人の馬装、馬具

人間の馬装

馬に乗るには乗馬に適した服や道具があります。
馬に鞍や頭絡をつけても人間が準備できていなければダメです。
人間が乗馬をするための準備の事も馬装と言います。
ここでは人間の馬装について触れていきます。


初めての乗馬

初めて乗馬する場合、なにも全てを整えなければいけないと言うわけではありません。
乗馬はスポーツなので、それを念頭において動きやすい格好をしましょう。

ヘルメット
これは、乗馬専用のヘルメットが必要です。
乗馬クラブなどでは初心者の方のために貸しヘルメットをしている所もありますので、乗馬をしたいと思ったら、その乗馬クラブへまず問い合わせましょう。「ヘルメット貸してもらえますか?」って。
もし、ダメだと言われたら(そんな話は聞いたこと無いですが・・(^^;;)ヘルメットを買うか、貸してくれる所で乗りましょう。
馬の上は想像以上に高所です。
大体2.5mくらいの所に自分の頭がきますので、そんな所から落ちたら痛いで済まされない場合もありますので、必ず乗馬用ヘルメットは装着しましょう。
ちなみに私は昔、障害に頭から激突して記憶障害を起こしました。あの時、ヘルメットを被っていなかったらもっとヒドイ怪我をしたと思います。
また、もしも私が教えるお客様がヘルメットの着用を拒絶されたら乗馬はさせません。

上半身の服
動きやすい服が良いです。
ポロシャツあたりがベストではないでしょうか?
Tシャツでも良いですが、あまり格好良くないので個人的には好きではありません。(^^;

ズボン
ジャージとかで良いです。
動きやすいですから。
ジーンズでも構いませんが、シワが寄ったりした所が擦れて痛いと思いますので、あまりお勧めしません。
って言うか、私はお友達をジーンズで馬に乗せて後で「いてぇ〜よ〜!」と苦情を言われました。(^^;;
ゴメンナサイ。


推奨しているのはゴム長靴。
持っていないという場合は、スニーカーでも良いでしょう・・・・
しかし、スニーカーなどの場合、鐙に自分の足が深く入り込んでしまうと足首の部分が引っかかって抜けなくなる危険性があるので、なるべく避けたほうが賢明と言えます。

手袋
手綱って結構擦れて痛いので、手袋もしましょう。
軍手でいいですよ。
さもないと、指の皮が擦れてベロンベロンに・・・・・
うっひゃ〜、スプラッタ!!


慣れてきたら・・・・

10鞍ほど貸しヘルメット、ジャージ、軍手、ゴム長靴で練習して、乗馬って面白いな・・・・少しマジメにやってみようかしらん・・・・と思い始めたら、服装もちゃんとした格好にした方が良いでしょう。
乗馬用の服は乗馬をするための服装ですので、ちゃんと考えられて作られていますからちゃんとした格好で練習する事でより一層の早い上達が望めます。(たぶん)
あとはね、カッコイイ。
この一言に尽きるでしょう(笑)

ヘルメット
乗馬用ヘルメットは安いものは8000円くらいからあります。
サイズは53cm〜62cmくらいまでは普通にあると思いますので自分の頭に合うものを買います。
ヘルメットの正しいサイズは被ってみてピッタリするものです。
キツすぎると、頭痛がしたりヒドイ場合、うっ血しますのでキツ過ぎるものは危険ですから止めましょう。
また、被った状態で頭を前後に振ったらヘルメットが前後にずれるのは緩すぎます。
馬の上では、反撞(はんどう)があります。反撞とは馬が動くことによって発生する揺れです。
この揺れはケッコウなものなので、ゆるいヘルメットを被っていると練習中にずれて視界を妨げたり、最悪脱げてしまったりすることがあるので、これも危険なので止めましょう。
また、出来れば新品を買いましょう。
中古品ですと、今までのオーナーが落馬した際にヘルメットの骨に亀裂が入っていたりする可能性があるからです。亀裂の入ったヘルメットは殆ど意味がありませんので、私たちの命を守ってくれません。

乗馬ズボン(キュロット)
乗馬ズボンは色々な種類のものがありますが、最初のうちはなるべくオーソドックスなタイプのズボンが良いかと思います。
乗馬ズボンは綿で出来ているものや、ポリエステルを配合していたりデニムで出来ていたりするものがあります。また、乗馬ズボンの外見上の大きな特徴として、膝の部分の当て革(布)がされています。この当て革によって、膝などの擦過傷を防いでくれます。それ以外では、脚にピッタリしていて余計なシワがなく足首までピッタリとしている形になります。(ヘタすると下半身のボディラインが出ます。)男の人だとそのままの格好で町に出てスーパーなんぞで買い物でもしようものなら、ちょっとした注目(好奇の目)を浴びちまいます。(爆)しかし、これは乗馬用のブーツを履いて乗馬をするのに最適な形になっているのです。
乗馬ズボンの正しいサイズはズボンを穿いてみて余分なシワが寄らないことです。
そして、屈伸運動をしてスムーズにカラダが動かせる事です。
乗馬ズボンのお値段は、膝に当て布がしてあるタイプでは、18,000円位〜で、膝に当て革(膝革タイプ)では25000円くらい〜脚の内側からお尻まで大きく革が張ってあるもの(尻革タイプ)では40000円位〜ですね。
ああ、このお値段に関して私は一切責任を持たないで書いてますから、違ってても気にしないように。
あくまで、目安です。(笑)

手袋
乗馬用のグローブは布製のものから合成皮革、本皮、メッシュなど色々な物があります。布製の物と、合成皮革のグローブは親指と人差し指、薬指と小指の内側にそれぞれ補強用の当て布がされています。
布製のグローブは1000円くらい〜皮製だと10000円とかバカみたく高いものがあります。
でも、まあ高い馬具はちゃんと手入れをすれば長持ちしますので、それでもよいかと・・・・
手袋ナシは自殺行為ですので止めたほうがアナタのためですよ。(ニヤリ・・・)

ブーツ
乗馬ブーツはゴム製のものから革製オーダーメイドの物まであります。
ゴム製の既製ブーツは20000円くらいですね。
本革のオーダーメイドになると120000円とかしちゃうものもあります・・・(^^;;
ブーツに関して言えば、長く乗馬をやるのであれば革製の物が良いのですが、何しろ高いですので最初のうちはゴムのブーツでよいかと思いますよ。
ただ、練習を重ねて行って踵や脚の内側で馬とコンタクトを取っていくようになるとゴムのブーツでは辛くなってくるかもしれませんね。


競技会!

乗馬にめっちゃんこハマってしまって、ついには馬術大会に出ちゃうぞ〜!となったらサァタイヘン!
自分が出場する種目にあわせてビシっとキメねばなりません。

ワイシャツ ネクタイを着用する人は白ワイシャツ着用です。これは、普通の紳士服店で売っているワイシャツでケッコウです。
白い服 女性の場合、胸元にはアスコットタイをつけることが多いと思います。その場合、アスコットタイがジャケットの開襟部分を覆いますので、ムリしてブラウスなどを着用しなくても良いと思いますが、ジャケットを脱ぐ事が出来なくなります。
ネクタイ 白ワイシャツを着用している場合はネクタイが必須です。
色は特に決まってはいませんが、白ネクタイが一般的なようです。
私はワザと濃紺のネクタイを着用してました。(^^ゞ
アスコットタイ 絹やサテンで胸元全体を覆うようなタイです。
女性の方は殆どアスコットタイをつけてますね。
ジャケット 一般民間人は乗馬用ジャケット(ジョーラン)を着用します。
3ツもしくは4ツ釦の背広タイプで、腰に飾り釦が左右それぞれ一つずつあります。
色は特に決まりはありませんが、一般的なのは黒か紺です。赤は全日本選手団の色なので逆に全日本の選手以外で着用されている方を見たことはありません。

馬場馬術を行う方は燕尾服を着用する事も多いです。
障害と違って、華やかさを演出したい競技ですので燕尾服にアスコットタイというスタイルで臨んだ方が審査員ウケも良いみたいです。私は燕尾服は持っていません。(爆)

軍人は軍服と制帽を着用します。
上半身は軍の正装という場合が多いです。

学生は学ラン(乗馬用)を着用する事があります。でも最近はあまり見かけませんね・・
ズボン 白い乗馬ズボンを着用します。
俗に白キュロと呼んでいます。
手袋 障害では色は特に既定が無い場合が殆どです。
でも、軍手はやめようね。<自分

馬場馬術では白手袋のみです。
ヘルメット 障害の場合、黒か紺でヘッドギア付きのヘルメットと言うのが相場です。
大会によってはヘッドギアが義務化されている場合もあります。

馬場の場合、燕尾服着用の際は黒のシルクハットを被ります。
敬礼の際に、ハットを取って一礼しますがその時にハトを仕込んでおくのも楽しいかもしれません。(本当にやらないように)
ブーツ 出来れば、カッコイイ革のブーツで臨みたいです。
因みに色は黒のみです。


その他の馬装

上で紹介した馬装以外にも簡便な道具もありますので、ちょこっと紹介。

チャップス
一般的なのは、ふくらはぎに巻くタイプの物です。
これは、ブーツ無しで馬に乗る場合ふくらはぎの保護をする物がないと後で後悔するハメになるのでブーツを履かない場合は巻いた方が賢明でしょう。

ふくらはぎに巻くタイプ以外では、腰から巻いて両足をガッチリガードするタイプもあります。
これは乗馬ズボンも履かない場合に膝なども保護する目的で装着します。

ジョッパーシューズ
これはチャップスをつけた場合に履く靴です。
足首までの靴なので、脱着が容易です。
また、乗馬目的のシューズなので、乗馬に適してます。

ライディングジャケット
寒い時にジャンパーでは背筋の姿勢が見えないので、専用のジャケットを着て乗ることもあります。
軽くて暖かくて動きやすいですよ。

ボディープロテクター
落馬した時に、カラダを守るプロテクターです。
救命胴衣と防弾チョッキを足して2で割ったような着心地です。
あれで、ウレタンじゃなくて強化ケプラー巻の防弾装甲板を仕込めば完全に防弾チョッキになりますな。。


乗馬ズボンについて

乗馬ズボンの事は「キュロット」と呼んでいます。
キュロットスカートではありません。
だいぶ前の話ですが、私が電車で乗馬仲間と話してました。
私:この前、新しいキュロット下ろしたよ。(^^)
知:どうだった?
私:う〜ん、穿いてみてちょっとキツめだったね〜
知:穿きこんで伸びるの待つしかないね・・・

この会話の中で、「穿いてみてちょっとキツめだった」と言ったときに、四方八方から視線が刺さりました。






オトコなのにキュロット穿くの!?




ちげぇ〜よ!乗馬ズボンだよ!!

って言いたかったですよ、ホントにもう・・・・・


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