で分けるとね、落ちてくもんの方が多いんですよ。嫌いにしてしまうと、次、入ってこないでしょ。 |
| 売野: | あー、なるほど。「排除しない」ってことですか? |
| 大滝: | うん。だから、片っ端から入れるんですけど、そうすると、「重くならないか?」とか、「成立かないか?」ってことでしょ? |
| 売野: | ふんふん。 |
| 大滝: | 次の質問ってのは、必ずそうなるじゃないですか?「全部入れちゃったらね、部屋が散らかるばっかりでしょ」ってね。 |
| 売野: | 「たいへんでしょうね」と。 |
| 大滝: | そうなんですよ。 |
| 売野: | そうなんですか(笑)。 |
| 大滝: | それで、「超整理法」っていう文庫が売れたんですよね。 |
| 売野: | ほー。 |
| 大滝: | あれが、文庫で100万超えたか、大ベストセラーになって。 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | あれがね、要するに、「順番にバインドしろ」っていうだけのことなんですよ。 |
| 売野: | 「整理しなくて、そのまま並べとく」と。 |
| 大滝: | 要するに、ジャンル別だとか、 |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | たいていほら、「これは大事だから、あそこにとっておこう」っていうものほど、見つからないでしょ?いざってときに。 |
| 売野: | あー、そうですね。仕舞ってしまって。 |
| 大滝: | 仕舞うでしょ? |
| 売野: | えぇ。 |
| 大滝: | で、仕舞ったものって、使わないんだよね。 |
| 売野: | ほとんど使わないですね。 |
| 大滝: | 使わないでしょ?で、大事なものほど、なんか、いいものに入れたりとか、大事なところに入れとくんだけど、それって、絶対使わないのね。 |
| 売野: | ほとんど使いませんね。 |
| 大滝: | 使いません。「使うもの」とか、「見るもの」とか、「よく使うもの」とかっていうふうに、順番に置くのがいいんですよ。 |
| 売野: | ふーん。 |
| 大滝: | そういう意味でいくと、ほんっとにね、例えば、本にしろ、資料にしろ、なんにしろ、使ってるものって、少ないんですよね。 |
| 売野: | 僕なんかそうですけれども、大滝さん、やっぱり、資料っていいますか、コレクターとしても、大変ですから(笑)。 |
| 大滝: | えぇ(笑)。私はもう、資料のヤマですよ。だから、結局、それを、「全てをジャンル分けできる力量がある」か、「なんにもしないか」の、ふたつにひとつだっていうふうに考えています。 |
| 売野: | はー、なるほど。 |
| 大滝: | で、全て、「一挙にジャンル分けができる」っていう手法を会得したんです。精神的にね。 |
| 売野: | おっ、すばらしい! |
| 大滝: | うん。だから、物理的には散らかってますよ、全部ね。 |
| 売野: | はー。 |
| 大滝: | 精神的にはいつも整理されている。 |
| 売野: | へー。 |
| 大滝: | 僕はだから、「瞬時にまとめて覚える」っていうのかな?「1個ずつ覚える」っていうことをやらないんですよ。 |
| 売野: | ふんふん。 |
| 大滝: | 「マーフィーの法則」も、僕はゴルフやらないんだけど、「ひとつフォーム直すと、ふたつ悪くなる」っていう、「マーフィーの法則」があるらしいんだけど、 |
| 売野: | あー、そうですか。 |
| 大滝: | 野球のバッティングのコーチなんかでもそうだけど、「10個欠点がある」と見たときに、10個教えると、バラバラになっちゃって、だめになるんですよね。一挙にいうと。ひとつずつ覚えてると、順番に、9ぐらいに来たときに、2忘れるんだって(笑)。2番目を忘れるの。 |
| 売野: | うん。 |
| 大滝: | だからね、最初に全部、1から10、ひとまとめにして、一挙にいうと。だから、「記憶術の人って、絵で覚える」っていってたからね。 |
| 売野: | ふん。 |
| 大滝: | あれ、絵で覚えてるんですね、記憶術ってあるじゃないですか。それを思い浮かべて、いろんなものを。 |
| 売野: | それよりもっとスピード速いですね、大滝さんが今おっしゃっていることはね。 |
| 大滝: | 私?そうそう。イメージとか、絵とか、そういうのじゃないんだけど、そうなんですよ。結構、瞬間に、瞬間になんか、わかるんですよ。 |
| 売野: | そうでしょうね。 |
| 大滝: | うん。ピッチャーがマウンド立ったときに、今日は調子いいとか、悪いとかっていうのが、瞬間にわかるんですよ。 |
| 売野: | ほーほー。 |
曲: |
大滝詠一/ガラス壜の中の船 |
| 売野: | お話しがですね、おもしろくて、あっという間に時間が経ってしまうんですけど、 |
| 大滝: | はい、なんか。 |
| 売野: | もう、お別れの時間になってしまいました。マツハヤ・リアル・リゾートですけど、毎週、ゲストの方に「週末の過ごし方」をご提案願ってるんですけども。 |
| 大滝: | そうですね。 |
| 売野: | 今週もですね、 |
| 大滝: | 今週もまた、ぐっとやはり、「歴史は長崎から」と。 |
| 売野: | (笑)。 |
| 大滝: | 「長崎物語」、「長崎の鐘」、だからやっぱり、それについて、とにかく思い巡らすと。 |
| 売野: | 思い巡らすと。 |
| 大滝: | うん、ちょっと長崎について考えてみようと。 |
| 売野: | 考えてみると。福岡の方も長崎に行ってもらうと。 |
| 大滝: | いちおう、だからね、近県ということで。 |
| 売野: | はい。 |
| 大滝: | みなさん、一度、長崎について考えてみたらいいんじゃないかと。それが、まぁ、リゾートの過ごし方のひとつということで。 |
| 売野: | ありがとうございます。また来週もよろしく、 |
| 大滝: | リアルですから、ぐっとね。 |
| 売野: | お願いします。 |
| 2年半ぶりのこの番組の活字起こしになりました。このサボってる間、この番組のスポンサーであったマツハヤが経営に参画していたリゾートホテル、ルネサンス長崎伊王島は閉鎖されてしまいました。番組タイトルである「リアル・リゾート」というのも、このホテルに由来していて、「いつかは行ってみたいリゾート地」のひとつだったのですが、果たせませんでした。 4年も続けてマンスリー・ゲストに呼んだばっかりに番組どころか、施設まで閉鎖になってしまうんですから、「大滝ジンクス恐るべし」と思いませんか(笑)? |
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