私はとにかく忙しかった。お盆前から母親の引っ越し準備に兄の彼女の来訪
と、とにかくドタバタと動き回っていた。
13日は引っ越しを手伝ってから祖母の家へ行き、爺ちゃんに手をあわせた。
それから、お決まりの食事をして従弟のとこの子供をウリウリと扱い回してか
ら、 家へ戻った。
14日はまた朝早くから引っ越しの手伝い。このクソ暑いのにもうクタクタだ。
でも夜10時には、まさが夜行バスに乗る。明日はまた朝から忙しい・・・。家
に帰ると気分が悪くなった。熱もある。きっと、疲労が原因だろう。明日のため
に早く寝なくちゃ。そう思っていると、電話が鳴った。
RRRR・・・・・・ガチャ・・「はい・・」
いきなり大きな声が聞こえた。
まさ
: おっ、かなかぁーーー?まさやぁーーー!
かな
: あ、あぁ。(なんで、こんな時間に?)
まさ : 今なぁ、京都から。
バス・・乗り遅れてしもぅたぁ!
かな
: はぁぁ!!!?? なんでぇ!
まさ : いやぁ、時間、勘違いしとったわ。
11時だとばっかり・・
かな
: だって、10時っていいよったやん!
どうするとぉ!?
まさ : ほんま、すまん。明日なぁ、朝一で新幹線乗るわ。
絶対、行くから、な!
かな : 今、飲みよろ?
まさ : おぉ!
かな : まぁ、それじゃ、乗り遅れるわな。仕方ないね。
仕方ないよ・・と言いつつ、ちょっと
目眩いがした私であった。
本当に新幹線に乗れるんだろうか・・。心配だ。
結局、新幹線に乗れることが分かった時点で、
電話をもらうことにした。不安な私をよそに、まさは明るく言った。
まさ「ま、これで、かなも朝はゆっくり寝れるやろ?」
こ、この男・・ただ者ではない。
不安と戸惑いに包まれたまま夜は更けていった・・・。
はぁ・・。
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