馬のびょうき、けが

病気

馬もよく病気やら怪我やらしちゃいます。
マジメに管理していても、寒暖の差がいきなり激しくなったりオーバーワークで疲労が蓄積していたりするといきなり病気になったりします。
元気な状態と体調が悪い時とでは明らかに馬の様子が変わりますので、良く観察しましょう。

元気な時:
私:やあ!(^^)/
馬:やあ!(^^)
私:メシ食った?(^^)
馬:とっくの昔に食い終わったよ!(^^)
馬:もっとクレ!(^^)
私:・・・・・(^^;
私:とりあえず、乗って良い?(^^;
馬:しょーがねーな。

とまあ、こんな感じですね。
しかし、体調が悪いとこんな感じです。

体調不良な時:
私:やあ!(^^)/
馬:・・・・・・・・・・・・・(-_-;)
私:あれ?どうした・・?(^^;;
馬:・・・・・・・・・・・・・うん・・・・(-_-;)
私:メシ食った?(・・;
馬:・・・・・・食欲ない・・・・(-_-;)
馬:なんか、お腹いたい・・・・(;_;)
私:疝痛かな?どうやらヤバそうだね。(・・;

こんな感じですね。
とりあえず、下記のような状態だったら何かしら体調不良ですので獣医さんなどにご相談したりするのが良いかもですね。

体温 36.5℃以下、38.5℃以上は異常

耳の付け根が熱っぽく、管や球節、蹄は暖かい。
脈拍
(1分間)
大人しくしていて50以上あれば異常

食後、運動後、暑さなどで脈拍数はかなり変わってくるので計るときは要注意です。
呼吸
(1分間)
大人しくしていても30回以上

すこし運動すると呼吸が荒くなって鼻が大きく開き、肋骨が強く動いて胸で息をします。
目つき 輝きがなく、くすんだ感じ
活力がない、死んだ目をしています。
全体的に力無く、動きも緩慢です。
毛艶 毛が立っていて光沢がない
全体的に淡い感じになったように見える
飼い食い
飲水
食べ方に元気が無く、水の飲みは病状や状態によって変わってきますが、殆ど飲まなかったり異常に大量に飲んだりします。
出されたエサを残したり、唾液の出方が悪くなったりします。

(ボロ)
普段と比べて硬かったり、柔らかかったり、悪臭が漂っていたり、消化不良のエサや寄生虫がいたりします。
また、疝痛とかになるとボロの量も極端に少なくなります。
尿 少量づつ、何回かに細かく分けてし、色が濃かったり、悪い匂いがします。

やあ、どっかで見た表ですね。(爆)
次に、主な病気を簡単にご紹介いたします。

日本脳炎
(予防接種有り)
法定伝染病
コダカアカイエカによる日本脳炎ウィルス媒介の伝染病です。
初夏から秋に掛けて流行するので予防接種は6月までに行います。
人、牛、豚、羊、山羊などにも感染します。
感染しても発病しない事も結構ありますが、馬は比較的よく発病します。
このウィルスに犯されると、狂ったように暴れたかと思いきやいきなり大人しくなる、と言った状態が繰り返し起こり、そのうち死に至る事もあります。
治療法はありません。
現在、予防接種の完全実施によって最近は発生しておりません。
インフルエンザ
(予防接種有り)
馬のインフルエンザウィルスによって感染、発病する伝染病です。
人のインフルエンザとは違うウィルスですが、発病すると症状は人と同じように風邪を引いたような症状(発熱、咳、鼻水、関節痛など)になります。
通常、2〜5日くらいで治りますが、強力な感染力をもってます。
伝染性貧血
(予防接種無し)
家畜の法定伝染病
馬独特の伝染病です。
伝染性貧血ウィルスによって引き起こされる病気で、この病気にかかると貧血と不定な回帰熱型を示し、衰弱死します。
この病気の治療法、及び予防接種は全くありませんので、年に1回定期的に血液検査を行い、その検査の移動証明が必要です。
疝痛(せんつう) 腹痛です。
代表的な種類としては便秘疝、風気疝、過食疝などがあります。

症状としては、腸の動きが弱っている為ボロや尿、おならを殆どしません。
断続的に激しい腹痛に襲われるため、苦しそうに前掻をしたりお腹の方を気にして見たり、痛みでうなったりします。
病状が悪化してくると、体温、心拍数が上がり発汗し、お腹が張って苦しいので仰向けに寝転がって肢をばたつかせたりします。
更に酷くなると腸捻転になって死んでしまう事もあります。

原因として、馬の胃は体に比べて小さく、腸が長くて太い部分と細い部分が極端になってます。
腸を支えている腸間膜が非常に動きやすく、このために腸は変位しやすく飼料が停滞しやすいので、急に大量の餌を食べたり、悪い餌を食べたり、水分不足や運動不足、歯牙不良等によって便が溜まったり、ガスが溜まって腸炎を起こして疝痛になったりします。
また、気候の変化、寒暖の差が激しすぎたりして腸が弱ってくると疝痛になりやすくなりますので、季節の変わり目なども要注意です。
破傷風
(予防接種有り)
破傷風菌が傷口から侵入してこの病気にかかります。
この病気は人と家畜共通の病気です。
発病すると、菌の毒素で神経系が侵され、馬の肢勢は硬くなり顎の筋肉も動かなくなってきます。放っておくと死んでしまう事もあるので、早期発見して早期に治療する必要があります。
心臓麻痺 心臓が麻痺して血液循環が無くなり、脳が酸欠状態になって死んでしまいます。
心臓麻痺はいきなり冷水を掛けたり、運動の後整理運動をさせないと起こり易くなります。
寄生虫 回虫、円虫などの寄生虫が腸内で成長して、消化機能を悪くしてしまいます。
寄生虫は青草などに卵の状態でついており、それらを食べると腸内で生まれて成長し、酷い場合腸壁を食べたりして、消化機能が著しく低下します。
寄生虫にやられると、短期間で一気に痩せますので、その可能性がある場合は早めに虫下しを行う必要があります。

怪我

馬は怪我もよくしますね。
怪我をしやすい場所は蹄から肢にかけてが多いです。

跛行
肢や蹄、又は肩や腰に何らかの怪我や傷があって、痛みを伴ったりすると普通に歩けずびっこを引いたりします。
この状態を跛行(はこう)と言います。
馬が跛行をしていたら、すぐに運動を止めて馬繋場へ繋いで故障個所を調べる必要があります。
例えば、球節から繋にかけて腫れて熱を持っていないか?管が腫れて熱を持っていないか?前膊(脛)や肩(股)を押してみて痛がらないか?等など・・・

肢が熱を持って腫れているようでしたら、水冷をして馬を休ませる必要があります。

立ち腫
長期間運動しないで小屋の中で放置された馬は球節から繋にかけて腫れている事があります。
これは、運動不足で鬱血してる状態ですので、ゆっくりとよく引き馬をして血液循環を良くしてあげる必要があります。

鼻血
たまに鼻血を出す事があります。
その際は片方の鼻孔からの鼻血か、両方の鼻孔からの鼻血か確認します。
片方だけであれば、のぼせただけだったりする事が多いのですが、両方の鼻孔からの出血の場合は肺の方からの出血などの可能性もあるので、すぐに獣医さんなどに連絡するなどしてしかるべき処置をとる必要があるかもしれません。

虫刺され
ぶよや蚊などによく刺されて皮膚がボコボコになる事がありますので、出来れば夏は虫除け(動物用)をしてあげると虫刺されによるストレスを軽くしてあげる事ができます。
虻の場合、刺されると痛いので追っ払いましょう。
馬繋場で繋いでいる馬が尻跳ねをして暴れる事がありますが、その際お尻(腰)の方にスズメバチみたいな大きい虫がきている事があります。
これは、熊虻と言う虻の仲間です。
この虻は馬の腰にたかって腰の皮膚を噛み千切って出てきた血液を舐めるように吸うのでシャレにならないくらい痛いです。
馬も良く分かっているのでコレが来ると大暴れしますので、見かけたら殺虫剤などで撃退しましょう。


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